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当サイトは西洋占星術洋書の紹介(レヴュー)を行っているホームページです


最終更新日:2012.05.20





はじめにお読みください


アマゾンAmazonさんレヴュー欄(洋書65件・和書60件、計125件レヴュー800字版)

2,500字版レヴュー タイトル一覧


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本サイト、レヴュー文章の無断転載・転用を固くお断り致します













本サイトについて


・レヴューは客観性を尊重、ジャーナリスティックにまとめる事を主眼としている。

・レヴュー文字数は洋書一冊につき、最大2,500字程度に設定した。

2,500字を超える著書−概ねそれらは、どなたかに翻訳してもらいたき位の良書 である−も数多あるが、長過ぎて、読んで頂けないのは却って宜しくないと考えたゆ えの設定である。

それに長過ぎると、抄訳のようになり、海彼の著者各位より、クレームを拝受する 可能性がないとは限らない(まぁ、そもそも相手にされる事もないであろうが)。 大概の洋書は、その冒頭に、「無許可の転載等は禁ずるが、短い引用を伴うレヴュー は結構」との条件を謳っている。

・本ホムペで掲げたレヴューとは別に、アマゾンAmazonさんのレヴュー欄に投稿させても頂いている。

こちらでは松村潔先生や鏡リュウジ先生をはじめとする、わが日本の先達の占星術 本レヴューも、誠に僭越ながらさせて頂いている。

Amazonさんで発表できる事にはモチベーションがある。なんといっても、大勢 の方にみて頂く可能性を孕んでいるのだから。今後も継続してゆく。

・メモ帳と「できる」シリーズだけで作っているので、ホムペデザインは至ってシン プル。ホムペ作りの勉強の結果、知識が増え、意欲がでてくれば、今後もうすこし気 の利いた、凝ったものにするかもしれないが、当分はこんな感じでゆく所存でいる。





<以下、'12.02.05追加文章>


いつも拙サイトをご愛顧下さり、感謝致します。

今回、現時点リリース済み43件分レヴューを、2ヶ月程度(=概算数値)かけ、 総て上記謳い文句通りの「2,500字程度」にきちんと直す事にしました。

理由はまず、占星術洋書読みを続けていると、知識量とそれら一つひとつの解釈、 あるいはそれらを組み立て直す事、それぞれに於いて変化がたえずあるのですけども、 それは結果的に、拙既発表レヴュー文章に、書きなおしや追加文章を施したくなって 来る事に帰結します。

なのでまずそのてはじめに、上述「2,500字〜」を謳いながらも、その数字を 大きく越えたものが幾つもあったのを承知しつつ、これ迄手をつけずにいたのを、 この機会に乗じ、正します。

この修正作業に掛かりきりになる為、予定しておりました、44件目以降のリリース は4月以降に延期とさせていただきます(これらにも同様の修正を要するため) m(__)m なお、amazonさん800字版レヴューは予定通り行うつもりです。


ちなみに今回修正済み内容は以下の通り。


005"Your Secret〜"…2,950字程度→2,450字程度(△500字程度)

007"Creative〜"…2,770字程度→2,490字程度(△280字程度)

009"Progression,〜"…2,530字程度→2,480字程度(△50字程度)

010"The Eagle and〜"…2,890字程度→2,490字程度(△400字程度)

011"Electional〜"…2,650字程度→2,460字程度(△190字程度)

012"Alive and Well w/〜"…3,500字程度→2,170字程度(△1,330字程度)


4月以降は折に触れ上記、改訂作業を少しずつですが本格的に行う所存でおります。 その際、上掲012のような、2,500字を下回り過ぎたものにたいする、加筆も 行います。


まず字数を減らすべき分は減らし、のち本格的に改訂を行う、という事です。これら を以て、結果的に皆さんに一層、愉しんで頂くと同時に、(私のなかで、ですが)、 海彼の著者各位、すなわち洋書一冊いっさつの著者にたいするリスペクトをも、(彼 らは頓着せずとも)改めて表する事ができれば、と考えております(以上です)。





<以下、'12.05.13追加文章>


お蔭様をもちまして、拙サイトは、'11年4月、立ち上げより、一年を経る事が できました。いつも、ご愛顧下さる、皆様には、感謝しております、ありがとうござ います。

上述2月の、追加文章に基づく、レヴュー修正作業は、PC不具合に拠る修理(2 月下旬〜3月下旬)等、諸事情の影響を受け、当初予定より、おおいに遅延となりま したが、なんとか、第一目標である、2,500字以内とする処迄は、終了致しました。

2,500字以内への、修正作業は、基本的に、字数の削除のみなので、原則とし て、文章内容に、大きな変更を、施してはいませんけども、例外として、内容加筆・ 改訂を、加えたものがございますので、以下、特記として掲げます。


・修正前の字数が、少なすぎたものに、加筆を行いました(1,400〜1,500 字→1,800〜1,950字)。

001 Kevin Burk "The Complete Node Book:Understanding Your Life's Purpose"

002 Donna Henson "Vertex:The Third Angle"

004 Nicholas De Vore "Ensyclopedia Of Astrology"


・元々事実として、周知されていた事ながら、レヴュアーが、みずからの見聞の狭 さゆえ、拾いもらしていた事を、いまさらながら、加筆しました。

033 John Lee Lehman "The Ultimate Asteroid Book"

正直に申しますと、かように、みずからの、「遼東の豕」ぶりを知らされる機会と いうのは、これまでにも、いくつもありました−そして、そのたびごとに、そっと、 直していました−けれど、今回の、小惑星翻訳本が、魔女の家BOOKSさんより、 16年もまえに、既にリリースされていた事に、気付かずに居、ゆえに、小惑星を詳 述した洋書レヴューで、触れなかったのは、「和書で、既に、翻訳があるのに、なぜ 書かないのか」との謗りを、まぬがれえません。

ゆえに、ここに特記として、明記致しますとともに、われらが大先達であります、 アレクサンドリア木星王さんならびに、青木良仁さんの、Archivementを、 改めて、掲げさせていただく次第です。


・重要な、新事実が加わった為の、加筆・改訂。

037 Robert Zoller "Arabic Parts in Astrology"

こちらは上記、小惑星本のケースと異なり、'12年1月と、最近加わった事実− 『占星術の起源』(スターメディア)の著者としても知られる、わが先達・森谷リリ 子さんが、ゾラー氏の著作を、翻訳する権利を、公式にお得になった−の加筆であり、 また、この加筆に伴い、レヴュアーに拠る文章を、引用・翻訳部分を中心に、できう るかぎり、削除しました。

今後も、こうした、私達占星術の学徒達にとって、悦ばしいニュース・事実を、付 け加える事は、随時対応してゆく所存です。


以上を踏まえ、今後は、2,500字レヴュー内容の改訂に、取り組むつもりでお ります(追加文は以上です)。

















2,500字版レヴュー タイトル一覧

001 Kevin Burk "The Complete Node Book:Understanding Your Life's Purpose"

002 Donna Henson "Vertex:The Third Angle"

003 John Townley "Lunar Returns"

004 Nicholas De Vore "Ensyclopedia Of Astrology"

005 Tracy Marks "Your Secret Self:Illuminating the Mysteries of the Twelfth House"

006 Carol A.Tebbs "The Complete Book of Chart Rectification"

007 Noel Tyl "Creative Astrologer"

008 Olivia Barclay "Horary Astrology Rediscovered"

009 Zipporah Pottenger Dobyns "Progression,Direction,and Rectification"

010 Barnadette Brady "The Eagle And The Lark"

011 Vivian E.Robson "Electional Astrology"

012 Bil Tierney "Alive and Well with Neptune"

013 Robert Hand "Planets in Composite"

014 Rod Suskin "Synastry Understanding the Astrology of Relationships"

015 Raphael "Raphael's Mundane Astrology"

016 John Addey "Harmonics in Astrology"

017 Dane Rudhyah "An Astrological Mandala"

018 Stephanie Jean Clement,PH.D. "Power of Midheaven"

019 Robert Hand "Horoscope Symbols"

020 Doris Chase Doane "Time Changes In The U.S.A"

021 Erin Sullivan "Retrograde Planets"

022 Deborah Houlding "The Houses-Temples Of The Sky"

023 Howard Sasportas "The Twelve Houses"

024 Jamie Macphail "Astrology and the Causes of War"

025 Charles Earnest Owen Carter "The Astrology Of Accidents"

026 Reinhold Ebertin "The Combination of Stellar Influences"

027 Maritha Pottenger "East Point and the Antivertex"

028 Lois May Rodden "Astro Data 4"

029 Wanda Sellar "Consulting Chart"

030 Martin Davis "Astrolocality Astrology"

031 Julia & Derek Parker "Parker's Astrology"

032 Sepharial "Financial Astrology"

033 John Lee Lehman "The Ultimate Asteroid Book"

034 Barnedette Brady"Brady's Book of Fixed Star"

035 Phillip Sedgwick "The Sun at the Center"

036 John Lee Lehman "The Book of Rulership"

037 Robert Zoller "Arabic Parts in Astrology"

038 Noel Tyl "Solar Arcs"

039 Celeste Teal "Eclipses"

040 Mary Fortier Shea,M.A."Planets in Solar Return"

041 Dane Rudhyar "Lunation Cycle"

042 Sue Tompkins "Aspects in Astrology"

043 Benson Bobrick "The Fated Sky:Astrology in History"

044 Alice Anne Bailey "Esoteric Astrology"

045 Charles Earnest Owen Carter "Essays On the Foundation of Astrology"

046 Melanie Reinhart "Chiron and the Healing Journey"

047 Marc Penfield "Horoscope of Asia,Australia,and the Pacific"

048 Jeff Mayo "How to Read Raphael's "Ephemeris"

049 Llewellyn George "Llewellyn's New A to Z Horoscope Maker and Intepreter"

050 Robert Hand "Planets in Transite"

















001 Kevin Burk "The Complete Node Book"

月のノード軸、所謂ドラゴン・ヘッド(龍頭=ノース・ノード)とその180°対 向に来るドラゴン・テイル(龍尾=サウス・ノード)について詳細に書かれた本。

日本では残念ながらこのテーマのみを論じて仕上がった1册の本、出版物はないよ うだが、欧米では決して珍しい物ではなく、逆に云えば、10天体や12ハウス同様、 ホロスコープを読むうえで充分考慮すべき、必須項目と捉えられているようだ。

レヴュアーの狭い見聞での話であるが、かの地の占星術家は、月のノード軸は、必 須項目どころか、普通に用いている方が殆どである。但し、それらがチャート上でど のような象意を有するか、等の解釈ならびに、解釈上での重要度等は、まちまちであ るが。

想像上の感受点であるとはいえ、チャート解読で重要な天体である、太陽と月とに 関わる(長じて日蝕・月蝕にも)のであるから、それは至極当然であろう。

わが日本では、その解釈に於いて、不明瞭さが長きに亘り、存在したようであるが、 かの松村潔氏をはじめとする先達が、その重要性を説き始めて以来、多くの占星術家 が、積極的に、チャート解釈の場で、取り入れるようになった感がある。

それは、具体的には例えば、かの石塚隆一氏に拠り、わが日本に紹介された、ノエ ル・ティルNoel Tylメソッドや、365日の天空解釈を、継続なさっている (!)、「日めくりホロスコープ」のみけまゆみ氏の文章などがある。

サブ・タイトルに"UNDERSTANDING YOUR LIFE'S PURPOSE" とある通り、ネイタル・チャートでのノード軸の配置と意味について熟知し、それを 実人生と照らし合わせる事に拠り、人生の目的を理解し、より人生をポジティヴなも のにする事が著者の狙いである。

まず著者は冒頭で、ノード軸について書かれた、欧米に於ける多くの"CookBook" (料理本の様に、最低限、無難な成果を提供出来る本。占星術の本ならば、「牡羊座 に太陽がある人は…」「1ハウスに月がある人は…」等、サイン・天体・ハウスの組 み合わせを列挙した本をこう呼ぶ事が多い)がノード軸のサインの配置・ハウスの配 置について別々には詳述しておらず、更にひどいものに至っては、サインとハウスを 同等に扱っている、つまりノース・ノード(龍頭)が牡羊サインにある事と、第1ハ ウスにある事とを、同じ事として扱っているという。

これを受け著者は、Chap.3〜8で、ノース・ノード(龍頭)/サウス・ノー ド(龍尾)の、サインに拠り異なる12通りの組み合わせ(牡羊/天秤、牡牛/蠍、 双子/射手、蟹/山羊、獅子/水瓶、乙女/魚、天秤/牡羊、蠍/牡牛、射手/双子、 山羊/蟹、水瓶/獅子、魚/乙女)×ハウスに拠り異なる12通りの組み合わせ(1 室/7室、2室/8室、3室/9室、4室/10室、5室/11室、6室/12室、 7室/1室、8室/2室、9室/3室、10室/4室、11室/5室、12室/6室) =計144通りの組み合わせについて詳述している。

まずこれに拠り著者は本書と前述「料理本」との根本的な、キャラクターの違いを 立証してみせた、と言えるだろう。

サウス・ノード(龍尾)のあるサイン・ハウスを「生まれついて得た贈り物である が、同時に罠でもある」ポイント、ノース・ノード(龍頭)のあるサイン・ハウスを 「レッスンに拠り、伸ばす事の出来る」ポイントである、というのを著者は基本的考 え方とし、上記144通りの叙述を纏めている。

Chap.9ではネイタル・チャートに於ける、ノード軸に対するアスペクト(0°、 90°、180°)と、トランシット上での影響について述べている。ノード軸に対 するトランシット、と云えばすぐに思い浮かぶのが日蝕と月蝕であるが著者はこれら についても自らの見解を述べている。そして附録として、ノード軸に関する、「よく ある質問」について意見を述べた処でこの本は終わる。

最後に著者について簡単に触れておこう。ケヴィン・バークKevin Burk氏 (California)は、"…holds a Level IV NCGR certificatication in astrological counceling"、そして1993年以来、サ ンディエゴで教鞭を振るっており、彼の別の著書である、"Astrology: Understanding the Birth Chart"はケプラー大学でもテキ ストとして使用されており、累計150万人(2003年時点)のアクセスを記録し ているウェブサイト(www.astro-horoscopes.com)を有し ている、現在42〜43歳の人物である。


002 Donna Henson "Vertex:The Third Angle"
副題として、「3番目のアングル」とある通り、ヴァーテクスVertexを、ホ ロスコープに於ける、アセンダント、MCに次いで重要なポイント(アングル)と看 做し、それを例証する為に一冊に纏められた本。

日本の占星術師で、このヴァーテクスの重要性を公に論じた人物は松村潔氏がいる とはいえ、ヴァーテクスだけの為に148頁、と分量的にはさほどでないにせよ、一 冊のペーパー・バックに纏めたのは著者であるドナ・ヘンソンDonna Henson 氏の快挙と言ってよいだろう。やはり「西洋」占星術と云うだけあって、欧米の占星 術研究はこうした著作を産み出す土壌が充分あるという訳だ。

ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳)に拠れば、ヴァーテクスを最初に発見・ 考案した人物はローン・エドワード・ジョンドロLorne Edward Johndro (1882-1951)であり、チャールズ・ジェーンCharles Jayne( 1911-1985)がのちに、詳細な研究を加えたという。 ルイス氏はこのなかで、ヴァーテクス-アンチ・ヴァーテクスの軸は、「現代の占 星術家の間ではほとんど使われない」と述べているが、その重要性に気付き始めてい る占星家は徐々にではあるが、増えてきているのでないか、とレヴュアーは考える。 本書程のヴォリュームではないとはいえ、21世紀初頭の私達に、比較的手頃に入 手可能な、他の研究論文としては、かのロブ・ハンドRobert Hand"Essays On Astrology"収録、"The Ascendant,Midheaven and Vertex in Extreme Latitudes"がある事もつけくわえ ておこう。 まず著者は冒頭でこの、ヴァーテクスの調査の為には、30人の占星術研究仲間( NCGR所属)の協力と、"Progression,Direction,and Rectification"(1970)等の著作がある先達ジッポラー・ポテン ジャー・ドビンズZipporah Pottenger Dobynsの教えが欠かせ なかった事等に謝辞を述べている。

「ヴァーテクスとは何か?」と題した、Chap.2で著者はヴァーテクスの計算 方法や、プログレスでのヴァーテクスの動き方等について論じた後、占星術的にヴァ ーテクスとは、「個人の選択に拠るのでなく、個人が世に於いて演ずる役割に拠り、 運命づけられた役回り」であるとしている。

これは先述のドビンズ氏が、ヴァーテクスは必ずホロスコープの西側に来る事に基 づき、7ハウス(対人)と10ハウス(社会に於けるポジション)に関わるポイント である、としているのに符合する。すなわち、ヴァーテクスは極めて対人的、対社会 的な感受点であり、これに対し必ずオポジションとなるアンチ・ヴァーテクスAnti -Vertexは必ず東側に来る事になるので極めて非対人=個人的なものと云う事 になる。

Chap.3はヴァーテクスが、12サイン各々に配置の場合の「あなたはこんな 人」「その特徴を活かせば」等の具体的叙述、所謂"Cook Book"的な文章。

Chap.4はヴァーテクスに対するアスペクト、しかも合のみでなく60°、90°、 120°、150°、180°も。これは貴重な文章であるが、上記30人の占星術 仲間の実例を検証した結果の文章なので、参考程度に考えるべきかもしれない(検証 範囲が狭い為)。勿論、私達読者各自のヴァーテクスを上記文章に照らし合わせ、符 合しているか否か、チェックしてみる事も可能だ。

この本で最も驚愕すべきは、世界的歴史的事件のホロスコープに於けるヴァーテク スの配置に着目した、Chap.6"The Vertex in Event Charts" であろう。「9.11」テロ、旧日本軍に拠る、真珠湾攻撃、チェルノブイリ、…と 云った惨事でのヴァーテクスはトランスサタニアン(冥王星、海王星、天王星)との ハード・アスペクト、しかもTスクエア等の複合アスペクトを伴う事が多い、という 事実をチャートを掲げる事で例証しており、これを読めば事件を歴史的にしか知らな い人々も事件に担わされた上記「役回り」に戦慄を憶えずにはいられないのではある まいか。

最後に著者ドナ・ヘンソン氏について、"a professional educator, first in music and English,and now in astrology"、 面白い履歴の持ち主のようである。"She has certifications from ISAR,AFA and NCGR"、そして占星術のオンライン・カレッジ (www.astrocollege.org)でも活躍なされているという。


003 John Townley "Lunar Returns"

ルナー・リターン(以下、月回帰)に関する考察を1册に纏めた本。著者のジョン ・タウンリーJohn Townley氏は2人以上の人物の相性を扱った、コンポジ ット・チャートComposite Chartの父、と云われる人物で、コンポジッ ト・チャートに関する著書が2册ある。この"Lunar〜"では月回帰に関して 244頁に渡り論じている。

Chap.1で著者は、"Meet the Moon"と題し、月の満ち欠けのリズ ムと、それらの私達生き物への影響等について述べた後、人は皆個々のバイオリズム、 波が3種類あり、その波に乗る事が肝要で、その為には1つ目の波である、29日半 毎に起きる、"when the Moon's monthly cycle repeats the same angular relationships to the Sun it had at your birth"(13頁)則ち各自出生時の太陽と月が取った角度、 所謂出生時の月と同じ(28相のうちの)月相である時間帯が、"That's your most familiar stage of solunar tension,and it feels like home"(同頁)であるとしている。

これは現行の太陽暦よりも太陰暦を生きるのがより上手に波に乗るならば好ましい、 と云う事であろうか。世のAstrologer達は奇妙にも滅多にこれに配慮しな いとしている。

更に毎日起きる、第2の波である、"when the diurnal swelling or receding tidal forces"(同頁)に乗る事−こちらはAstrologer 達は奇妙にも全く配慮していない、としている−が肝要であり、Astrologer 達が通常考える月回帰、即ちネイタル月の位置にトランシット月が来た瞬間からの時 間は第3の波である、としている。

Chap.2では、米国のTV番組ホストとして著名な、Martha Stewart の、'99年社交界進出の際の月回帰図のアスペクトや天体の入室配置をしつこく、 そしてかの"9.11"テロの検証として、ニューヨークの出生図と"9.11"テ ロ直前に起きた、ニューヨークの月回帰図と、その月回帰図以降28日間の史実及び その折々のトランシット月の位置とを関連付け、これまたかなり執拗に徹底検証して いる。

月回帰図をこれだけ執拗に、徹底的に読むのも如何なものかとも思うけども、例え ばトランシット月が回帰図の天王星に来た時、リンカーン・センター局長が"abruptly" (不意に)辞任した、とか、或いはNYネイタル図の7ハウス(Des=牡羊9° 25')に来た時、ジョン・レノンのトリビュート・イヴェントが行われた(ジョン の出生アセンダントはかの名高きロイス・ロデンLois Roddenのデータに拠 れば牡羊19°)等をピックアップしているのは、天体の位置と地上の出来事がちゃ んと符合する場面があるのを、著者は読者に気付くのを促しているかのようだ。NY の街や地名、文化に詳しい人、そしてそれら文化の象意を拾い、精考出来る人は上記 レヴュア−指摘項目以外にも多くの発見があるかもしれない。

斯様な訳なので、著者の手法に倣い、私達読者も実生活で起きた事を一つひとつ、 各々の月回帰図に符合させしつこく読んでみるのも一興なのかもしれない。

Chap.3〜12は月回帰図に於いて、太陽が1ハウスに入居した場合は…と云 う具合に"Cook Book"形式に論じてゆく体裁となっており、最後のほうでは 回帰図とトランシットや日蝕との関係、そして逆行天体に関しても論じている。

最後に巻末に、写真付で掲載された、ジョン・タウンリー氏のプロフィールについ て、"He is a former president of the author of the Astrologers'Guild of America,was the editor of The Astrological Review"、そして"he is also an artist/producer of over a dozen record albums"。

どうりで洋楽の名曲のLyricsをあしらったフレーズを鏤める等、ポップな「 波に乗った」文章だなと思ったらそんな訳だったのか。占星術と洋楽が好きで、しか も英文を読むのが得意な人は彼の文章それ自体をも楽しめると云う、別の愉しみをも 享受出来るかもしれない事も付け加えておこう。


004 Nicholas De Vore "Ensyclopedia Of Astrology"
原書は'47年の作品で、本書はその'05年発行リイシュ−版。Encyclopedia の語を冠しているが、利用する私達読者からすれば、占星術に関する用語集として手 許に置きたい一冊である。

用語集といえば、私達日本人に馴染み易い処では、ジェームズ・R・ルイスの『占 星術百科』(鏡リュウジ監訳)…こちらも原題は"The Astrology Encyclopedia" と、同じEncyclopediaの語を擁している…があるが、ニコラス・デ・ヴ ォアNicholas de Voreの本書はオリヴィア・バークレーOlivia Barclay"Horary Astrology Rediscovered"等、 数々の占星術本、殊に名著に引用文献として取り上げられている、いわば占星術書籍 に於ける"CLASSICS"的存在なので、無視する事はできない一冊であり、な かでも占星術洋書を読む習慣を既に身につけている御仁にとっては、引用文献を追っ かければ必ず引っ掛かる、マスト・アイテムであると言える。

レヴュアーいわく、洋書レヴューを書く際、本書と上述、ルイスの一冊と、事典を 2冊有している事は、じつに助けになっている。用語一つ調べるのに、最悪、いずれ か一冊には載っている、というケースが多く、すべからく、一冊だけだと不足となる。 むろん、昨今は、ネットで調べるという、便利な手法があるが、ウェブ上に、この2 冊以上に信頼の措ける、そして、出典・出処として掲げた際、レヴューをご覧下さる 皆さんに、信頼頂けるものがあるのか、レヴュアーは詳らかでない。

用語集なので、著者の文章も英語とはいえ読者に対し平易さ、判り易さ、客観性を 心掛けているのはあきらかで、全く英語は読めないのなら兎も角、そうでない方々に は他の洋書に比べればとっつき易いものと思われる。

著者はダンテ、ケプラーからゲーテ、シェイクスピア迄の歴史的人物達の、占星術 に関わる発言、文章の断片を"Astrology in testimony whereof…" (どなたか、気の利いた訳語をぜひ教えて頂きたい)として冒頭に掲げた上で、A〜 Zの用語の詳述を行っている。

占星術に関する用語は勿論、その歴史については古代から近代迄、地理的分布の記 述はカルデアから欧州迄。亦占星術と密接な繋がりを持つ天文学・神話・暦・オカル ト学の用語も網羅しているのはまさに壮観である。

これら占星術周辺、あるいは占星術の下層的情報は、占星術に取り組む私達が普段、 看過しがちな事であり、改めてこれら用語及びそれらの詳述に直面すると、私達の多 くは占星学の入り口に立ったばかりである事を思い知らされるのではないかと思われ る。

また当然だが、占星術の用語だけでも相当充実している。なにしろ古典から'47 年迄の手法を網羅しているので、私達が日常使用する、チャートそのもの乃至それら を見る手法はこれらのなかではOne O'em,すなわち極めてローカルな手法でし かないとも見る事が可能なのだ。

A to Zの辞書形式なので、調べ事用としては勿論だが、めくりながらの拾い読み にも向いている。亦全編通して読むのもけっして悪くない。'47年の著作なので心 理占星術等、近年出現したカテゴリーの情報、記述は勿論無い。がしかし、「冥王星 の副支配星が牡羊か蠍か、目下論争中」などの、当時ならではの記述に遭遇するのも "CLASSICS"ならではの一興であるといえよう。

亦文章だけでなくデータも豊富である事も付け加えておきたい。例えば"eclipse" (蝕)の項には1800〜2000年に起きた日蝕・月蝕の日付並びに蝕が起きたサ インと度数等について、19頁に渡り記載、しかも日付毎・度数毎の、2通りのデー タが御丁寧にもある。

ちなみに、本書は、用語集なので、もちろん、人名を引く事は不可なのであるけど も、amazon等で検索しても、この人名、占星術師事典、といったていのものが、 意外にも見出せない。

上述ルイスの著書は、人名を、なかなか擁している。ウェブサイトでは、"Astrologer's Memorial List"と、ウィキペディア"List of Astrologers" が重宝する。がしかし、やはり、これらも、人名の事典、encyclopedia を謳っている訳ではないので、不足を感じる事が、まれにある。というわけで、レヴ ュアーがいま('12年5月現在)、最も欲しいのは、人名事典。

最後に著者について、巻末記載紹介文を以下に示し、本レヴュ−の締めとする… "Nicholas de Vore,1892-1960,was President of the New York based Astrological Research Society."。


005 Tracy Marks "Your Secret Self:Illuminating the Mysteries of the Twelfth House"
'88年出版本に最終Chap.6を加筆した新装版である。新装版と云う事は、 かの地では既に人口に膾炙した一冊なのであろう。最終頁"About the Author"に拠れば旧版は数カ国語に翻訳もされているようだ。

自分のネイタル・チャートの12室が気になるけども、日本の占星術本を繙いたら 「投獄」「入院」等やたらマイナス・イメージの語句が羅列されていて、占星術への 興味自体が失せてしまった、と云う経験の持ち主から、心理占星術関連洋書は充分読 んだが12室だけを扱った本は未読である、と云う向き迄、12室をより知り、ポジ ティヴに活かしたい総ての方々にぜひ一読願いたき一冊である。但し後に触れるが、 Pt.3〜5のみ、占星術の知識のみでは充分な理解は難しい、と予め申しておく。

まず正直、本書を読んでいると、「12室だけでよく此処迄ネタがあるな」と思わ される事の連続であり、恰も著者はネイタル・チャートの12室に10天体総てを擁 しているかのようだ、と邪推してしまう、それ程の情報量である。がp.245に掲 載された、著者のホロスコープに拠れば、12室にあるのは火星(!)のみで射手の 0°(!)にあり、それは天秤3°太陽と牡羊9°月のオポジションをレクタングル にしている(!!)。

さて内容についてだが、Pt.1ではまず導入に続き"Your Twelfth House Profile"と称する、読者が自身の12室情報を書き込める頁があ る。此処にまず各自書き込む事に拠り、己が12室を再確認して貰おうというのだろ うか。そして早速上述の通り、以下の様な事を著者は語るのである。主立ったものだ けを延々書き連ねてみると、

・12室にある天体は逆行天体同様、そのエネルギーを外界よりも寧ろ内面に向け てゆく(p.14)

・サウス・ノードや月同様、12室はカルマを想起させる要素がある(p.14)

・12室カスプサイン=ASCサイン、12室カスプサイン=11室カスプサイン、 12室にインターセプト・サインがある場合は?(p.15)

・幼少期の親からの影響、ハワード・サスポータスHoward Sasportas との共著を引用の上で、出生前即ち母親のお腹にいる期間の影響(p.16)

・12室天体のアスペクト(p.19)

・秘められた弱さ(p.22)/強さ(p.31)

・12室太陽−"If I take center stage,I'll never let go of it"等、10天体それぞれが12室に在る場合の"state- ment"(p.34)

・78個の"Twelfth House Keywords"(p.39)

・そして恰も再考を促すかのごとく、冒頭の"Your Twelfth House Profile"がもう一回出て来る(p.40)

・12室のプログレス並びトランシット天体(p.43)

とまぁ、Pt.1は僅か40頁しかなく、しかも上述項目はレヴュア−による抄で あるに関わらず、通しで読めば充分読みごたえがある、と云うのを御推察頂けると思 うのだが如何であろう。とどめにPt.1の締めとして著者に拠る、"And Then the Chart Spoke"なるポエム迄ある(最終頁"About the Author"に拠れば、著者は詩人としても高名な方のようだ)。

Pt.2は12室に10天体が入室或いは12ハウス・カスプ・サインが牡羊の場 合、と云う、一見するとCook Book形式の文章(Pt.1でも著者はCook Book的叙述を既に何度か試みているのだが、Pt.2のそれは殆ど繰り返しがな い)なのだが、しかしここはCook Book形式にしては、各天体或いはサイン について4〜5頁ずつと、文章の量は多く、此処でレヴュア−が"Cook Book" と一言で済ませてしまうのは、著者に対しいささか失礼となるかもしれない。

更に12室に各天体がある場合のイメージ(ex.月の場合、"octopus in a tank","cosmic cradle"等)、12室に各天体を持つ有名人や それぞれの天体が12室に在るのを想起させる詩や小説、歌詞のフレーズの記載 (ex.12室木星"To thine own self be true"(William Shakespeare))もある。尚、12室カスプ天体が1〜12室にある場合 の記述もある。

上に少し触れた通り、心理占星術の重鎮であるサスポータスとの共著もある著者の、 心理占星術的視点というのも、この占術に馴染みなき読者には大いに新鮮に写るかも しれない。これをきっかけにリズ・グリーンLiz Greeneやノエル・ティル Noel Tyl等の心理占星術に興味を拡げてゆく、という事も充分可能だ(リズも ティルも邦訳本があり、特にティル氏はカデント・ハウスを重要視なさっている方な のでお薦めだ)。

Pt.3〜5は占星術よりも寧ろ、心理学そして"Dreamwork"(夢分析 か)に基づく文章であり、Bibliographyに占星術関連の書よりも多くリ スト・アップされた、心理学及び"Dreamwork"関連のそれらに基盤を置く 文章である。なのでこれらChap.の文章は心理学及び"Dreamwork"の 下知識がないと、上っ面のみかあるいは手前勝手な解釈・理解で終わってしまう可能 性がある。

参考文献迄手が回らぬ、或いは心理学迄学ぶ気はない、という御仁は最低限、本文 の熟読を重ねたうえで、書かれている概念そのものを理解する事から入るべきである。

新装版で加筆されたPt.6は"The Collective Shadow"と題 した、ドイツ建国及びヒットラーの出生チャートを用いドイツの、そしてアメリカの 建国チャートを用いアメリカの、それぞれの集合的無意識下に潜む"Shadow" について論じ、長じて地球が創造された瞬間のヘリオセントリック・チャートがもし 存在するなら、そしてそれをジオセントリックのそれに直した時の12ハウスはどの 様なものであろう、との実に興味深い文章から始まる考察を経て結論に至る章である。


006 Carol A.Tebbs "The Complete Book of Chart Rectification"
西洋占星術のテクニック、ツールの一つである、出生時間の修正、すなわちレクティ フィヶーションRectificationを扱った書。著者キャロル・A・テブス Carol A.Tebbs,M.A.,C.A.P.は1971年以来Astrology に取り組み、30年以上に亘り米Astrology界に多くの貢献をしている人物 である。

タイトルに"Complete"の一語を擁しているだけあって、内容はレクティ フィケーションの為の、多くのツールについて説明、及びエリザベス・テーラー等の 出生時間検証に拠りその駆使をもしている。

基本的には出生候補時間に於けるネイタル(以下、N)天体と、人生に於ける重要 なイヴェント(幸福なそれよりも肉親の死や自身の大きな挫折等、不幸なそれの方が レクティフィケーションには好ましい、と云う)時のプログレス(以下、P)天体ま たはソーラー・アーク(以下SA)天体との、アスペクトを検証してゆくと云う作業 (上記イヴェントは多い程望ましいが最低"a dozen"は必要)であり、トラン シットや日蝕等を利用するのは最後のチェック用程度なのだという。以下、著者が Chap.1〜7で扱っている手法の要点を箇条書きに掲げると、

(1)N天体とP天体の取る、重要な角度は0°、60°、90°、120°、180° の、所謂メジャー・アスペクトだけでなく150°、そしてハーモニック8の系譜で ある45°や135°も無視していない。そしてN天体とSA天体との取る重要な角 度は0°、90°、180°としている。更にP天体同士のアスペクトにも注意を促 している。尚オーブは総て1°で、この1°に掛かるポイントを"Aspect Hooks" と呼んでいる。

(2)使用する天体、感受点は10天体とAsc、MC、そしてノード軸も含む。

(3)出生時の月の度数を判断するツールとして、"Dwad"と呼ばれるTable (24頁)を用いる。これはレクティフィケーションを行ううえで"helpful" であるとしている。

(4)トランシットは逆行や留、すなわちStationaryにも留意する。

(5)Declination、つまり赤緯をチェックすると更に良い。

レヴュア−曰く、検証する時間の幅広さ、つまり出生時間候補の範囲が30分なの か、或いは全く時間を指定できず、24時間なのか等に拠って異なるが、それでも上 記(1)(2)をスター・ゲイザ−等ソフトで検証するだけでも、見落とし等をしな い為にかなりの時間と集中力を要すると思われる。

亦ソーラー・ファイアーSolar FireやジグソーJigsaw、ケプラーKepler 等欧米の占星術ソフトが搭載する、レクティフィケーション対応のツール及びそれを 使用した際のTable(表)の数々についての記述もある…と言うより寧ろ、これ らツールを読者が所有し、馴染んでいる事を前提に本書は纏められている、と云って いいのだが。

これらツールは上記スター・ゲイザ−等を用いて行う地道な作業に比べれば数段便 利なものであろうが、海外の占星術ソフトなので私達日本人の、馴染みの無き向きに はまずそのソフトに慣れる事からして時間を要するであろう。そもそも表の見方その ものが判らなかったりするのだから。

但し本書は、アスペクトする天体のナチュラル・ルーラ−やそれがどのハウスをシ グニファイするか、所謂ルーラ−シップに関する詳述を、章を設けて行う等はしてい ないので、これらの事は巻末のBibliographyを読んで下さい、と云う事 だろうか。実際イヴェントでトリガーとなる天体がそのハウスを支配するか等はレク ティフィケーションを行ううえで欠かせぬ要点である事は論を俟たない。

驚いたのはChap.7で、Jimmy Swaggart氏の出生時間について、 "Online College of Astrology"で生徒達がこぞってレクティ フィケーションに取り組み、結果にバラツキが出た云々の件であり、日本ではあり得 ない光景で羨ましい限りだ。

アメリカは出生時間を正確に記録する様務める習慣があり、亦著名人の出生時間デ ータの巨大倉庫である、ロイス・ロデンLois Roddenの、Rodden's Databankもある位なので、私達日本人に比べ出生時間に対する考え方そのも のが大きく異なる(申し遅れたが冒頭Introductionで"Rodden Rating System"なる、出生時間の厳密さを判断する際の基準となる表が ある)。

レヴュアーいわく、私達日本人は出生時間について頓着する習慣が希薄である。譬 え母子手帳に書かれた出生時間だからと云って、必ずしも正確とは限らない(看護婦 が見た時計が進んでいたり遅れていたり等)。ましてや記録がなく「夕方頃」等うろ 憶えの記憶にいかほどの信頼性がある、と云うのであろうか(私達人間は基本的に「 うっかり」した生き物である)。いわんや有名人のバース・データを、2ちゃんねる (出処の不確かさ)や所属事務所の発表(年齢等サバを読んでいる可能性)のデータ をその儘鵜呑みにする事に於いておや、と申さざるをえないのが実状なのだ。

斯様なデータを基に占星術師が占っても、目の前にいるクライエントとチャートと が符合しないケースがあるのは至極当然で、それゆえにレクティフィヶーションと云 うツールが西洋占星術にはあるのだ(それでも押し切って占断しきるのがプロ、と云 うのもあるかもしれぬが)。

Chap.8はレクティフィケーションに関するまとめ、そして「よくある質問」、 以上で本編144頁は終わりだがその後更に52頁に亘るAppendixがある。


007 Noel Tyl "Creative Astrologer"
独特の手法でホロスコープ解釈を行うノエル・ティルNoel Tyl氏の、'00 年発行著書。冒頭のフレーズ、

"Planets/do not make things happen./People do./The symbols of the planets/guide us/to understanding that process."

は本書を通して流れる通奏低音のごときものである。

歴史家達が「世界戦争の世紀」と位置づける20世紀のチャート−場所はグリニッ ジに近き地、ロンドンに設定−の検証からはじまるChap.1は、その20世紀に 於ける占星術の歴史の概観−ユングらの登場に拠り占星術がどのような影響を受け、 発展してきたか、そしてアラン・レオAlan Leoやジョン・アディーJohn Addeyら功労者の名を挙げ綴っている−を経て、ティル氏自身が旧著"Syn thesis & Counseling in Astrology-The Profe ssional Manual"(1994)で提示した、現代占星術の技術について 言及している、すなわち、

(1)"Hemisphere Emphasis"…(ホロスコープの)半球の強 調(例:10天体が7〜12室、つまり南側に偏在している場合、社会に出てゆこう という欲求が強くなるが、その際、北側すなわち1〜6室=自己の基盤、を顧みる事 を疎かにしていないか?それは人間関係にどう影響するか、等)。

(2)"Aspects to Angles"…アングルへのアスペクト。

(3)"Saturn Retrograde Phenomenon"…土星の逆行 現象。父親問題。

(4)"Lunar Nodal Axis"…ノード軸。

(5)"Needs"…人々の必要とする処のもの、欲求。

(6)"Defense Mechanisms"…防衛のメカニスム。

これらを踏まえ、「創造的な占星術師」は、クライエントひとり一人に、人間的に 成長する為の、彼らひとり一人の為のシナリオをもたらし、心理学的成熟のうちに成 果をあげてゆく事が21世紀を生きるにあたり肝要なのだとしている。

尚、上記現代占星術の技術の他に、ミッド・ポイントやティル氏独自考案のアスペ クトであるクインデチレ即ち165°に対する理解は本書をスムースに読み進める為 の前提となっている。

この165°は本書で取り上げられたクライエントには事例が多い…と云うかレヴ ュアー曰く、意外と私達も気付かぬうちに持っていたりするアスペクトで、太陽水星 金星のいずれかが、他天体とのオポジションを有していれば、オポジションの対象天 体は上記3天体のいずれかとこのクインデチレになる可能性が高くなる。これは上記 3天体が15°(=180°-165°)程度の範囲で同居するケースが多い為であ る。

Chap.2〜4は著者の実際のカウンセリングを検証する、ケース・スタディ集 である。それぞれのカウンセリングには、そのカウンセリングならではの重要なテー マがそれぞれあり、それらテーマをも論じつつの検証となっている。いずれも私達読 者をして、シリアスな現場を想像させしむる、深刻なものばかりだが、Chap.4 及び5の"break"に至っては、クライエントとの会話一つひとつ迄叮嚀に再現 している。

レヴュア−いわく、深刻と云っても例えば、"Case Study:David" での、デヴィッドのネイタルチャートを検証して推察出来る、幼少期に両親から充分 な愛情を得られなかった可能性が、

「なぜその教師に怒りを憶えたのか?」(ティル)

「彼は父を思い出させるのです…彼は父そのものでした」(デヴィッド)(p.38)

と云った、問題の核心を抉る会話に拠り明るみに出る迄の、クライエントとの会話 の積み重ねは実に段階を踏んだ、永き過程を要する事であり、そもそも訪れて来たク ライエントがカウンセラーの前で何でも話してくれるとは限らないのであるから、そ の深刻さを明るみに出したのは、カウンセラーとしてのティルの巧みさによるもので ある、といえるのだ―ひょっとしたらティルとDavidは、何も心が通いあう事な く、関係が終わってしまったかもしれないのだから。そういう場の連続なのである。

心を通わせ、成果を出す為には、クライエントに対する視線("beams")や 語気の緩急(レヴュア−いわく、ティル氏は永くオペラ歌手でもあったので、その声 質はクライエントに訴えかけるものがあったかもしれない)、レスポンスを引き出す 為の、質問の仕方も重要であるとしている。

レヴュア−がおもうに、これはカウンセラーひとり一人が経験に拠り独自の方法を 模索せねばならぬ事であろう。云う程簡単な事ではないのはまちがいない。ティルの 著書を邦訳なさった、かの石塚隆一氏は、これはネイタル・チャートに水星火星冥王 星のTスクエアを持つティル氏だから出来た事かもしれぬ、としている。とまれ、上 述の通り、クライエントとのやりとりにおける、独特の臨場感を味わうのも本書を読 み進める醍醐味のひとつである。

Chap.5は、ハウスに関する叙述だが、それは12ハウスから1ハウス→11 ハウスの順に行われている。12ハウスから始まっているのは、著者がカデント・ ハウス則ち3、6、9、12ハウスをそれぞれIC、Des、MC、Ascの準備期 間と捉え、重要視しているからである。

尚ティル氏はホラリー・チャートに於いてしばしばお目に掛かる、ハウス廻しの観 点から各ハウスを捉える事にも長けているようで、これら事例に遭遇するのも本文の 高興さの一つだ(例:11ハウスはパートナー(7ハウス)の性遍歴を示す(7ハウ スから数えて5番目)等)。

Bibliographyは本書とおなじく、心理占星術の著作である、トレーシ ー・マークスTracy Marks"Your Secret Self"(レヴュー 済み)同様、心理学の本のほうが占星術関連書籍に比べやはり圧倒的に多い。がしか しながら心理学を特に勉強していないレヴュア−のような人物にも読み易いのは、カ ウンセリングの現場と云う具体的場面に於ける記述が多いからだろうか。


008 Olivia Barclay "Horary Astrology Rediscovered"
'90年の作品で、いまや当時のホラリー占星術Horary Astrology 復興ム−ヴメントに於いて重要な役割を演じた歴史的一冊といえる。この西洋占星術 の技法の一つである、ホラリーは、わが日本でもいけだ笑み『ホラリー占星術』(説 話社、'09年)の刊行に拠り、にわかに注目度が上がっているが、勿論本著作は上 記いけだ氏著書にも参考文献リストに入っている。尚著者オリヴィア・バークレー Olivia Barclay氏から直接指導を受けた、わが日本人の先達として "Warrior Of Astrology"國分秀星Q.H.P.氏がいる。

タイトルに"Rediscovered"の一語、そしてサブタイトルに、"A Study in Classical Astrology"の一文がある事から推察できるように、 ホラリーと云う、永きに渡り伝授が繰り返されながらも、20世紀に至り、ディーン ・ルディアDane Rudhyarとマーク・エドモンド・ジョーンズMarc Edmund Jonesが、そのキャリアの後半に於いてもたらした、"Humanic Astrology" の台頭に拠り、上記伝授が途絶えたかにみえた手法の、現代に於ける必要性を再確認 そして読者に対し再認識を促す、というのが本書の目的である。

とは申せ、それはウィリアム・リリーWilliam Lilyらに拠る古えの英知 をあるが儘届ける、と云うていのもの、というよりもむしろ、それに真摯に向かおう とする現代の私達の為に、新規の額縁に入れて提供したもの、と見た方が適格である。

ホラリー最盛期の17世紀等と異なり、20世紀以降占星術に必須である、トラン ス・サタニアン3天体の、現代ホラリーに於ける扱い、と云うテーマに向き合う著者 の姿(p.46、47)からしても、それは明らかな事であろう。

それはまた、Pt.4"History"、「現代の、ホラリー占星術に貢献した 人々」と題したChap.に於いて、エバーティンEbertin(ミッドポイント )等を列挙している事からもあきらかだ。単なるリリーらいにしえの著書の焼き直し などでは決してない事は後続の私達は予め承知すべきである。

常に占星術シーンの最先端に居る、ロバート・ハンドRobert Handに拠る 序文がまずある。この文章を一読するだけでも本書の値打ちは充分ある。

Pt.1(p.27〜160)は"How to Do It"として、ホラリー・チャ ートを立てる瞬間の選択や天体(火星、木星、土星は蠍、魚、水瓶のルーラー等)、 ハウス(ハウス廻し等)、アスペクト(オーブの考え方、アプライ及びセパレート等 )、ディグニティ(p.98、106の、"Christian Astrology" からの有名な表等)、プラネタリ−・アワー、恒星、パート・オヴ・フォーチュン、 使用するハウス・システム(レギオモンタナス法)等に関する説明の章で、この章で 技術的な事はほぼ網羅されている。

レヴュア−曰く、失せ物捜し等、具体的事象を多く扱うホラリーでは、天体の象意 を表す事象、具体物の記述が多いのは当然なのだが、ホラリーの洋書を読み進めるう えで、最も厄介なのが、それらが英単語としてあまた続出して来る事だ。

具体物だからそれらは殆ど名詞であり、英単語の名詞は動詞、形容詞、副詞等と異 なり、意味が明確でないと、読書が止まってしまう(先にゆけない)。

なかでも植物や人体の部位、病気の名称を−英単語の記憶力に自信のある面々は別 として−辞書で調べつつ読み進めるのはじつに手数の掛かる事ではある。

しかしながら、占星術生誕の地である西洋から遠く離れた日本で、Astrology に一所、懸命に取り組むならば、「はしょって」はならぬ、当然の作業なのは今更申 す迄もない事ながら敢えてここでくりかえす。そもそも便利さを追求する余り、私達 人間は、めんどうくさい、と云う個人的感情に基づき、時に大事な事迄容易に諦めた り、堅実な作業を怠ったりし過ぎなのだ。

まぁそれはともかく、レクティフィケーションRectificationが数多 の、オーブ1°のアスペクトを見つける等の、イレクショナルElectional が最適の配置を見い出す為のチャート廻し等の、それぞれ地道で集中力と時間を要す る作業を要する様に、ホラリーも上記基礎に基づく、相当の集中力と時間とを要する 作業を要求される。あたかもそれをも如実に読者に伝えるべく、Pt.2(p.161 〜226)がある。

Pt.2はホラリーのケース・スタディすなわち、バークレー氏のホラリー実践例 の提示、検証にあてられている。

この章での、氏の実践チャートとそれらの占断及び実際の結果とが照応しているの を読むのは圧巻であり、ホラリーを修得した者のみが得られる喜びがあるだろうと、 じつに僭越ながら氏を賞賛、称えたくなる位だ。ぜひみなさんにも一読してほしい。 これを読んだ時いけだ氏が上記『ホラリー…』の14頁で、慎重に立てたホラリー・ チャートが出生図にひけをとらぬ程、「宝物のように見える」事がある、と書いてい たのを思い出したのだが、例えば出生図に永くまじめに向き合えばそれなりの、リー ディングと実人生での出来事とが照応しているのを確認出来るのと一緒なのであろう。

勿論上述の通り、氏のレヴェルに達するには、そうとうの経験及びPt.1の技術 修練の繰り返しを要するのは申す迄もあるまい。

Pt.3(p.227〜251)はマンデンについて、Pt.4は上述の通り占星 術の歴史についてp.310迄記載がある。その他脚注、索引等があるが全349頁 の大冊のうちホラリーについて論じているのは226頁、約6割強であった。


009 Zipporah Pottenger Dobyns "Progression,Direction,and Rectification"
1st Editionが'75年の著書。内容は出生時間修正、いわゆるレクティ フィヶーションRectificationについてである。僅か101頁の、装丁 (レヴュア−所有版は緑色)もシンプルな愛すべき本、と云った処か。使用されてい るフォントもcourierで、まるでいにしえの、タイプライターに拠るレポート 小冊子のよう。

本編は75頁で以降はAppendix即ち付録である。101頁以降最後の3頁 には著者ジッポラー・ポテンジャー・ドビンズZipporah Pottenger Dobyns氏の写真付プロフィール、Workshops、Lecturesそし てBooksのリストが紹介されている。著者は自らレクティフィケーション歴は( 勿論当時)19年であるとしている。ドビンズ氏にかんする詳細は、私達の手近な処 ではジェームズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳、原書房)にくわしい。

本著作はキャロル・A・テブスCarol A.Tebbs"The Complete Book Of Chart Rectification"(レヴュ−済み)の参考文献 のひとつでもある。レクティフィケーションの概念等、基本的な事は上記テブス氏本 と大差がないのだが、最大の相違点は時代性に拠るもの、つまりパソコン占星術世代 の私達と異なり、手書きのホロスコープで作業、レクティファイしているという事で ある。エフェメリスを用いての計算、そして附録のfig.7の様な、手書きの表を 作成しながらの作業。

レヴュアーいわく、私達はもはや手書きでこうした作業を行う事は稀であろう。が しかし占星術に取り組むなら、少なくともこうした作業の原理程度は知っておくべき であろう。なかには原理云々どころか、作業を行う際に必要となる、室項表やエフェ メリスすらみたことがない、などと平気で宣う「アストロロジャー」がわが日本には いるようである(天文歴はホラリー占断の使い手にはいまでも必須アイテムであろう )が、彼(女)らは自らの発言に疑問を持つ事はないのだろうか。さしずめ気付きを 得られぬカウンセラーさながら、と云った処か。

まぁそれはともかく、以下、上記以外の、テブス氏本に記載のじゅうぶんでなかっ た、特記すべき点について述べる。

PHILOSOPHICAL PREMISES(p.1)。これは著者の基本的前 振り。「哲学」と云う事で木星に関する記述等がある。p.7には、裏表紙にも転載 された、「あなたの世界はあなたの理解の反映」なるタイトルを冠した文章もある。

BASIC TOOLSと題した章の、"12 Letter Alphabet"(p. 9)は、ドビンズ氏の旧著4作品で詳細に論じられた基本事項に関する言及である。 これらは本著では繰り返しになる為、最終附録にKeynoteとして羅列されてい る。

アスペクトは5タイプに分けられる、としている(p.9)が興味深いのはタイプ 4としてオポジションとインコンジャンクト(150°)を挙げているのだが、 150°のほうがオポよりもintegrateすなわち統合するのは容易でないと している。

上記テブス氏本でも少し触れていた、ドワッドdwadashamsa(dwad) に関しては、本著の方が情報量が多い(p.15)。著者はアセンダントのdwad signを"physical appearance"に関わる、としている。長じ て度数にはそれぞれ意味があり、それもレクティフィケーションに関わる技術のひと つとしている(レヴュア−いわく、本書に明言は無いが、度数の意味=サビアンか? )。

アングル(Asc、MC)は大きなイヴェントでほぼ常にアスペクトを形成してい ると述べた後に、ヴァーテクスVertexに対するアスペクトは"peer re lationship"すなわち仲間、人間関係の大きな変化を伴う、としている( p.19。レヴュア−曰く、ヴァーテクスがつねにホロスコープの西側に位置する事 を思い出して頂きたい)。

出生地を基につくるホロスコープと、移転した場合、現住所を基につくるホロスコ ープと、2通り考えるとより好ましい(p.20)。

プログレスProgressionにはおなじみセカンダリーsecondary の他にターティアリーtertiary,マイナーminorの2種があり、これら 2種は月の動きに関わる(p.27)。

ターティアリー・プログレスに関する詳述、計算法(p.31〜35)及びマイナ ー・プログレスに関する詳述、計算法(p.35〜37)。p.40からはエドワー ド・ケネディの出生時間検証をセカンダリー・プログレスで行いつつ、説明を行う形 になる。その出生時間検証は徹底的検証→仮説(出生時間AM3:57)提示→実際 (同AM3:58)提示、と云う流れでp.59迄続く。なんと著者に拠る、検証出 生時間と実際の出生時間との差は僅か一分である(!)。

著者の経験談、父親の死はプログレス月とネイタル土星がオポジションまたは150° になった時が多い、等(p.41〜)。以降、天体とアスペクト、そしてその際どう いう事が起き易いか、の記述はあちこちに散見出来る。

テブス氏本では少なかった、ナチュラル・ルーラ−についての記述(p.44)。

小惑星(ジュノー、ヴェスタ、パラス、セレス)とのアスペクトも拾っている。ヴ ェスタは"separations"に絡み易い(p.47)。小惑星については "normally supplemental"としている(p.52)が、著者は のちに"Expanding Astrology's Universe"('83) なる、小惑星にかんする著作迄も著す事になるのである。

p.62以降は上記ケネディ出生時間を、別の角度から検証すべく、ターティアリ ー、マイナー各プログレスそしてソーラー・アークSolar arcを駆使しており、 p.70からはケネディ氏の今後(当時)について述べ、75頁に渡る本編はおわる。 附録は手書きに拠る、ケネディ氏らのチャート、データ及び上記、ドビンズ氏の "Alphabet"の再録である。


010 Barnadette Brady "The Eagle And The Lark"
本著作はPrediction(未来予知)の様々な手法を紹介した本である。あ まりにも読みごたえがある本なので、途中、レヴュ−説明を箇条書きで済ませる部分 もあるので乞了承。現在では新装版もあるようだが、レヴュアーは内容未確認なので、 まったくの同内容かどうか定かでない。増補されている可能性は高いであろう。

冒頭から"To my father/who gave me the Eagle.../ and my mother/who gave me the Larkの言辞があり、はしが きである、"THE FABLE OF THE EAGLE AND THE LARK"で、著 者の云う"Eagle"(鷲)と"Lark"(雲雀)が何を表すかが判明する。

即ちそれは、唄う事に長けた雲雀が天上の神に歌を聴いてもらう為に、天高く舞う 事ができる鷲の力を借りる、と云う寓話に基づくものであり、「占星術師の直観はこ の寓話の、ちっぽけな雲雀のようであり、技術や方法論等、占星術師の技能は、力強 い鷲のようである」。

さて、上記未来予知に先立ち、著者は基本として抑えておくべきChap.1"THE ALPHABET"を用意する。ここでは、

1.未来予知での10天体及びノード軸、アングルやヴァーテクスVertexの 基本原理。

2.サターン・リターン等土星及びトランス・サタニアン同士のアスペクト。

3.アスペクトについての言及−ここでは45°や135°、所謂ハーモニック8 系統のアスペクトにも触れており、亦、150°のアスペクトは「とても圧迫感があ るが、時に"joyful"かもしれぬ」(p.29)としているのも興味深い。

4.ハウスの説明。このハウスの説明で出て来る、"Transit Grids" なる語の意味は、Chap.2での説明を俟つ事になる。

Chap.2"WORKING WITH TRANSITS"では、未来予知に於け る、トランシット(以下、T)の説明。Tの影響は「同時に奏でられるハープが同調 するかのよう」(p.46)であるとしたうえで、「あなたの友達があなたの許可な くあなたの車を借りた。結果、あなたは仕事場に遅れた」(p.48)なる具体例を 挙げ、「原因=行動=影響」なる理論を展開する。

 上記理論に倣えば、具体例は「友達=車がない=遅れた」であり、ハウス理論でゆ くと「11室(友達)=3室(移動手段)=6室(職場)」となる、としたうえで、 p.51から先にふれた、"Grid"を用いた理論に入ってゆく。

この"grid"即ち、T天体とアスペクトしているネイタル(以下、N)天体、 各々のNチャートでのハウス位置とそれらがどのハウスを支配しているかを記入する 表は、アスペクトする天体同士が各々いずれのハウスをシグニファイするかを簡潔に 参照出来るという点では有効である。未来予知のみならず、N読みでこうした読みを 苦手としている、或いは煩瑣であると感じている方々には便利なツールであるかもし れない。

著者はこの直後、上記grid表を作成(=鷲の要素)したのちの、ホロスコープ 読みは、占星術師各自の直観(=雲雀の要素)に拠るとして、読みの具体例を挙げて いる(p.54)。

そして「重要なのは多くのチャートがTの影響を受けるが、その影響の受け方はチ ャートの持ち主の対処の仕方次第である」(p.65)。この章は他にも逆行天体の 影響の仕方や、チャートがハウス・システムに拠り、ハウス・カスプのサインが異な る場合があり、一つのシステムに対する盲信への戒め、そしてTのオーブは0.12° 等、興味深い論が尽きないのだが、すべてに触れるわけにいかない。

Chap.3は"SECONDARY PROGRESSION"についての説明。

Chap.4"TIME MAPS"はT及びプログレス天体のアスペクトを時間 軸で捉え、"time map"なる表に当てはめつつ未来予知を行う方法を提示して いる。

著者は私達読者に、ナポレオン・ボナパルトらを「顧客として持った」つもりで取 り組む様促すのである。ここで著者は、19世紀以前生まれの彼らを占うのも、冥王 星等トランスサタニアンを含め対応している。

Chap.5は蝕及び、"Saros Cycles"すなわち、蝕のサイクルにつ いて論じている。

本書は他Chap.も読みごたえが充分な書であるが、最大のハイライトはこの章 及び巻末の付録の、著者に拠る、38種類の日蝕を論じた部分であるとレヴュア−は 考える。

この"Saros Cycles"は、一般的には、「月のサイクルである、 6,585.32日間−223の新月、あるいは18年11.333日。この期間に 月と太陽はほぼ同じ位置に回帰するので、回帰後の日蝕は回帰前と同じポイントを 辿る」(ニコラス・デ・ヴォアNicholas de Vore"Encyclopedia of Astrology"p.345)というものだが、著者はp.219〜228 の10頁に亘り、このサイクルの原理について、図をまじえつつ詳述を試みる。

これに拠り著者は、「私の発想、経験及びリサーチに拠る見方なので、違う意見な ら飛ばして結構」(p.308)と読者に断りつつ、回帰毎の日蝕には性格がある、 とし、それぞれについて論じるのである。具体例として著者は、1452年、1543 年、1687年、そして1905年の、「"Saros Series"14のサウス ・ノード」は、占星術、天文学そして世界を変えた出版技術に関わるとしている。

レヴュアーいわく、読者各自は自身にとって重要であったと考える日蝕が上記38 タイプ(=19種×サウス・ノードあるいはノース・ノードの2つ)のいずれにあた るか、p.307〜336間で探し、検証してみるとおもしろいかもしれない…なか にはおもしろい処か、仰天する向きもあるのでないかとレヴュアーは推測する。

それにしても、本書や"Fixed Stars"等、ブラディBrady氏の著書が Amazon.co.jpの、Astrologyカテゴリーでしばしば上位にランク されているのがなんとなく判る気がしてきた。しかもこれが氏の処女作とはじつに恐 れ入る。


011 Vivian E.Robson "Electional Astrology"
1st Editionは'37年か。著者ヴィヴィアン・アーウッド・ロブソン Vivian Erwood Robsonはかの碩学アラン・レオAlan Leoとの 共著もある人物だが、本書に著者に関する紹介文が何もない。Astro Data bankに拠れば、占星術師であるのみならず、数学者でもあったようだ。Ama zon.co.jpで検索すると、恒星や人間関係を扱った著作もあるのがわかる。 1890-1942。

占星術のカテゴリーの一つである、イレクショナルElectional即ち、「 時機を選定する占星術」を論じた本。

私達一人ひとりの実人生が出生時間ならびに場所に基づく、ネイタル・チャートの 表す象意に基づき、進んでゆくのを逆手に取った技法、すなわち先にクライエントに とって好ましいチャート(=クライエントにとって好都合な、物事をできるかぎり望 み通りに進めてゆく配置)を作成する為の、時機と場所を選定する、というのがイレ クショナル占星術である。

申す迄もなき事であるが、ここで「クライエントにとって好ましい」のは何がかと いうと、クライエントが興す、仕事(開店等)や結婚、旅行等様々なイヴェントが円 滑に進む事であり、詰まる処、占星術においては私達人間の出生のみならず、あらゆ る事象にホロスコープが作成可能である、という事である。

尚本書はチャート等の図や表は一切ない。

本書を一読してみて、一ついえるのは、本著がAmazon、Astrology ランキングでしばしば上位にあるのは、簡潔に英知のみを伝えている処が多くの占星 術研究者や占星術師に受け入れられている故なのだろう、という事だ。以下、レヴュ アーが要点と捉える部分を、字数の許す限りピックアップしてゆく。

p.13〜20"INTRODUCTION" イレクショナル占星術にはラディカ ル・イレクションRadical Election,マンデン・イレクションMun dane Election,エフェメラル(ホラリー)・イレクションEpheme ral(Horary)Electionsの3種があるという。ここでいう"Ra dical"とはホラリーで云う処の、読み進めるべき、判断して差し支えのない、 の意と思われる。

p.21〜31"GENERAL PRINCIPLES" 最も重要なシグニフィヶ ータ−は月。次いでAsc・MCのシグニフィヶーター即ち"lords"が重要。 アンギュラー・ハウス(1,4,7,10ハウス)のサインや其処にある天体が、悪 いアスペクトや、アフリクトする天体の影響下にないか、注意すべき。

結果が出るのが早いか遅いかはサイン次第である。例えば早く出したいのであれば カーディナル・サインを選ぶべき。

最も重要な支配星は、それぞれのイレクション・チャートに関わるサインに配置す べきであり、Ascに対しても同様の配慮を要する。例えば旅行の為のチャートであ れば、支配星は水のサインに配置する、等。

逆行はしばしばトラブル、困難や遅れの原因になる。

太陽あるいは月をAscに配置する事を避けるのは、あらゆる場合において必要で ある。但しそれらが獅子か牡羊にあり、良いアスペクトを持つ場合は別である(レヴ ュアーいわく、このように、多くの配置にこのような条件付が伴う。これら条件を、 立てたチャートひとつひとつ検証してゆくのは、かなりの集中力を要するものと思わ れる。さらに云えば、いにしえの先達は皆、天文歴を用いての、手書きのチャートで 行っていた事をも思い出す必要がある)。

ホラリー占星術同様、イレクショナルではノース・ノード、フォーチュナ即ちパー ト・オヴ・フォーチュンを大いに用いる。イレクションに於ける、1〜12ハウスに かんする叙述。

p.32〜40"THE MOON IN ELECTIONAL ASTROLOGY" 月が光を増してゆく途上にある(=新月→満月の途上)かまたはその逆か。

新月から12時間の間は"Combust Hours"であり、時機選定にはよろ しくない時間帯である。

プトレミーPtolemyは恒星との関わりにも留意を促しているという。

月の配置に最もふさわしくないのは、"Via Combusta"即ち天秤15° 〜蠍15°で、これは殊に商売、旅行、結婚、そして女性に関わる事においてである。

古代の占星術師が、月が弱められると考えた配置、10種類に言及。

月がどのハウスに配置されるかが、イレクショナルでは最後に考慮すべき事であり、 能う限り、イレクションに関わる事象を支配するハウスか、Ascを除くアングルに 配置されるべきである。

月がマレフィックにアプライしている場合、そのマレフィックをAscの支配星に するのがベストである。

p.41〜55"THE LUNAR MANSIONS AND ASPECTS" この 章では28の月相及び月と他天体とのアスペクトについて、箇条書きで述べている。

アスペクトの項は、1930年頃に発見されたばかりの冥王星は考慮外となってい るが、1770年代に発見された天王星及び、1840年代に発見された海王星は含 まれている。

p.56〜64 "PLANETARY HOURS" ホラリーでもおなじみの、プラ ネタリー・アワーについて述べた章。立てたイレクション・チャートがそれぞれ、ど の天体のアワーとなるか、それに拠り各チャートはどのような性質を帯びるかについ て箇条書きしている。

P.65以降はイレクションの目的別に、それぞれ章を設け説明しているが、それ らのなかには、プレゼントを受け取る等、現代の私達が普段、何気なくしている事に かんするイレクションもある。亦、"When becomin'a freemason" 等、いにしえの欧米人はともかく、現代日本人である私達には必要でなさそうな情報 もたくさんある。メディカル・イレクションについては、膨大な知識を要する分野な ので、充分な詳述の為には不十分であり、著者の手に余る事である、としたうえで論 じている(p.106)。巻末にはGLOSSARYならびにINDEXがある。


012 Bil Tierney "Alive and Well with Neptune"
タイトルの通り、海王星について書かれた、'99年刊行本。著者は天王星につい ての本、"Alive and Well with Uranus"もこれに先立ち著して いるのだが、本書はその続編であり、現在ではなんと更なる続編、"Alive and Well with Pluto"迄ある。

海王星のうおサインへの回帰が果たされた昨今下での、本書の精読は有益なものに なるであろう事を前提に以下、レヴューを試みる。まず、著者の本書に於ける文体に ついて。

海王星について書かれているだけの事もあってか、ポエジーに溢れている文体であ るといえる、そして同時に、時に冗長になっている文体である、ともいえる。結果、 見なれぬ英単語が、恰も海王星のごとく増長、頻出する機会を助長している、といえ る。

例えば、「海王星と天王星が、ともに水瓶サインに同居しつつ、21世紀を迎える にあたり」と云った内容の文章を、
,br> "As we enter the twenty-first century-with imaginative Neptune now passing through offbeat Aquarius and shaking hands for a spell with wild trickster Uranus in this same oddball sign"(p.8)。

あるいは、トランジット海王星に対峙する、難儀さに関するくだりでは、

"However,that's often easier said than done, especially with a tricky planet like Neptune who'd rather slip in through the back door, unnoticed,than meet us face-to-face on the front porch"(p.26)。

英単語のヴァリエーションが増長するのは、私達日本人−英語を得意とする方々は ともかく−にとって、本書を読みすすめるうえで、厄介な点のひとつである。

 海王星だから、この文体なのだろうか?天王星の本では、天王星らしく、もっとシ ャープな文体なのだろうか? むろん、この疑問は上記、天王星本を購読すれば解決す る事なのだが。

ともあれ、著者は'70年代から活躍なされているAstrologerであり、 また本書の参考文献もリズ・グリーンLiz Greeneやスティーヴン・フォレス トSteven Forrest、ハワード・サスポータスHoward Saspor tas等の、しっかりしたものばかりな処からも、書かれている内容にまちがいはな いと言える。

 それに本編に入ると、遅くとも、ハウスのトランシット(p.57〜)を読むあた りでは、慣れて来、内容に充分集中できるものと思われる。

さて、具体的な内容について以下述べてゆく。重要と思われる箇所はレヴュアーの 一存で訳出しているが、原文の文体が上記の通り、レヴュアーの英語力では追随しき れぬものなので、あまり良い日本語になっているとは云い難い、と予めお断りしてお く。

INTRODUCTION(p.1〜9)は序章。"TWO FACED PLANETS :MARCURY AND VENUS"の項は文字通り、水星は双子サインと乙女サイ ン、金星は牡牛サインと天秤サイン、それぞれ2つのサインのルーラーである事を述 べ、これら天体が海王星のトランシットの影響を受ける際、ルーラー毎に影響は異な るから、本書ではルーラー毎にその影響を記述する、と著者は表明している。

Pt.1(p.13〜82、Chap.1〜4)のなかのChap.1"SETTING THE STAGE"は、"GOOD TRANSIT,BAD TRANSIT?"等 の項を含む、のちの本論に至る前のセット・アップである。"WHY WORRY"の 項では、頑なであればある程、海王星のトランシットの影響に拠り、私達は病んでゆ く(p.20)とある。

Chap.2"SWIMMING WITH NEPTUNE"(こういった表現多い) では、文字通り、海王星のトランシットを「泳ぎこなす」事を述べている。

海王星が12のベールを装った、人を惹き付ける踊りを始めるやいなや、私達のヴ ィジョンは曇り出し、私達に見慣れぬ、内面でのリアリティに直面させ、神秘の、私 達をして平静を失わせしむる空気が優勢になる(p.25)。

"STRANGERS IN THE NIGHT"では、土星外惑星−特に海王星−は 背の高い、闇の魅惑的な見知らぬ、惹き付ける人。あたかも満月の晩にクルーズ船で 出会うのを、私達が夢見てしまうようなタイプである(p.28)。

私達の最も重要な海王星トランシットのあいだに、私達は涙するかもしれぬ、がし かしそれは喜びの涙にもなりうる、云々(p.32)。

Chap.3、4は来たるPt.2(p.83〜282、Chap.5〜17)の 前置きである。

Pt.2のChap.6から17迄は順に1室/火星(=1番目のサイン、牡羊の ルーラー)→12室/海王星(=12番目のサイン、うおのルーラー)を海王星がト ランシット天体として、運行する場合の記述、つまりChap.3、4のさらなる掘 り下げである。

レヴュアーいわく、7室以降すなわち、集合的な事象を扱うハウスで、海王星はよ り力を発揮する、と筆者はこれらのなかで考えているようだ。

巻末には参考文献リストがある。


013 Robert Hand "Planets in Composite"
現代占星術界の中心的存在である、ロバート・ハンドRobert Handの、処 女作にして、のちに名著"Planets in Transit"等を生んだ、 "Planets"シリーズの一作目である。

"Horoscope Symbols"等、他の著作もそうだが、氏の文章はとに かく読みやすく、内容もまた判りやすい。これは、洋書を読む習慣のすくない、日本 人の私達にとって、とても重要な事である。

本文に入るまえに、「コンポジット・チャート(以下、C.C.)の父」と云われ る、ジョン・タウンリーJohn Townleyによる、まえがきがある。

氏は本書('75年刊)に先立つ'73年に、"Composite Chart" を、そして'00年に同名著書の増補版を、それぞれリリースしている人物である。 まえがきを任される人物としては、このうえない人選であろう。

序論、冒頭から著者は、C.C.の技術が「最も信頼出来、しかも記述するに足る、 新たな技術である」と述べ、ユニット・ベクトルunit vector、そしてベ クトルの合計である、リザルタントresultant(物理学用語で「合力」の意 )なる言葉を、たとえとして用い、「C.C.の天体配置は、2人以上の人物のホロ スコープでの、天体配置の合力である」とし、本書の目的を、

1.C.C.の作成技術にかんする説明。

2.C.C.になれ親しんでもらう。これは、

(1)その読み方の説明。

(2)ケース・スタディ。ここではプログレス、トランシット、ヴァーテクス、そし てソーラー・リターンについても論じる。読み方はネイタル・チャートのそれとは異 なる。

(3)天体が各ハウスに在籍する場合、そして他天体とアスペクトする場合の考え方。

の3つの方法によって行う、としている。

Chap.1"Casting the Chart"(p.9〜28)の内容は上記1. にあたる。

著者は、C.C.は複数のホロスコープにおける、天体や感受点のミッドポイント をみいだす事で作成される、と、まず結論から入っている。

ミッド・ポイントにかんしては、くわしくはかのエバーティンEbertinや、 ドン・マクブルームDon McBroomの著書を参照願うとして、ネイタル・チャ ートの場合であれば、文字通り、天体間のまんなかのポイント、度数を算出すること をさしていた。

C.C.の場合、複数の人物をあつかうチャートなので、太陽なら複数人物の太陽 の、度数の中間地点を算出すること、すなわちネイタルの場合と異なり、同じ天体の 中間地点を算出する事になる。

C.C.でのミッド・ポイント算出の注意点として、複数人物の同天体位置が 150°以上離れている場合である、とし、その理由ものべている。

そしてハウス・カスプの計算方法の説明、詳述がある。ここでの注意点は、アセン ダントとヴァーテクスにかぎり、算出されるアセンダント以外に、コンポジット・ア センダントComposite Ascendant、そして算出されるヴァーテクス 以外に、ディライヴド・ヴァーテクスDerived Vertexなるものがある、 としている−すなわちアセンダントとヴァーテクスはC.C.では、2つある事にな る。

以下、3人以上のコンポジットを算出する際の問題点、そしてC.C.が複数人物をあ つかうとはいえ、多くとも10人が限界である、等の記述をもってChap.1 はおわる。

Chap.2"Reading the Chart"(p.29〜38)の内容は上 記2-(1)にあたる。

ここでも著者は結論から入っている。つまり、C.C.は(ネイタルのように)個 人ではなく、複数人物の関係をよむ、という事が、ネイタルを読む事とのちがいであ る、というのだ。

以下、このChap.の要点として、

a.トランスサタニアンは、アングルとの合の場合のみ重要。

b.マイナー・アスペクトの考え方は、まだまだ研究が必要で、たとえば、クイン タイル(72°)はセクシャルな関係では重要と考えるが、いまだ記述に足る程では ないから、読者諸兄の研究、そして新発見も著者はまちたい、としている(レヴュア ーいわく、氏の文章にはこういった、謙虚さ、真摯さがうかがえる表現が、あちこち に散見される)。

c.チャートを読む手順(1〜9)。 まず、コンポジット化されるまえの、複数の ネイタル・チャートを理解する事、そしてどういった関係であるかを知る。コンポジ ットの場合、ひとつのハウスに4天体以上を含む事が多く、そのハウスは重要になる、 等。

Chap.3"Case Studies"(p.39〜68)の内容は上記2- (2)にあたる。

ケース・スタディは、Chap.2で示された手順にならい行う、と著者はあらか じめ述べている。

5つのケース・スタディが掲げられている−なかでも4つめはニコラスロシア皇帝 とアレクサンドリアロシア皇后、5つめはおなじみフロイトFreudとユング Jung、という、著名人のそれ−が、それぞれに固有のテーマがあり、独自の読む 価値がある…それどころか、この本で一番おもしろいChap.である、とレヴュア ーは考える。

なかでも興味ぶかいのは、ケース・スタディ3の末尾で、C.C.を関係性のネイ タル・チャートと見立て、そのチャートのプログレス・チャートと比較しているくだ りである。

ここで著者はなんと、この手法が有効である事を逆利用、すなわちC.C.でレク ティファイRectifyを行う事が、容易でないと前置きしながらも、可能なケー スも時にはあり、このケース・スタディ3はまさにそのひとつの具体例である、とし ているのである(p.57)。

Chap.4〜15(p.69〜362)の内容は上記2-(3)にあたる。

Chap.4はC.C.における、ハウスの説明、そしてChap.5〜15はC. C.における、10天体およびノード軸がそれぞれ12ハウスに入室した場合と、そ して他天体ならびにアセンダントとアスペクトした場合の傾向についてのべている。

すなわちクック・ブックCook Book体裁でまとめられている、といえるが、 文章の総分量は約300ページと、そうとうなものになる。


014 Rod Suskin "Synastry Understanding the Astrology of the Relationship"
'08年刊行の著書なので、わりと最近の作品である。シナストリーSynast ryとは人間関係を扱った占星術の技法であるが、本書はその為の、実に多岐にわた るツール…ネイタル・チャートとそれら複数を扱った二重円やコンポジット・チャー トの読み方、そしてそれらの進行チャートから関係性のさまざまな時機を読み取る、 等…及び実例、ケース・スタディを提示しているばかりでなく、私達が人間関係、対 人関係でなぜ、同じ過ちを犯してしまうのか、等、人間関係それ自体の考察をも大い に扱っている。

本文は178ページで、参考文献やワークシート、チャート等を収めた附録が70 ページある。ワークシートは本文と参照しながらチェックしていくと判りやすく、シ ナストリーを実践で行ううえでのよきツールとなりうる、といえる。さらに、各Ch ap.始めに、その章の要点を箇条書きで綴っているのも、かさねがさね懇切叮嚀と いわざるをえない。

西洋占星術の洋書には、一冊まるごと、日本語の翻訳が望まれる、良書がまだまだ たくさんあるけれども、本書もそんな一冊である。著者のロッド・サスキンRod Suskinはなんと南アフリカ在住の、'89年以来のAstrologerで、 国営放送の占星術番組(!)のホストも勤めており、亦大手新聞に記事を投稿してい る(!!)という。

本書はまず、かの心理占星術の巨匠、ノエル・ティルNoel Tylに拠るはしが きから始まる。

そして冒頭、

「あなたの価値や信念、そして考えを公にし、(それらを見聞きした)周囲の人を して、あなたがどんな人かを逆照射し、彼らがあなたをどう思うかを写し出す、魔法 の鏡を想像してください」

「この鏡の為の青写真を持っている、と想像してください」

とあり、これを受け、シナストリーとは人間関係の占星術であり、この本はあらゆ る人間関係の上記「青写真」を創造し、分析する為の方法を示す、としており、それ はあらゆる関係にあてがう事が可能であるが、本書では特にロマンチックなそれを扱 う、としている。

シナストリーは人々が互いに何を持ち寄り、そして互いにどこで衝突するかを示す。 2つのチャートを一緒にした時何が起きるかを理解すれば、クライエントに何が反映 し、彼らが求めるものがもたらされる、としている。そしてp.2には本書の方法の 大要を、箇条書き5項目にまとめている。

Chap.1(p.5〜16)では、占星術以前の、人間関係そのものにかんする 考察に重点が置かれている。

Compatibility(適合性、相性が良い事)という事はどういうことな のか、またそれに対し過去の経験に基づいている幼少期の感情経験がどう影響するの か、はたまた、私達はなぜ人に対し第一印象を持ったり、作ったりし、そしてなぜそ れら第一印象がしばしば、相手の実像とは異なったものと判明するのか。

姿形、容姿はアセンダントに拠る。そして人々は他人にどう見られたいか選び、自 らコントロールしている。

各サイン毎のアセンダントの特徴、キーワード、そして第1ハウスに各天体が入室 した場合、容姿に及ぼす影響、そして第一印象とは別に、言葉、喋り方に拠る印象と いう点で重要な水星のサインと、そしてそれが太陽のサインと異なる場合にかんする 叙述。

Chap.2〜4(p.17〜60)は相性を読む以前の、ネイタル・チャートを しっかり読む事に焦点を当てている。

いかにチャート全体が人間関係の方向性や欲求を示すか。ホロスコープの半球の強 調、エッセンシャル・ディグニティ、アクシデンタル・ディグニティ。

なかでもアクシデンタル・ディグニティに着眼する事は、天体がアンギュラー、サ クシーデント、カデントのいずれのハウスにあるか、考察する習慣が身につくという。

相性をエレメントだけでまず比較検討する−相性の良いエレメント、なんとかなる エレメント、難しいエレメント。月と水星、感情が表現されやすい傾向にあるか否か、 価値観のシステム、すなわち金星のエレメント、等。

個の価値を表す2室、愛、セックス、そして快楽の5室、愛を受け入れる能力の11 室、そして8室をも含めた、いわゆるサクシーデント・ハウスについての叙述は、 本書のはしがきを担ったのがかのノエル・ティル氏であった事の妥当性を明らかにす るとレヴュア−は考える。

相性を扱う占星術なので、1室-7室の対人軸にスポットを当てる以前に、人と向 き合う以前の、ホロスコープの持ち主の自己価値、そして愛をどう扱うかという事に 着眼すべき、という意味とレヴュアーは考える。

Chap.5、6(p.61〜110)はいよいよシナストリー、2重円に入ってゆ く。

さっそくであるが、ブレットとアランの具体例は判り易い。p.72から始まる、 シナストリーにおける天体のアスペクトの記述はクックブック形式であるが、全組み 合わせを網羅している訳ではない。また、7年サイクルすなわち、土星=29年(≒ 7年×4)、天王星=84年(≒7年×12)、海王星=165年(≒7年×24) やChap.6のトランス・サタニアンのアスペクトについての叙述もある。

Chap.7 (p.111〜124)はコンポジット・チャートの父といわれる 占星術家ジョン・タウンリーJohn Townleyの説と、本書とおなじ、シナス トリーにかんする著作のあるロナルド・ダヴィソンRonald Davisonの説 にかんする検証。

そしてChap.8(p.125〜160)は「いつ関係が始まったか、定義が難 しい」としたうえで、プログレスやトランシットを用いての、「この関係は続くか? 」「関係の危機はいつ頃か?」等を判断する方法についてのべ、ケース・スタディと して、凄惨な結末で関係を終えた、O.J.シンプソンとニコル・ブラウン・シンプ ソンの関係を検証するのである。

Chap.9(p.161〜178)では実践の場で、クライエントに直面する際 の、占断する際の注意点が論じられる。

2人のうちのいずれにも、感情的に加担してはならない、とか、あるいは、クライ エントが自身に不利になる事実を隠していないか、慎重に見定める、等。


015 Raphael "Raphael's Mundane Astrology"
占星術の古典的作品を大いに扱っている、黄色と白の表紙でおなじみの、Kess inger Publishingからの出版物で、国家や政治的な事柄を占う占星術、 すなわちマンデン占星術について書かれた本。僅か80頁の、英知のみをシンプルに 伝えた本といった処である。

著者のロバート・トマス・クロスRobert Thomas Cross(ラファエル Raphaelは筆名)は米Wikipediaに拠れば、1850年生まれの英国 の占星術師で、かの"Raphael's Ephemeris"で名高き人物である。 1932年没。

まず序言で著者は、占星術を学ぶ者達に、永きに渡り放ったらかしにされてきたマ ンデン占星術が、本書に拠り彼らの注意を惹く事を願う、結局、国民や国、都市の ほうが個人より重要なのだから(レヴュアーいわく、水瓶サイン的視点)、と述べる。

さらに著者は、このマンデン占星術に関する著書は17世紀のラムゼイRamsey に拠る、"Astrology Restored"以来であるとし、各都市が場所を 異にする事に拠る影響をわきまえれば、どんな場所の運命も予見出来るとしている。

Chap.1はマンデン占星術の概要にかんする記述の章である。各国における、 太陽が牡羊サインにイングレスする瞬間(=春分入り)の図が、国それぞれの未来 予知の基礎となる、そして牡羊と同じカーディナル・サインである蟹(=夏至)、天 秤(=秋分)、そして山羊(=冬至)にイングレスする瞬間の図も有効であるとして いる。

また、日蝕・月蝕そして20年に一度起こる、木星と土星の合すなわちグレート・ コンジャンクションも国の未来予知には重要であるとしている。なお、ここでは、 '30年頃発見された冥王星の使用は勿論言及されていない。

Chap.2は天体、サイン、アスペクトの説明。

興味深いのは、緯度を扱ったパラレルをアスペクトに含んでいる事、そしてこのパ ラレルをコンジャンクション、オポジションに次いで影響の大きなアスペクトとみな している事(スクエアやトライン、セキスタイルはパラレルの次点扱い)であり、そ の許容オーブについての説明も周到に行っている事である。

Chap.3はマンデン占星術での、12のハウスが何を象徴するかにかんする叙 述。これら象徴の記述はもちろん、20世紀初頭の社会概念に基づくものである。

Chap.4はマンデンに於いて、天体が何をシグニファイするかにかんする叙述。

Chap.5はホラリー等でお馴染みの、エッセンシャル及びアクシデンタル・デ ィグニティについての叙述。

Chap.6はマンデン図の読み方にかんする叙述。カーディナル・サイン、フィ クスド・サイン、ならびにミュータブル・サインがそれぞれライジング・サインにな った場合の影響の持続期間や日蝕・月蝕の影響を大きく受ける国にかんする記述。

Chap.7は外国のマンデン図の作成にかんする叙述。著者在住の英国での、グ リニッジを基点とした図ならびに、ニューヨーク等の他国の街の図の作成方法につい てのべている。

Chap.8〜19は各ハウスに天体が配置となった場合にかんする叙述。7ハウ スの章では、戦争が起きる場合、相手国がその国からみて、どの方角にあるのかを判 断する方法についてのべ、マンデンで最も重要なハウスである10ハウスの章では、 政府の浮沈を日蝕に絡め触れている。

Chap.20は19章迄の話を踏まえ、マンデン図の読み方にかんする、さらな る考察を行っている。まず春分図とその直後の新月図が重要であり、春分図はAsc の上昇サインが重要である、としている(これは6章でも触れていたのと同じ)。

Chap.21はマンデン図の具体例として1910年の春分図が掲げられている。

図は古典でおなじみの、四角の図。一見するとメジャー・アスペクトをなしていな い月(獅子10°41')と火星(双子4°26')とが、赤緯をほぼ同じとしてい る(22°10〜18')事から、「両者がパラレルのアスペクトにある為、"Ma rtial tendency"がある」とし、リーディングを進めている。

Chap.22は蝕にかんする叙述。マンデン占星術においては、太陽がカーディ ナル・サインにイングレスする瞬間の図(春分図、夏至図、秋分図、冬至図)以外に も、この日蝕・月蝕図も重要である事にフォーカスした章である。ここでも6章で触 れた事をおさらいしつつ、更なる考察を進めるのである。

活動宮、不動宮、そして柔軟宮、それぞれにおける蝕の影響の持続、等。またサイ ンを火・土・風・水に分けての影響にかんする叙述もあり、カルダンCardanや プトレミーPtolemyら、古代の叡智達の言葉も引用されている。

Chap.23、24は日蝕、月蝕が各サインのデカネイツ、すなわち10°ずつ の区間(0°〜9°59'、10°〜19°59'、20°〜29°59')で起き た際の、地上で起きる事象を具体的に述べている。

レヴュアーいわく、蝕における具体的事象の記述、といえば、ブラディBarne dette Brady著"The Eagle and the Lark"(レヴュー済) を思い出すが、ブラディ氏の著述とここでの、ラファエル氏の著述とを比較、検討し てみるのも一興かもしれない。むろん、ブラディ氏の著述はマンデン占星術に限った ものでない点は事前にわきまえる必要があるけれども。

Chap.25は天体のコンジャンクションにかんする叙述。グレート・コンジャ ンクションはもとより、18世紀以降発見された天王星、海王星が他天体と絡んだケ ースについても述べている。

Chap.26は地震の予測について。著者は地震予知の方法を9項目に分け詳述 ののち、1822年8月13日シリアでの地震他3つの地震の検証を行っている。

Chap.27は彗星について。いにしえにおいては、この彗星が人々に「天の啓 示」と看做されていたのは周知の通りである。ここでは具体例として日露戦争も取り 上げられている。

最後の章である、Chap.28は各サインが支配する国や街を挙げている。著者 はここで日本は(天秤でなく)牡羊としている。


016 John Addey "Harmonics in Astrology"
オリジナルは'75年だが本書は'09年刊4刷版(新装版)。サブ・タイトルは 「いにしえの科学を新たに理解するにあたっての入門テキスト」。御存知の通りハー モニック占星術の嚆矢・先駆的一冊で、著者は本書上梓の為に20年の研究、歳月を 費やしている。

新版への導入として、チャールズ・ハ−ヴェイCharles Harveyに拠る 文章が冒頭にあるがこれは'96年刊2刷版でのそれと同じのようだ。彼の著書とい えば、英国でのベスト・セラーである、スージー・ハ−ヴェイSuzi Harvey との共著『月と太陽でわかる性格事典』(鏡リュウジ訳、ソニーマガジンズ)が有名 だがこれ以外にもマンデーンやメディカル・アストロロジー、心理占星術に関する著 書も有する方である。

ハ−ヴェイ氏はここで本書が数の象徴の重要性を強調しており、それがサイン、ハ ウスからアスペクトそして度数領域迄の理解の為に有用である事を述べている。

Pt.1"THE GENERAL THEORY"このパートに含まれる1〜10章 はハーモニックにかんする原理を中心に扱っている。まず1.は本書の目的を述べた 章である。

2.「波を紹介する」3.「波について、もっと」の2つの章はハーモニックで必 携の波の話である。音楽用語としての倍音、そして波には長さ、振幅の広さ、そして 位相があるとし、その説明を行っている。

4.「実演」冒頭では著者の、占星術研究に対する真摯な姿勢が伺える文章からか のミシェル・ゴークランMichel Gauquelinの有名な研究を例として論 を展開している。

そのガウケリンの研究とは、3647人の物理学者・科学者達のネイタル・チャー トに於ける土星の位置をデータ計上したもので、なるほど、Asc・MC直前の度数 域が抜きん出ているという傾向は見られるにせよ、一見するとランダムなものである。

これにたいし著者は土星の分布状況にはハーモニック4(360°の円のなかで 90°ごと)の傾向がみられるとし、その例証に掛かるのである。

5.「ハーモニックの象徴性向けの概念的枠組み」ここで著者は前章で試みたハー モニック4との比較対象として、同じガウケリンに拠る、2088人のスポーツ優勝 選手のネイタル火星のデータにハーモニック3を見い出し、結果4と3の数字の象意 を導き出しており、続く6.「昼間の円でのハーモニクス」では同様にハーモニック 12に取り組むのである。

7.8.の2章は「黄道の円でのハーモニクス」、そしてそれらに続く9.「アス ペクト円におけるハーモニクス」は著者自身、読者に理解を得るのが本書中、最も難 しいであろうと考える章で、レヴュアーも一読後それはその通りかもしれないと考え た章であり、10.「概括」はハーモニックの基本理論に満ちている事が充分判明し た、Pt.1まとめの章である。

Pt.2"PRACTICAL APPLICATIONS"はいよいよ本格的にハ ーモニック・チャートに取り組む部分である。本書に於いて、最も読みごたえのある Pt.であるとレヴュアーは考える。

11.「ナヴァムシャNavamsaチャート」は9番目のハーモニックを用いて のハーモニック・チャートとその重要性の導入について述べた章である。まず著者は ヒンドゥー占星術家が占断の場に於いて少なくともネイタル・チャートとナヴァムシ ャ(9番目の次元)・チャートの2つかまたはそれ以上の複数チャートを作成する事 を挙げ、ナヴァムシャの説明を行っている。

それは各サインを3°20'(=30°÷9)ずつに分割し、牡羊0°〜3°20' 間をナヴァムシャ(≒ハーモニック9)の牡羊領域、同じく3°20'〜6°40' 間を同牡牛領域、という具合に割り当ててゆくもので、結果算出された度数を纏めた ものである。

9のみならず数字にはそれぞれ象徴があり、例えば9ならば結婚相手である、とし ている。長じて数字の象徴はゾディアックの象徴とも関わりがあるとし、亦ピタゴラ スや古代の哲人が最初の9つの数値に重要性をみいだした事にも触れている。

12.「5番目のハーモニック・チャート」は前章で360°の円を「分割してい た」のを、「倍数を掛ける」方法(両者は結局同じ結果を導き出す)に替え、それを 具体的に明示する章である。また数字を分割し、分割された数字一つひとつの象意を 追う事で数字の象意を検証する試みもしている。

例えば5を2+3と捉えた場合、まず2と3が何を象徴するかを鑑み、それに拠り それらの和である5の象意を考えてゆく、等。

p.105では、

 ・アストロロジカル・アソシエーションAstrological Associa tionの初代代表ブリガディヤー・ファイアブレイスBrigadier Fire brace、

 ・彼の後を襲った著者アディ、

 ・そして本書はしがきを担った、同三代目のC・ハ−ヴェイ、

 ・ロンドン・アストロロジカル・ロッジ代表ロナルド・ダヴィソンRonald Davison、

・その前任者チャールズ・カーターCharles Carter、

・さらにアメリカ最大の占星術家であるディーン・ルディアDane Rudhyar、

以上6名の占星術界大物のネイタル太陽、月、土星、天王星(著者は土星、天王星 の2天体を、占星術師のネイタル・チャートのなかで重要視している−むろん、この 意見に対する反論、ならびに他天体の影響にも寛容な条件書きも行ってはいる)、 AscそしてMC計4天体、2つのアングルポイント、計6つのポイントそれぞれの 度数のハーモニック5の度数を導きだしそれら36(=6人×6ポイント)のうち不 明なものを除く30の度数の分布傾向を検証している。

Pt.2の残り(13〜16章)も高興だが字数的にこれ以上、充分にレヴューす る余裕がない。Pt.3"PROBLEMS"(17〜22章)は占星術に於ける展 望、問題点を論じているが、なかでもおもしろいのは20.「占星術、ハーモニック そして遺伝学」の章で、著者はみずからの親族を具体例とし複数世代に亘りチャート に類似性がある事を喝破するのである。


017 Dane Rudhyar "An Astrological Mandala"
もはやサビアン・シンボルSabian Symbol解釈の古典、といえる一冊。 わが日本では松村潔氏がサビアン占星術の伝導・流布に於いておおいなる影響力を発 揮したのは周知の通りであるけども、かの氏もそもそもはこのディーン・ルディア Dane Rudhyar氏の著作を熟読している訳である。

松村氏のサビアンに馴染んだ方々も、サビアン占星術のルーツを辿る意味でも、本 書はじつに興味深いと明言しておく。またルディア氏から直接指導を受けた先達、直 居あきら氏の著作を読み、本書と比較してみるのもよいだろう。

'73年の著書で、タイトルにMandalaの語がある通り、サビアン・シンボ ルを人間の、精神成長過程を示した曼荼羅と捉える事が可能なのは周知の通りである。 これをルディア氏がいかに綴ったか、という点が本書の主旨になる。

導入は著者が'30年ロサンジェルスで、マーク・エドモンド・ジョーンズMarc Edmund Jones氏に逢った時の話から始まる。御存知の通り、ジョーンズ氏 はこれに先立つ'25年、女性詩人エリス・フィーラーElsie Wheelerの チャネリングに基づき、360のサビアン・シンボルを生み出しており、その普及の 為の講座ならびにそのテキストをこの時点で持っていた。

そのテキストと、当時既にユング心理学や西洋・東洋哲学にも通暁していたルディ ア氏との出逢いが、20世紀占星術の歴史に大きな影響をもたらした、最初の一歩で あったのは申す迄もない。本書導入の文章としては、申し分なきエピソードである。 また巻末Appendixに掲載されている、ジョーンズ氏との往復書簡も、このエ ピソードを踏まえ通読すると一層高興である。

それにしても、ジョーンズ、フィーラー両氏のシンボル創造から本著出版迄、およ そ半世紀の月日が流れているのは、サビアン解釈それじたいが決して容易なものでな かった事を私達後世の人間に推測せしめるであろう。事実、かの松村氏でさえ、最初 のサビアン関連大著『神秘のサビアン占星術』('91年)冒頭で、その解釈に手間 取った事を詳らかに述べているほどである。

Pt.1は(人)生のサイクルを、閉じたシリーズと看做し、それを考察する章で ある。ここで著者は度数を5°ずつに括る等の、意識の進化を捉える方法を明確にし ており、本書のメインである次章を充分解釈する為にこの章の理解は必至である。

Pt.2はシンボル×360の解説である。著者はまず12サインを、ホロスコー プの円とみなした場合の、前半球(牡羊〜乙女)と後半球(天秤〜魚)との2つに分 け、それぞれを、

・1st Hemicycle:The Process of Individuali zation

・2nd Hemicycle:The Process of Collectivi zation

としている。さらにそれらをそれぞれ2等分(Act1&2、3&4)し90°毎、 そしてそれらを更に6等分(SCENE 1〜6、7〜12、…19〜24)し15° 毎の括りで説明している。

各度数解説の表示形式は以下の通り。

PHASE n(n=牡羊1°を1としての通し番号。例:牡牛1°=牡羊30+1 =31。むろん、1〜360迄)

/サイン並びに度数(例:牡牛1°ならTaurus 1°)

/シンボル文

/KEYNOTE:要旨を2行で説明

/シンボル説明:シンボル毎に差はあるが最低で10行前後、多いものでは50行 にも及ぶ。

/5°毎の括りからみた注釈を5行程度。なかにはキーワードを附されているもの もある。

原語に拠るシンボル文は、例えば松村潔氏『決定版サビアン占星術』を読み馴れた 方であれば、わが日本の占星術研究における先達である、石塚隆一氏に拠る邦訳(但 しこちらはジョーンズ氏のシンボル文の邦訳だが)と比較してみるのも楽しい作業だ。

レヴュアーいわく、松村氏は上記『増補版 神秘の〜』で、サビアンシンボルを「実 際のリーディングにつなぐことが困難だった」(p.9)としているのであるが、ル ディアのシンボル説明文を読むとそれが伺えるような気がする。

というのは、ルディアの説明は上記5°ずつの括り等、意識の進化を捉える方法と その規則性を明確にしてはいるものの、まだまだ「実際のリーディングにつなぐ」為 の具体性は豊富とはいえず、未だ哲学的アプローチの域に留まっている要素が強いか らだ。

たとえば松村氏の『決定版サビアン占星術』での説明に比べれば、松村氏がここ迄 具体的な肉付けを伴った、「実際のリーディング」に繋げる処迄昇華させたものだ、 と感心せざるをえない位である。

レヴュアーは松村氏の『決定版サビアン占星術』が近い将来、英訳され欧米へ逆輸 入される事を望む者であるが、といって−だからといって、占星術にかぎらず、いか なるジャンルにおいても、後続の研究者達がその成果を上げてゆく事が目指されるの は至極当たり前なのであり、むしろその源流であるルディア氏の築き上げた礎があれ ばこそ、との思いを大いに馳せる位なのであるがいかがなものであろう。

また欧米のサビアン研究の進捗状況、アプローチのヴァリエーションを知る為にも、 本書ルディア以後の欧米でのサビアン関連書物に目を通す事も必須である、と考える に至るのはこれまた当然であろう。

とはいえ欧米はサビアンを謳った出版物のみならず、アーティクルやサークル内の 研究論文等、内輪でしか通読できない物が多いであろうから、これらをコンプリート するのはどだい無理な話なのであるが。

さしあたり、すくなくともamazon.co.jpで購読可能な、サビアンを謳 った洋書は一通り読んでみたくなった。それらをいずれはレヴューとして掲げたいと 考える。

巻末にある、ルディア氏のプロフィールは、氏が占星術以外にも、哲学・文学そし て音楽等にも通じていた、才能豊かな人物であった事を、21世紀の私達にも伝えて いる。

より著者ルディア氏を知りたい、という向きには、手頃に入手可能な処では、ジェー ムズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳、原書房)が氏について、4ペー ジ、7,000字に亘る情報をもたらしてくれる事をつけ加えておく。


018 Stephanie Jean Clement,PH.D. "Power of Midheaven"
'01年ルウェリンLlewellyn社発行。タイトルの通りミッド・へヴン、 すなわちMCについて論じた書。MCをタイトルに掲げた洋書じたい、意外にも少な いので、MC理解を促したい向きにはお薦めである。尚サブ・タイトルには"Self Realization"のフレーズがある。

冒頭、著者は謝辞として、MC研究を経て本著上梓に至る迄のいきさつを簡潔に述 べており、エバーティンEbertinの"Combination of Stell ar Influences"における、MCにかんする記述を特に注意して読んだ事 等を述べている。

序章「ミッド・へヴンとはなにか」は、著者が教わった教師がMCの叙述をとばし た等の、MCが占星術の場で重要視されていない、と著者が感じた場面のエピソード からはじまる。

以下誕生日・時間が一緒でも誕生場所が異なれば、AscとMCの取る角度は変わ ってくる事や、占星術におけるミッド・へヴン、ミッドへヴンと太陽の違い、そして ミッドへヴンとエゴにかんする叙述へと続いている。

ミッドへヴンとエゴの文章以降は、著者は自らのトランス・パーソナル心理学や仏 教心理学にかんする知識を絡め、考察をすすめており、フロイトとユングを引き合い に出し、"Individuation"(個性形成?)等のキー・ワードらしき語 を経て、占星術におけるAscや10天体、そしてMCの原理的意義を述べている。

1.「双子のチャートにおけるミッドへヴン」は著者みずからの調査に拠る、Asc とMCの度数が僅かにしか異ならない2人の人物、双子のチャートが彼らの人生に表 象として具現化したさまが述べられている。

この章で著者は、殆ど変わらないネイタル・チャートを持つ双子が、いずれか一人 だけ事故に逢ったり死亡に至る事を占星術の視点から検証するのである。なおここで 著者はチャート作成はコッホ・ハウス・システムで行っており、p.3脚注2.でプ ラシーダス・ハウス・システムではこの検証結果には至らない、と予め断っている。

まずChart 3&4の実例は、1分先に生まれ、Ascの度数がたった12'早 い方のみが生後5週間後"Meningitis"(随膜炎か)を患った事を、冥王 星のトランジット等を利用して検証している。

ここで著者は双子2人のキャラクターの相違を説明するのに、MCの度数をレクテ ィフィヶーション等でおなじみのドワッドdwad(サインを2.5°ずつ区切る事 に拠りキャラクターを割り出す方法)を利用している。

2.「エゴ意識とミッド・へヴン」冒頭では、エゴ意識を理解する為にはまず意識 そのものにかんする調査をはじめる必要性を述べている。

p.19"resistance"の語にかんする考察は、Webster's Dictionary記載定義を尊重しつつ、著者自身に拠る定義「過去それ迄の状 態から以後なりうる状態への重要な移行」が謳われている。

 これは3〜14章各サインのMC検証においても毎度、記述される項目になってい る。以下"displacement of…"(p.20)、"Habitual patterns"を変えてゆく事(p.21〜24)そして本章末尾「占星術の役 割」(p.24)では、以下に続く3〜14章での検証内容を項目毎に挙げている、 すなわち、

・サインごとのMCにかんする基本的叙述、MCの基本的表象

・抵抗がそれぞれのMCにとっていかに明示されるか

・それぞれのMCにとっての正気と神経症、そして悪癖を克服するのに占星術を利用 する方法

・精神的気付きと各MCがいかにそれを発展させるか

・繰り返すよりむしろ応じる度量を錬磨する方法

・いかにそれぞれのMCが個人の創造可能性についての気付きを増してゆくか

・いかに個人が直接自由意志を表現する事に影響を及ぼすか

尚MCが各サインに配置される場合と太陽、月、Asc等が同様な場合との差も明 確にする、としている(例…太陽牡羊"I am"であるのにたいしミッドへヴン牡羊 "I know who I am")。そして最後に著者は読者に自らの誤りや限界を見い 出したら知らせてくれとの柔軟な姿勢を表している。

3〜14.(p.25〜190)は本書のメインとなる章で、各サインごと10〜 15頁ずつとなっている。各サインとも、上述7つの項目が主論点ではあるが、それ 以外の小段落は以下の通り。

(1)各サインMCのAscと取る角度(北半球、南半球に拠る差についても言及 )。長じて天体配置に拠り個人差はあるのは前提であるが、MC〜Asc角度が小さ い場合(例えばMC天秤)、そのチャートの持ち主は個人志向となる(Asc〜IC 角度が大きくなる為)、等。

(2)"Sanity and Neurous"(上記正気と神経症)はサイン毎 3タイプすなわち、前のサインがMCカスプの場合、純粋にそのサインの場合、そし てそのサインがMCカスプで次サインを伴う場合である。

(3)Summary。

(4)著名人実例のチャート検証。ここで用いられるチャートは御存知L.ロデン Lois RoddenのAstro Databankとマーク・ペンフィールドMarc Penfieldに拠るリストの2種があり、両者データが明らかに異なる場合は、 著者はいずれをも尊重しつつ一方を選択する方法をとっている。

例えばジョン・レノンの場合、ロデン=MC山羊、ペンフィールド=MC蟹と真逆 であり、著者は両チャートを見開きで掲げつつ、ここではペンフィールド説を採用し ている、等。

(5)その他各サインMCの有名人リスト。

尚かのアリス・ベイリーAlice Bailey"Esoteric Astrolo gy"に基づく叙述、判断方法も取り入れている。

15.「MCにたいするネイタル・アスペクトとトランジット」は読んだ通りの内 容である(p.191〜202)。以下まとめ、参考文献一覧、インデックスとなっ ている。


019 Robert Hand"Horoscope Symbols"
かのロバート・ハンドRobert Handの'81年(おなじみWhitford Press発行)作品で、内容はタイトルの通り、ホロスコープにおけるさまざまな シンボルを扱っている。

天体、サイン、ハウス、アスペクトの基本的な説明は、いずれも懇切叮嚀、かつ平 易な表現を、氏は心掛けている。日本人の私達にとってありがたい、わかりやすい、 読みやすい英語である。

それでいて、上記項目にかんする、"Core Meaning"を謳った章での、 洞察の深さ、鋭い分析に裏付けられた文章は、思わず唸るほどの質を誇っている。

それ以外にもハーモニック、ミッドポイントやディグニティ等、現代占星術で欠か せぬテクニックにかんする説明も秀逸で、どのページから読み進めても損はない、と レヴュアーは考える。

マスト・アイテムなのは勿論であり、充実しきったその内容を、まるごと字数内で レヴューするのは、手に余る事である。字数の許す限り、以下に述べてゆくが、まず なにより購読の上、手にとっていただきたいとレヴュアーは考える。

序言での最後の言葉、「この本は多年に亘る研究の結果であり、現時点での私の見 解を反映したものだが、私の見解は新たな研究材料と経験に拠り新ためられる」は、 つねに西洋占星術という分野で、何度も新天地を切り開いて来た、氏ならでは説得力 を持つ言葉である。

4.天体:Core Meanings:天体の「核心となる意味」についてのべた この章の文章は、むろん、各天体にかんする解釈を深めてくれるのみならず、たとえ ば己のネイタル・チャートにおける、ひそかに扱いやすい、慣れていると思っている 天体であるとか、ファイナル・ディスポジター天体であるとか、等にかんする記述に 至っては、あまりもの鮮やかな解説、核心を突いた表現に、あるいはひょっとしたら 読者諸兄は心酔してしまうかもしれない、とレヴュアーはあらかじめ申し述べておこ う。

レヴュアーの場合はこの天体にかんする、"Core Meaning"の章に特に 感銘を受けたのであるが、読者一人ひとり、各位によっては、他の"Core Mean ing"の章、すなわち、7章のアスペクトのそれであったり、11章のサイン、 14章のハウスのそれであったりするかもしれない(なかでもハウスにかかわる「核 心の」文章は、Internal/Relational/Externalと、3 つの観点から述べる周到さである)。

これら文章の多くは、けして真新しいものというのではなく、むしろ西洋占生術の 基礎を学んだ私達がふだん、無意識に感じてはいたかもしれぬが、言葉として顕現す るのに触れる事は稀であった、といったていのものばかりであり、ゆえに読んで大い に頷けるものなのであろう、とレヴュアーは考えるのであるがいかがなものであろう (なかには、p.47で著者が予め断っているように、天体の年齢域に達してない場 合、理解に迄至らないものもあるかもしれない)。

しかもこれら"Core Meanings"について著者は、御叮嚀にも、p329 〜345に"Summarized"と称した、これら要点を纏めたリストを用意し てくれて迄いるのである。すべからく、本書最大の読み処はこれら、"Core Me aning"の文章である、とレヴュアーは明言するが、それ以外にも高興な箇所は まだまだある。以下順を追ってみてゆこう。

7.アスペクト:Core Meanings:この章のおわりのほうで、著者はハ ーモニックについて述べている(p.137)。背表紙の著者紹介文にもある通り、 ロブ・ハンド氏といえばハーモニクス、とも云われているのでこの文章は必読である。

8.ミッドポイント:導入:「基礎的なツールとしてのミッドポイント」という小段 落で著者は、あいにく、ミッドポイントを占星術の「応用技術」として扱っているの が現在の風潮であり、それは占星術を教える教師達の多くがミッドポイントになじん でいないからにちがいないが、自身の経験上、これは大変有効なツールなので、基礎 の段階で広く伝授されるべき、と主張するのである。手始めに著者は、360°ダイ ヤル、ならびに90°ダイヤルなる、ミッドポイントを手軽に利用する為のツールを 用いるのである。

15.ハウス:Two Alternative Views:ここで著者はまず、ホ ラリー占星術等ではおなじみの、「ハウス廻し」に基づく解釈についての有用性なら びにその逆について述べている。

これはたとえば、第4ハウスはネイタル・チャートの持ち主にとって、自身を表す Ascからみれば4番目のハウスなので、帰属する場所を表すが、それが同時にチャ ートの持ち主の兄弟(Ascから3番目のハウス)の所有物(そこからさらに、2番 目のハウス)をも表す、とも読むことが可能である、といった類いの話である。

そして同章後半は、"Clockwise Houses"なる、ホロスコープを時計 廻りで巡る、著者独特の解釈にかんする説明にささげられている。この章を読めば ミシェル・ゴークランMichel Gauquelinが提唱した、カデント・ハウ スとアンギュラー・ハウスとの比較についての研究結果(p.246に詳述がある) も一層、しっくりくるものとなるかもしれないし、なによりその眼から鱗的な内容に、 私達の多くはひとまず驚愕するしかないかもしれない。

巻末のReading Listで著者は、参考文献を挙げるのみならず、それらの ポイントについてみじかめの記述を施している。尚、ここに列挙された著作群以外に も著者は、本文中随所に、おそらく著書迄はもたぬが、論文等学説を持つ占星術家の 名及び、彼らの仕事について触れているのも貴重である。

さいごに、レヴュアー所有の一冊のみの事かもしれないけれども、目次には明記さ れている、"AFTERWORDS"の章、すなわち、編集者によるあとがき等が記 載されているであろう、P.365〜379(?)の約15頁が実際には収録されて ない(落丁?)点を記しておく。


020 Doris Chase Doane "Time Changes In The U.S.A"
本書は1966年著作の、1985年(表紙には1990とあるので、こちらが正 かも)改訂版である。Amazon.co.jpの画像では、表紙は茶色っぽいが、 レヴュアー所有の実物は赤である、と明言する。

著者のドリス・チェイス・ドーンDoris Chase Doane氏はアメリカ占 星術連合(AFA)代表を永く務められたアストロロジャーであり、本書以外にも数 多くの著書−むろんそれらの多くは占星術関連−がある。本書の内容はアメリカ51 の州が各自、標準時間をどう扱ってきたかの歴史についてであり、主にデータ集であ るが、占星術の視点からみても重要な一冊である。

というのは、現代レクティフィヶーション本の決定版、といえる、キャロル・テブ スCarol A.Tebbs"The Complete Book of Chart Rectification"p.1に、「"Time Changes in the U.S.A."は、手計算でチャートを作成する占星術師にとって、重要な本である」 とある事からも勿論、米サイト"MEMORIAL FOR ASTROLOGERS" の彼女の紹介文冒頭に「ドーン氏は占星術の正確さの基礎を為した」とある事からも 明らかである。

まずそのデータを使いこなす為に、冒頭p.7〜19は必読である。

目次の下に「この本の使い方」の文章がある。

1."The Calender"では、(石器時代の)穴居人が自然のサイクルに 最初に気付いた時から、科学者が宇宙の探究に乗り出す今日迄、人が宇宙の時空に適 応するべく、いかなる努力をしてきたかが語られている。それは観察と推測に基づく 歴史であり、原始的な人々が月相や四季がある事をみいだす事から始まるのである。

数世紀に及ぶ、自然のサイクルの観察の結果、人は時空の動きが、当初思った程、 単純でないのに気付きはじめる。人々は過去、現在、未来の3つに時をわける事がで きるのを知ってはいたが、さらにこまかく分けていこうと努めた結果、彼らはカレン ダーの発明にいたる。

初期の人々は放浪性、移住性であり、土地を利用・耕し作物を得ては去る事をくり かえしていた。彼らは木に刻み目を入れる事で時を数えていた。がやがて言語、文字、 文化、そして知識の進歩とともに、手法は進化し、占星術師が数学を用い、天文を計 算するカレンダーを作成した−がしかし彼らは今日のカレンダー作製者と同じ悩みを 持つに至る。

当時はいわゆる、月の動きに基づく、太陰暦を用いていたが、新月から次の新月迄、 29.5日掛かる為、当時の1年=29.5×12=354日で、太陽の公転に要す る365日よりも、11日少ないのである。…

以下2."STANDARD TIME"、3."WORLD STANDARD TIME ZONES"と文章は続くのであるが、このp.7〜18を読めば、カレンダーや時 間がどのように決められてきたか、丸暗記の形でなく、歴史の必然的流れとして理解 できる。レヴュアー一個人の意見であるが、この歴史を述べた文章はじつにおもしろ い。

また、私達日本人にとって比較的、平易に読める、読み易い文章でもあるのだ。 Atlantic Standard TimeからBering Standard Time 迄の、アメリカを8分割する標準時間も、道理として、無理なくすっと頭に入るであ ろう。

標準時間設定の歴史の例を幾つかあげると、ミネソタ州は保守派の反対等に遭い、 標準時間の導入が1915年と、他州より30年遅れた。アラバマ州ではフェニック ス・シティのみ、州内で唯一、Central Standard Time導入が約5 年半遅れ、しかも1941年にはこの町のみ、Eastern Standard Time (75°W)対応に切り替えるのである(この街の地図上での位置を鑑みれば、これ は道理でもある)。

インディアナ州等、州地図を掲げての、年毎データを掲げた州などは圧巻である。 これを基にチャート作成をなされた先達は、注意深さを一層要したであろう事が想像 できよう。

また、太陽の恩恵を多く賜る事を目的に始まった、サマー・タイムというものもあ り、これは州ごとどころか、郡ごとに採用期間等が異なったり、なかには記録が残っ ていない州もあったりするという。

こうしてみると、上記テブス氏の言葉は至極尤もであると納得せざるをえないであ ろう。これら標準時間のイレギュラー等を考慮に入れずにチャートを作成すると、チ ャート・リーディングやカウンセリングそのものが間違ったものとなってしまうのだ から。

とはいえ、現在ではたとえば、わが日本の暦を西暦に変換するウェブサイト等があ り、占星術家は大いに利用している。アメリカのソフトも複雑な暦の変遷に対応する ものがあるであろう、という観点から、なかには、チャートを手書きで行う御仁はと もかく、パソコン占星術世代の人々にはもはや、この本は無用の長物では、との意見 もあろう。

レヴュアーいわく、手書き世代でない私達にとっては読み物としての面白さ、そし て歴史や(標準時間設定等の)原理を知る愉しみを有する処が本書の価値。また本書 収録の米国・州に在住の向きはそれら愉しみを抜きにしても、持っていてよい一冊、 といえるであろう。

p.170〜は米国占領下、統治の地域のデータ集で、グアムや琉球等を含んでい る。

p.185〜は補遺集だが、ただの付属的なものとは云いかねるものがあるもので あり、出生・死亡の証明等を扱った「生命の統計記録」なる文章(定義付け等も周到 に行っている)をも含むのは、そのデータ整備の徹底ぶりに私達、日本人の読者は舌 を巻くしかないであろう。

最後に本書は、大きさがB3判と大きめなので、電車内、殊に通勤(満員)電車で 読むのは適してないかもしれぬ−むろん、本書をそういう状況で読むのは、レヴュア ー位かもしれぬ事を踏まえて書いているのであるけども。


021 Erin Surrivan "Retrograde Planets"
'00年刊行の書で、なんと逆行天体だけの為に400頁を費やしているのだから 驚きの一冊だ。巻末に著者エリン・サリヴァンErin Sullivan氏のプロフ ィールならびに写真がある。カナダ生まれで'88年から10年間、ロンドンで占星 術の研鑽を積まれた方である。

冒頭謝辞で著者はかの心理占星術の重鎮、ハワード・サスポータスHoward Sasportasをはじめとする多くの人物に感謝の意を述べた後、「引用する値 打のある引用句」と銘打つ、プトレミーPtolemyからロバート・ハンドRobe rt Hand、リズ・グリーンLiz Greene、そしてノエル・ティル Noel Tylら現代占星術の賢者達迄に拠る、15の逆行天体について述べたフレー ズを掲げる小段落を設けるのである。

続く導入部分で著者は、最初の占星術体験(ルディアD.Rudhyarとカーター C.E.O.Carter)等を挙げた後、逆行とは太陽系のシステム全体でのでき ごとであり、本書はその原理を順序立てて説明を行うので、お気に入りの天体の逆行 にかんする箇所の拾い読み、と云った形でなく最初から最後迄、順序通り通読する事 を私達読者に促しているのであるが、なるほど、著者のこの言葉は以下Pt.1「逆 行:どのようにそれは働くか」を通読するとじつに納得がゆくものである事が判る。

上記Pt.1は1〜3章から成る。まず1.「逆行の仕組み」で著者は、地球から みて内惑星である水星・金星と外惑星である火星〜冥王星、それぞれの逆行のメカニ ズムを太陽中心の図をまじえ行う。

外惑星の逆行は太陽とオポジション、すなわち地球が太陽と外惑星天体のあいだに 入る場合、そして内惑星のそれは太陽とコンジャンクション、すなわち内惑星が太陽 と地球のあいだに入る場合に起きるとし、双方の共通点はそれら天体が地球に近づい ている事であるとし、更なる説明に入ってゆく。

図をまじえての説明は内惑星の場合であれば、

@惑星(水星・金星)が地球からみて太陽の向こう側にあるコンジャンクション。

A最も太陽の東側に位置する。

B留−逆行。

C地球と太陽の間に入るコンジャンクション。

D留−順行。

E最も太陽の西側に位置する。

上記@〜Eを図をみつつ、私達が頭のなかで惑星の動きをイメージすればよいとい う事になる。尚B、Dにみられる、逆行現象につきものの「留」にかんする説明も本 書は多く含んでいる。

また外惑星の説明は上記、内惑星の説明以上の周到さであり、順次太陽とどんな角 度を取り、逆行になるか、そして一年のうち逆行期間が何%・何日占めるか等、各天 体ごとに説明しているのである。

2.「太陽とネイタル逆行天体」冒頭、著者は太陽は逆行を決める要素であり、本書 は天体の動きとそれらの太陽との関係を論じているのだ、としている。

この章は上記、著者の云う「本書を最初のページから順序通り読む」うえでの、逆 行の仕組みを知る最大の要点、ポイントに満ちみちているといってよく、字数制限な きレヴューを試みるなら、ほぼ全文を抄訳しなくてはならないであろう。

太陽中心のヘリオセントリック的観点からは逆行という現象は存在しない、それは あくまでジオセントリック的観点から生じるものであり、地球中心観点から生じるエ ゴの発達であるとし、この発想に基づき"geo"centricを"ego"ce ntricとアナグラムで言い換える事も可能だとしている。

レヴュアーいわく、ネイタル・チャートにおける逆行天体の扱いには誰しも手を焼 き、それゆえに個人の内面の成長に貢献するともいえよう。プログレス逆行天体が順 行に転じる際、そのネイタル・チャートの持ち主が気付きを得、それに拠りその後の 人生が発展の形を取る事もあるだろう。ゆえにここで著者の云う、逆行がエゴの発達 に関わるというのは至極尤もなのである。

3.「天体のセカンダリー・プログレッション」プログレス天体にかんしては月、 水星、金星、太陽の4天体のみならず、火星以遠天体のそれを詳らかに追い、その模 様を記述しているのは珍しい。ソーラー・アークならともかく、プログレスの火星以 遠天体を未来予知に利用する向きは少数派であろうからだ。レヴュアーなどは改めて、 占星術ソフトでみずからの火星以遠天体のプログレスを確認した程である。

Pt.2(4、5章)は内惑星、水星と金星の逆行を、そしてPt.3の7〜9、 11〜13章は外惑星、火星〜冥王星のネイタル逆行を詳しく論じている。 Pt.3の6.「外惑星のサイクル(逆行シンドローム含む)」は上記Pt.1で の外惑星逆行の更なる詳述・まとめである。太陽と外惑星とがヨッドやグランド・ト ライン等、複合アスペクトを為す際、外惑星は逆行になる(火星除く)とし、それら アスペクトにかんする説明を、天体が逆行している点にも留意しつつ、説明している。

この観点からアスペクトを説明するさまをみると、著者は恰も古典占星術に通じた 人物の様に、アスペクトを動的に捉えつつネイタル・チャートの持ち主の人物像に深 く探りを入れるという、独特の手法を有する人物であるかのようである。

逆にいえば例えば太陽・火星以遠天体オポジションならその天体が必ず逆行になる 事を踏まえアスペクト解釈を行う、というのはアスペクト解釈の一歩踏み込んだ形で あるといえるだろうし、太陽△火星以遠天体のパターンはその天体がほぼ留の状態に なるので、天体のスピードは落ちており、古典解釈的にはトラインとはいえ好アスペ クト、と一概に判断できないのかもしれない。

しかもアスペクト・パターンを各天体と太陽・地球との位置関係から判別出来る様 から鑑みるに、ひょっとしたら著者はヘリオセントリック・チャートを一目見ただけ でそれをジオセントリックに直した場合、いずれの天体が逆行しているか、判断して しまう事が可能であるかのようである。

本書で唯一、訝しい点は掲載チャートが著者説明のものと異なるのでは、と思われ るものが多い点だ(Asc-Desラインを水平に表示しないハウス・システムがあ るのだろうか)。それを除けば逆行だけで400ページ、読みごたえ充分と申し上げ ておく。


022 Deborah Houlding "Temples Of The Sky"
初版は'98年で、本書は'06年発行Revised & Expanded Edi tionである。タイトルを直訳すると「天空の神殿」だが、templeはラテン 語で「聖別された場所」の意(研究社 新英和中辞典)。ハウス解釈について書かれた 本で、全編168頁のうち、本文は124頁迄。

本書はウィリアム・リリーWilliam Lillyらの17世紀占星術に通じた、 かの國分秀星Q.H.P.氏がみずからのホムペ上でレヴュー・推奨なさっている、 数少ない現代占星術洋書でもある(ちなみにいう。氏は17世紀の、いわゆる古典占 星術に通じているのみならず、20世紀以降の現代占星術洋書をも相当数読んでおら れる。これは私達、占星術を学ぶ者達が大いに範とすべき処である)。

正直な処、上記國分氏に拠るレヴューを読んで頂ければ、拙文など必要はない位な のであるが、氏の文章と極力重複しない様、以下に綴ってみた。

ロバート・ハンドRobert Handの秀逸かついつもの通り、日本人の私達に もとても読みやすい文章が序文としてまずある。氏はここでハウスについては自著 "Horoscope Symbols"でとことん書いた事や、ハウス研究の為にい にしえの占星術関連本の翻訳物やそれらを遡り原書も調べた事等を述べている(御存 知の通り、ハンド氏はラテン語等にも精通している)。

まず著者は2ハウスは富や財力、5ハウスは妊娠等、占星術を学ぶ者がいまとなっ ては当然のように考えている事それ自体に「なぜそうなのか」と問いかける。そして 現代占星術に携わる者達の、それに対する答えが往々にして不明瞭なものである事を 指摘するのである。

長じてジュリアとデレクのパーカー夫妻Julia&Derek Parkerに拠 る"The New Complete Astrologer"のようなポピュラーな占 星術"Cook-Book"での、ハウスをサインにたいする類推から解釈する傾向 (17世紀占星術家ニコラス・カルペパーNicholas Culpeperが17 世紀の時点で既にこれを危惧しているさまをも引用している)、ならびにハワード・ サスポータスHoward Sasportas"Twelve Houses"のよう な心理占星術的解釈に基づきハウス解釈をしていく傾向、それぞれにたいし疑問を投 げかける。

そして本書の目的はいにしえの占星術著作を遡る事に拠りハウス解釈の起源、なら びにそれが歴史的にいかに変遷してきたかを検証する事にあるとしている。

1章「ハウスの紹介:歴史概観」歴史叙述の章である。紀元前1600年のバビロ ニアの時代からキリストの時代迄を概観している。7頁のまとめでは本書で重要な役 割を果たすマニリウスが、ハウスの意味は当時新たに発明された技術でなく、それ迄 に継承されたエジプト等の技術を利用している、充分な証拠を提示している点に触れ ている。

2章「アングル:エジプトの太陽哲学の意義」ハウス分割の際、まず駆使される4 分割の拠点、すなわちAsc、IC、Des、MC、いわゆるアングルにかんする考 察の章である。

ここから6章の6ハウス/12ハウスを扱う章迄、すべてのハウスに亘り著者は

@マニリウスManilius(A.D.10年)

Aその他古典(出典はヴァン・ホアゼンVan-Hoesen"Greek Horo scopes")

 BファーミカスFirmicus"Matheseos"(4世紀)

Cアル・ビルニAl-Biruni"The Book of Instruction in the Elements of the Art of Astrology"(11世紀)

Dリリー

E現代

と、6種類の著者・時代に基づくハウス解釈を提示するのである。

3章「アスペクトとゲイト 2ハウス/8ハウス」は東(Asc)から登る太陽が照 らさない、すなわちアスペクトをとらない2つのハウスについて論じている。

4章「天体の"Joys" 5ハウス/11ハウス」ここでは金星が10ハウスでジ ョイとなる、との説を唱えるマニリウスが、以後の時代においてほぼ「定説」となる、 金星がジョイとなるとされる5ハウスの記述を短く切り上げている事や土星が4ハウ スでジョイになるのはリリーの土星/4ハウス解釈からも妥当性がある等、またセク トについての叙述もある。

5章「王と女王 3ハウス/9ハウス」いにしえのアストロロジャー達が10ハウス (≒天頂)を太陽の、4ハウスを月の、それぞれテンプルとせず、9ハウスと3ハウ スを選んだのはなぜか。また月は日常、敏捷さ、繰り返しを表し3ハウスに親和性が ある、カデント・ハウスは外敵の地、快適と安全から離れた地、等。

6章「カデンシーとデクライン 6ハウス/12ハウス」はサクシーデント→カーデ ィナル→カデント(力の衰退、失速)の流れを表す図(p.52)やp.53表が読 み所。動物やペットの詳しい話もある。

8章「ハウスにかんする問題」はキャンパナス、レジオモンタナス、プラシ−ダス そしてコッホ等のハウス・システムを論じている章である。この章と上記國分氏が御 ホムペで掲げておられる「ハウスシステム考」とを併せて読む事をレヴュアーは強く お薦めする。

Appendix C「アル・ビルニに拠る、出生時間をみいだす為のアドヴァイス」 これは貴重な文章であるが、レヴュアーのような人間はリリーの"Christian Astrology Vol.3"を読み始めた時にも感じた、「読んだし、文章の意 味も判ったけど訳が判らない」読後感がある。

まあようするにこれは古典占星術について勉強不足なだけなのであるが、20世紀 以降の本ばかり読んでいる限り、なかなか拭いきれない、独特のアウェー感がベース にあるとレヴュアーは考える。

巻末の参考文献リストは約60册に及び、レヴュアーはここで初めて見い出した、 読んでみたいなと思った書籍が幾つもある。裏表紙には本書を評する文章が幾つか掲 載されている。


023 Howard Sasportas "The Twelve Houses"
'85年刊行、ハウスにかんする、心理占星術的解釈の著書。著者ハワード・サス ポータスHoward Sasportasはかの地英国での、リズ・グリーンLiz Greeneと並ぶ、心理占星術の巨匠の一人である。リズ氏の邦訳本は、鏡リュウ ジ氏に拠るものが幾つかあるけども、ハワード氏のそれがいまだひとつもないのは寧 ろ不思議な位、とレヴュアーは考える。

冒頭、著者に拠る謝辞の後、上記リズ氏の序言−裏表紙にも印刷された、「本書は 占星術を真剣に学ぶ者達に、必須のテキストとなる事に疑いの余地はない」の言葉を 含む−がまずある。

導入でまず著者は聖アウグスティヌスの「私のなかに、私という自己以上に私自身 な存在がある」や、アリストテレスが使用していた語彙"entelechy"、そ して「私達の存在は与えられただけのものでなく、要求されたものでもある」等、私 達読者に恰も熟考を促す言辞の数々を述べた後、占星術のバース・チャートは私達一 人ひとりならではのリアリティ等を描写しており、その配置は私達が何者であるかを 明らかにする、自然かつ適切な方法を露わにする、としている。

Pt.1:「人生の眺望」1.「基本的前提」はディーン・ルディアDean Ru dhyarの言葉の引用を掲げた後、本書の目的は各ハウスに於ける、サインと天体 のありかたを認識する事が、いかに私達の真の独自性(identity)をもたら し、自己発見(self-discovery)に至る通り道に光明を投じ、そして 私達の人生計画を展開してゆくかを考察する事である、としている。

そして殆どの占星術関連本がハウスにかんしては伝統的で「表面的な」("out er")意味を書き並べるに留まり、その緻密な、あるいは礎として潜む原則を無視 していると述べ、その核となる意味(core meaning)を把握しないと、真 の本質は失われるとしている。

ハウスの説明を"cookbook"体裁で行う事に拠る、説明の限界がある事を 読者にあらかじめ謝罪(apologize)しつつ、著者自身の揺るぎなき信念と して、チャート全体を読む事に拠ってこそ、ハウス解釈は本来行われるべきであり、 たとえば出生時間も場所もまったく同じ二人の人物それぞれのハウス解釈も、同じチ ャートであるからといって同じになるとは限らない、それは意識、気付きのレヴェル に拠り異なるだろうから、としている(レヴュアーいわく、ホロスコープは螺旋状で ある事を思い出して頂きたい)。

2.「空間、時間、そして境界」は占星術を利用する先達がいかにしてハウスとい うシステムを為したかの説明(より詳しい説明は、様々なハウス・システムを論じた、 Appendix 2でなされる)、そして経験の場としてのハウス、経過としての ハウス、なる重要な小段落もある。

Pt.2:「旅の地図を作る」は3〜14迄、それぞれ1〜12ハウスの上記" core meaning"の説明に充てられている。上述、著者みずから断っている 通り、クック・ブック体裁であり、私達読者はお気に入り、あるいは気になるハウス を拾い読む事も可能であるが、同時に著者が上記「経過としてのハウス」でも述べて いるように、1ハウス(≒Asc)で「出生は肉体を引き受ける事」、2ハウスで 「出生半年後に肉体を持つことを認識する」といったぐあいに、私達の出生からの意 識の発達に基づき説明はなされているので、1ハウスから順次、続き物として読んだ ほうが、著者による「コアな」解釈とその意図が充分理解出来るものとレヴュアーは 考える。

15.「ハウスをグループ分けする」は12のハウスを4つに分けた場合(自己発 達→自己表現→自己拡大→自己超越)と3つに分けた場合(ここにいる私、個人の→ ここにいる私がそこにいるあなたに会う、社会の→ここにいる私達、万人の)、長じ てハウス同士のアスペクトにかんする、深い考察の章で、ハウスを関係性として捉え る為にも意義のある内容となっている。

Pt.3:「人生の可能性への案内」(16〜30.)17.はAscが各サイン に配置された場合の、18〜29.はそれぞれ10天体・12サイン及びノード軸、 キロンが各ハウスにある場合の、それぞれcook-book体裁ながらコアな考察 の章であり、15.「一般的なガイドライン:ハウスを通じての天体とサイン」はそ れらの為の序言の役割を果たした章、30.は上述考察をベースにしてのケース・ス タディ。235頁と、分量的にも本書の約60%を占める、圧巻のPt.となってい る。

上記コアな文章は著者の考察のすばらしさもさる事ながら、具体例として挙げられ た、歴史上の人物・著名人のホロスコープの配置や、これはPt.3のみならず、本 書全体に亘る性質であるが、神話・文学はたまた心理学等の、ピンポイントでの引用 文迄もが私達読者に一層のハウス理解を助長するのに功を奏している点にも言及して おく。

自分や廻りの人達のホロスコープを思い浮かべつつ読むと尚高興ではあるが、繰り 返し述べる通り、著者はcook-book体裁の文章そのものを只鵜呑みにするの みならず、ハウスをプロセスとして考え、亦チャート全体を読む事に拠りハウス理解 は行われるべきである事を、私達読者は最後の頁を閉じる迄忘れるべきではない−尤 もp.367、締め括りの言葉からは、著者が読者に対し、寛容な方である事が判る ので、「忘れるべきでない」というのは、いささか本書読後のレヴュアー一存の思い が込められているだけなのかもしれない。

APPENDIX 1.は12のハウス、鍵となる概念を5頁に亘り要約、末尾には 参考文献リストとインデックス。

さいごにわが日本にもたとえば、著者サスポータス氏にかの地英国で師事なされた、 岡本翔子氏や、サスポータス作品の熟読を重ね、深い洞察へと至った、心理占星術研 究家の石塚隆一氏(氏はつい最近、かのノエル・ティルNoel Tylの邦訳書を監 訳・リリースなされたばかりである)のような、日本人の私達にサスポータス作品、 ならびに心理占星術の一層の理解を助長してくださる、先達がいる事をつけ加えてお く。


024 Jamie Macphail "Astrology and the Causes of War"
'06年、英国The Wessex Astrologer Ltdからのリリース。 著者ジェミ−・マクファイルJamie Macphailは25年の永きに亘り、本 場英国で占星術を研鑽なされてきた方であり、冒頭献呈の辞等からも窺えるように、 かの大先達チャールズ・ハ−ヴェイCharles Harvey等から教えを受けた 方のようだ。

タイトルからも推察可能な通り、本書の内容は朝鮮戦争('47)からイラン・イ ラク戦争('80)、フォークランド紛争('81)、クウェート侵攻('90)、 そして'03年のイラク戦争迄、9つの国際戦争と3つの市民戦争、計12の戦争を 占星術的に検証を行う、という一風変わったもの。

検証の具体的な方法としては、戦争に関わった国(国連やアメリカ等、介入した機 関、国も含む)とそれら国の当時の指導者のネイタル・チャート、戦争時点でのプロ グレス・チャート、ソーラー・リターン、ルナ・リターン、またそれら国の首都や戦 争に関与した都市の、戦争開始前等、戦争に関わると考えられる日蝕・月蝕図、春分 図等、長じて国同士、指導者同士のコンポジット・チャート−上記総計チャート数は 400を超え、本書に収録しきれない分は導入部で紹介されている、ウェブサイトで 閲覧出来る様になっているという−を、45°、135°等ハーモニック8系統のア スペクト(ノード軸、そしてキロンもこれらアスペクトの影響を受ける事を前提とし ている)やミッド・ポイントも考慮に入れ行う、というものである。

導入部で著者は、個人の未来予知や相性判断にしばしば用いられる、ソーラー・リ ターンやコンポジット・チャートが国の運勢を先読みする、マンデン占星術において、 利用されないのは不思議であるとし、一個人の人生をネイタル・チャートを用い未来 予知する事と、マンデン占星術を用い、国家の未来予知を行う事との比較を、冒頭で 挙げたハ−ヴェイや同じく献呈を贈られているニック・キャンピオンNick Campion らの共著である、"Mundane Astrology"中のフレーズを引用しつつ 述べる。

そして本書は占星術的影響が一つひとつの戦争にあるとし、それらを理解する事に 拠って、より建設的な解決を模索する事も可能である事を努めるものであるとし、一 個人が周囲の人々の助言や選択肢に耳を貸し、注意を払うのと同様の用意が、国やそ の指導者にもあれば、としている。

「マンデン占星術に用いられる占星術の原則」なる小段落では、検証に利用される 天体・ハウス・アスペクト、そしてミッド・ポイント等上掲テクニックにかんする概 要が述べられる。

ミッド・ポイントにかんしては、かのロバート・ハンドRobert Handも、 "Horoscope Symbols"('81)に於いて、この手法が未だ、占星 術を学ぶ者にとって、「応用知識」程度でしかないのがふしぎである、と述べていた ので、ハンド氏の著書から25年を経た本著'06年の時点では、英国占星術界では 常套手段となっているのであろう。なかでも著者はAcsとMCのそれ(Asc/MC) と太陽・月のそれ(太陽/月)のふたつを重用視し、項目として掲げ、エバーティン Ebertinら先達の解釈を礎に説明を行っている。

がしかしながら、ミッド・ポイントはともかく、カイロンに対するアスペクトを、 合のみならず拾いまくっている(150°等迄も)のは、私達日本の占星術を学ぶ者 達にとって一見、驚愕に写るであろう。これは著者の−例えば戦争なので癒しを象意 とするこの天体を重用視し−一存なのか、それとも英国占星術では当然の事なのか。

これはむろん、欧米のここ数年での、占星術雑誌等を一通りみれば、その傾向を鑑 みる事は可能であろうけども(レヴュアーは未見)、とはいえ、著者に拠る手前勝手 な解釈が400ページの大著の根底のひとつになるとは考えにくい。

上述の通り、本書に収録しきれないチャートが随分あるばかりか、チャート自体が アスペクトの実線表示をしない(欧米では比較的当たり前の事である)せいもあって、 著者はアスペクトの表示をたとえば月-90-火星-90-土星-45-天王星-90 -冥王星-120-カイロン-180-ノース・ノード-150-Asc(p.18) はたまたミッド・ポイントを含む場合は水星-90-カイロン=Asc/MC(p.10) 等、御丁寧に文章として記述している。

これら複合アスペクトそのものは許より、それらについての著者に拠る解釈を読む のは興味深くもあるが、私達読者は上記サイトにアクセスしないのであれば、頭の なかでこれらアスペクトをイメージしなければならないのだ(これも欧米では「常識」 なのであろうか)。

各章はじまり部分は、各戦争にかんする史実を著者みずから、私達読者とともに再 確認するためであろう、詳述する事にじゅうぶんな頁を割いているが、これは各章末、 参考文献の豊富さからも充分に窺える事である(というか、こうした事に充分な興味 を抱かない限り、400ページに亘る大部を著す事じたい無理であるが)。

占星術的に検証する文章は上述チャートの検証、そして結論として各章末尾にまと めの文章を設けている。字数の関係上、各戦争一つひとつについて触れる訳にゆかな いが、たとえばイラン・イラク戦争ではホメイニとフセインのコンポジット・チャー トから判断して両者は「互いに協力し合える」要素がある、としていたり、クウェー ト侵攻に関係するチャートはすべて「同じ物語を語っている」、そして'71年イン ド・パキスタン戦争ではなんと「日蝕の影響は太陽と月が重なっていた時間数分の年 数に影響が及ぶ(デレク・アップルビーDerek Appleby、モ−リス・マッ キャンMaurice McCann共著"Eclipses"より)」との説を受け、 戦争開始から2年も前の分も含む、計7つもの日蝕チャートを検証する周到さを発揮 する等、興味深い記述があまたある事をのべ、本レヴューを締めとする。


025 Charles Earnest Owen Carter "The Astrology Of Accidents"
オリジナルは'32年刊、本書はASTROLOGY CENTER OF AMERICA からの'10年リイシュー版。著者チャールズ・ア−ネスト・オーウェン・カーター Charles Ernest Owen Carter(1887〜1968)は英国の 占星術師にして、占星術関連書籍を幾つも残しておられる先達である。ロンドン占星 学教授団(FAS)等、幾つもの占星術団体の代表も務められたようだ("List of Astrologers-Wikipedia"参照)。

タイトルが示す通り、事故(溺死、発砲事故、列車事故等)を占星術的に検証する、 という一風変わった内容の一冊。分量は126頁とさほど多くない。表紙の写真は上 記出版元を運営なされている、デヴィッド・ロエルDavid R.Roellに拠る ものである。

導入で著者は多くのデータを供給してくれた、カール・エルンスト・クラフトKarl Ernst Kraftとジョージ・H・ベイリーGeorge H.Baileyに謝 意を述べ、本書の第1部は統計であり、その結果は3つの表(詳述下記)にまとめら れた、としている。

統計といえば上記クラフト氏は「広範囲に及ぶ統計的業績を残し」た占星術師であ り、その仕事はかの「ゴークランGauquerin夫妻に引き継がれた」という( ジェームス・R・ルイス『占星術百科』より)。

これを受け著者は、統計という方法は利点と同時に欠点もあるとし、それは客観性 をもたらす(導入直前に著者は周到に、データの正確さについて言及してもいる)が 同時に事実を説明しえない点にあるとのべ、持論を展開する。

統計は空間的には広範囲、かつ時間的には長いスパンでデータが収集される必要が あり、決して一地方、一時期のみのものであってはならないのであるが、占星術は特 にこれら場所、時間に拠り、その検証結果が特色を被る、とし、具体例として著者み ずから、統計調査で見いだした、魚0°に火星がある場合、事故に繋がりやすいとの 仮説にかんする話を持ち出すのである。そして読者に本書を読み進めるうえで、常に これら特記事項を念頭に置く様促し、導入部を締めとするのである(最末尾に'61 年時点、再版での著者の言葉も僅か8行であるが、掲載がある)。

Pt.1「一般の事故」1.「予備的な考察」で著者はまず太陽土星オポジション のアスペクトを有する一個人が、実人生に於いてそれがどういう形で現象として現れ るかを予見するのは容易でない、との例え話を導入に用い、持論を展開、そして「古 代から現在迄受け継がれて来た、アフォリスムやルールは無価値なものとして、一旦 脇に置く」として、「この仕事は事故"diathesis"−かりにそう呼んでよ いのなら−を占星術的に指示、確かめる試みである」としている。

ひるがえって著者は、「事故」とはなにか、定義しなくてはとし、「加害者側に意 図のない形で肉体に与えられる災難」であるとし、ナイフ、火、熱湯、トラムあるい は他の乗り物、ガス等の器具に拠る危害、等、5つの定義を箇条書きする。

TABLE 1(p.20)は168の事故(事故の種類内訳記載はp.21にある) に遭った個人のネイタル・チャートに於ける、Asc及び土星迄の7天体(=10天 体-トランス・サタニアン3天体)、計8つが12サインのいずれに配置されていた かを示す(データ数字総計=168×8=1,344)、サイン配置にかんする統計。 最も遠い天体である、土星迄含め、12サインの数字が一見、均等なので、データの 時間幅は29年以上と、広いもののようだ(レヴュアーいわく、天王星・海王星はさ すがに一サインに留まる年数が長い為か、ここでは省かれており、亦冥王星の場合は 本書オリジナル時点で未だ発見されて数年にしかならない)。

TABLE 2(p.28)は上記168事故の、冥王星を除く9天体のハウス位置 のデータ(数字総計=168×9=1,512)、つまりハウス配置の統計。

TABLE 3(p.32〜34)はアスペクトの統計で、180°を5°ずつに区 切り、太陽−火星等17種類の天体コンビネーションが取るアスペクトのデータ(こ の表のみ事件数が120で、120×17=2,040となっている)。この表のみ、 折れ線グラフ化されたものも別掲されている。

上記3つの統計の検証の文章はp.38迄あるが、結果著者の打ち出した結論はレ ヴュアーの一存で申せば、なかなか意外なものとなっている、といえよう…こう書く と、読者諸兄はなぜ其処を具体的にレヴュー、明示しないのか、と不満に思われるか もしれない。がしかしこれは本書裏表紙レヴュー文が"The results are surprising"としているのに倣った迄である。

Pt.2「事故の個々の種類の例」は上記3つの表を用い、15種類の事故が統計 結果に適っているか、亦それとは別に、チャートを掲げてのケース・スタディを通じ、 事故毎の占星術的傾向を述べている。ケース・スタディ毎に掲げられた、小段落は以 下の通り。

・心理的な考察(Psychological Consideration)…チ ャートの特徴を大まかに述べる。
・状況的な考察(Circumstantial Consideration)… チャートの更なる検証。
・表との比較…Pt.1での統計に符合する要素を検証。
・ディレクション…ネイタル・チャートと事故時のディレクション・チャートとの アスペクトを検証。主に1°を使用するが他にも4/7°、1/4°、1/8°を使 用するとしている(p.53ではduodenary(5/2°)を用いている)。

巻末p.124には本書、リイシュー版ならではの、「この仕事から抜粋された、 局地的影響のリスト」なるものが掲載されており、これはたとえば、「蟹−山羊の最 初の度数−溺死」等といったぐあいに、サインとその度数およびそれに関連のある事 故とが纏められたものである。引き続き索引、ならびにAstrology Center of〜書肆リスト、そして上でも少し触れた通り、裏表紙レヴュー(著者モノクロ写 真付)を以て本書はおわる。


026 Reinhold Ebertin "The Combination of Stellar Influences"
ドイツ人占星術家ラインホルト・エバーティンReinhold Ebertin (1901〜1988)に拠る、第二次世界大戦真只中、1940年上梓の一冊で、 本著は'72年英訳本の'04年リイシュー版(但し冒頭Introduction は'72年、末尾Supplementは'69年の文章)。御存知の通り、ミッド ・ポイント、ハーフサムの嚆矢・解説本である。

独語タイトルは"Kombination der Gestimeinflusse" で、本著の英訳はAlfred G.RoosedaleとLinda Kratzsch に拠る。訳者にかんする、特記すべき情報等は本レヴュー作成時点では、レヴュアー は得ていない。

独語に堪能な御仁はオリジナル版を、英語のほうがよい、という方々は本書を、そ れぞれ手に取られるとよいだろう。

導入部p.8「コスモバイオロジー(宇宙生物学)とはなにか」、p.9(〜導入 部の最後直前、p.37迄)「コスモバイオロジーを通じて、己を知る」の、本書主 題に関わる小段落。 この、導入部のメインとなる小段落冒頭で、著者はまず「本書に提示された、一定 の天体の集まりにかんする解釈は、個人にかかわる運命の性質(character )・可能性の性質(disposition)・能力・様相への洞察を与える事を意 図している」と謳う。

p.12には、本書では、天体やその組み合わせの解説中で、ポジティヴな性質を (+)、ネガティヴなそれを(−)と表現する、それは近年の占星術に於いて、使わ れなくなりつつある、「好ましい」「好ましくない」といった表現を避ける為である、 との記載がある。長じて著者はスクエアやオポジションを「好ましくない」そしてセ キスタイルやトラインを「好ましい」と捕える風潮が、もはや使えないのは経験が証 明している、としている。

p.22ではかの、ハンブルグ学校創設者であるアルフレート・ヴィッテAlfred Witteの唱えた説についても言及、ヴィッテの唱えた、ミッド・ポイント(ハー フサム)の表示方法が、

太陽+月−火星=木星

であった処を、著者は

太陽/月=火星/木星

とする、等ミッド・ポイントの基本的な話から「ハーフサムのポイントはトランシ ット天体やディレクション天体の影響が、引き金となる」(p.25)等の説明。オ ーブにかんする説明(p.28)やハンブルグ学派の仮想惑星の話(p.29)がこ れに続く。45°、135°等、ウラニアン学派が重要視するアスペクトの話も勿論 ある。

p.30〜36では、一つのチャートに同時に存在する、複数のミッド・ポイント を組み合わせる事に拠り、チャートの持ち主がどのような性質を有するかを、数行で 要約する方法について述べている。

ここでの著者の、数行にまとめ上げる手法は圧巻であるが、これはミッド・ポイン トに習熟しないと、容易に出来る事ではないであろう、とレヴュアーは考える。

そもそも一つひとつの天体の象意ですら、数えきれぬ程のものがある訳であり、そ れらの組み合わせが同じ、数えきれないだけのものであるのは至極当然なのであるか ら、天体・感受点の組み合わせに拠り、本書記載の原則以外に、自ら原則を考え出す のも、よほど習熟しなくては容易でないであろう。

むろん、同じ道理で、通常のホロスコープ読みと同様、ホロスコープの回転、すな わち意識の次元、レヴェルの違いに拠り、ミッド・ポイントそれ自体の解釈にも低次、 高次のものがある事は論を俟たない事も想起すべきであろう。

導入部末尾(p.37)「本書の目的」では、本書はコスモバイオロジー分野の一 局面に関わる、等の記述及び、息子で同じ占星術師である、バルダー・R・エバーテ ィンBaldur R.Ebertinらに謝辞を述べている。

上記説明以後の本書は、ミッド・ポイントをはじめとする、本書メインの叙述であ るが、説明方法は現代で云う処の、"Cook-Book"体裁となっている。

まずp.41〜44は、

1.12サインにかんする記述                        …12

p.45〜77は、

2.月〜冥王星の10天体、ドラゴン・ヘッド、アセンダント(Asc)、ミッド ・へヴン(MC)、計13の感受点にかんする記述               …13

3.上記13の感受点が各サインにある場合の、計156(=13×12)の記述    …156

そしてp.78〜308は、

4/上記13の感受点の、それぞれ2つずつの組み合わせのミッド・ポイントであ る、78(=13×12/2)の記述                          …78

5.上記ミッド・ポイントが各感受点とアスペクトする場合にかんする、858( =78×(13-2))の記述                            …858

つまりp.41〜308は上記1.〜5.計=12+13+156+78+858 =1,117の詳述であり、これらにたいし著者は、通し番号を振ってもいる。

各天体にかんする記述は、原則/心理的照応/生物学的照応/社会的照応の4項目。

冥王星にかんする記述は、本書刊行が冥王星発見から10年しか経ていない、'40 年である事を鑑みれば、記述内容に着目しつつ、読み進めるのも一興であるとレヴュ アーは考える(但し'72年迄のあいだに、加筆された可能性も勿論あるが)。

ミッド・ポイントにかんする詳述は、上記各天体にかんする記述にもあった4項目 に、まず確実な徴候なる項を加えた、計5項目である。

また、上記解釈とは別に、折あるごとに著者が書き加えている、脚注の文章は私達 読者に、気の利いたスパイスをもたらしてくれるであろう−それどころか、寧ろ、言 及したい、重要なそれが多い位であるが、ここでは触れる訳にいかない。

さいごにジェームズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳)に拠れば、エ バーティン氏が遺した著書は60册に及び、それらのうち殆どが、他国語に翻訳され ていないという。これはむろん、ルイス氏の著書、'94年時点での話ではあるが、 レヴュアー自身、ウェブで調べた処、21世紀初頭の現時点でも、状況は大してかわ りばえなき模様なのである。

氏の作品の一冊でも多く、日本語でなくとも、せめて英訳はなされて貰いたきもの である事を付記し、本レヴューを締めとする。


027 Maritha Pottenger "East Point and the Antivertex"
'84年、"ALL ABOUT ASTROLOGY"シリーズ、4としてリリー スされた、本・書籍というより、小冊子・ブックレット様の一冊で、僅か35p.し かない。定価は4.95$。

上記シリーズはレヴュアーがウェブ上で確認出来た限りでは、19迄は確実にあ るようだ。皆本書同様の、頁数の少ないブックレットで、価格も同じ。詳しくは www.astrocom.comを参照されん事を。

著者のマリサ・ポテンジャーMaritha Pottengerは'52年生まれ。 同じ占星術家のジッポラー・ポテンジャー・ドビンズZipporah Pottenger Dobyns氏を母親に持つ。両氏にかんする叙述は、日本人の私達に手頃な処では ジェームズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳)に詳しい。

内容はかのドナ・ヘンソンDonna HensonがAsc、MCに次いで「第3 のアングル」と看做したヴァーテクスVertex(以下Vt。ヘンソン氏の著書 "Vertex,The Third Angle"はレヴュー済み)とオポジショ ンをなす、アンチ・ヴァーテクスAnti-Vertex(以下、Av)及びイース ト・ポイントEast Point(以下EP。これとオポジションをなすのはウエ スト・ポイントWest Point、以下WP)を論じたもの。

ヘンソン氏の著書が'02年刊なので、このポテンジャー氏の著書のほうがヘンソ ン氏の参考資料となっている可能性がある、と考える御仁もおられるだろうが、しか し意外にもヘンソン氏著書の索引にポテンジャー氏の本書はリストアップされていな い。

では両著書に何の関わりもないのか、といえばそうでもなくはない、とレヴュアー は考える。というのはヘンソン氏は上述一冊冒頭で、奇しくも上記ポテンジャー氏の 母親であるジップ・ドビンズ氏に対し最大の謝辞を述べているからだ。

ポテンジャー、ジップ両氏は互いの関係を礎に"Healing Mother- Daughter Relationships with Astrology"という、 母子関係を占星術的に説いた共著を世に送り(両者の親子としての親密ぶりは、ポテ ンジャー氏がジップ氏の旧姓である、Pottengerをみずからの姓としている 点からも伺える)、亦両氏共、産み出した占星術著書のヴァリエーションは豊富であ る。ゆえに、(ヘンソン氏の著書に繋がった)ジップ氏の説いたVtとポテンジャー 氏の説いたAvならびにEPは、説いた内容に於いても関連性が大いにある筈で、上 記両著書の精読は必ずやこれら感受点の理解を更に助長するであろう。

前置きが長くなってしまったのは、賢明なる読者諸兄なら推察可能な通り、38頁 しかない本のレヴューという事で、どうやら逸脱が過ぎたようだ。おそまきながら、 本書の内容について以下述べてゆく。

冒頭著者は、タイトルの二つの感受点説明にあたり、天文学的背景について述べる。

これは、赤道・子午線等、4つの「偉大な円」(p.2に「緯度平行の図解」、p. 3に占星術を学ぶ私達にはおなじみの、地球を中心に天球を表した図−黄道やら 天頂・天底やらを描いた−がある)に関わるものであり、EPとAvはAsc等、占 星術に於いてデリケートな感受点・アングル同様、上記「偉大な円」の交点である とし、論を展開する。

「ホロスコープのアングル」では、黄道と上述4つの「偉大な円」との交点がAsc ・Des等アングルになる事を図(p.4に「東の視野(Av、EPは勿論、牡羊0° ポイントだのAsc、MCだのの記載がある)」「西の視野(同じく上述感受点の対 堰点であるVt等の記載あり)」を描いた「ホロスコープにおけるアングルの図解」 がある。)入りで説明する。このなかで著者はEPを"Equatorial Ascendant"とも呼ぶ、としている。

レヴュアーいわく、私達占星術を学ぶ一人ひとりのなかには、上述三つの図を頭に 描く事を意外と難儀としている方もおられるのでは、と考えるのであるがいかがなも のであろう。逆にこれらにかんして了解済みなのはむろん、熟考迄重ねた方々は、本 書を読まずとも、各感受点にかんする原理や意味について、みずから理解に到達可能 な位な方といえるかもしれない。

続いて著者は、バース・チャートに於ける、両感受点位置の計算方法について述べ る−AvよりもEPの計算方法のほうが、やや複雑なようだ。

結果、EPそしてAvがチャートに於いてどのあたりに位置する事になるかを述べ た後(EPはMCに対し、5°以内のオーブでスクエアになる、としている)、「解 釈」の項では、両感受点の意味について述べている。このなかで著者は、天体との合 のアスペクトがある場合はよりこれら感受点の重要度は増す、とし、その具体例とし てカーター大統領のネイタル・チャートを引き合いに出している。

レヴュアーいわく、本書に於いて唯一遺憾なのは、この両感受点にかんする説明の なかで、著者が「Asc程重要でないかもしれないが、個人にとって"Additional key"になる感受点」としながらも、EP・Av両者の違いについては具体的に明 言していない点である。

レヴュアー同様、これら2つの感受点の独自性を知る為にこのブックレットを手に 取る諸兄も多いだろうから、敢えてこの点は明言しておく(4.95$のブックレ ットである点がこの遺憾さを幾らか緩和してくれるかもしれないけれども)。

引き続き、両感受点が各ハウス(p.9〜12)、各サイン(p.12〜20)に 配置となった際の、ホロスコープの持ち主が帯びる性質、そしてアスペクト(p.20 〜35)にかんする、クック・ブックCook Book体裁の文章がある。これら部 分が本書のメインであり、著者はなかでもアスペクトが最も重要としている。

ハウスの項中に設けられた、WPとVtについて述べた小段落のタイトルを"West Side Story"としているのは、本著上梓の'80年代半ばという時代性を 反映しているようでおもしろい。

著者が最後の最後迄、繰り返していた要旨・フレーズで本書は締められている。


028 Lois May Rodden "Astro Data 4"
占星術データの分類で大きな業績を残したロイス・メイ・ロデンLois May Rodden(1928〜2003)に拠る'90年著作。占星術は正確な出生日時 ・場所、つまり出生データを基にホロスコープが作成され、行われるものであるが、 本書はその出生データ集である。

本書は"Astro Data"シリーズ4作目であり、サブ・タイトル"The Culture Collection"が示す通り、芸術家、音楽家、デザイナーそ して建築士、作家、詩人、ダンサーそして歌手、計400人分の出生図・データ及び 350人分の出生データを収録している。

ちなみに、シリーズ他著書のサブ・タイトルは以下の通り。

1…Profiles of Women
2…American Book of Charts
3…The Occult Collection
5…The Crime Collection

上記400人分の出生図・データには以下に示す、データの正確さの程度を示すラン ク付けが附されている。

"AA"…内政あるいは家族に拠る、肉筆の記録があるデータ。
"A"…人あるいは仲間(associate)からのデータ。
"B"…伝記や自叙伝からのデータ。

また、上記350人分のデータ集は、上述3つのランク以外に、

"C"(Caution)…有効な情報源をもたないデータ。
"DD"(Dirty Data)…2つかあるいはそれ以上の、実証されていない出 生日時・場所(レヴュアーいわく、家族や親戚に拠る、複数の異なった証言等)を持 つデータ。

を有するものもある。これらランク付けは"Rodden's Rating System" と呼ばれ、彼の地−西洋占星術の本場である欧米−では既に人口に膾舎している。

ロデン氏は占星術師達が正確でないデータ、情報源が曖昧なデータを使用する事に 常に警鐘を鳴らした事でも知られるが、導入部に於いて、シリーズ1〜3、つまり自 著に正確でないデータを含んでいた事、そしてそれらは「ありがたい事に 」志しを同じくする、占星術師達の指摘に拠り改められ、可能な限り修正がなされた という。

こうしたデータの取り扱いの難しさについて氏は述べる−「跨聴き」「誰々が云っ ていた」(レヴュアーいわく、私達人間は時に、伝言ゲームひとつさえ、周到になし えない、うっかりした存在である)加えてかのドーン氏Doris Chase Doane が"Time Changes in the U.S.A."(レヴュー済み)で述べてい たような、太陰暦/太陽暦、あるいはLAT/LMT(標準時間)の扱い等もある( 日本のように、標準時間が一つだけ、という国はまだまし、という訳である)。

こうした著者の言を鑑みれば、欧米では既に権威である、氏に拠るデータ集ですら も、すべてを盲信して掛かるべきでない、とも言える。本書同様の、ジャーナリステ ィックな著作の作者として、他にも例えばマーク・ペンフィールドMarc Penfield がいるが、マーク氏とロデン氏とで、同一人物のチャート、データが全く異なったり もするのだ。

故に本書収録データを利用の際、占星術師達はロデンのデータに拠る、との出典を 明らかにするのは当然であるばかりか、欧米の占星術師の多くは、自らそれらデータ を改めてレクティファイすらしているかもしれない(キャロル・テブス氏Carol Tebbs C.P.A.のオンライン・スクールの話を思い出す。詳しくは "Complete Book of Chart Rectification"拙レヴュ ーを御覧いただきたい)。

レヴュアーいわく、誰も実際に、著名人らの出生に立ち会ったひとはいないのは勿 論、かりにいたとしても、その際「正確な」時計を持参したかも証明できないのだか ら、それは至極当然である。それでも、ロデン氏の仕事、ならびに彼女の業績に倣い、 出生時間・場所の情報を丁重に扱う、欧米の占星術風土はすばらしい、としかいいよ うがない(極東の某国の一部の占星術師のように、2ちゃんに書いていた、とか、口 が裂けても、彼らは云わないであろう)。

導入部末尾は著者の言葉、そしてデータ収集の協力者各位への謝辞の言葉で締めら れている。

直後の頁には、データの正確さを期する為に、

1.伝記の書誌・参考文献リスト。
2.データ情報源の書誌・参考文献リスト。
3.ユリウス暦をグレゴリオ暦に換算する為の表。
3.LAT(Local Apparent Time)をLMT(Local Mean Time)に換算する為の表(マーク・ポテンジャーMarc Pottengerに 拠る)。
4.米国51州名称略称表。

が附されている。

収録データの年代別・国別ヴァリエーションは上記、様々な職種があるせいもあり、 豊富である。最も古いデータはダンテ(1265年)か。

日本人は一人も収録されていないが、横浜生まれの作家のチャートがある。

ミュージシャンでは、ドアーズのメンバーのチャートは総て収録されているが、ビ ートルズはジョージ・ハリスンだけである。これはジョン・レノンやポール・マッカ ートニーといった、より著名な人々の分はシリーズの別巻(1〜3のいずれか。サブ ・タイトルから推して2とレヴュアーは考える)に収録されたか、あるいは当時はま だ掲載に値するデータが存在しなかったかであろう。

他にレヴュアーの知る処の著名人ではダリ(芸術家)、マイルス・ディヴィス、 (音楽家)、アルマーニ(デザイナー)、ガウディ(建築家)、アンドレ・ブルトン、 (作家)、ジャン・コクトー(詩人)、ナット・キング・コール、(歌手)、カーク ・ダグラス(俳優)。

それにしても、ネイタル太陽・月・Asc、この3つの組み合わせだけですら、自 身のそれと同じサイン・度数の組み合わせの人物は、なかなかいないものである。こ れは総てのチャート及びデータを一通り、目を通したレヴュアーのひとり言である。

尚、ロデン氏のデータ集は今日では、"AstroDatabank"としてウェ ブ上でも閲覧が可能であるが、なかには本書収録データと異なる、恐らく本書出版後、 改めて修正を施されたデータ、ホロスコープもある事を述べておく。


029 Wanda Sellar "Consulting Chart"
'01年Wessex Astrologer社刊本。ワンダ・セラーWanda Sellar氏の名は、大型書店の占い本コーナーで見かける、赤い背表紙の『メデ ィカル・アストロロジー』(安珠訳、フレグランスジャーナル社)でご存じの方が多 いかもしれない。

氏は'10年10月、そして'11年6月と、比較的短いスパンで来日講演等もな さっているアストロロジャーであるが、上記『メディカル〜』(原著は'08年刊) に先立つ事7年、本著を既に上梓なさっている。

レヴュアーいわく、上記『メディカル〜』が秀逸の一冊だったので、本書は期待し て購読した。尚わが日本でもこのコンサルテーション・チャート(以下、C.C)と いう占断方法を取り入れておられる、アストロロジャーは増えているようだ。

導入部「2つの心の出逢い」で著者は、「クライエントをコンサルテーション・ル ーム(相談室)に迎え入れる事は、クライエントの望み、夢、そして念願である」と し、C・Cとはなにか、説明を行うのである。

「占星術師とクライエントとが会った瞬間のホロスコープは、その瞬間を反映する のみならず、過去・未来を掌中におさめている」との、C・Cにかんする件りから私 達はすぐに、クライアントが占星術師に問いかけを行った瞬間の図から、質問内容を 占断する手法である、ホラリー占星術を思い出す事が出来るであろう。

ホラリー占星術は、クライエントが占星術師に問いかけを行う迄のできごとから結 果迄をすべて、占星術師が慎重に立てたチャートが語っているもの、と看做したうえ での占断法である。

C・Cとホラリー占星術との類似性等については、本書を読み進めて頂ければ、了 解頂ける事、とレヴュアーは考えるが、上述の通り、「結果迄を総て」チャートが表 示している、と捉えるのは、古典占星術では常識である、アスペクトを動的に捉える 事である点一つを取ってもそれは明瞭であろう(相違点としては、C・Cではトラン ス・サタニアン3天体が用いられる事等が挙げられる)。

亦著者は、クライエントが自らの出生時間が不詳である場合は、C・Cがその代用 になりうるとし、むろん、出生時間が明確であれば、C・Cチャートとともに、それ らの双方が、クライエント自身の人生に一層深い洞察をもたらすであろう、としてい る。

さらに触れておかなければならないのは、著者がここでC・Cとエソテリック占星 術(秘教占星術)とのかかわりについて述べている事だ。エソテリック的観点からの 記述というのは、内容後述に於いても見出せるのであるが、巻末参考文献リストには かのアリス・ベイリーAlice Baileyの膨大な仕事である、"Esoteric Astrology"が掲げられている点にも留意しておきたい。

尚著者は、チャート作成はプラシーダス・システム−ホラリーでお馴染みの、レギ オモンタナスでなく−を採用している。

  Chap.1「上昇サイン」でまず著者は、C・Cに於けるAscの意義、そして それはネイタル・チャートにおけるそれとどう異なるのかを述べた後、12サイン一 つひとつがAscとなった場合の概要をクック・ブック形式で挙げ、長じてAscル ーラー天体の重要性を箇条書きで詳述するのである。

ルーラー天体の説明課程では、かのウィリアム・リリーWilliam Lilly "Christian Astrology"等でもおなじみの、プトレミーPtolemy の天体エッセンシャル・ディグニティ表を掲げ(p.12)、イグザルテーション等 それら天体のディグニティがC・Cではそれぞれ何を表すかを「注意点」としてリス ト・アップしている。

Chap.2「予知:何が起きるか」では、C・Cは、未来予知のよきツールにも なりうる事が述べられているが、ぺジェグリンやプロジビジョン等、古典占星術用語 の解説集、ならびに「早い、あるいは遅い度数がAscに来た時」や「月の動き」等 を掲げてもいる。序でに本書冒頭献呈の辞には、かのオリヴィア・バークレイ Olivia Barclayの名も含まれている事ものべておく。

Chap.3〜5はそれぞれ、個人天体(月〜火星)、社会天体(木星・土星)、 そして「すべてが変わる」外惑星(天王星〜冥王星)について。まとめられたフォー マットは以下の通り。

1.エギザルテーション等ディグニテイや支配するハウス、天体のクオリティから キー・ワード迄。

2."The Psyche"と題した、天文学、神話、占星術ならびにエソテリッ ク観点からの記述。

3.各サイン在住での性質。

尚Chap.6はノード軸とカイロンについて、天文学、神話そして占星術の記述 を収録している。

Chap.7、ハウスについての詳述は、物理的(主に体)、心理的、そして精神 的次元の3つの観点からの考察、ならびに10天体在住時の記述。

p.151からはケース・スタディ集(仕事、健康、人間関係等。C・Cとネイタ ル・チャートを併用しているものや、古典占星術でおなじみの、ハウス廻しを駆使し たそれもある)。ケース・スタディ集といえば、『メディカル・アストロロジー』で のそれのあざやかさを、私達日本人は邦訳で目の当たりに出来た事を思い出すが、こ こでのそれも同様、私達読者をして、惹き付けてやまないものである事をここで断言 しておく。

序でに申せば、このケース・スタディ集を読んだ後、いまいちどサインやハウスの 項に立ち戻り、精読するのがベストなのかもしれない。

巻末の占星術学校ならびに機関をリスト・アップしたデータは、総て'01年時点、 英国(ロンドン)のものばかりとはいえ、なかなか重宝するデータと捉える向きもお られるかもしれない。尚ジュリアとデレクのパーカー夫妻Julia&Derek Parker"Parker's Astrology"巻末には、英国以外の欧州諸 国や米国のデータも記載されている。


030 Martin Davis "Astrolocality Astrology"
'99年、Wessex Astrologer社発行。全編231頁のうち、本編 は160頁(Chap.1〜5)で、内容はアストロ★カート★グラフィーAstro *Carto*Graphy(以下、A*C*G)、ローカル・スペース・チャート Local Space Chart(以下LS)そしてそれら2つの、重要な付加要素 としてゲオデティックスGeodeticsという、'70年代以降あらたに出現し た占星術ツールである、ロケーション占星術及び、それらを複合させた、著者マーテ ィン・デイヴィスMartin Davis一流の技術である、"biparans" "destiny point"についてである。

上記3つの技術については、それぞれ祖となる人物に拠る著書が、別に存在するの で、私達占星術を学ぶ者は、それらを別個参照する必要はあるであろうが、本書はそ れら3つの技術を普く論じている点もさる事ながら、著者が「幅広く、多くの異なる 国々を旅行し、移り住んだ」(冒頭著者紹介文より)方である事がおもしろさの、か なめになっているといえる。

むろん、著者ディヴィス氏は、ジム・ルイスJim Lewisら先達の理論を踏ま えており、また鑑定等に拠る経験値もあるのであろうが、本書で大いに著者自身が語 っている、実人生で移り住み、渡った世界各地での経験が、恰もロケーショナル占星 術(著者は本書タイトルである、アストロローカリティ占星術Astrolocality Astrology(以下、A.A.)、と呼んでいる)の有用性そのものを立証し ているさまは一読の価値があるとレヴュアーは考える。

また上記ロケーショナル占星術のツールを搭載した、欧米のPC占星術ソフト (Win*Maps、Solar Maps等)の図を、本書は多く転載、ならびに紹 介しているのも一興であるが、それらを購入・インストールした際、使いこなせる様 になるか否かは、利用する私達一人ひとり次第であるといえよう−それはレクティフ ァイのツール等同様、それらが私達日本人には、未だなじみのものではないからに他 ならない。尚、通常のホロスコープは総て、コッホ・ハウス・システムを採用してい る。

冒頭、導入部として、かの英占星術連合総裁(当時)ニコラス・キャンピオン Nicholas Campionに拠る文章がある。

直後、序言で著者は、自らのネイタルA*C*Gで、MC月合ライン上にあたるブ ラジル・サンパウロで当地の人々より「大いに歓迎を受けた」経験を述べつつ、みず からのA.A研究の経緯について綴っている。

Chap.1。まず著者は、A*C*GやLSのような分野にぴったりくる名称と して、A.A.の語を掲げ、通常の占星術以上に、時間よりも場所に重きを置く方法 である事を述べる。

小段落「異なる眺望」。ここで著者は、みずからのネイタル・データを用い、通常 のホロスコープが(地球上から)「空を見上げる」ていのものであるのにたいし、 A*C*Gはあたかも、宇宙から「地球を見下ろす」図になる事を、見開き頁(p.4 ,5)で私達読者に示すのである−余談になるが、ここで世界中を廻った著者の、ネ イタル・チャートにおける、射手サイン・木星及び9ハウス、ならびに9ハウスルー ラーの状態を見るのは高興である。

A*C*Gでは上記場所もさる事ながら、天体がアンギュラー(Asc、Des、 MC、IC)に配置、リロケートrelocateされる事が重要となり、またそれ に伴い、すべての天体のハウス位置ならびにルーラ−シップも変わって来る事にも、 著者はかのジップ・ドビンズZipporah Dobyns、マリサ・ポテンジャー Maritha Pottenger親子の説を踏まえ述べている。

上述の通り、この章で著者はみずからの経験を踏まえ、A*C*Gの説明を行って いるのであるが、最もレヴュアーが面白く思った−というかむしろ、正直笑ってしま った−のは、著者の奥様が、Des合金星ラインにある、パリ出身の方であり、「実 際に旅行しなくても、A*C*Gは有効である」としている事だ。

「A*C*Gの応用編」はオーブやパラン、そしてサイクロ★カート★グラフィ Cyclo*Carto*Graphyについての章である。

Chap.2はL.Sについて。L.Sはかのヘリオセントリック占星術研究でも おなじみの、マイケル・アールウィンMicheal Erlewineが発展させた ものである。

A*C*Gが場所に重きを置く方法であったのにたいし、L.Sは方角に重きを置 く方法である事が論点となるが、水平線システムとしてのL.Sにおける、Azimuth /Altitudeの、ふたつの概念は肝要であり、その説明も入念にここでなされ ている。

L.Sチャートはネイタル・チャートにくらべ、天体の位置、特にAsc-Des ライン上に来るそれが、大きく移動するケースが儘あるが、ここで著者がホロスコー プの東半球−西半球、180°対向に必ず位置する事になる感受点である、アンチ・ ヴァーテクスAnti Vertex-ヴァーテクスVertexに、参考資料を交え 触れているのはおもしろい。

Chap.3はL.Sを敷衍させた手法である、ローカル・スペース・マップスに ついてである。ここでレヴュアーが面白く思ったのは、脚注のなかで著者が、サビア ン・シンボルに触れている事である。

わが日本ではかの松村潔氏の影響に拠り、サビアンの手法は大いに利用されている が、かの地での占星術洋書中では−むろん、これはレヴュアーの狭き見聞の範囲内の 事ではあるにしても−サビアンに触れる機会は稀であるからだ。

Chap.4は「占星術の風水」ともいわれる、家庭やオフィスで用いられるL.S について。

Chap.5はゲオデティック・マップについて。この手法はかのプトレミー Ptolemy、そしてセファリアルSepharialの、2人の先達に多くを負 っているようだ。

Appendixは、上記アールウィン氏ら他著者に拠る文章をも含んでおり、実 際の頁数以上にぶあつい内容のものといえるであろう。


031 Julia&Derek Parker"Parker's Astrology"
'91年刊本だが、現在では21世紀に入ってからのリイシュー版もあるので、今 から購入なされる御仁は、そちらの方がよいかもしれない。

ウィキペディアWikipedia"List of Astrologer"に拠れ ば、著者ジュリア&デレク・パーカーJulia&Derek Parker夫妻は、 14ヶ国語に翻訳されたミリオン・セラー"The Compleat Astrologer" ('71年)等を生み出した、近年における、最初のポピュラーな占星術本著者であ る。特に夫、デレク氏はBBC等放送業界にも携わった、多才な人物のようだ。

国際判(A4変形判)215.9o×279.4oで416頁と、分量じたい充分 なもの。中味はフルカラーのイラスト・写真に占められた、見ているだけで楽しい頁 −恰も図鑑の趣きさえある−があるかと思えば、小さめの文字でぎっしり占められる (38文字程度×60行)、3つのブロックで構成された、読んでもなかなか捲り進 める事の容易でない頁(p.130〜349)もある。

冒頭著者は、本書を手にとった方のなかには、まず自身の太陽サインの頁を開くだ ろうが、本書を読めばそれは占星術の一面のみであると判るであろう、としている。

レヴュアーいわく、こうした読者はむろん、いわゆる「12星座の星うらない」を、 占星術とほぼ同一視している向きであるが、著者がまずこういった読者層を想定して いる、という事じたいが、本書の読者層が、占星術にかんする知識の殆ど無き人々か らはじまる、相当、幅広い事を窺わせる、といえる。こうでないと、ミリオン・セラ ー本著者にはならないだろう。

内容は上述、著者の序文−これは「本書は20年にわたる、研究の成果である」や 「太陽サイン・アストロロジーからの踏み石」等の言葉に続く−等から推察可能なよ うに、基本的にはビギナー向けであり、サイン、天体、ハウス(イコール・ハウス・ システムを使用している)、アスペクトの、占星術の基本に多くの頁が割かれている が、プログレス(AscやMCのプログレスをも比較的、重要視している)やトラン シット、シナストリーやケース・スタディをも含んでいる処は、単にビギナー向けの みでない、なかなか重厚なものを感じさせる。「付加的な技術」として、ハーモニク ス、ミッド・ポイントやホラリーを紹介する、小段落までも設けている。

1.「占星術の技術」(p.12〜78)は占星術のバック・グラウンドである、 ゾディアックや太陽系等天球の説明から、ホロスコープの作成方法迄。

ここで頻繁に出て来る、手書きでホロスコープを作成する際に用いられる、円の図 形や分度器、万年筆、コンパスや定規、はたまたシャープ社の計算機等の文房具が、 机上に無造作に置かれた写真は、なかなかいい味を醸し出している。

パソコン占星術の普及していない、'90年代の占星術学習者達に、ホロスコープ を自分でつくってみよう、という気持ちを促す一助になったかもしれない。

2「太陽サインを理解する」(p.79〜127)は上述、イラストや写真満載頁 の、代表的な部分といえる。章タイトルの通り、主旨は12サインそれぞれにネイタ ル太陽が配された場合の象徴、キャラクターの説明なのであるが、説明文とは別に著 者は、各サインの象徴に彩られた、キャラクター人物像を一頁ずつ、用意するのであ る。その人物像とは以下のように描かれている。

1.装束の色調は、各サインの象徴色(例…牡羊なら赤、山羊ならダーク・グレー) を基本とする。

2.冠したかぶり物には、各サインを象徴する宝石がアクセサリーとして嵌められ ており、蟹や獅子に至っては、巨大蟹・獅子の首を頭頂に配している。

3.服装あるいは手に持つアイテム・杖等には、各サインならではの植物やエレメ ント、アイテム(例…天秤ならむろん、天秤)が用意されている。

4.人物の乗るステージ、ボックスには各サインのルーラーである天体記号(例… 牡牛なら♀)のアクセサリー。

5.人物の隣には、各サインを象徴とする動物や植物(例…蠍なら虫。ここでは蝶 が描かれている。射手は占星術の射手、すなわち上半身人、下半身馬の生き物で、手 には矢を持っている)。

6.人物の背景には、各サインを象徴とする、とされる都市の風景、街並(例…乙 女ならパリ、魚はなんと北アフリカの砂漠)。

7.双子のみ、人物は二人、上記ステージ、ボックスに乗っている。

これらイラストは、イメージから入るのに向いている読者諸兄にはよいだろう。尚、 12サインイラスト人物の共通点は、皆イケメン(?)の西洋人として描かれている 事。

これ以外にもこの章は「伝統的な関連物」と名打ち、象徴アイテム−生き物だのハ ーブ・花・植物・果実・野菜だの、都市に関わる名物(例…水瓶はロシア人形)だの −の写真を一頁ずつ設けており、また文章中心の頁中央に、各サインのセル・ソルト、 石、金属等鉱物の写真を印刷したコラムを擁している。

巻末尾にこれら写真、イラストを扱った人物やコーディネーターに、謝辞が著者よ り贈れれているが、占星術本でこれだけの人件費等を掛けている点だけを鑑みても、 ベスト・セラーを生み出した実績をもつ、著者ならではのものであろう。

巻末(p.350〜)附録はエフェメリスや標準時間のリスト、用語集、参考文献 そして索引等。手書きホロスコープ作成用用紙もついている。

ここで特記すべきは、"Astrological Journals"なる、占星 術の学習をする際、利用出来る占星術媒体・団体のリスト(13ヶ国分)を設けてい る事だ。

残念ながら、日本の分は無い(レヴュアー曰く、'91年当時の日本には無かった か)が、例えばアメリカなら"Dell Horoscope Magazine"や NCGR Journal等の住所、問い合わせ先が御丁寧に記載されているのは、レ ヴュアーの狭い見聞、占星術洋書読書のなかでも初めてお目にかかる、ありがたきリ ストである。

尚、夫妻に拠る著書の邦訳本が'90年代刊本として存在するようであるが、サイ ン毎の切り売り、12冊本となっており、日本の読者向け編集が施されたもののよう だ。


032 Sepharial"Financial Astrology"
占星術のみならず、多くのジャンルの「クラシック的著作」を扱う、Kessinger 社(以下、K社)からの、'06年刊行出版物。オリジナルは"Science of Foreknowledge"(1918?)なる大部であり、本書はそこからの抜 粋を纏めたものである。それゆえ、タイトルに、"Pamphlet"を謳っている。

Amazonで検索すると、本書同様、"Pamphlet"を冠した、K社出版 物は数多く存在する事が判る。上記大部等から抜粋したものを、切り売りする方法を、 K社は多く採用しているようだ。

ゆえに本書、パンフレットの完全版、すなわち上記大部を求める御仁は、別途入手 なさる必要がある−というか、K社自身、御丁寧にも、本書冒頭で「私達のホムペに アクセスの上、この本(="Science of〜")をもっと読んでください」と 記しているのであるが。

ちなみに本書、パンフレットは上記大部のなかの、152〜158p.、僅か7頁 を収録したものである。

著者セファリアルSepharialは筆名であり、本名はウォルター・ゴーン・ オールドWalter Gorn Old(1864〜1929)。

ウィキペディアWikipedia"List of Astrologer"、そし てわが日本語で読める、手頃な処では、占星術を学ぶ私達にとって、マスト・アイテ ムである、ジェームズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳、原書房)に拠 れば、占星術のみならず、カバラ、医学、心理学を学び、サンスクリット語等、複数 の東洋語にも通暁してもいたようだ。

著者が活躍した、20世紀初頭前後に隆盛を極めた、かのブラヴァツキー氏の神智 学協会に入会、そして女史から"The Astral Tramp"と呼ばれていたと いう。

占星術関連著書では、かのサビアン・シンボルで著名なマーク・エドモンド・ジョ ーンズに影響を与えた、といわれる"Degrees of the Zodiac Symbolized"(Charubel版との併載)等があり、また感受点リリ スに最初に着目した方でもあるという。

さて内容であるが、まず大前提として、本書を実際のマーケティングに活用する為 に手に取ろうとなさる方がおられるとしたら、本書よりも例えば、"MMA"で著名 な、レイモンド・メリマンRaymond A.Merrimanの近著等をお薦めす る次第である。

これはマーケティングが「不易流行」の言葉の、「流行」の要素、つまり時代性、 アップ・デートである事を擁する、とレヴュアーは考える故である。むろん、本著も 同じ、ファイナンシャル占星術を謳ってはいるものの、K社のような出版社からの著 書である事からもあきらかなように、クラシックとして愉しむ、あるいは研究材料と するていの著書である、とレヴュアーは考えるからである。

といって−だからといって、本書が実用性と無縁の著書、とレヴュアーは申してい る訳ではない。なにごとも、後世の研究家が先達の実績を踏まえ、それを凌駕するべ く、新たな情報等を加えてゆく事は世の常である(衰退しているジャンルも無い訳で ないが)。

何より、原理原則は書かれているものの、具体的な方法はこの7頁の著書では網羅 出来る訳がなく、ましてや21世紀の私達の、実用への速効性は望むべくもないであ ろう。

ちなみに上記メリマンなら、"Basic Principles of Geocosmic Studies for Financial Market Timing"('95年) は最もシンプルな、原理を述べた一冊であり、さらにステップ・アップを試みる向き には、ちゃんとそれ用の参考文献の記載も書かれているので、レヴュアーはこちらを 薦める次第である。

それとこれも亦、同様に申す迄もなき事なのであるが、小前提として、本文は上記 大部のなかのひとつの章、あるいは小段落にすぎない、という事を前提に掛かる必要 がある。著者は上記大部という、より大きな括りのなかで、別箇所で結論、纏めの言 葉を述べている可能性がある事を留意すべきである。

著者は何年も前、とある人物に「占星術を実用的に使えるものにしてくれ、そうす れば、世界はあなた方についてゆくだろう」といわれたエピソードを述べ、数年間に わたり、世の商業及び金融のおもしろさに関わる占星術を学び、今やマーケットに於 ける、"bull"(=値を上げる、強気の買い手)ならびに"bear"(⇔bull) 等が天体の影響を受ける事を語る用意がある、としている。

直後、いかにそれを行うか、それは私達のファイナンシャル占星術の手法として顕 われる、周期の法についての知識による、とし、持論を展開するのである。

後半(155p.)では、Joseph Leiterなる人物が、小麦の買い占め で失敗したのはなぜか?と自ら問いを投げかけ、これにかんする私見を約一頁(本書、 パンフレットの1/7)に亘り、綴るのである。

また価格の上昇は平価にたいする、過度の下落に先立つ事にすぎない、とし、船の 舵取り(左舷・右舷)を例に説明を試みる。そして著者は述べるのである、占星術は この情報をもたらすのだ、と。

結論として著者は「周期は、星の衝撃(astral impulse)の反映であ り続けるであろう」との言葉を掲げた直後、そこに成功への偉大な鍵がある!と述べ、 あらゆる株式・製品の価格変動、買い及び売り時を述べる事が可能である、としてい る。

そして恰も、上述の通り、著者に質問を投げかけて来た人物に対する回答であるが ごとく、絶対的に可能とはいわないが、これが実用的な占星術である、と綴るのであ る。

最後に著者は、ファイナンシャル占星術をさらに深く学ぼう、という読者には自著 "Law of Values"を薦める等をし、「あまりにも多くの夢想家のさなか」 "it is well for one astrologer to be practical" (最低限の訳すら出来ないので、原語で掲げる)との言葉でこの章、すなわち本書、 パンフレットを締めている。


033 John Lee Lehman"The Ultimate Asteroid Book"
'88年ジョン・リー・レーマンJohn Lee Lehman Ph.Dに拠る、小 惑星にかんする著書。

'70年代にエレノア・バッハEleanor Bachやジッポラー・ポテンジャー・ ドビンズZipporah Pottenger Dobynsらが相次ぎ、4大小惑星 (セレス、パラス、ジュノー、ヴェスタ)等の天文歴や解説書をリリースした事を受 け、'80年代は小惑星にかんする著書が多く産み出された時代となったようだ。

私達日本人になじみのある処では、『あなたのための占星術』(近藤テ留ミ訳)の 著者デメトラ・ジョージDemetra Georgeとダグラス・ブロックDouglas Blochのコンビも、'86年に小惑星関連の一冊を上梓している(青木良仁氏に 拠る、邦訳版がある)。

また、レヴュアーが大変御世話になっている、ジェームズ・R・ルイス『占星術百 科』(鏡リュウジ監訳)は、原著が'94年刊という事で、上記小惑星流行の影響を 大いに受けているせいであろう、「小惑星」の項での説明文じたいが、参考文献を大 いに利用したものであるばかりでなく、150以上の小惑星にかんする詳述を有して いる程である。

そしてわが本朝では、かの芳垣宗久氏が、アモールAmor等5つの小惑星を扱った 著書がある事は御存知の通りである。

さて本書についてであるが、本文は236頁で、p.237からはAppendix として2,958個の小惑星の、'88年時点ノード位置の列記、p.278以降は サッフォーSappho等7個の小惑星のエフェメリス(1920〜1999)に充 てられている。

導入部で著者は、'79年にアル・H・モリソンAl H.Morrisonに、い まだ誰も手を付けていない、小惑星の天文歴を書く事を勧められた事、やりはじめの 頃は殆ど冗談としてやっていた事等を記し、みずからの本格的な小惑星研究に至る経 緯の概略、及び関係者への謝辞を述べる。

1.「小惑星を紹介する」は小惑星の基本的情報−大きさや軌道、周期、1801 年のセレス発見以降の研究歴史等−から、小惑星の重要性を説く事迄にあてられてい る(このなかのp.10〜12の文章は、上記『占星術百科』「小惑星」項目中の一 節(p.207)に引用の上、説明を行う上でのソースとなっている)。

Pt.1「動機づけ」は17個の小惑星にかんする詳述であり、その詳述はそれら を以下4つのグループに分けたうえで行われる。

2.心(精神)の小惑星…Phyche、パラス等4個。

3.力の遊び(?)の小惑星…ヒダルゴHidalgo等3個。

4.概念…パックスPax等6個。

5.逃避…バッカスBacchus等4個。

まず小惑星一つひとつの名に因む、神話、心理学等の記述は豊富であり、その他にも 例えばシャーマンにかんする記述では、エスキモーからカルロス・カスタネダ迄、 説明補足用材料のヴァラエティに富んでいる様が伺える(むろん、これは欧米の占星 術著書では珍しい事ではないが)。

著名人のチャートを例としての検証は、小惑星にたいする天体−のみならずヴァー テクスやイースト・ポイント等も使っているが−のアスペクトをメジャーなもののみ ならず、クインカンクス等マイナーなそれも取り入れて行っており、また興味深い事 に、天体の度数はジオセントリックのそれとヘリオセントリックのと、双方を取り上 げ、御丁寧に2重円表示迄行っている。

これらの他にも、ジップ・ドビンズ氏が提唱した仮説である、小惑星をルーラーシッ プに用いる事や、小惑星をTスクエア等複合アスペクトに用いる事にかんする著者の 見解・叙述等、興味深い部分が多くある。

上記4.では、真珠湾攻撃等主要イヴェントにおける、小惑星を含むトランジット 配置図の検証も行っている。

Pt.2「神話」は32個の小惑星詳述を、7つのグループに分けたうえで行って いる。

この章でおもしろいのは、著者が小惑星ウラニアUraniaの天文歴を発行した '81年、当時既に占星術界の大御所的存在となっていた、ジョン・アディJohn Addeyから便りを貰ったというエピソードを披露している事だ。

長じて著者は、アディ氏がこの小惑星を、"better candidate for indicator of astrology"と看做していた事、そして氏のネイタ ル・チャートに於けるこの小惑星が、影響力のあるポジショニングを為していた事、 等をも私達読者に伝えてくれているのである。

Pt.3「性、情熱、そして親密」は、5個の小惑星に関する詳述。

レヴュアーいわく、ここで取り上げられるサッフォー・エロスEros・アモール の3つが巻末天文歴小惑星に取り上げられたのは、相性−特に性にまつわる−に興味 を持ち、本書を手に取る読者が多かろうとの、著者の判断であろうか。

事実、上記3つの小惑星にかんする叙述は、チャクラやフロイトのリビドー論、そ して各天体・一部の小惑星等とのアスペクトを取った場合の記述等、他の小惑星にく らべ、頁数も大いに割いている。

これら小惑星と、アスペクト(特に合)を持つネイタル天体を有する読者は、この 章は楽しめるのではないか。

Pt.4「マンデン、テーマとヴァリエーション」は経営占星術、小惑星のノード 軸について、そしてまとめ(Happy'roiding!!)を含む章である。

さいごにレヴュアー一個人の意見であるが、Astro Computing Service 等、小惑星に対応している占星術ソフトを用い、各自出生時の小惑星位置を知ったう えで本著を手に取る事をお薦めする。

それは著者が冒頭で掲げている、「小惑星の名が占星術的な意味を有する」事を、 身を以て知るには、上記方法が一番、手っ取り早いであろうからに他ならない。

たとえば著者はp.119で、"Sweet Sir Galahad"なるヒット曲 を持つ歌手、ジョーン・バエズJoan Baezが、小惑星ガラハッドGalahad を、Asc近くに有する具体例を記しているが、小惑星は今や数万もある位なので、 読者各自、知って驚愕する配置が幾つかあっても、ふしぎでないのだ、と考える故で ある。


034 Bernadette Brady"Brady's Book of Fixed Star"
かのブラディBernadette Bradyの'98年作品。処女作"The Eagle and the Lark"(レヴュー済)同様、2,500字以内でまとめ るのは容易でない、重厚な内容の一冊。

Pt.1「はじめに」(p.1〜44)は占星術における、恒星と星座(星群)の 重要性を理解する為に、著者は人類の黎明期にさかのぼり、人々の生活において、そ れらがどのような役割を演じてきたかをふりかえる事にあてられている。小段落(以 下、それらのタイトルを便宜上・・で括る)は8つ設けられている。

・導入部・は、私達人類が「偉大なる、不滅の、決して沈まぬポイントである、私 達の世界を釣り下げている一条の光」である北極星、恒星とどの様に関わってきたか について述べられている。

北極星が上述のごとく、偉大なものと看做されて来た時代のキー・ワードは概ね、 以下のようなものである−黄金時代、完全の時代、宇宙と神聖なるものすべてが完全、 完全な調和。

ひきつづき上記世界が、歳差運動の影響で崩れるさまを、神話における「神の死」 等具体例を用いつつ述べられている。

この「大いなる危機」に拠り、人々の関心は北極星から、その周囲を巡る恒星、星 座(星群)へ移るのである。

・恒星が占星術に於いて衰微するさまの背景・は、占星術師として以前に、天文学 者でもあったプトレミーPtolemyの、1,022の恒星をデータ化した著書 『アルマゲスト』"Almagest"及びその後の、数少ない彼のフォロワーの仕 事ぶりがのべられる。

このなかで著者は、"pivot points"である、ホロスコープにおいて重 要なアングルであるAsc、Des、MC、ICにかかわる、黄道から離れた星を利 用する、いわゆるパランにフォーカス、詳述を行うのである。

・プトレミーの、占星術における恒星の歴史にたいする貢献・は名高き『テトラビ ブロス』"Tetrabiblos"中Chap.9で述べられている、恒星と惑星 の組み合わせを述べた段落である。ここでも著者は占星術において、恒星の役割が衰 退しているのが現状である点に触れている。

・パラン:その基礎・は、文字通りの内容であるが、Pt.1中、この小段落は最 も頁が費やされている。

パランがどのようなものであるかの説明は、Fig.3〜9の、7つの図が有効で あり、百聞は一見にしかずであろうとレヴュアーは考えるが、例えば天体が上昇する 時点で、恒星(黄道帯から離れている)も上昇する場合、「それらは、地平線上とい う線を通じ、関わっている」のでパランの関係にあるという。

そして「最も重要なのは、東西の黄道帯のみならず、地平線360°一杯が使用さ れる」等の記述は、私達にとってイメージしやすい文章かもしれない。そしてパラン の場合、なにより重要なのは出生場所が判っている事である、としている。またp. 20には後のPt.2以降で頻出する「パラン・マップ」なる表が掲げられ、その見 方が前後の頁で簡潔に述べられている。

・天体とオーブ・は肉眼で見えない、トランス・サタニアン天体である天王星・海 王星・冥王星及びノード軸を恒星、パランでどう扱うか、等を述べたものである。

・使用する恒星を決める・・4つのアングルと恒星・を経て、・恒星のネイタル天 体への影響・では、トランス・サタニアンを除く7天体が恒星とパランの関係にある 場合の性質を、著名人の具体例をあげ説明している。

レヴュアーいわく、後のPt.5でも、著者は改めて述べているが、ヒトラーの 具体例は多い。

p.43は恒星を占星術占断に取り入れる際の要点が、箇条書きで列挙されている。

Pt.2「星座(星群)」(p.45〜220)と同3「黄道帯、生の輪」(p. 221〜316)は、恒星及びそれらがネイタル・チャートに於ける天体とパランの 関係になった場合にかんする記述の章となっている。

星座(星群)の説明は古代文明での神話等の記述及び、それぞれの星座が有する恒 星のリスト・アップ。著名な星座は図をも設けられている(27図ある)。

上記パランに関わる恒星の説明には、それぞれ上述のパラン・マップなる表を、一 頁ずつ掲げている。これはそれぞれの恒星が、地球上の私達からみて、いつ、いずれ の緯度の地点で、どのサインの何度で上昇し、沈むかを示したものであり、X軸=緯 度、Y軸=黄道帯の度数、のグラフ及び上昇・下降の日時を示す表とを横並びに並列 させたものである(このパラン・マップは恒星60個分ある)。

説明文の内容・項目は以下の通り。

1.光度等基本情報から、上記マップの見方の具体例(もしあなたが富士市生まれ なら…、等)の提示。

2.プトレミーPtolemy、ヴィヴィアン・ロブソンVivian E.Robson、 ラインホルト・エバーティンReinhold EbertinとGeorg Hoffmann、 そしてJoseph E.Rigor等、恒星にかんする著書を有する先達の見解の 記述。

3.概念。具体例として、パラン天体をネイタル・チャートに有する著名人と、そ れがどのような形で彼らに顕われているかを記述。

4.ネイタル・チャートでのパラン天体。

5.生誕でのヘリアカル・ライジング(ヘリアカル・ライジングの説明はPt.4 にある)恒星としての、それぞれの恒星。

Pt.4「星の相」(p.317〜342)は前章迄をより理解する為の、更に掘 り下げた内容で、上述へリアカルをはじめとする、語彙にかんする、多くの図を用い ての説明に充てられている。この章の理解は重要であるとレヴュアーは考える。

Pt.5「恒星とネイタル・チャート」は上でも少し触れた、ヒトラー等著名人な らびに著者のクライエントの恒星・パラン、ケース・スタディ集となっている。

p.367〜460は「附録」である。字数の都合上、詳述できないが、その内容 は軽視能わざるものである事のみ記しておく。

さいごにわが日本では、かの松村潔氏が、本書を参考文献に、恒星・パランを論じ ている著書『トランシット占星術』を有している事をのべ、レヴューの締めとする。


035 Philip Sedgwick "The Sun at the Center"
'90年ルウェリン社発行。太陽中心の占星術、すなわちヘリオセントリック占星 術(以下へリオ)についての本。

わが日本でのヘリオ研究書といえば、私達はその嚆矢を担われた、かの松村潔氏の それを思い出す(amazon800字版レヴュー済)が、そのリリースが'11年 9月である事を思い併せれば、まだまだ周知には時間を要する占術といえよう。

しかしじつはそれは、わが本朝のみならず、かの欧米に於いても同様のようで、占 星術師の数の多さの割には、この占術の研究者がしめる率は多くないようである(占 星術師の数それじたいは、わが日本より多い為、著書は多くはないとはいえ、ない訳 ではない)。

鏡リュウジ氏監訳『占星術百科』(ジェイムズ・R・ルイス著)のヘリオにかんす る文章が、このへんの事情をあきらかにしているので、興味のある方はぜひ、参照い ただきたい。

著者フィリップ・セドウィックPhilip Sedgwickは'69年に占星術 の研究に取り組み出し、'80年にプロフェッショナルとなった方であり、「銀河系 占星術」の先駆者であるという。

Chap.1 「新たなるモデル」でまず著者は、プトレミーPtolemyからニ ュートン迄の、嘗て「占星術師と天文学者が同一であった時代」に既に、じつはヘリ オ(≒地動説)は存在していたとし、その歴史をふりかえる。

がしかし、昨今の地球中心の、ジオセントリック占星術(以下ジオ)の大いなる敷 衍を鑑みると、ジオからヘリオへ、意識を変えてゆく事の難しさはあるとしながらも、 持論を展開、そして宣うのである、「ヘリオ占星術の為の時代の、機は熟した」と。

p.5では、ハウス分割や天体の逆行、そして個人天体の極みである、月の存在等 はジオならではのものであり、これらはヘリオでは用をなさなくなるが、これを「エ ゴをあきらめる」事とし説明している。このへんの件りは、かの逆行天体解釈の鬼才、 エリン・サリヴァンErin Sullivan氏の「"geo"centricを "ego"centricと、アナグラムで言い換える事も可能」とのフレーズを想 起させるものがあり、おもしろい。

「太陽系ではその物理において、太陽が99.8%を占める」とするp.6の文章 あたりから、ヘリオの説明に魂(soul)や意識(consciousness) の語が多くなるので、レヴュアーはこれらをヘリオ占星術のキー・ワードのふたつと 捉え、以降読み進めた。

ジオにあってヘリオにない要素の一部を上述したが、p.8ではその逆である、ジ オになく、ヘリオにある要素と、両方を具体的に羅列している。ヘリオに留意した事 のなき方々にも、理屈からすぐに判る要素としては、水星と金星の位置関係がある。

ジオではけしてありえなかった、水星と金星のオポジション等の配置は、ヘリオで は往々にして起こりうるのであり、著者はこれが「伝統的手法に新たな洞察を提供す る」としている。

他には本書で繰り返し述べられる、天体と太陽との距離が最も遠くなる点(アフェ リオンAphelion(Q)、以下Q)及びその逆(ペリヘリオンperihelion (q)、以下q)等が挙げられている。

Chap.2「太陽スクリーン」は、ジオでは一天体、しかも12サインのうちの 一つの色を帯びていた太陽が、ヘリオではチャートの中央に来る事の意義を述べた章 で、ほぼ全文が抄訳される値打がある位、とレヴュアーは考える。

Chap.3「天体の説得力」は、ヘリオでは太陽を抜きには考えられぬ、アスペ クトの説明から、上でも少し触れた、ヘリオで重要な要素である、各天体ノード軸、 およびQとq、それぞれの位置(サイン及び度数)及び内容詳述等が行われる。ここ で著者は天体同士がコンジャンクションとなる、"occultation"の重要 性をも説いている。

引き続き、ヘリオに於ける、各天体(〜火星)についての著述が行われる。天体の 解釈−それはジオでのそれをいまいちど、再検討する趣きがある−もさる事ながら、 天体の動きの緩急や、上記ノード軸等感受点との関わり等、ヘリオならではの要素も 盛り込まれている。

なかでも地球にかんする記述はヘリオならでは、であり、その全容を此処に述べる 事は出来ないのであるが、以下レヴュアーのピック・アップした、主な語彙のみ羅列 する。

1.地球は磁気圏に覆われており、それは太陽風からみずからを守ってもいるが、 と同時に、太陽からのエネルギーに応える事にもなってもいる。

2.地球の資産から、総てのレヴェルに於いて、成長していく事を描かなくてはな らぬとし、例として物理的なものから精神的なものへ、を挙げている。

3.徴候として現れる力の2/3は魂(soul)、これは地球の2/3は海であ る事とのアナロジーであり、亦水はクリエイティヴである、と指摘する。

4.地球各サインの「レッスンと受け継いだ物」をクック・ブック形式で掲げてい る。尚地球のサインは、ジオでの太陽のそれの対向となる。

Chap.4「天体の絶え間なきさま」は木星以遠天体について。冥王星はその巨 大な衛生であるカロンとともに語られている。

Chap.6「考慮すべきアスペクト」ノード軸及び上記Q/qの項では、ある天 体が他天体のノード軸/Q/qに位置する際の影響とその具体例について詳述。

Chap.7「一般的な4分儀」はヘリオに於いて、12サインを4分割した場合、 例えば牡羊〜双子の90°に天体が多いタイプの人は…といった記述。

Chap.8ではヘリオ・チャートとジオ・チャートとを二重円で読む事(「林檎 と蜜柑とを混ぜ、サラダをつくるようだ」)について。

Chap.9〜13は、これ迄の説明を受けてのケース・スタディ集。

巻末附録中で特記すべきは、ロバート・ハンドRobert Handによる、ニ− ル・フランクリン・マイケルセンNeil F.Michelsen"The American Heliocentric Ephemeris,1901-2000"導入文の転載 である。秀逸な、一読の価値のある文章であるが、これについては上記マイケルセン 氏著書レヴューで詳述する予定。


036 John Lee Lehman "The Book of Rulership"
'92年刊。サブタイトルに「古典占星術からのキー・ワード」とある。

導入部で著者は、本書と同じ趣向の書籍である、レックス・ビルズRex Bills "The Rulership Book"並びにUngar&Lillian Huber "The Horary Reference Book"の2册と本書とは、「幾つかの 深い、哲学的な」相違点があるとまず述べる。

そして本書p.27〜236の210頁(×@41語/頁=約8,610語)に亘 り、アルファベット順にリストアップされる、ルーラーシップ(以下ルーラー)のソ ースとして厳選された、8人の著者を含む、歴代の占星術師達が提示される。すなわ ち、

1.プトレミーPtolemy

2.アル・ビルニAl-Biruni

3.クラウド・ダリオットClaude Dariot(16世紀)※このダリオッ トのみ、上記ソース陣営中にはリスト・アップされない

4.ウィリアム・リリーWilliam Lilly

5.ニコラス・カルペパーNicholas Culpeper

6.ジョン・ガドバリーJohn Gadbury(17世紀。リリーの生徒)

7.リチャード・サウンダースRichard Saunders(17世紀。リリ ーに医学占星術師として認められていた)

8.ウィリアム・ラムゼイWilliam Ramesey(17世紀。"Astrologia Restaurata(Astrology Restored)")

9.ジョン・パトリッジJohn Patridge(17世紀)

第二の相違点として、著者が前著"Essential Dignity"で提示し た通り、本書は個々の天体がそれぞれ、いずれのサインに於いてディグニティを最大 に発揮するかについて留意しているとし、13世紀の先達であるグイド・ボナティ Guido Bonattiのアフォリスム等を挙げ、持論を展開、長じて20世紀の 私達が必ず考慮せねばならぬ、トランス・サタニアン3天体のルーラーにも触れてい る。

20世紀占星術のなかには、かのジップ・ドビンズZipporar P.Dobyns が「12文字システム」として公式化したような、サイン・天体・ハウスの区分けが 恰も無いかのごとく、解釈する傾向(例…Asc双子と1ハウスに水星がある事を同 一視、等)があり、それが多くの学徒達のルーラー解釈曲解を招いたとし、その曲解 ぶりを例証する為に、「オクターヴ違い」と云われる水星−天王星、金星−海王星、 火星−冥王星のそれぞれが、ルーラー解釈に於いては必ずしも成立しない事を、上記 ビルズに拠るデータを引き合いに出し詳述している。

引き続き、ルーラーは時代に拠り変わるとし、オリヴィア・バークレイOlivia Barclayがパート・オヴ・エアプレーン(飛行機のパーツ)を、いにしえのパ ート・オヴ・シップ(船のパート)とパラレルなものと解釈している事を例に述べた 後、本書上梓に携わった関係者、協力者に謝辞を述べている。

「植物学上の幕間再訪:植物−天体ルーラー」と銘打った小段落は、4つの表と附 録付で、医療占星術でおなじみのテーマについて。

ルーラーにはサインのそれ(5つのエッセンシャル・ディグニティ即ちイグザルテ ーション、トリプリシティ、ターム、フェイスそしてミューチュアル・レセプション )とナチュラル・ルーラーとがあるが、

1.トランス・サタニアン3天体は上記、5つのルーラーを有さない。

2.上でも触れた、サイン・天体・ハウスの解釈について、水星が1ハウスでジョイ になる事等を引き合いに出し、持論を展開。

3.不幸にも、17世紀以前の占星術師達は、ルーラー割り当てにかんする説明や 議論を、後世の私達に残していない。

等を述べたのち、植物のルーラーについて語り出すのであるが、ここでの主旨は上 述古典占星術師(2〜6、8の6人)間で、植物のルーラー定義に相違がどれだけあ るか、という点を掲げる事のようだ。

植物に限らず、ルーラー定義違いは山程ある…例えば国等でも、日本は概ね獅子や 天秤であるが、7代ラファエルRaphaelは牡羊としている…が、本書後述のル ーラー羅列リストには例えば、Eastだけで3つ、Hair等、体の部位に至って は、その性質の違い(例:Hair,Black)迄含めると1頁全部を占めたりす る。

25p.はルーラーシップ羅列・表示形式の説明で、以下の通りである−序でに、 p.27からは上記の通り、約210頁に亘るリストが続くが、p.236以降には 上記8,000以上のルーラーシップの天体毎(p,237〜306)、サイン毎( p.307〜330)、ハウス毎(p.331〜344)にソート分けされたリスト が用意されている。

単語、あるいは語句/ルーラーを表す天体、サイン、ハウス等/出典著者名略称と その頁数(但しカルペパー著書のみ、頁数表示なし)

例…Musical ♀ LI074

尚、語の意味自体不明なものには*印を附している(例…Stargard[e])

以下、一通り目を通した、レヴュアーが気付いた、興味深い処等を、箇条書きで述 べるので参考になればさいわいである。

1.サイン・天体・ハウスがミックスになっているものはおもしろい(例…Scandals 1ハウスのサウス・ノード GA046)。ひょっとしたら、読者各位自身のネイタル ・チャートに符合する組み合わせも散見可能かもしれない。

2.Faceは形容詞付きが35、リストアップされている(例…Face Lean 土星)。これは、Asc解釈の参考になるかもしれない。

3.Placesで始まる語は約3頁(例…Places Daily 乙女)、同一 語では最多か。

4.自身の名前に関わる語のルーラーを探す。かの芳垣宗久氏は、名前あるいは名 前を為す文字が、Ascサインの象徴と符合する事例を述べているが、海あるいは洋 の字を有する人のAscがかにであったりする(Sea 月)のを見出せるかもしれな い。

5.ホラリー占断に関わる、と思われる項(例…Thief is familiar 水星)。

巻末附録として、17世紀の医療用語を、現代に於ける同等語に直したリストがあ る。


037 Robert Zoller "Arabic Parts in Astrology"
'80年刊、副題として「未来予知への、失われた鍵」とある。

ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ訳)やデ・ヴォアde Vore"Encyclopedia of Astrology"を繙くと、占星術の一技法である、アラビック・パーツ (以下パーツ)の重要性を窺えるが、またわが日本での、その研究書がみいだせぬ状 況と対照的な迄に、本書のような、充実した内容を誇る研究書がかの地には存在する 事に驚かされる向きもあるであろう、とレヴュアーは考える。

導入部分で著者はまず、パーツがネイタル、マンデン、ホラリーあるいはイレクショ ナル、いずれに於いても、占星術師に意味深い洞察をもたらすとし、本書の目的は17 世紀に一度は失われたこの手法を、ふたたび取り戻し、再建する事であるとした上で、 本書全体Pt.1〜3の内容紹介を行っている。

Pt.1「背景」1.「いかにパーツは失われたか」は、パーツの歴史について。

まずプトレミーPtolemy"Tetrabiblos"における、最も古い記録 (彼はエジプト及びカルダンをソースとしている、としている)から4世紀のファー ミカスFirmicus、6世紀のマシャアラーMasha'allah、9世紀 アルブマサーAlbumassarの流れ・伝播について。

ここで著者はパーツ教義の原則のありかを紹介するが、これについてはPt.1. 中2.で詳述される。

引き続き、アラブとペルシャで続いた、占星術学校(8世紀の、スペインやインド との関わり、及びそれに拠る哲学や科学の学びが、形而上学・天文学の実用としての、 占星術にも影響)について→11世紀はアラビア占星術の集大成→アル・キンディ Al-Kindiは上出アルブマサーに影響を与えた、等。

97のパーツを含む書の敷衍に拠り、パーツをたやすく見出せるようになるが、同 時に多くの占星術師達はパーツについて、それに頼り過ぎとなり、これについては上 記アル・ビルニも苦言を呈していたという。

12世紀、パーツは欧州へ伝播。ローマ帝国衰退後、占星術に関心を示した学徒達 は、「失われた時間」を取り戻すべく、アルブマサーらの著書をラテン語に訳す事に 尽力したという(〜13世紀)。

そんなさなか、ラテン語に拠る、パーツを詳述した最も重要な著書である、グイド・ ボナティGuido Bonatti"Liber Astronomiae"(1277) は登場、これはのちのジョン・ディーJohn Dee(1527〜1608)等に影 響を与えたというが、「不幸にも、パーツはアラブ世界でのように、重用される事は なかった」とし、その背景にルネッサンスの隆興→占星術そのものの衰退があったと している。

レヴュアーいわく、ここでおもしろいのは、一因として、「口伝が最も重要であり、 文書は二次的要素であるにかかわらず、その口伝そのものの力が失われた」事が挙げ られている点で、占星術にかぎらず、真の道は万人に対して説かれるものでなく、ま た著書には明言されぬ「秘教」がある、という事なのであろう。

またこの小段落の纏めのなかで著者は、私達は古典占星術を学ぶ為には、ラテン語 等英語以外の言語を学ぶ必要がある、と読者に進言している。

2.「パーツの形而上学的基礎」は、欧州の哲学者が連綿と語って来た、モナド− それは総ての数字が自らの本質とし、占星術にとっても、最初の原則でもあるという −について。

レヴュアーいわく、73p.に至る迄のこの章は、20世紀を生きながら、いにし えの秘儀研究に取り組む著者の、緻密かつ秀逸な文章である、といえるが、タイトル が示す通り、「形而上学」である為もあり、要所を拾った処で、レヴューという形で は真意をすこしでも伝える事ですら、いささか致しかねる、と予め告白しておくとと もに、ぜひみなさんにも一読願いたき箇所である、と断言しておく。

それは詰まる処、本書の理解に於いて、具体的にパーツが語られる以前のこの章は 重要、とレヴュアーは考えるのであり、理解そのものを深める為には必要な章である、 と考える故である。

Pt.2「パーツの教義」3.「パーツの使い方」は上でも少し触れた、グイド・ ボナティが掲げた、パーツの3原則から入り、パーツを鑑みる以前に、チャート全体 をまずしっかり読む事が重要、等。

4.「ボナティの、パーツにかんする論文」は、上でも少し触れた、ボナティのラ テン語テキスト"Liber astronomiae"(1277)の、著者みずか らに拠る英訳にあてられている。訳文はもとより、原文を掲げての訳文ニュアンス説 明や、原文にたいする補足説明等に充てた、脚注説明文も周到である、といえる。

Pt.3「実例」(6〜11)は著者ケース・スタディ集であり、またこのなかで 著者は、Pt.2で自ら訳出した、主だったパーツ(パート・オヴ・フォーチュン、 パート・オヴ・ハイレグ等)の、みずからに拠る見解・説明を行ってもいる。尚、上 記ケース・スタディは古典占星術ではお目に掛れぬ、トランス・サタニアン3天体も リーディングに含めているのは高興である。

さいごに、わが日本での、西洋占星術洋書販売で著名な、かの「スターメディア」 を運営なさっている、わが先達、森谷リリ子氏が、'12年1月、著者ロバート・ゾ ラーRobert Zoller氏の文章を、翻訳掲載できる権利を公式に獲得なさっ た事をつけ加えておく。

碩学である、ゾラー氏の著書を、本書以外の著書迄をも含め、日本語、しかも、か の驚愕の研究書『占星術の起源』をお書きになった、森谷氏の訳で読む事が可能とな ったのは、なかでもゾラー氏の著書に取り組んでみたくとも、みずから手に取るのを 躊躇なさる向きには、朗報である。

これを機に、ゾラー氏の著書が、わが日本で、これ迄以上に、少しでも周知に及ぶ事 を、レヴュアーは心よりねがうしだいである。


038 Noel Tyl "Solar Arcs"
わが日本でも、"Noel Tyl's Guide to Astrological Consultation"('07年)の邦訳版である、『心理占星術 コンサルテ ーションの世界』(石塚隆一監訳、イースト・プレス、'11年)刊行を契機に、ノ エル・ティルNoel Tyl氏の独特なメソッドの重要性は増してゆくだろうとレヴ ュアーは考えるが、本著は上述近著に先立つ事6年、'01年ルウェリンLlewellyn 社刊の一冊で、氏のメソッドに欠かせぬ、未来予知の一手法である、ソーラー・アー クSolar Arc(以下、SA)をフォーカスしたもの。

1.「円を時機にあわせる」。SAじたいはティル氏一流の手法でなく、多くの占 星術師が利用する処であるのは周知の通り。このSAと、同じ未来予知の手法として おなじみの、プトレミーPtolemyからナイボッドNaibod(16世紀)、 セファリアルSepharial迄が論じた、プライマリー・ディレクションPrimary Direction(以下、PD)やセカンダリー・プログレスSecondary Progress(以下、SP)等があるが、本章はそれらをその歴史的、数学的そ して占星術的に比較検証する章。

 いずれの手法が最も有効なのか、読者各位−殊に実践の場で経験なさっている、プ ロの占星家の方々−意見はあろうが、ティル氏はSAを「私達の人生のペース・メー カー」である太陽のスピードに拠っている点等から鑑み推奨、長じてSA使いの先達 である、エバーティンEbertinとのエピソードを披露しているのは高興の極み とレヴュアーは考える。まずこの章の理解は本書を読み進めるうえで重要であるのは 論を俟たないであろう。

尚ティル氏は章末尾で、20世紀の秀れたPD研究者の名をリスト・アップしてい るが、ここで挙げられていない人物で、占星術誌"FREE CONSIDERATION" (残念ながら'11年現在廃刊か)上等で活躍なされた、ブルガリアの鬼才ルーメン ・コレヴRumen KolevのPDも一興である点を明記しておく(ティル氏もこ の"FREE〜"誌に記事を幾つか投稿しており、それらはウェブ本として、無料で 読む事が可能になっている)。

2.「目を訓練する」ここでおもしろいのは、ティル氏自らが自身のプロフィール を、みずからのメソッドを利して、コンサルテーション(ティル氏がクライエント) 形式で紹介している−氏らしい、自らをドラマティックに演出なされる、サーヴィス 精神の発露の一種といってよいだろう−処である。

ここでの氏自らのプロフィールの概略から推して、今日の成功にも、けして容易に 至った訳ではないようである事がわかる。

3.「間接のアーク」はミッド・ポイントについて。巻末には10天体、ノース・ ノード、Asc、MC計13感受点のミッド・ポイントを、クック・ブック形式でリ スト・アップしているがこれは上述エバーティン氏のエピソードを知ったうえで通読 すると、拝読できる私達も感慨はひとしお、といえよう。タイトルの"Indirect Arcs"は、ミッド・ポイントにたいするSAの意。

4.「未来予知の為の、実際のマネジメント」は時機選定の為のオーブや、ルーラ ーシップを詳述。上述邦訳本中でも著者が、クライエントに具体的に年月を明言しつ つコンサルテーションを行っている(そしてそれらの多くが的中している)のに驚き を以て読んだ向きはレヴュアーのみではなかろうが、その為のキーとなる章の一つで あろう。

上述邦訳本中でティル氏が本書を占星術の歴史上、「コンサルテーションそのもの を収録した」数少ない占星術本の一冊に挙げているのは御存知の通り。5.「コンサ ルテーションのタイミング」はまさにそれらを収録した章で、本書中、最も頁を割い た(p.141〜270)章でもある。

6.はSAの時機選定の、より細かい処を決定する為のメソッドである、ターティ アリー・プログレスTertiary Progressionsについて。レヴュア ーがこの技法の詳述を読んだのはかのジップ・ドビンズZipporar.P.Dobyns の未来予知の書(レヴュー済)以来である。

7.は未来予知の為には、まずホロスコープの持ち主自身の出生時間が正確でなけ れば意味がない、という事でレクティフィケーションRectificationに ついての章。著者はこのレクティフィケーションのオファーもクライエントより賜っ た際、引き受けなさるそうであるが、そのコンサルテーションの実録をもここに収録 している。

巻末附録は上述ミッド・ポイントのリストに加え、火星〜冥王星の月毎トランシッ ト早見表(1940〜2040)がある。この表に自らのネイタル天体に各トランシ ット天体がアスペクトする年月にチェックすれば、それらが多く重なる「重要な時期 」が早わかりできるようになっている(チェック・ボックス等はないが)。

最後に本書に限らず、ティル氏著書全般に云える事について。占星術家るしえる( 小林永)氏は、占星術専門誌『GALACTIC CORE』創刊号のなかで、本書の 「歌うような文体」の魅力を指摘しているが、なるほどたしかにそれはティル氏一流 の、元オペラ歌手にして、ネイタル月獅子・太陽山羊サインならではのものであろう。

加えてレヴュアーが最後に指摘しておきたいのは、牡羊ポイント="Numero Uno"だの、大先達エヴァンジェリン・アダムスEvangelline Adams の名を明記しつつ拝借なさっている、「火星乙女」の性質をうまく言い当てた表現だ の、サイン・天体・ハウス・アスペクトにかんする、氏一流の「お決まりのフレーズ 」の数々を面白がる余裕を以て読み進める事が出来れば、ティル・メソッドの咀嚼・ 習得も一層スムーズになされるにちがいない。


039 Celeste Teal "Eclipses"
初版は'06年と比較的最近の著書、本書は'09年2刷版である。全編、蝕(日 蝕と月蝕)についてだけ書かれた本で、276頁のうち本編は141頁、残りは附録 ・索引である。著者セレスト・ティールCeleste Tealは、約30年に亘る占 星術学徒時代を経、プロとして活躍なされている方である。

本編が141頁と、分量的にさほどでないにかかわらず、その充実した内容ぶりに 拠り、字数以内での完全レヴューは至難の一冊である、と予め申した上、購読をお薦 めしておく。

全体の構成は3つのPt.に分かれる。すなわち、

1.「蝕の隠された力とメッセージ」…蝕にかんする説明で、Chap.1〜5。

2.「蝕と世界のイヴェント:過去、現在そして未来」…アメリカに関わる重要な 蝕、マンデン的記述。Chap.6〜11。

3.「あなたの個人的な宇宙の電報」…個人にとっての蝕。Chap.12〜16。

導入部、著者は人々がいかに蝕に対峙してきたかについてまず語る。皆既日食はむ ろんの事、満月が暗い赤みを帯びる、珍しい月蝕はなかでも古代の人々を驚愕させ た、等の記述がある。

日蝕と月蝕との相違について触れた後の、蝕を扱った、占星術の歴史にかんする記 述は、エジプト、プトレミーPtolemyから、A.D.640年のイスラム占星 術、アレクサンドリアの占星術図書館・学校に至り、長じてプトレミーが触れた、蝕 の持続時間に話は及んでいる。

この導入部で興味深いのは、著者が蝕の研究の過程で、'01年9月8〜13日が アメリカの、なかでも市場価格等に大きな変動があろう、と予見していた処、かの 9.11事件が起きた、という件り。

著者は上記Pt.2で、アメリカにとって重要な、'20年迄の蝕について触れる のであるが、この蝕研究から9.11事件に至った経緯がその執筆にあたる、推進力 となっているかのようにレヴュアーには思われる。

Pt.1。Chap.1 でまずおもしろいのは、蝕とは「ノード軸からの宇宙エネ ルギーが太陽・月を通じ、地球上の私達に及んで来る事」であるが、このエネルギー が国や個人のネイタル天体とアスペクトしたら衝撃は計り知れぬものであり、国及び 人生に変容がもたらされる、としている件りである。

長じて著者はノース・ノードの蝕及びサウス・ノードの蝕、それぞれの性質・相違 について触れている。

Chap.2「蝕の支配者」は蝕はそれぞれ独得であると予め断りつつ、それが各 エレメントで起きた場合の傾向についての記述である。

このなかで著者はアメリカにとって重要であった、そして今後重要であろう蝕を具 体例とし、説明の引き合いに提示している。

Chap.3「蝕の秘密の生」は月蝕の影響持続時間が、通説である6ヶ月等の長 さでなく、日蝕のそれに匹敵するものである事を述べた件りは特筆に値するであろう。

月蝕の重要性については、本書中其処彼処で散見出来、私達読者はこれ迄気付かず にいた、各々の実人生に於いて重要であった月蝕の存在を発見出来るかもしれない。

引き続いての、蝕が起きたサイン、度数をトランシット天体−特に古くからマレフ ィックと云われる火星と土星−が通過するタイミングに関し、論じる件りは、上述 9.11事件が直前の日蝕発生度数である蟹0°と対向である、山羊0°を火星が通 過直後に起きたのを喝破なされた著者ならではの、本書最大の読み処のひとつである、 といえる。

Chap.5「蝕の力を評価する」は、巻末APPENDIXに表示のある、蝕の 強力さを示す評価数値算出基準を列挙している。

Pt.2は上述の通り、アメリカにかんする、マンデン的記述に満ちている。まず 数あるアメリカのネイタル・チャート候補のうち、いずれを選択するか、の話から始 まる。

ここでは最も多くの占星術家から信憑性を得ている、Asc双子チャートに於ける、 9.11時点でのプログレス及びトランシット・チャートが表示する象意にかんする詳 述が高興であり、長じて著者はワールド・トレーディング・センターのネイタル・チ ャートと上記Asc双子チャートとの繋がりについても触れている。

Chap.7「稀な予見とJFK」はウィリアム・リリーW.Lillyやエヴァ ンジェリン・アダムスEvangeline Adamsが行った重要な予知や、1962 年の水瓶サイン、2060年の牡牛サインでの天体大集合下での蝕について触れた後、 ケネディ元大統領の暗殺について、蝕の観点からの解釈を試みている。

Chap.10「2007〜2015年からの、驚きとよじれ」、そしてChap. 11「2020年の強力な蝕」は、「未来へ跳躍するにも限度がある」としたうえで、 '07〜'15年そして'20年の蝕について論じている。特に'20年のそれは、 '01年6月のそれに続く(レヴュアー曰く、蝕のサイクル即ちSarosは19年 )、蟹0°でのそれであるとした上で、同じ度数で起きた、1889年の蝕とそれに 拠る影響にも触れている。

Pt.3。個人にとっての蝕を論じた章なので、此処を通読する為に本書を手にな さる方は多かろう。ノース・ノードが牡羊/サウス・ノードが天秤の蝕、等Cook -Book的記述や、ノース/サウス・ノード×日蝕/月蝕、4つの蝕の性質の相違、 いずれのハウス・アングルでの蝕か、等様々な記述を愉しむ事ができよう。

上述の通り、本書半分程度を占める、充実のAPPENDIXは'00〜'12年 迄の蝕のデータ(各天体がトランシットで通過する日付けを含む)、チャートの掲載 とそれら蝕が重要になるであろう国のリストアップも行っている。

レヴュアーいわく、このなかで著者は'09年夏、沖縄等日本近辺で起きた皆既日 蝕が重要である国のリストに、日本を含んでいない処からすると、著者は蝕が起こる 場所にかんする考察はここでは鑑みていないようだ。

他には国(主にアメリカに関わりのある国)、アメリカの都市そして機関等のネイ タル・チャート、なかでも上述世界貿易センター、ホワイト・ハウス、NASAそし てNY市場のそれを収録しているのは貴重である、といえよう。


040 Mary Fortier Shea,M.A. "Planets in Solar Return"
'92年刊行本の'98年改訂版で、その後'04年、'07年にも版を重ねてい る、ソーラー・リターン(以下SR)だけを、303頁に亘り論じた一冊。サブタイ トルには「変容と成長の、一年のサイクル」とある。

占星術を仕事にしていなくても、自身の出生日時・場所が判っていて、占星術勉強 ・研鑽を重ねておられる方であれば、それに基づく、ネイタル(以下、N)・チャー トとSRチャートは作成、リーディング出来る訳であり、本書はその為の方法・情報 を−Chap.1の導入(p.1〜29)だけでも−数多く網羅、極論だがこのChap. 1ならびに後出Cook-Book箇所を拾い読みするだけでも、充分購読する価値 はあるかもしれない。

そのCook-Book箇所も、フォーマルな割には内容は読ませてくれる、秀逸 なものであり、人生を良くしようと真摯に取り組む向きには拾い読みのみならず、ぜ ひ通読をお薦めするしだいであり、詰まる処、どなたか近い将来、邦訳・出版して頂 きたい程の一冊、かの地で版を重ねているのは無理もない、とレヴュアーは考えた次 第である。

Chap.1は上述の通り、導入部分。まずSRとはなにか、から始まり、本書で はそれらはトロピカル十二宮を基盤としていると謳う(サイデリアル十二宮ならびに 歳差運動を基盤にした情報にかんしては、自らのウェブ・サイトへのアクセスを薦め ている)。

そしてNチャートを読めれば、それに伴う一枚のSRチャートを読める筈であり、 亦それをしっかり読む事が大事としている。そして他にはどんなチャートも必要ない としながらも、SRチャートを内側、Nチャートを外側に配置した二重円チャートの 作成ならびに精読も有益である、としている(この二重円チャートについては、 Chap.12で詳述される)。

引き続き著者は、生誕場所から離れた処に住んでいる読者に、現住所を許に作成す るリロケート・チャートを薦めているが、長じて短期移動先で作成するリロケート・ チャートを、具体例を挙げ論じた件りはおもしろい。まさかと思うかもしれないが、 著者には「毎年10ハウスにSRの太陽が来る様、旅をする」クライエントがいる事 がのち(p.72)に判るのだ。

以下、

1.MC等感受点ならびに10天体がSRチャートに於いて、年毎にどう動くか( 火星を除く殆どの感受点・天体には規則性があるようだ)。

2.新旧すなわち、前の年そして翌年のSRチャートの有効期間。なかでも「とて も直感的な人々」にはSR日より3ヶ月前から、その象徴を感じうる、としている。

このなかで著者はSRならびに、実人生に於ける経験は累積の経過であり、創造的 に一年を費やせば、翌年はその成果がある等としているが、レヴュアーいわく、その 年のSRチャートが、翌年のSRのそれにどう繋がるかを考えるのも実に高興であり、 例えばSR太陽が毎年約3ハウス分時計廻りに動く事は、著者の上記主張と全く無関 係ではないであろう。

それは例えば、SR太陽がAsc近くにあった場合、翌年はMC付近であるが、こ れは私達一人ひとりの、占星術的見地からみた人生の目標地点が、AscからMCに 至る事と捉える事のアナロジーであると考えれば、著者の前年→翌年のプロセスは納 得のゆくものであるものと思われる。

3.Nチャートで風のエレメントが強い人が、SRチャートで水のエレメントが強 くなった場合。

等、読ませてくれる叙述は続くが、「解釈への導入」なる小段落に辿り着いた時点 で、まだP.6迄しか進んでいなかったりする。

ここでは、SRチャートは未来予知の為の、最も容易なツールであり、Nチャート の様に扱うとよい、という件りから、小惑星やサビアン等、他ツールを用いるのも良 いが、一つひとつの細かい象意やアスペクト等に捉われる事よりも全体を読む事が肝 要、との持論が展開される。

そしてSRチャートは新たな一年の誕生チャートであり、それは物質的な事よりも 寧ろ、心理的な変容・成長を予見しているとし、長じてプログレスやソーラー・リタ ーン、トランシット等、他テクニックを用いても、それらはSRチャートに於ける象 徴・テーマが繰り返し表示されるだけである、としている。

Chap.1残り、p.8〜29の内容をざっと羅列すると、

天体のハウス位置(月の配置は19年周期、等)/逆行天体(水星・金星・火星) /インターセプト・ハウス/半球の強調(南側すなわち、7〜12ハウスに天体が集 まった場合、等)/円の1/4が強調された場合(1〜3ハウスに天体が集まった場 合、等)/カーディナル、フィクスト、ケデントそれぞれのハウスに天体が偏在した 場合/各エレメントに天体が偏在した場合/上昇サイン/アスペクト

とまぁ、冒頭で触れたように、Chap.1だけで著者がどれだけ、SRにかんす る草々に周到に述べているか、判って頂けるとレヴュアーは考える。

そして繰り返し述べるが、SRチャートは占星術を生業にしていない方でも、読め るホロスコープであり、まだ読むには至らないという向きには本書はうってつけであ るとレヴュアーは改めて申すのであるがいかがなものであろう。

Chap.2〜11はSRに於ける10天体にかんする考察の章。

Chap.12は上述、二重円考察。ここで著者が述べている要点として、

1.SRチャートを外側に置いた二重円の場合、SRチャート単独に於ける、ハウ スの意味が失われる。

2.Nチャートを外側に置いた二重円からは、SRチャートの配置を通じて、Nチ ャートの象徴が射出されるのが判る。

の2点のみを掲げておく。

同13はタイミングを扱ったケース・スタディで、著者がここでSRチャートを基 に、プログレスそしてトランシット天体を用いてのレクティファイも可能である、と しているのは興味ぶかい。

同14は締めの言葉、そして裏表紙には本書レヴュー文ならびに著者マリー・フォ ーティア・シェアMary Fortier Shea,M.A.のプロフィールと近影 がある。


041 Dane Ludhyar "Lunation Cycle"
かのディーン・ルディアDane Rudhyahに拠る、'67年作品(〜p.138) で、当初は"The Moon,The Cycles and Fortunes of Life" のタイトルでの刊行であった。

p.139〜196には氏の奥方である、レイラ・ラ−ル・ルディアLeyla Rael Rudhyah"The Lunation Process In Astrological Guidance"('84)を収録している。

レヴュアーいわく、40年に亘る研究の果てに世に問われたサビアン・シンボルに 思いを馳せると、著者がこの"cycle"に着眼したのは至極当然なのかもしれな い。

サビアンが360°のゾディアック、一周のサイクルであったのにたいし、本著は 太陽と月とのコンビネーションに基づくサイクルについてである。

そのサビアンを論じたかの"Astrolgical Mandala"(レヴュー 済み)もそうであるが、著者に拠る文章のキー・ワード、頻出語彙は概ね以下のよう なフレーズとして共通のようである。

"evolution","inner","growth","individual", "spirit"

これらを組み合わせた語彙として、例えば、

"possibilities for growth in individual"

20世紀初頭に掛け、神秘学や心理学等と共に改めて、私達人間の個の形成、意識 の進化等における、新たな可能性を提示してくれるツールとして、占星術が見直され つつあったのは周知の通りである。

そのム−ヴメントの先頭に立っておられた一人である著者に拠る、上掲繰り言のよ うなフレーズ連呼は、その時代性・時代的雰囲気と相俟って、血気溢れんばかりの、 若き後続の占星術家達の無意識下に浸透したのは想像に難くない。

むろん、ルディア氏の著書を読んで頂ければ明確な事なのであるが、上記フレーズ の礎となる、理論も明確なのである(氏は占星術以前に哲学や心理学に通暁した人物 である事を思い出して頂きたい)。

この充分な理論に基づく上掲フレーズが恰も、TV等の広告・宣伝文句の様に繰り 返し述べられ、読む者の意識下に浸透してゆく様を想像するのは難い事でない。後の 心理占星術という大きなカテゴリー形成に、上記「ルディア節」は大いに影響してい るであろう、とレヴュアーは考える所以である。

実際頻出する「ルディア節」は、著者の主張としてあまりにも明確であるせいであ ろう、読んでいる間は引き込まれるようにおもしろく、いっその事、このフレーズだ けを強調したレヴューをでっち上げ、済ませたい位、という気持ちにさせられる程で ある−勿論、後半半分の文章は21世紀極東の一個人の独り言である。

冒頭、出版責任者に拠る、著者ルディアのプロフィールには、欧州生まれの氏が 「新たな世界」である米国に移り住んだ事等が記されている('09年の文章)。

序言は、上述'67年出版時点でのタイトルよりも、増補後は現状タイトルの方が しっくり来る、等の叙述がある。

1.「占星術、時間とサイクル」。まず著者は、占星術はライフ・サイクルを学ぶ 為の技術であり、その為には時間とはなにかを学ぶ必要がある、とし持論を展開する のであるが、それは以下、時間を2つのタイプに大別したものが主旨のようである。

(1)一般的な(generic)時間-客観的(object)時間-集合的- 天文学

(2)個人的な(individual)時間-主観的(subjective) 持続期間-(duration)-個人的-占星術

占星術とは天文学的データを基に行うものであり、客観的な時間とサイクルを扱う が、単に天空のサイクルを学ぶ為だけのものでないとし、それは個人の成長の可能性 に関わったサイクルの意味を解釈する技術なのだから、とし、その真の目的とする処 について述べるのである。

出生図を客観的時間の一瞬と看做す事とそして、唯一無二の、可能性を孕んだ一個 人を表した図である事を述べる件りは、またまた上記「ルディア節」に基づく、怒濤 のごとき主張である。

p.11には本書論旨である、月のサイクルにかんする序論的フレーズ/定義、そ してまとめ(p.13)→"identity"等キー・ワードへと続く。

2.「関係のダイナミックなパターンとしての月のサイクル」ここで著者は、月の 学習はノード軸やパーツ(パート・オヴ・フォーチュン)のそれに繋がるとし、月は 天空に於ける場所(獣帯での位置)のみならず、その形状(相)も変えてゆく等、本 題へと移ってゆく。

月=女性、太陽=男性と看做した上、月相は太陽との関わりに拠るものであるとし、 太陽がその大きさに於いて、月よりほんの少し大きめである事が重要、月のサイクル で見落としがちなのは、地球の存在である、等の記述がある。p.24はまとめであ る。

p.26〜36「月のサイクル・パターンについて」は、アスペクトと相(phase) との相違についてから、新月→三日月→上弦月→…にかんする考察迄。太陽と月との 関係は角度から判ずるのは勿論、月の形状に拠っても判断出来るとし、持論を展開。 月の形状が直線を有するのは、上弦と下弦の2つのケースであるが、それは見え掛か り上「2つに割れる事」である事から、「危機の象徴」である、等。新月から上弦の 間での意識に拠り、満月での状況は変わって来る、等、私達の意識に関わる文章も盛 り沢山といった処である。

3.「個人に於ける、8つの月のタイプ」は新月→満月→次の新月のプロセスを、 月と太陽とがおりなす角度の変化・違いに基づき、8つのパターンに分け、詳述した 章(〜p.56)であり、章末尾で著者はそれらパターン一つひとつに名前を付けて もいる。

6.「月のサイクルに関わる天体」、7.「月のサイクルのプログレス」を経、結 びとして、同時代の人々への提言がある。ここで著者は、2059年が水瓶時代の始 まりか、等と述べ、心理学がめざす処は占星術のそれと一にする、等、例に拠っての 潤沢な迄の「ルディア節」で締め括っている。


042 Sue Tompkins "Aspects in Astrology"
'89年初版著書で、本書は'02年3刷版。サブタイトルは「ホロスコープに於 ける天体どうしの関わりを理解するためのガイド」。

欧米の占星術著書、つまり占星術洋書には占星術のそれはむろんの事、ホロスコー プの一要素、一局面に過ぎぬものの為に一冊まるごと、数百頁を費やしているものが 数多存在するのは御存知の通り。

ハウス("Temples of the Sky","Twelve Houses"等)、 天体の逆行("Retrograde Planets"等)、はたまた上記の更に一 要素に過ぎぬ、インターセプトや水星の逆行のような、一枚のホロスコープに必ずし も表出するとは限らぬ、マイナー要素を扱ったもの迄あるのだから、日本人の私達に はまさに驚愕の一言だ。

わが日本でこれらを論ずる為だけの日本語に拠る著書が店頭、及びAmazonの ようなオンライン・ショップに並ぶ事は想像がつきにくいのは申す迄もない。出版社 にとってリスキーであるばかりか、書こうという占星術師もいないであろう。

がしかしながら、本邦に於けるアスペクト解釈それじたいは、本書のような占星術 洋書で述べられる要旨と同等のものが、徐々にではあるが浸透、そしてようやく本書 '89年著書の論旨に時代が追い付きつつある、とレヴュアーは考える。

それは松村潔氏、鏡リュウジ氏をはじめとする先達の、アスペクトの為だけの著書 でないにせよ、占星術の基本を扱った著書で述べておられる事が敷衍したからに他な らない。もはや「冥王星とのスクエアは大凶のアスペクト」等、いにしえの、恰も 「怪しい占い師」が暗室でクライエントを脅す為に云っている様な解釈をする者は、 時代遅れ以外の何者でもなくなったのは申す迄もあるまい。

占星術は私達の人生をより良くする為のツールである。クライエント(=お客様) を怯えさせたり、前向きになれぬ儘帰す等をして、お金を取る資格が果たしてあると いえるであろうか。

本書導入部で著者も触れているが、アスペクトの解釈はホロスコープの読み手の度 量次第というのもあるのであり、ひょっとしたら上述例のような占星術師は、自身が 冥王星のハード・アスペクトに拠る体験を述べているだけ(≒狭い経験値に基づく観 点)なのかもしれないのだ(そんな手合いには「お前がひとりで冥王星に怯えてろ!!」 と言ってやればよい)。

導入部で著者は、'70年代に占星術の勉強を始め、クライエントを取るに至って から、占星術の数多くの要素のなかで、アスペクトが最も重要と考えたが、当時はこ のアスペクトにかんする、時代に適った著作がなかった、としている。

アスペクトを詳述した著書を既に有する、並みいる先達の仕事に敬意を述べつつ、 本書はアスペクトにかんし、著者自身がより知りたく思い、また自身の生徒達も同様 であった為著された、としている。

Pt.1「アスペクト解釈の原則」

1.「天体」はまず、天体一つひとつの定義を行い、それに拠り、それぞれの天体 が他天体にアスペクトした際、アスペクトを受けた(≒天体に関わった)天体が帯び る性質を鑑みる事を論じている。

それはたとえば、太陽="self-centered"と定義した場合、他天体 からのアスペクトに拠り、太陽が"self-centered"、則ち定義通りで あり続ける事がたやすいか、それとも難しいか、等。

まず各天体の定義、象徴が羅列される。占星術は象徴の連続であるのは申す迄もな き事ながら、私達は咄嗟に「太陽の象徴を10個、云ってみてください」と云われた 場合、なかなか10個出て来にくいものである。

定義ののち、各天体にかんする、本書の主旨である「アスペクトを論じて行く」に あたっての叙述がある(@3〜4頁/天体)。これら叙述での、著者の表現にはおも しろいものがある。

たとえば太陽の項では、「難しい」天体からのハード・アスペクトは「陽光の日に 暗色のサングラスを掛けるようなもの」といった具合。レヴュアー曰く、太陽の恩恵 である、陽光を受けられぬ様子を譬えとしている、とでもいおうか。火星の項では、 おなじみの「ベネフィック」「マレフィック」にかんする言及もある。

2.「円を分割、そしてアスペクトを計算する」はまず、オクスフォード英辞典の "aspect"の項の解釈から掲げられる。

3.「アスペクトの意味」はコンジャンクション(円を一分割)からクインカンク ス、セミ・セキスタイル(円を12分割)迄、著者ならではのアスペクト解釈につい てであり、のちの膨大なクック・ブック体裁文章の礎となる部分であり、至極重要な 部分であるとレヴュアーは考える。

4.「アスペクトを実際に解釈する」は、上記1.での、天体の定義、象徴の羅列 を踏まえ、アスペクト解釈を行う部分であり、冒頭の土星−天王星(各20の象徴) をミックスさせる例は判り易く、このやり方で後述クック・ブック部分に於いて著者 はアスペクト解釈具体例を羅列してもいる。

それとここで特記すべきは、著者はクック・ブック部分でアスペクト一つひとつの 分けを行わぬ理由を述べている。ゆえに後述2章は基本、天体同士のコンビネーショ ンであるが、著者は天体同士のミックスに於けるヴァリエーションを充分論じている ので、読者はそれら記述から具体的なアスペクトの場合を想定出来るものとレヴュア ーは考える(その為に上記2.があったといえる)。

Pt.2「天体のクック・ブック」及び同3「アングル」は本書メインである、10 天体同士(但しトランス・サタニアン同士のそれは除く)ならびにアングルに天体が 来た時のアスペクト(上述通りコンビネーション)、それぞれを詳述した章である。

導入部で著者みずから断っている通り、アスペクトはホロスコープ一つひとつの全 体のなかで、それぞれが唯一独自のものなので、Cook-Book体裁の著述には 限界がある、としているとはいえ、天体のカップリング一つひとつにつき、2〜7頁 を費やす、充実の記述ぶりは、あくまで体裁のみである事をレヴュアーは強調する次 第である。


043 Benson Bobrick "The Fated Sky:Astrology in History"
占星術の歴史を詳述した大著で、'06年ペーパーバック版(初出は'05年)。 著者ベンソン・ボブリックBenson Bobrickはジャーナリストの方であろ うか、占星術にかんする著作はこの一冊のみ。

表紙を捲ってすぐの頁に、本書にたいする、各方面−ニューヨーク・タイムズ紙の ブック・レヴューから、かのジョン・タウンリーJohn Townleyに拠る批評 迄−からのお褒めの言葉・賛辞集がある。

そして献辞では、現代占星術家達の錚々たる名及び機関がリスト・アップされてい る(いちいち挙げたら、字数の消耗が著しいので略す)。

また巻末でリスト・アップされている、参考文献量の膨大さは、著者がジャーナリ ストであれば至極当然な事なのかもしれない−ジャーナリストや小説家は、一冊の本 を纏めるにあたり、トラック数台積載分の本を読む、との俗説もある−が、これは占 星術研究に邁進する向きにはさしずめ、占星術ライブラリーの趣きすらあり、占星術 洋書を読む習慣がおありの御仁にとっては、このリストを一望する為だけでも本書を 手に取る価値は充分あるとレヴュアーは考える。

本文は310頁で、p.311〜369は上述、参考文献リストや脚注、占星術用 語集、索引等。ほぼまんなかにあたる180〜181頁には上質紙、白黒印刷写真集 が附録的存在として8葉(16頁)あり、それら写真のなかには英国博物館の好意に 拠るもの等もある。

Pt.は3つ、Chap.は13に分かれている(目次はない)。占星術にかんす る歴史−バビロニア(B.C.4000年)からギリシャ(A.D.1C)迄、A.D. 1C(ドロセウスDorotheus等)からA.D.9(アブ・マシャーAbu Mashar等)迄、アル−ビルニーAl-Biruniからグイド・ボナティ Guido Bonatti迄−はむろんの事、占星術周辺の草々−コロンブスから ケプラー迄、ルネッサンスからイラク戦争迄−についての叙述も豊富であり、西洋に おいて占星術がいかにその文化における、通奏低音的存在であったかを私達は窺える のである。

たとえばPt.1冒頭では、さっそく上記コロンブスが、9世紀アラブ占星術の技 法や、レジオモンタナスRegiomontanusの天体表等なしには、かのアメ リカ大陸発見の航海をなし得なかったであろう事が語られる。

そして現代アメリカでは、「30〜40%の人々が占星術を信じている」事を世論 調査が明らかにし、Amazon.comには3,155件の占星術書籍がオンライ ン販売されており、そして"Full Time Astrologer"が15,000 人存在している事等が述べられる。

p.12では本著の目的が16行に亘り述べられる。すなわち、「占星術に賛同し たり、しなかったりする事でなく、占星術が歴史及び考え(idea)の歴史でいか に衝撃であったか」が主眼であり、「ともあれ、占星術は力を有していた」としてい る。

上述イラク戦争(ロバート・ゾラーRobert Zollerに拠る、9.11テ ロ予知・警告文章もある)をはじめ、占星術が政治に関わるさまについても、随所で 記される。

西洋占星術の歴史に於ける、アラブ占星術−それは欧州「暗黒時代」に重なる−と その繁栄にかんする件りは、Chap.4(p.61〜76)が丸ごと費やされてい る。

レヴュアーいわく、占星術を学ぶ多くの方々には蛇足的な事、そして世界史に習熟 なさっている方々には予測可能な事、であるかもしれぬが、ここでいう「アラブ」に は、かのスペイン迄が含まれ、またローマ帝国衰退後、占星術が欧州に凱旋するにあ たり、その「イスラム教国」スペインの理解が重要(p.85)である事を私達はわ きまえる必要がある。

p.86には破滅したローマや乱雑な中世風の街であったロンドン、パリ等をよそ に、繁栄を極めたコルトバの街にかんする件りがあり、欧州ルネッサンスでの占星術 復興のキー・マンの一人である、アヴラハム・イブン・エズラAvraham Ibn Ezraはスペイン在住のユダヤ人であった点を明記しておく。

上述参考文献の膨大さからも推察可能な通り、占星術文献からの引用文が豊富な点、 そして著者が只それらを引用しているのみならず、本著著述にあたり、占星術にかん し、習熟なされた上でそれを抽出なさっている点も申し述べておく。

p.69にはかのリセプションReception−ミューチュアル・リセプション ではない−にかんするそれが、3/4頁分費やされているが、かのマシャアラー Masha'allah"On Reception"の英訳版(by ロバート・ハンド Robert Hand)等で、現代の私達もこの技術を習熟可能であるとはいえ、 かようなジャーナリスティックな著作でこれ程、専門的に過ぎる(と思われる)部分 に触れる事が出来るのは、著者がいかに占星術にたいし真摯に取り組まれたかに拠る。

Pt.2は占星術=科学と看做された、17世紀迄、そして占星術=「推測的な科学 」の時代を経ての、19世紀からの再興はPt.3で語られる。

欧州からアメリカに持ち込まれた占星術のム−ヴメント、一連の「天使や妖精名」 をペン・ネームとした先達−ラファエルRaphaelやセファリアルSepharial (=ウォルター・ゴーン・オールドWalter Gorn Oldの肖像写真は上記、 附録頁に含まれる)−の活躍、そしてアラン・レオAlan Leoからエヴァンジェ リン・アダムスEvangeline Adams("Astrology must be right")迄、チャールズ・カーターCharles E.O.Carter からディーン・ルディアDean Rudhyar迄がそれぞれ、占星術に尽力する さまは、現代占星術洋書を読む習慣をお持ちの方は、感慨深く読み進める事ができる だろう。

むろん、古代からの占星術に通じた方には全編を通じて楽しんで頂ける一冊であろ うし、そしてなにより、かの地の占星術の歴史にこれ迄関心を有さずにいた方々に通 読頂く事をレヴュアーは心から願う次第である(きっとこれ迄以上に占星術なしには いられなくなる筈だ)。


044 Alice Anne Bailey "Esoteric Astrology"
おなじみルイスJames R.Lewis『占星術百科』(鏡リュウジ監訳)で、 著者アリス・アン・ベイリーAlice Anne Baileyの項を読んだ時、レヴ ュアーは奇異な印象を受けたものだ。

というのは、ここにはメラニー・ラインハルトMelanie Reinhartから かのワンダ・セラーWanda Sellar迄が、彼女らの主著のなかで、参考文献 として取り上げた、14カ国語に翻訳され、14回の改版を経た、742頁にも及ぶ 本書・著書を有する、西洋占星術に於ける一重要人物であろう氏がみずから、「占星 術のことは何も知らないと主張していた」(p.387)との記述があるからに他 ならない。

この著者の言葉の拠り所を、今ここですぐに明白には致しかねるので、これにかん しレヴュアーは詮索はしないが、これを踏まえ読者各位は拙レヴューに臨んで頂くと より本著に対し、興味を抱かれるかもしれない。

本書は"A Treatise on the Seven Rays"なる、全5册シリーズ のなかの3册目、"Vol.V-Esoteric Astrology"というのが 正確な位置付けである(他Vol.T,U,W,Xのタイトルには"Astrolo gy"の語を有さない)。

本書の真の意図は全Vol.の通読に拠り、よりもたらされるであろうし、亦本書 の随所で著者みずから引用なさっている、約20册に及ぶ旧著に触れる事で「チベッ ト人に口授された」(上記ルイス氏著書より)著者の思想の本質に一層迫る事が可能、 というのがより厳密なのであろう。

占星術的見地からの記述の有無はレヴュアー未確認であるが、氏の「エソテリシズ ム」を詳述した、日本語の関連図書は存在するので、そちらを手にして頂くというの も、私達読者の助けになる方法のひとつであろう。

まず(恐らく)上述"TIBETAN"−自身では「喇嘛寺の大修道院長」として おり、「A.A.Bは私の数あるうちの、2つの名で私を認識している、としている −に拠る序言がある。

Chap.1「黄道帯と光線」は「占星術への新たな、秘教的なアプローチの地盤 を据えんと試みる」なる言葉から、「星座(constellation)や太陽系 に関わる、古代科学の知恵へと私達を導く、直感的な占星術」についての叙述を経、 1.「3つの基本的な陳述」なる段落(〜p.32)へと繋いでいる。

著者は−この段落のみならず本書全編において−従来の占星術と秘教的占星術との 相違について述べているが、この段落だけでもそれら相違は以下のようなもの等が紹 介されている。

従来の(顕教的な)占星術
@正確な(exact)科学だが、すこしも当を得た(correct)ものでない。
Aその平均的な信者達は(少なくとも、彼らにとっては)重要な個人であり、重要な 天体である地球に住み、そして其処に運命等をみいだす。
BAscの重要性を強調し過ぎている。
C他天体等、外部からの影響ばかりを強調する。

秘教的占星術
@個人のホロスコープよりも、「宇宙的な絵」であり、魂の目的に従事すべきもの。
A地球からより大きな全体へ向けての発出(emanation)も考慮にいれる。
B12星座は多くの源からやってくる、エネルギーの流れ(stream)だ、と 理解する。
C星座を魚→水瓶→…→牡羊と経て捉える。

加えて著者はホロスコープからの解釈をするつもりはない、としており(アスペクト とハウスに関する言及は僅かに留まる)太陽はどの黄道帯にも属するものでない事を 前提にしている。

エネルギーの流れについては、これらだけでは充全でないとしつつも、私達の地球 への影響を及ぼしている、4つの項目をリスト・アップしており、そこには大熊座・ シリウス・プレアデスの3つの星群や7つの太陽系等が含まれる。

なお、著者の云う「顕教的」占星術すなわち通常の占星術ではお目に掛れない、 秘教的占星術の、本書中に頻出する語彙は上記星群等の他に、

シャンバラShamballa、ヒエラルキーHierarchy

等がある。

2.「創造的なヒエラルキー」ここでは、「12の創造的なヒエラルキー」等の表 が掲げられ、著者はその内容説明−これ以降段落、Chap.理解の為には重要な 文章である−をも行うのである。またChap.タイトルにある、光線にかんする、 踏み込んだ叙述もある。

3.「偉大なる輪」は秘教的占星術のルーラーシップ等を纏めた、4つの表を含む 段落である。秘教的ルーラーシップの記述は例えば、

星座:牡羊-ルーラー:水星-光線:4番目の光線-関係:乙女

といったものであり、なかでも着目すべきは牡牛のルーラーが「かつて水星の軌道 の内側で太陽を周回すると天文学者に信じられていた『仮想惑星』」(『占星術百科』 p.72)ヴァルカンVulcanであり、射手のそれは地球、そして乙女のそれで ある月は「天体を隠している」とされている事である。尚、星座‐天体-光線の関連 にかんする、より深い洞察はp.423の表周辺や最終Chap.7等で行われる。

Chap.2「秘教的占星術の本性」は3「獣帯の星座(constella tion)の精神的効果」なる、12サインについての叙述−記述順番は牡羊から魚 を経て牡牛に至る、ホロスコープ的にみれば「時計廻り」となっており、また記述分 量もp.90〜406の317頁と、本文全量(附録・索引除く)の半分を占める− を有する。

Chap.3「三角形の科学」は著者が秘教占星術において最重要とする章である。 三角形は例えば、

最初の三角形:プレアデス…蟹…金星

といった具合に掲げられつつ詳述がなされ、上述のp.423周辺で光線や他星群・ 星座・天体と絡めての大枠的な叙述に至っている。

Chap.4「神に捧げられた(sacred)天体とそうでない天体」は10天体プラス地球・ヴァルカンの計12天体を2つに大別し つつ、その意義を記述する章。

Chap.5「大きな星座と黄道帯」は獅子・山羊・魚の3星座にフォーカスする 章。巻末付録(p.635〜695)は著者の旧著等からの引用を含む、天体・ 星座・光線等キー・ワードの補足説明。




045 Charles Earnest Owen Carter "Essays On the Foundation of Astrology"
20世紀占星術に於ける重要人物の一人である、おなじみチャールズ・カーター Charles E.O.Carterの'47年リリース作品で、序言で著者みずから 述べている通り、総てのアーティクルが実際に書かれたのは第二次大戦中だという。

カーターの作品のみならず、多くの占星術古典的作品を新装版として世に送り出し ている、かのデヴィッド・ロエルDavid Rowel主宰、Astrology Center of Americaから、'10年に出た一冊。

レヴュアー同様、本書のような占星術"Classics"作品購入の際、このロ エル氏の「新たな額縁」に纏めた感のある版か、またはかの黄色と白の表紙でおなじ みの、同じトーンをいにしえから守っている感のある、ケシンジャーKessin ger社のそれか、いずれを購入しようか、迷う方は多いかもしれない。

さて、まずタイトルについてであるが、本書のように、"Essay"をタイトル に謳った占星術著書はかの地では決して珍しいものでなく、わが日本の占星術研究者 のなかには、ロブ・ハンドRob Handやアイヴィー・ゴールドスタイン=ヤコブ センIvy Goldstein-Jacobsen等のものをすぐに思い出される方 もおられるであろう。

本書のばあい、同時に「占星術の基礎」なる語もまた、タイトルに謳われている事 もあり、エッセイとはいえ、私達が思い浮かべる「随筆」的なものより寧ろ、「短い 評論、小論」といったていのものである。

Chap.は8つに分かれ、上記「占星術の基礎」の言葉通り、天体・アスペクト・ サイン・ハウスにかんする著述に占められるが、既に当時、50代半ばにして時代の 先端的人物を担っておられた、著者ならではの、"foundations"周縁 技術−マンデンだのハーモニックだの、はたまた競争馬の勝者に触れている箇所もあ る−をも含めた叙述には、随所で私達読者は唸るしかないであろう。

当時から70年の永きの年月を経ており、21世紀現在からみて、いにしえの見解 と看做されるものも含むとはいえ、概ねその"Art"ぶりはいまだ輝きを失っては いない、とレヴュアーは考える次第である。

Chap.1「太陽、月、そして小さいほうの(minor)天体」、同2「大き いほうの(major)天体」は、天体にかんする文章である。

ヒトラーやかの"Hirohito""Tokio"にかんする件りもあり、時代 性が濃厚なChap.である、といえよう。尚p.56にはヒトラーのネイタル・ チャートの掲載、そしてp.131には彼の"プレネイタル・エポックprena tal epoch"にかんする叙述もある。

天王星にかんする文章はのちのChap.7中、水瓶サイン部分でも詳述されるが、 当時、この天体の象徴そのものはむろんの事、そのルーラ−シップの定義に至る迄、 時代丸ごと模索の過程であった事が叙述から私達は窺う事ができる("not in terpreted kindly")。

水瓶を支配する、という芻勢はあったようだが、著者はこれに対し、身体的特徴に 於いては「寧ろ"Martian types"を思わせる」等持論を展開するのであ る(天王星発見当時の革命は「血が流れた」それであった、等の記述もある)。

これに比べ、天王星より約60年遅れで発見された、海王星の記述が天王星のそれ に比べ、比較的スムーズ、現代の私達の見解にほぼ近い形にまとまっており、著者 自身、海王星と魚サインとは未だ検証の余地はあるものの、密接な類似性がある、と している(p.151)のはおもしろい。

Chap.3「アスペクトとイグザルテーション」は冒頭から15°、75°、105° 等、ハーモニック24系のそれが語られるのがおもしろい。ヒトラーのチャートに かんする件りでは、金星火星合=太陽/海王星(太陽海王星はほぼイグザクトの 30°)のミッド・ポイント等が詳述されている。

イグザルテーションの項では太陽(牡羊)→火星(山羊)→土星(天秤)→金星 (魚)→木星(かに)→月(牡牛)のリレーを図示した後、Asc牡羊のばあい、 MC山羊、Asc山羊のばあい、MC天秤…になる事が多い事を挙げ、持論を展開し てゆく、独自性に富んだ文章が含まれる。

Chap.4「陽と陰の極性」は12サインが陰陽二つのタイプに分けられる事に ついて。p.70〜71"negative"サインにかんする件りはこれでもか、 といったていのものであり、結果「私達は肉体的には男女に二分されるが、心理的に は程度とヴァリエーションに拠る」(p.73)等主旨がもたらされるのを、私達は 鮮やかに目の当たりに出来るのである。

Chap.5「サインの見地からみたアスペクト」は前章を踏まえての、12サイン のアスペクト・パターンにかんする叙述。同じスクエアでも火と土、風と水とでは どう異なり、いずれが統合しやすく、為し難いのか、等。

火のトラインを論じた文中での、アラン・レオAlan Leoをひきあいに綴った 文章は高興である(レオ氏についての叙述は、本書中他にもいくつかある)。

Chap.6「最初の6つの、北方のサイン」、同7「あとの6つの、南方のサイ ン」は、その叙述において「いまだ誰もうまくなしえていない」(p.107)12 サインにかんする文章。いにしえの先達をはじめとする、他者の仕事ぶりを参照し つつ、偏見等を排した、"open minds"を以て臨むとし、取り組んでいる。

Chap.8「ハウスの問題」はハウス・カスプ上の天体やハウス・システムの問題 等が幾つかのチャートを掲げられつつ、詳述される。

それらチャートのなかでP.164掲載の、とあるmurdererのネイタル・ チャート(キャンパナスCampanus法に拠る)はじっくり検証してみたくなる、 稀にみる配置である。

太陽が冬至(=山羊0°)に於いて、最も活発でなくなるにかかわらず、毎日正午 にはそれがMC(=10ハウスカスプ)にあり、活発になる事から、健康に関わると されるAsc、6ハウス、8ハウスの違い等、興味深い話題は他のChap.同様、 最後迄尽きる事はない。


046 Melanie Reinhart "Chiron and the Healing Journey"
初版は'89年で、本著は'09年3刷版。著者メラニー・ラインハルトMela nie Reinhartはなんとアフリカ・ジンバブエ生まれ。ジンバブエといえば、 かのノエル・ティルNoel Tylが訪れ、ロッド・サスキンRod Suskinが 活躍なさっている、占星術の盛んな南アフリカ共和国に隣接する国であるが、ライン ハルト氏自身は現在英国で活躍なされている占星術家。ちなみに表紙の絵も氏の作品 だそうな。

「毒を薬に変える」(裏表紙レヴュー文より)事に関わるカイロン(キロン)Chi ronについて、416頁に亘り詳述した書。レヴュアーはレヴューに備え、本に 直接、アンダー・ラインを引いたり、欄外に書き込みを行う(マルジナリア)のが常 であるが、他の良書同様、多くの頁がそれらに満ちみちたものとなった。2,500 字で全貌を伝えるのは難しい一冊。

冒頭謝辞ではかのハワード・サスポータスHoward Sasportasに最大 の謝意が捧げられており、続く3版での序言では、発見されてから四半世紀以上を経 た、カイロンのテーマの重要性が増している事や3版での変更点が述べられる。

導入部はまずカイロン発見('77年)から30年を経た昨今、カイロンと公転軌道 を一部交える、土星がその回帰を済ませた事が、本書を「時代が要求するもの」にし た事、カイロンが土星〜天王星軌道間でその発見がなされた事の意味(詳述はp.61 等)等から、カイロンの発見が占星術や心理学の深化・発達と同時性を有する事が 述べられ、その功労者であるルディアDane Rudhyahや上記サスポータスら の名が挙げられる。

Pt.1「天文学」Chap.1「私達の変わりつつある、太陽系」でまず著者は、 天文学的新発見はその時代を生きる、私達の意識の新たな広がりを反映するもので あるとし、カイロンは1890年の天体写真に写っていたにかかわらず、気付かれず に終わったのは、当時の人々にそれに応える用意が出来ていなかったのだ、と持論を 展開する。

カイロンが発見された写真の撮影時点ホロスコープの解釈では、注目すべき度数と して冥王星とノース・ノードがイグザクトで合となった天秤14°(この度数はカイ ロンの近日点度数でもあるという)等に着眼、上記ルディアのサビアン解釈を引き合 いにこれら度数とカイロン発見の意味とを統合する試みがなされる。

続いてカイパー・ベルトやケンタウルス、カイロン名付け会議(著者も出席)にか んする叙述を経、太陽系の情報は今後も書き換えられるであろうが、それらに伴う私 達の意識の発達は私達次第とし、この章を締めている。

Pt.2「神話のイメージ」では神話におけるカイロンが語られる。Chap.2 「シャーマニスム」は、著者自身がアフリカ出身者である事が、詳述内容に深みを与 えているかもしれない。p.48ではトラウマや葛藤と向き合う事、そして本書サブ タイトルにもある「癒しの旅」の目的等が綴られる。

Chap.3「古典である、ギリシャ神話」ではギリシャ神話でのカイロンが賢明 で、思慮深い存在、教師であり音楽家である事から、自らは傷つきながらも、他者を 手助け、癒す能力を有する存在に至る事が述べられる。

Pt.3「ホロスコープでのカイロン」冒頭にはカイロンのテーマが、中心にある カイロンの記号(Kの下にO)から広がる(あるいは収斂する)形で描かれる。テー マの数は優に100近くはあろうか(カイロンの象徴を100思い描くのは容易で ない)。

Chap.4「カイロンのテーマ」はホロスコープに於ける、カイロン解釈の要点 を箇条書きにした「カイロンの輪郭」なる、チェックリストから始まり、上記カイロ ンのテーマの幾つかが小段落として掲げられる。

それら小段落は例えば、誰もが出生50年後に迎えるカイロン・リターンや「カイ ロン=アウトサイダー」等、数多の興味深いテーマを扱ったものである事はもとより、 有名人等のケース・スタディ等具体例を用いつつのホロスコープ解釈は秀逸で、読む 者をしてぐいぐいと引き込むドライヴ感がある、とレヴュアーは考える。占星術抜き で、読み物としても普通におもしろい。

たとえば自らは幼少時代以来の、心の傷を抱えながらも映画産業界に潤いを、そして 観る者に癒しを与えたマリリン・モンローや、公の場では銀幕のヒーロー、スーパー マンとして、そしてプライヴェートでは難病を克服する形で、公私に亘り"Nothing Is Impossible"を具現化してみせた、クリストファー・リー ヴらの具体例は、読後の私達に知識としてはむろんの事、感覚でのカイロン解釈を 促す一助になる事請け合いであろう。

Chap.5ではカイロンのルーラーシップ議論について。結論に至るに、「銀河 の中心」やかのアリス・ベイリーAlice Baileyが掲げた、エソテリック・ ルーラー迄をも著者は持ち出す事になる。

Chap.6「サインとハウス毎のカイロン」は導入部で著者が"cookbook" 風にしたつもりはない、としている、カイロンが12サイン・ハウスにある意味に ついての記述。まず読者各位は己がハウスの項を読み、記述内容と実人生との照応 ぶりを鑑み、次にサインの項で同じ事を試みてほしい、としている。

85頁に亘る上述部分直前には、カイロンがアングルにある場合等、カイロンがプ ロミネントなチャートの条件も周到に掲げられている。

Pt.4「時代の精神」Chap.10「カイロンと集合」ここでは本書、3版なら ではの増補記事である、「テロリスム」と題した、9.11テロ時チャートの解釈が 含まれる。

既に多くの占星術家に拠り、語り尽くされた感すらあるこの事件に関わるチャート であるが、勿論著者による解釈はカイロンにフォーカスがなされたそれである。

結びの辞では、本書で何度も触れられていた、カイロンが土星と公転軌道の一部を 交える意味についても言及される。

46頁に及ぶ巻末附録はカイロンの天文学的基本情報や本書に掲載されたチャート のデータ・ベース詳述等を含む。


047 Marc Penfield "Horoscope of Asia,Australia,and the Pacific"
'05年刊著書。占星術で用いられるホロスコープの基となる、可能な限り正確な 時間・場所のデータを整理なされた先達といえば、私達はドーン博士Doris C.Doaneやロイス・メイ・ロデンLois May Roddenの名を思い浮か べるが、本書著者のマーク・ペンフィールドMarc H.Penfieldも占星術 洋書を読む習慣を有する方々なら御存知の通り、データ・ベースに関わる名としては 頻出の人物である。

タイトルの通り、(10の標準時間を有する)アジア・オーストラリア・環太平洋 諸島の国々(計67カ国)及びそれらの主要都市(計34都市)に関わるホロスコー プを掲げる事が主眼の一冊であり、導入部で著者は'70年代末に北米・欧州から南 米のそれらを纏める事に着手した事がきっかけである事を綴っているが、Amazon で検索するといまや著者はアフリカのそれ('09年刊)迄をも有している事がわか り、ひょっとしたら一通り全世界の国々を一望なされたのかもしれない。

世界の国々のホロスコープを纏めた著書といえば、私達はかのニック・キャンピオ ンN.Champion"The Book of World Horoscopes" ('88年)を思い出すけども、キャンピオン氏のそれが世界主要304カ国及び NATO等関連機関等のそれであったのにたいし、本書はアジアならびに豪州の国々 を(データ未取得の国はあるかもしれぬが)隅々迄網羅、というのが相違点である。

尚この亜・豪州版は'80年代にシドニーの占星術誌に掲載されたが、一冊の著書 に纏めるに及び、データ等のアップデートは周到に行われているようだ。

著者は導入部でそのキャンピオン氏に最大の謝辞を行っており、本書が上記キャン ピオン氏著書とキャンピオン、チャールズ・ハ−ヴェイC.Harveyら3者の共 著"Mundane Astrology"の二冊にとっての、「よき付加物」になれ ば、と願うと綴っている事にも触れておく。

著者が導入部で綴っている主内容は、上述項目以外は以下の通り。

1.20世紀初頭には、アジアには9つの国しかなかったが、第二次大戦後、3つ の国が追加された事、そしてその後も、多くの国が植民地下より脱した事(詳細リス ト有)。
2.アジアの枠に分類すべきか、迷う国(例…アジアというより、「ユーラシアン」 である国)があり、その判断に難儀した(本書にはキプロスやロシアも含まれる)。 3.(中国、日本等)複数の出生図を有する国がある事。
4.イラクのチャートのように、機能しているチャートとそうでないチャートがあ り、それらに関しては著者みずから、レクティフィヶーションを行っている事。
5.The New York Times等、3大新聞をはじめとする、データを提供 してくれた方面への謝意。
レヴュアーいわく、建国チャートを立てる難しさについては、上掲キャンピオン氏 著書レヴューにも書いたので、ここでは繰り返さないが、まず上記3.は永き歴史を 有する国ならば、起源を何処に設定するか、等での判断が複数になりうるであろうし、 4.は占星術に於いては頻出の事項であり、たとえばアメリカのネイタル・チャート のAscサインが概ね双子説・射手説で真っぷたつに割れるのは有名な処である。

マンデン占星術に於ける天体・ハウス・アスペクトの考え方を箇条書きした頁を経、 上記国々・都市のデータが225頁に亘り、ぶっ通しで綴られる。

記述内容はホロスコープとそれが拠っているデータはもとより、国にかんする情報 (人口や国土の大きさ等は、欧米のそれとの比較・具体例に拠り、彼の地の読者層に 分りやすくする配慮がなされる)や建国に至る歴史と、その歴史における重要な事件 等時点でのネイタル天体=プログレスまたはソーラー・アーク天体アスペクトをも記 述。

このアスペクト記述は更なる興味を有する向きには、みずからハウスのルーラーシ ップ迄をも鑑み、検証なさるのもよいであろう。

著者自らなさっている、ホロスコープ解釈も高興で、たとえばインドのAscが双 子なのは多宗教・多言語・多民族国家ならでは、だの、Asc(蠍)合土星のカルカ ッタに住む事は"lesson in sheer survival"だの、挙げたらき りがない。北朝鮮の"very difficult chart"解釈も一読の価値が あるとレヴュアーは考える。

イラクやベトナム等、アメリカが深く関わった国々の文章、チャート解釈は秀逸な ものが多い。

著者自身が2つの大学図書館で調べ物をしつつ、40歳の誕生日を過ごしたという、 日本の項(じつに5頁が費やされる)ではまず着目すべきは、660年"Emperor Jimmu"が"Nara"に建国したチャートの情報提供人物がかのジェフリー・ コーネリアスGeoffrey Cornelius氏である事だ。

コーネリアス氏といえば、かの鏡リュウジ氏と昵懇のアストロロジャーであり、ひょ っとしたらコーネリアス氏を通じて鏡氏が間接的にこのチャート基礎情報に関わって いる可能性がある、といえよう。

このチャートについて著者が、Asc合太陽(合冥王星!)になっている処を「日 本は日出づる国となった」としているのは出来過ぎの感すらあると思うのはレヴュア ーだけであろうか。

日本は永き歴史のなかで、大きな政権交代等が繰り返されたのは御存知の通り。著 者はこれを踏まえ1192年(チャートは掲げていない)のそれ等、重要な事項を列 記した上で、東大図書館提供の1868年1月3日チャートを掲げている。

レヴュアー序でにいわく、それにしても、著者ペンフィールド氏の文章には全く落 ち度はない事を踏まえ申すが、欧米の方が(当り前であるが)英語で詳述する、日本 についての文章はおもしろい。

尚日本の都市は東京(3頁が費やされる)、広島、長崎、名古屋、大阪のチャート 及び解説を含んでいる。

オーストラリアとその主要9都市にかんしては、じつに総計32頁が費やされる。 ニュージーランドも記事が多い。環太平洋島々にかんする記述は、パプアニューギニ アやグアム等を含む16カ国分となっている。


048 Jeff Mayo "How to Read Raphael's "Ephemeris"
'00年刊、エフェメリス(天文歴)として世界的に高名な、ラファエル天文歴 Raphael's Ephemerisの読み方をガイドした一冊で、分量は96頁。 著者ジェフ・メイヨJeff Mayoは、わが日本でも同じ天文歴の見方にかんする、 ステラ阿瀬数子氏との共著を有する人物であるが、あいにくその著書は絶版、古書と して高値で流通するのが'11年時点の状況のようだ。

廉価であり、毎年発行されるラファエル天文歴と併せて購入なさる事を薦めるが、 亦ひょっとしたらわが日本で大いに普及している、小曽根秋男氏のスターゲイザー Stargazer占星暦等、日本の天文歴の見方にも役立たない事もない、とは言 えないかもしれない。

むろん、21世紀初頭を生きる私達は、PCに拠る占星術を享受する世代であり、 おおかたの天体位置等算出はPCに拠っている。がしかしながら、例えば就寝前等に、 ちょっと今木星は何度迄来ているかな、とか、最も速度の早い天体である月はあす、 どのサインにいるのであろう、等を一瞥するだけ等の際は、手頃な天文歴である方が いいのは至極当然であろう。持っていて損のない天文歴、そしてその一層の理解を深 める為の本書、といった処であろうか。

1821年に始まったラファエル天文歴、その嚆矢を負った人物はロバート・クロ ス・スミスRobert Cross Smith(1795-1832)であるが、彼 は公にはこのラファエルなる筆名を名乗ったようである。

彼のみならず、19〜20世紀初めの、彼の地の占星術師は、公には筆名を名乗る 事が多かったようだ。おそらくその後、この天文歴は人口に膾舎したのであろう、着 手する人物は替れど、筆名のみは継承されたのである。

尚歴代の襲名なされた先達のなかで、初代スミス氏にひけを取らぬ程、著名な人物 は"Mundane Astrology"(レヴュー済)等を著した、ロバート・ト マス・クロスRobert Thomas Cross(1850-1923)であろう。 彼はラファエルとしては7代目であり、さしずめ徳川でいえば中興的存在である八代 吉宗、といった処であろうか。

'11年現在はW.Foulshamなる人物の出版元に、ラファエルのシリーズ は託されているようであり、毎年春頃には翌年版を私達は、はやくも入手出来るよう だ。尚本書はピーター・ウエストPeter Westなる人物がデータの更新、なら びに編集に携わっている。

冒頭で著者は、平均的な生徒は本書を、初心者向けのものと捉えるかもしれないが、 そうではないのだ、という。

著者は、熟練した占星術師達が当然と看做しているかもしれぬ、天文歴に掲載され た様々なデータ欄等を、本書は初心者の観点から見直しており、ひょっとしたら上記 熟練した皆さんにも新たな価値や教化をもたらすかもしれぬ、としている。

まず本書で使用される、占星術用記号が列挙されるが、此処に表示されている、 36°や144°、そして150°の記号は一見して、判別致しかねる御仁もなかに はおられるのでないか、とレヴュアーは考える。

コンジャンクション(以下、合)の記号は、天体が他天体を隠蔽する"occultation" の際は通常の合の記号と異なる。これが使用されるのは、同じ月・太陽合でも、日蝕 のばあい(=月が太陽を隠蔽する)は、合記号のマル○部分が黒丸●になるか、ある いは太陽の記号じたいが黒丸●になる。

同様に月蝕時(=地球が月を隠す)は月・太陽オポジション(以下、衝)でも、衝 符合のふたつのマル○部分が黒丸●になるか、あるいは月の記号が塗りつぶされた、 黒い月になる。

以下、「黄道の平均傾斜角度」「天体の位置をみいだす」等が、段落を設け詳述さ れるが、著者はこれら説明を、p.79からp.92迄をFig.1〜14として、 実際の天文歴('00年版)の一部を転載し、それらを基に行うのである。

その説明はむろん、毎月の天体位置表ならそれだけの説明は当然として、それが別 の表とリンクしている事をも明示している。

例えばp.22で著者は、月の赤緯にかんする説明で、('00年)1月6日に月 の赤緯が最大になる事を説明する課程で、Fig.1(p.79)の1月6日の天体 配置表以外にも、Fig.8(p.86)の、「天体の現象一覧」(スターゲイザー で云う処の「天象」)での表記でもそれが閲覧可能である事を述べているのである。

掲載されている表一つひとつの意味が判れば、表毎のリンクするさまが判るように なり、それに拠り、一冊の天文歴が多角的、縦横無尽に閲覧できる訳で、これを普く 多くの読者に認知せしむる事が著者の本書執筆の狙いのひとつでは、とレヴュアーは 考える次第である。

恒星時や室項表(但しラファエル天文歴なのでロンドン等、西欧の都市のそれであ る)そのものの説明、ならびにそれらを用い、手書きのホロスコープを作成する方法 説明等はむろんの事、「完全なアスペクト表」(Fig.9)の"G"、"g"等、 へぇ〜(と思ったのはレヴュアーだけか)となるかもしれぬ注意書き迄、細かい処迄、 筆者の天文歴にたいする注意の行き届きぶりは特筆すべきものがある。

亦「日の出ならびに日没の、L.M.T.は、1938年以来つねに天文歴の40、 41頁に記載されている」(p.67)等、ラファエル天文歴のマイナー・チェンジ の歴史に触れる記述に折ある毎に触れる事が可能なのも高興であり、著者はひょっ としたら本書執筆の為に、1821年以来、総てのラファエル天文歴に目を一通り通 したのでは、と勘ぐってしまう位である。

p.77、78には本書ならびに天文歴そのものを読み薦めるうえで必要な、用語辞 典迄があるが、たとえばヘリオセントリック占星術で必須である、アフェリオン Apherion、や地球と月の距離を説明する際用いられるアポジーApogee、 ペリジーPerigeeなる語や、Aspectsの説明文中にある、Mutual Aspectsなる語等、意外と私達読者にとって、知識の大穴になっているかもしれぬ 用語、語彙迄を擁している点にも触れレヴューの締めとする。


049 Llewellyn George "Llewellyn's New A to Z Horoscope Maker and Intepreter"
ルウェリン出版の創始者として有名なルウェリン・ジョージLlewellyn George(1876〜1954)が1910年、すなわち一世紀前に出版した占 星術入門書に、ステファニー・ジーン・クレメントStepanie Jean Clement, Ph.dとマリリー・ビセリヴァーMarylee Bytheriverの二氏が私 達の21世紀向けに加筆した一冊。

上記二氏がどの章を加筆担当なさったかの、内訳表記がないので不明である。 クレメント氏は"The Power of Midheaven"(レヴュー済)他の著 書がある方。

大先達ルウェリン氏についてはおなじみ、ルイス『占星術百科』に、半頁に亘る略 歴があるが、当時ラファエルRaphael等天使名を主に、筆名を用いた占星術家 が主流であった(アラン・レオAlan Leoも実名はウィリアム・フレデリック・ アランWilliam Frederick Allanである)なかで、実名で活躍な された方である点を指摘しておく。

13刷を重ねたロング・セラーであり、レヴュアー所有版は'03年増補版の5刷 版('09年)。表紙、背表紙のタイトル文字はエンボス加工がなされている、懲っ た装丁を含む。

内容はPt.を4つに分けた構成となっている。すなわち、

1.占星術の基本原則
2.ホロスコープを解釈する
3.応用技術
4.占星術に於ける、現代の発展
これらに4つのAppendix及び索引が付いて466頁の分量である。序文に はルウェリン氏が残した言葉が幾つか紹介され、導入部はクレメント氏が担当なさっ ている。

Pt.1はサイン、天体、ハウス、アスペクトすなわち、占星術の基本ツールを述 べた章。

4分毎にAscの度数は変わり、2時間毎にそのサインも変わる。360°のAsc が一年365回分、すなわちこれだけで131,400通りのホロスコープ・パター ンができる、等数学的にホロスコープ(及びそれを所有する人)のヴァリエーション を述べた件りから、サインをクオリティ、エレメントに分ける等詳述に至るサインの 項。

天体の項でおもしろいのは、海王星、冥王星を水星同様(ベネフィックでもマレフ ィックでもない)中立天体としている事−がしかし1910年時点では冥王星は未発 見ゆえ、オリジナルではルウェリン氏は海王星のみ中立とみなしていたのか。

斯様な疑問を私達読者をして想起させる部分は本書に於いて、しばしばあり、ゆえ にクレメント氏らの増補なき、ルウェリン氏に拠るオリジナル版を読んでみたくなる 向きもおられるにちがいない。

天体の象意を並べた部分には、数多くの見慣れぬ英単語がずらり並ぶ(英語に達者 な方々はともかく)。

ハウスの項では、サイン同様、人体部分に絡め説明がなされている。アスペクトの 項では、150°はそれについての理解が進めばメジャー・アスペクト同様であると し、牡羊−乙女間が150°になる事等を例に詳述がなされる。

Pt.2は「ジョージ・メソッドのラインに沿った」(p.41)解説がなされる 章で、まず太陽、Asc、月、水星、チャート・ルーラーが、チャートのなかでどの ように影響しているかを鑑みる事等からの説明がなされる。

天体の度数が各サインの28°にある場合、「その影響は次のサインにある」(p.42) から、月がアンギュラーにあるばあい、子供は多くなる、等、読者各位、興味深い記 述を見いだせるものとレヴュアーは考える。

ある双子を20年間観察したというルウェリン氏が語る、Ascのサインが別々 (乙女最後の度数と天秤最初の度数)の双子が辿った道を詳述した件り−出生前彼ら の父親に依頼された、ホラリー・チャートの水星・金星が11ハウス双子で同じ度数 だったという−は高興であり、上記クレメント氏本を読了済みの方はクレメント氏も MC度数が僅かに異なる双子の実例を詳述していたのを思いだすであろう。

クレメント氏に拠るとほぼ断定可能な文章は他にもあり、Pt.3のプログレス・ チャート及びPt.4のロケーショナル占星術、双方のケース・スタディではジョン ・レノンのチャートが利用されているが、氏は上記MC本でもジョン・レノンのチャ ートを用いていた事を思い出す。

尚上記チャートの出処にかんする明記が、本書になされていないので申し述べてお くが、マーク・ペンフィールドMarc Penfieldが推奨している、Asc= 天秤のヴァージョンで、上記ミッド・ヘヴン本で利用されていたのと同じである(ハ ウス・システムもMC本と同じ、コッホ・ハウス)。ちなみにロイス・ロデンLois Rodden版はAsc=牡羊で、両者の設定出生時間は12時間程異なる事になる。

AscとMCが各サインにある場合のクック・ブック形式の記述から、ジョージ氏 自身が「注意深く選び抜いた」天体にかんする象意−ABCのアルファベット順にな っており、これが即ち本書のタイトル、"A to Z"に関連づけされるのであろう− 等を述べた文章。そして各天体が各サイン・ハウスにある場合、アスペクト、そして ルーラーが各ハウスにある場合の文章は併せて123頁と、本書の1/4を占めるも のとなっている。

Pt.3はプログレス、トランシットにかんする文章で、プログレス天体の状態毎 のクック・ブック形式文章も収録されている。

Pt.4は現代向けに書かれた章で、おそらくルウェリン氏に拠る文章は殆どない のでないか。ローカル占星術、ヘリオセントリック占星術、カイロンと小惑星からホラ リー・イレクション・マンデン迄の多岐に亘る、項目を15に分けての紹介。

レヴュアーが興味深く読んだのは、ハンブルグ派が唱えた、とされるトランス・ネ プチュニアンTransneptuniansの項で、8つの仮想天体がその記号も 表記されているのであるが、上記ルイス本で紹介されていた記号とは異なるものもあ り、たとえばクピドは木星の記号にある、垂直線の上に○、下半分に横線が加えられ た、恰も木星と金星がミックスされた記号であったりするのだ。

Appendixは用語集、そして本書全編を復習用に利用可能な、「勉強ガイド 」と名討ったものもある。


050 Robert Hand "Planets in Transite"
かのロブ・ハンドRobert Hand氏に拠る'76年著書。昭和51年の時点 でこのような大著、名著が西洋には既にある事に、占星術を学ぶ私達日本人は驚くば かりであるが、'11年時点の私達も漸く、本著のような作品を普通に読み、当たり 前に取り組む事が可能になった、すなわち時代意識が追い付きつつあるのではないか、 とレヴュアーは考える。

チャールズ・A・ジェインCharles A.Jayne(1911〜1985) に拠る序言がある。氏にかんする著述はかのジェームズ・R・ルイス『占星術百科』 (鏡リュウジ訳、原書房)に詳しいが、かのニコラス・デヴォアNicholas De Voreの名著"Encyclopedia of Astrology"にも貢献した 人物で、同著に於けるヴォア氏序言中に、氏に対する謝意も私達は見出せるのである。

このなかで氏は、占星術にはタイミングを予知する、4つの方法があり、殊にトラ ンシット(以下、t)については、本書程の良書がこれ迄無かったとした上で、なか でもChap.1はtにかんする多くの著書が精査を怠り、飛ばして来た、本質的な 草々に触れているという理由に拠り、精読を私達読者に促している。

この氏の指摘にかんしては、レヴュアーも同意である。本書のような"Cook- Book"体裁の著書はなるほど、私達読者はお気に入り、あるいは気になる天体の 組み合わせ部分を拾い読みする事が可能であると同時に、にもかかわらずここで、レ ヴュアーが全編精読だけを推奨した場合、多くの人々が本書、すなわち占星術洋書を 手に取る事を躊躇なさるかもしれない。

占星術洋書を多くの人々に手に取って頂く事それじたいが肝要と考えるゆえに、躊 躇し、購入しないよりも、取り敢えず積ん読を基本トーンとし、気になる箇所を拾い 読み頂くだけでもいい事であるから、レヴュアーはこれを否定するものではない。

とはいえ、著者ハンド氏の労を考えた時、それだけでは本書ならでは、の要素が半 減してしまう気がしない事もなく、ジェイン氏の上記指摘は至極尤もである、ともレ ヴュアーは考える次第である。そういった意味では本著は、tにかんし、"Cook -Book"形式で、気軽に取り組める、と同時に、それらにかんし、コアに取り組 む事も可能、という幅広い性格の著書、といえる。

導入部で著者は、tはディレクションやプログレス等同様、占星術を学ぶ者にとっ て最も重要な技術であるにかかわらず、(レヴュアーいわく、天体の組み合わせやど のハウスを天体が運行するか、等)一つひとつのtから予期する考え方を提供する、 tの詳細を論じた著書がこれ迄は無く、またそれらを私達の人生全体に於ける発展、 というより大きな視点から鑑みた著書は皆無であったとし、本書はtにかんする、そ んなギャップを埋めるものである、としている。

但しこの直後、ノード軸(のt)については'76年時点の著者は未だ、自信を以 て語れないとし、本書に於ける考察から除外している、と予め断っている。

他にも私達が人生で経験するイヴェントは、天体とそれに伴う心理的エネルギーが 引き起こすものであり、天体それ自体に拠るものでない、等重要な考察が綴られてい る。

Chap.1「tを解釈する」まず著者はトランシットにかんする、伝統的解釈− トラインやセキスタイル(ソフト・アスペクト)を伴う、「よいt」と、コンジャン クション、スクエアやオポジション(ハード・アスペクト)を伴う「悪いt」−があ る一方、それにたいする、不偏不党な立場から鑑みた、質的な要素を論じた、近代的 な解釈がある事を述べる。

そして上記近代的解釈に於いては、上記ハード・アスペクトは、ソフト・アスペク トよりも、(レヴュアーいわく、「良い」「悪い」等でなく)ダイナミスムの観点か らみて上である、と言い換えられるべきであり、ハード・アスペクトのなかにも、た やすくそしてまったく愉快なものもあり、逆にソフトのなかにもネガティヴな結果を 伴うものもある、とし、それが現在の読者各位にとってもレアリティを伴う見方であ る筈だ、としている。

直後、一般的に云われる、難しいt・天体の組み合わせとその逆である、容易なそ れらを挙げつつ、tが結果的にどう転ぶのかはあなた次第である、とし持論を展開す るのである。

こう云った見方はかの地ではむろんの事、わが'11年現在日本の占星術を学ぶ人 々にもゆっくりとであるにせよ、浸透して来ているとレヴュアーは考える次第であり、 この点を以て、レヴュアーは冒頭で、「時代が追い付いた」と書いたのであるが、い かがなものであろう。

p.12まんなかの4行では、これにかんする、著者に拠る具体的な叙述、すなわ ち一見、容易でないトランシットも、真摯に取り組めば、それは私達を新たな次元へ と一躍押し上げ、また新たな機会への扉を開くであろう、云々。要するに私達に変容 がもたらされる、という事であろう。

アスペクトについては3つのアプローチを論じており、うち一つはハーモニクス Harmonicsに関わるそれとなっている。

Chap.2「tのタイミング」はタイトルにかんする、3つのルールのリストア ップを行っているが、なかでも興味深いのはトロピカルTropicalとサイドリ アルSiderealとの歳差に拠るずれを修正し、tを見直す事を指摘している点 である。他にはミッド・ポイントにたいするtや日蝕についての文章がある。

Chap.3は'70〜'80年代の、数多の占星術洋書で検証され尽くされた感 すらある、ニクソン前大統領のウォーターゲイト事件考証、ケース・スタディである。

Chap.4〜13は、"Cook-Book"形式に拠る10天体のtを扱った 本編であり、p.45〜524の、479頁に及んでいる。サイン、天体、ハウス、 アスペクトの基本原理を踏まえた、一つひとつの考察に私達読者は随所で唸るしかな いであろう。尚こうした"Cook-Book"形式著書は概ねそうだが、天体がど のハウスをシグニファイするか、等の要素を加えた考察は別途、読者諸兄が考えれば よい事といえる。













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・表示フォーマットは以下の通り 英語表記用語・日本語表記用語…レヴュー件aiリンク表記=件wp語,標準表記=件c激買ーでの言及のみ)

A

・Accidental Dignityアクシデンタル・ディグニティ…014,015,

・Aflictアフリクト…011,

・Air風(のエレメント)…015,040,045,

・Altairアルタイア…,

・Altitude高度…030,

・Amorアモール…033,

・Anglesアングル…002,007,009,010,011,013,016,022,027,034,039,042,046,

・Angularアンギュラー…003,014,030,049,

・Angular Housesアンギュラー・ハウス…011,019,

・Anno Domini西暦…020,

・Anti-Vertexアンチ・ヴァーテクス…002,027,030,

・Aphelionアフェリオン(遠日点,Q)…035,048,

・Apogeeアポジー…048,

・Applyアプライ(接近)…008,011,

・Aqualian Age水瓶時代…041,

・Aqualius水瓶サイン(座)…001,008,012,015,031,039,044,045,

・Arabアラブ…037,

・Arabian Astrologyアラビア占星術…037,043,

・Arabic Partsアラビック・パーツ…037,

・Arc孤…038,

・Aries牡羊サイン(座)…001,003,004,005,011,012,015,016,017,018,027,031,035,036,039,044,045,049,

・Aries Point牡羊0°…027,038,

・Asc/MCアセンダント/MC…024,034,

・Ascendant(Asc)アセンダント…002,003,005,006,007,009,011,013,014,015,016,018,019,022,023,024,025,026,027,028,029,030,031,033,036,038,039,040,044,045,047,049,

・Aspectsアスペクト…001,002,003,005,006,007,008,009,010,011,013,015,016,018,019,021,023,024,025,026,027,029,031,033,035,038,039,040,041,042,044,045,047,048,049,050,

・Aspect Hooksアスペクト・フックス…006,

・Aspect Patternsアスペクト・パターン…021,045,

・Asteroids小惑星…009,033,040,049,

・Asteroids'Node小惑星のノード…033,

・Astro*Carto*Graphyアストロ★カート★グラフィー…030,

・Astrolocality Astrologyアストロローカリティ占星術…030,

・Astrologer占星術師(家)…002,003,005,006,007,009,010,011,012,014,015,016,019,020,022,024,025,026,027,028,029,031,032,034,035,037,038,039,041,042,043,046,047,048,049,

・Astrological Books占星術本(書籍)…004,005,025,027,038,039,043,

・Astrological Data占星術データ…020,028,047,

・Astrological Journals占星術ジャーナル…031,

・Astrological Magazine占星術雑誌…024,038,047,

・Astrological Party占星術団体…025,031,

・Astrological Programs占星術番組…014,

・Astrological School占星術学校…029,037,039,

・Astrological Terms占星術用語…004,043,

・Astrology占星術…001,002,004,005,006,007,008,009,010,011,014,015,016,017,018,019,020,021,022,023,024,025,027,028,029,030,031,032,033,034,035,036,037,038,039,040,041,042,043,044,045,046,047,048,049,050,

・Astrology Based On Dataデータに基づく占星術…025,

・Astrology for Beginners初心者向け占星術…031,049,

・Astronomy天文学…004,010,027,029,034,037,041,044,046,

・Atlantic Standard Timeアトランティック標準時…020,

・Autumn Equinox秋分…015,

・Azimuth方位(角)…030,

B

・Babyloniaバビロニア…022,043,

・Bacchusバックス…033,

・Beneficベネフィック…042,049,

・Bering Standard Timeベーリング標準時…020,

・Biparansバイパランズ…030,

・Birth出生…003,005,006,023,028,039,

・Birth Chart出生図…001,003,023,027,028,040,041,

・Birth Dataバース・データ…006,028,

・Birth Place出生地(誕生場所)…009,011,018,023,028,034,040,

・Birth Time出生時間(誕生日・時間)…006,009,011,018,022,023,028,029,038,040,

・Budist Psychology仏教心理学…018,

・Business Astrology経営占星術…033,

C

・Cadent Houseカデント・ハウス…005,007,014,019,022,040,

・Cancer蟹サイン(座)…001,015,018,025,031,036,039,044,045

・Calendar暦(カレンダー)…003,004,020,

・Campanas House Systemキャンパナス・ハウス・システム…022,045,

・Capricorn山羊サイン(座)…001,015,018,025,031,038,039,044,045,

・Cardanカルダン…037,

・Cardeaカルデア…004,

・Cardinal Housesカーディナル・ハウス…022,040,

・Cardinal Pointsカーディナル・ポイント…,

・Cardinal Signsカーディナル・サイン(活動宮)…011,015,

・Case Studyケース・スタディ…007,008,

・Celestial Sphere天球…027,031,

・Centaurケンタウルス…046,

・Central Standard Timeセントラル標準時…020,

・Ceresセレス…009,033,

・Charonカロン…035,

・Chartsチャート…001,002,005,006,007,009,010,011,013,014,016,018,019,020,023,024,025,026,027,028,029,033,035,037,039,040,045,047,049,

・Chironキロン(カイロン)…023,024,029,046,049,

・Chiron Returnカイロン・リターン…046,

・Classical Astrology古典占星術…008,021,022,029,036,

・Christian Era,the西暦…020,

・Clockwise Houses時計廻りからみたハウス…019,

・Combust Hoursコンバスト・アワーズ…011,

・Comets彗星…015,

・Composite Ascendantコンポジット・アセンダント…013,

・Composite Aspects複合アスペクト…002,021,024,033,

・Composite Chartコンポジット・チャート…003,013,014,024,

・Conjunctionコンジャンクション(0°,合)…001,002,006,013,015,021,024,027,030,033,035,042,045,046,047,048,050,

・Cook Bookクック・ブック…001,002,003,013,014,022,023,026,027,029,035,038,039,040,042,046,049,050,

・Constellation星座…026,034,044,

・Consultation Chartコンサルテーション・チャート…029,

・Cosmobiology宇宙生物学…026,

・Councelorカウンセラー…005,009,

・Councelingカウンセリング…001,005,007,020,029,

・Crescent Moon三日月…041,

・Cupidoクピド…049,

・Cuspカスプ…005,010,013,018,045,

・Cycleサイクル(周期)…003,010,017,020,021,032,033,035,040,041,

・Cyclo*Carto*Graphyサイクロ・カート・グラフィ…030,

D

・Decatatesデカネイツ(デーカン)…015,

・Declination赤緯…006,012,048,

・Degree(角)度…003,004,006,009,013,016,017,018,021,025,028,029,033,034,035,039,041,046,048,049,

・Derived Housesハウス廻し…007,008,019,029,

・Derived Vertexディライヴド・ヴァーテクス…013,

・Descendant(Des)ディセンダント…003,007,022,027,030,034,

・Destiny Pointデスティニー・ポイント…030,

・Dignityディグニティ(品位)…008,019,029,036,

・Direct順行…021,

・Directionディレクション…002,009,025,026,050,

・Diurnal Swelling…003,

・Dragon's Headドラゴン・ヘッド(龍頭)…001,026,

・Dragon's Tailドラゴン・テイル(龍尾)…001,

・Double Wheels二重円…014,033,035,040,

・Dwadashamsaドワッド…006,009,018,

E

・Earth地(のエレメント)…015,040,041,045,

・Earth地球…005,021,027,034,035,039,044,048,

・Earthquake地震…010,015,

・East Pointイースト・ポイント…027,033,

・East Side東側…021,

・Eastern Hemisphere東半球(側)…002,030,

・Eastern Standard Timeイースタン標準時…020,

・Eclipse蝕…001,003,004,006,010,015,024,039,

・Ecliptic黄道…016,027,034,044,048,

・Egyptエジプト…022,037,039,

・Eighth House8ハウス(室)…001,014,022,045,

・Electional Astrologyイレクショナル占星術…008,011,037,049,

・Elementエレメント…014,031,039,040,049,

・Eleventh House,the11ハウス(室)…001,005,007,010,014,022,049,

・Ensyclopedia Of Astrology占星術事典…004,

・Ephemeral Erectionエフェメラル・イレクション…011,

・Ephemerisエフェメリス(天文歴)…009,011,015,031,033,035,048,

・Equal House Systemイコール・ハウス・システム…031,

・Equator赤道…027,

・Equatorial Ascendant…027,

・Erosエロス…033,

・Esoteric Astrologyエソテリック占星術…018,029,044,

・Essencial Dignityエッセンシャル・ディグニティ…014,015,029,036,

・Exactイグザクト…045,046,

・Exaltationイグザルテーション…029,036,045,

F

・Faceフェイス…036,

・Fate運命…044,

・Fifth House,the5ハウス(室)…001,014,022,

・Financial Astrologyファイナンシャル占星術…032,

・First House,the1ハウス(室)…001,003,005,007,011,012,014,023,036,040,

・Fire火(のエレメント)…015,045,

・First Quarter Moon,the上弦の月…041,

・Fixed Housesフィクスド・ハウス…040,

・Fixed Signsフィクスド・サイン…015,

・Fixed Stars恒星…008,010,011,034,

・Fortunaフォーチュナ…011,

・Fortune運勢…024,

・Fourth House,the4ハウス(室)…001,011,019,022,

・Foundation of Astrology占星術の基礎…045,

・Full Moon満月…011,012,039,041,

・Full Time Astrologer(専業の)占星術師…043,

G

・Galactic Astrology銀河系占星術…035,

・Galahadガラハッド…033,

・Gemini双子サイン(座)…001,012,015,031,035,036,039,047,049,

・Geocentricジオセントリック…021,033,035,

・Geocentric Chartジオセントリック・チャート…005,021,

・Geodeticsゲオデティックス…030,

・Grand Trineグランド・トライン…021,

・Great Bear大熊座…044,

・Great Conjunctionグレート・コンジャンクション…015,

・Greekギリシャ…022,042,046,

・Gregorian Calendarグレゴリオ暦…028,

H

・Halfsumハーフサム…026,

・Hamburg Schoolハンブルグ占星術…026,

・Hard Aspectハード・アスペクト…002,042,050,

・Harmonic Chartハーモニック・チャート…016,

・Harmonic 8ハーモニック8…006,010,024,

・Harmonic 5ハーモニック5…016,

・Harmonic 4ハーモニック4…016,

・Harmonic 9ハーモニック9…016,

・Harmonic 3ハーモニック3…016,

・Harmonic 12ハーモニック12…016,

・Harmonic 24ハーモニック24…045,

・Harmonics Astrologyハーモニクス占星術…016,019,031,045,050,

・Heliacal Risingヘリアカル・ライジング…034,

・Heliocentricヘリオセントリック…021,030,033,048,049,

・Heliocentric Astrologyヘリオセントリック占星術…030,035,048,049,

・Heliocentric Chartヘリオセントリック・チャート…005,021,

・Heliocentric Ephemerisヘリオセントリック天文歴…035,

・Heliocentric Theory,the地動説…035,

・Hemisphere半球…007,014,017,018,040,

・Hidalgoヒダルゴ…033,

・Hierarchyヒエラルキー…044,

・Hindu Astrologyヒンドゥー占星術…016,

・History of Astrology占星術の歴史…043,

・Horary Astrologyホラリー占星術…004,008,011,012,015,019,029,031,036,037,049,

・Horary Chartホラリー・チャート…007,008,049,

・Horary Electionホラリー・イレクション…011,

・Horoscopeホロスコープ…001,002,005,007,009,010,011,013,014,017,019,022,023,026,027,028,029,030,031,034,038,040,042,044,046,047,048,049,

・Horison地平線…034,

・Housesハウス…001,003,006,007,008,010,011,012,013,015,016,019,022,023,024,025,027,029,030,031,035,036,038,039,040,042,044,045,046,047,049,050,

・House Divisionハウス分割…022,035,041,

・House Systemハウス・システム…008,010,016,018,022,023,045,049,

・Humburg Schoolハンブルグ派…049,

・Hypothetical Planets仮想惑星(天体)…026,044,049,

I

・Imum Coeli(IC)イマム・コエリ(IC)…007,018,022,030,034,

・Inclination傾斜角度…048,

・Inconjunctインコンジャンクト(150°)…002,006,009,010,013,024,042,048,049,

・Indirect Arcs間接のアーク…038,

・Ingressイングレス…015,

・Inner Planets内惑星…021,

・Interceptインターセプト(挟在)…005,040,041,

・Islam Astrologyイスラム占星術…039,

J

・Joyジョイ…022,036,

・Julian Calendarユリウス暦…028,

・Junoジュノー…009,033,

・Jupiter木星…005,008,015,026,029,030,035,045,048,049,

K

・Karmaカルマ…005,

・Koch House Systemコッホ・ハウス・システム…018,022,030,049,

・Kuiper Beltカイパー・ベルト…046,

L

・Last Quarter Moon,the下弦の月…041,

・Latinラテン…022,037,

・Latitude緯度…001,015,027,034,

・Leo獅子サイン(座)…001,011,015,031,036,038,044,

・Libra天秤サイン(座)…001,005,011,012,015,017,018,031,036,039,045,046,049,

・Libran Sun天秤サイン(座)太陽…005,

・Lilithリリス…032,

・Local Apparent Time(LAT)地方真時…028,

・Local Mean Time(LMT)ローカル・ミーン・タイム(太陽時)…028,048,

・Local Spaceローカル・スペース・チャート…030,

・Local Space Mapsローカル・スペース・マップ…030,

・Locational Astrologyロケーション占星術…030,049,

・Lordsチャート・ルーラー…011,

・Luminous Intensity光度…034,

・Lunar Calendar太陰暦…020,028,

・Lunar Eclipse月蝕…001,003,015,024,039,048,

・Lunar Mansionルナー・マンション…011,

・Lunar Phase月相…003,004,011,020,041,

・Lunar Returnsルナー・リターン…003,024,

・Lunation Cycle月のサイクル…041,

M

・Maleficマレフィック…011,039,042,049,

・Mars火星…005,007,008,012,015,016,021,024,025,026,029,035,036,038,039,040,042,045,

・Measure Aspectメジャー・アスペクト…006,015,033,049,

・Medical Astrology医療占星術…016,029,036,

・Medical Electionメディカル・イレクション…011,

・Medium Coeli(MC)エムシー(MC)…002,006,007,009,011,016,018,022,026,027,030,031,034,038,040,045,049,

・Mercury水星…007,012,014,021,024,035,036,040,041,044,049,

・Meridian子午線…027,

・Midheavenミッドヘヴン…018,049,

・Midpointミッド・ポイント…007,008,013,019,024,026,031,038,045,050,

・Minor Aspectsマイナー・アスペクト…013,033,

・Minor Progressマイナー・プログレス…009,

・Modern Astrology現代占星術…007,019,021,022,

・Monthly Cycleひと月のサイクル…003,

・Moon月…001,003,005,006,009,010,011,014,015,016,018,020,021,022,024,026,028,029,030,034,035,036,038,040,041,044,045,048,049,

・Mundane Astrologyマンデン占星術…008,015,016,024,033,037,039,045,047,048,049,

・Mundane Electionマンデン・イレクション…011,

・Mutable Signsミュータブル・サイン…015,

・Mutual Aspectsミューチュアル・アスペクト…048,

・Mutual Receptionミューチュアル・リセプション…036,043,

・Mythology神話…004,023,029,033,034,046,

N

・Natalネイタル…003,006,007,010,016,021,028,030,031,037,039,040,

・Natal Chartネイタル・チャート…001,005,007,008,010,011,013,014,016,018,019,021,024,025,027,029,033,034,036,039,040,045,047,

・Natural Rulerナチュラル・ルーラー…006,009,036,

・Navamsa Chartナヴァムシャ・チャート…016,

・Nelson's Harmonicsネルソンのハーモニクス…

・Neptune海王星…002,011,012,014,015,025,034,035,036,045,049,

・New Moon新月…010,011,015,020,041,

・Ninety Degree Dial90°ダイヤル…019,

・Ninety-Seven Parts97のパーツ…037,

・Ninth House,the9ハウス(室)…001,007,022,030,

・Nodal Axisノード軸…001,006,007,010,013,023,024,029,034,035,038,041,050,

・Nodesノード…001,005,006,007,010,011,013,023,024,029,034,035,038,041,046,

・Noel Tyl Methodノエル・ティル・メソッド…007,038,

・North Nodeノース・ノード…001,010,011,024,038,039,046,

・Northern Hemisphere北半球(側)…007,017,018,045,

・"Numero Uno"…038,

O

・Occultsオカルト…004,

・Occultationオカルテーション(天体を隠す事)…035,048,

・Oppositionオポジション(180°)…001,002,005,006,007,009,015,021,024,025,026,027,030,035,048,

・Orbit軌道…021,033,046,

・Orbsオーブ…006,008,015,026,027,030,034,038,

・Outer Planets外惑星…021,

P

・Pallasパラス…009,010,033,

・Parallelパラレル…015,

・Paranパラン…030,034,

・Paran Mapパラン・マップ…034,

・Part of Airplaneパート・オヴ・エアプレーン(飛行機のパーツ)…036,

・Part of Barleyパート・オヴ・バーレイ(大麦のパーツ)…,

・Part of Fortuneパート・オヴ・フォーチュン…008,011,037,041,

・Part of Hylegパート・オヴ・ハイレグ…037,

・Part of Shipsパート・オヴ・シップス(船のパーツ)…036,

・Part of Spiritパート・オヴ・スピリット…,

・Paxパックス…033,

・Peregrineペジェグリン…029,

・Perigeeペリジー…048,

・Perihelionペリヘリオン(近日点,q)…035,046,

・Persiaペルシャ…037,

・Personal Computer Astrologyパソコン占星術…009,020,031,048,

・Phase相…003,034,041,

・Pisces魚サイン(座)…001,008,012,017,025,031,044,045,

・Placidus House Systemプラシーダス・ハウス・システム…018,022,029,

・Planetary Combination天体コンビネーション…025,

・Planetary Hoursプラネタリー・アワー…008,011,

・Planets天体…001,003,005,006,007,008,009,010,011,012,013,014,015,016,018,019,021,022,023,024,025,026,027,029,030,031,032,033,034,035,036,038,039,040,041,042,044,045,046,047,048,049,050,

・Pleiadesプレアデス…044,

・Pluto(冥王星)…002,004,005,007,010,011,012,015,018,021,024,025,026,029,034,035,036,038,042,046,047,049,

・Polar Star,the北極星…034,

・Prediction未来予知…010,015,024,029,037,038,039,040,

・Precession of the Equinox歳差運動…034,040,

・Prenatal Epochプレネイタル・エポック…045,

・Primary Directionプライマリー・ディレクション(1度1年法)…037,

・Progressionプログレス(進行)…002,005,006,009,010,013,014,021,024,031,039,040,041,047,049,050,

・Prohibitionプロジビジョン…029,

・Psycheプシュケー…033,

・Psychological Astrology心理占星術…004,005,007,014,016,021,022,023,041,

・Psychology心理学…005,007,016,033,041,046,

・Psychpthelapist…心理セラピスト…005,

Q

・Q遠日点…035,

・q近日点…035,046,

・Q/q遠日点/近日点(ミッド・ポイント)…035,

・Quality(Quadrant)クオリティ(クアドラント)…049,

・Quick Glance Transit Tablesトランシット早見表…038,

・Quincunxクインカンクス(150°)…002,006,009,013,024,033,042,048,049,

・Quindecileクインデチレ(165°)…007,010,

・Quintileクインタイル(72°)…013,

R

・Radical Electionラディカル・イレクション…,

・Rays光線…044,

・Receding Tidal Forces…003,

・Receptionリセプション…043,

・Rectangleレクタングル…005,

・Rectificationレクティフィケーション…002,006,008,009,013,018,020,028,030,038,040,047,

・Regiomontanus Systemレギオモンタナス法…008,022,029,

・Relocated Chartリロケート・チャート…009,030,040,

・Retrograde逆行…003,005,006,007,010,011,021,035,040,042,

・Return Chartリターン・チャート(回帰図)…003,

・Returnsリターン(回帰)…003,010,046,

・Revolution(of the Earth around the Sun)公転…020,046,

・Rising上昇…034,

・Rising Signsライジング(上昇)・サイン…015,029,040,

・Rodden's Rating Systemロイス・ロデンの出生データランキング・システム…028,

・Rulerルーラー(支配星)…004,008,009,011,012,029,030,031,036,037,049,

・Rulershipルーラーシップ…006,030,033,036,038,044,045,046,047,

S

・Sabian Astrologyサビアン占星術…017,040,

・Sabian Symbolサビアン・シンボル…009,017,030,032,041,046,

・Sagitarius射手サイン(座)…001,005,030,031,044,047,

・Sapphoサッフォー…033,

・Saros Cyclesサロス周期…010,039,

・Satellite衛星…035,

・Saturn土星…007,008,009,010,012,014,015,016,022,024,025,029,036,039,042,045,046,047,

・Saturn Returnサターン・リターン(土星回帰)…010,

・Scorpio蠍サイン(座)…001,004,011,031,047,

・Second House,the2ハウス(室)…008,01,014,022,023,

・Secondary Progressセカンダリー・プログレス(1日1年法)…009,010,021,038,

・Sectセクト…022,

・Semi-Sextileセミ・セキスタイル(30°)…042,045,

・Semi-Squareセミ・スクエア(45°)…006,010,024,026,

・Separateセパレート(分離)…008,

・Sesqui-Squareセスキー・スクエア(135°)…006,010,024,026,

・Sesquiquadrateセスキーコードレイト(135°)…006,010,024,026,

・Seven Rays7つの光線…044,

・Seventh House,the7ハウス(室)…001,002,003,007,011,014,015,040,

・Sexitileセキスタイル(60°)…002,006,015,026,050,

・Shamballaシャンバラ…044,

・Sidereal Time恒星時間…048,

・Sidereal Zodiacサイデリアル十二宮…040,050,

・Signサイン…001,002,004,005,009,010,011,012,014,015,016,017,018,019,022,023,025,026,027,028,029,030,031,034,035,036,038,039,044,045,046,047,048,049,

・Significatorシグニフィケーター…011,

・Siriusシリウス…044,

・Sixth House,the6ハウス(室)…001,007,010,022,045,

・Soft Aspectsソフト・アスペクト…050,

・Software for Astrology占星術ソフト…006,020,030,033,

・Solar Arcsソーラー・アーク…006,009,021,038,047,

・Solar Calendar太陽暦…020,028,

・Solar Eclipse日蝕…001,003,004,006,010,015,024,035,039,048,

・Solar Returnsソーラー・リターン(太陽回帰)…013,024,040,

・Solar Return Chartソーラー・リターン・チャート…040,

・Solar System太陽系…021,031,035,044,046,

・Soul魂…044,

・South Nodeサウス・ノード…001,005,010,036,039,

・Southern Hemisphere南半球(側)…007,017,018,040,045,

・Spring Equinox春分…015,024,

・Squareスクエア(90°)…001,002,006,007,015,016,017,024,026,027,035,042,045,050,

・Standard Time標準時…020,031,047,

・Star星…032,034,

・Stationary留…006,021,028,

・Statistics統計…025,

・Succident Housesサクシーデント・ハウス…014,022,

・Summer Solstice夏至…015,

・Summer Timeサマー・タイム…020,

・Sun太陽…001,003,007,010,011,013,014,015,016,018,020,021,022,024,025,026,028,031,034,035,038,040,041,042,044,045,047,048,049,

・Sun/Moon太陽/月…024,026,

・Sun Sign Astrology太陽サイン占星術(12星座の星うらない)…031,

・Sub-Ruler副支配星…004,005,

・Symbols in Astrology占星術に於ける象徴(象意)…003,007,008,011,013,016,019,024,026,031,039,040,042,045,049,

・Synastryシナストリー…014,031,

T

・Table of Houses室項表…009,048,

・Taurus牡牛サイン(座)…001,012,016,017,031,039,044,045,

・Tenth House,the10ハウス(室)…001,002,011,015,022,040,045,

・Termターム…036,

・Tertiary Progressターティアリー・プログレス…009,038,

・Third House,the3ハウス(室)…001,007,010,022,040,

・Three-Hundred and Sixty Degree Dial360°ダイヤル…019,

・Total Eclipse皆既日蝕…039,

・Transitsトランジット…001,003,006,010,012,013,014,018,026,031,033,034,038,039,040,050,

・Transneptuniaトランス・ネプチュニア…049,

・Trans-Personal Psychologyトランス・パーソナル心理学…018,

・Trans-Satanianトランスサタニアン(土星外惑星)…002,008,010,013,014,025,029,034,036,037,042,

・Trineトライン(120°)…002,006,015,024,026,045,050,

・Triplicityトリプリシティ…036,

・Tropical Zodiacトロピカル十二宮…040,050,

・T-SquareTスクエア…002,007,033,

・Twelfth House12(番目の)ハウス…001,005,007,011,012,022,023,040,

・Twelve Letter Alphabet(Zip-Code)12のアルファベット(ジップ・コード)…009,

・Twelve Letter System12のアルファベット・システム(ジップ・コード)…036,

・Twelve Houses12ハウス…013,015,022,023,046,

・Twelve Signs12サイン…002,017,035,044,045,046,

U

・Universe宇宙…020,034,039,044,

・Uraniaウラニア…033,

・Uranian Astrologersウラニアン占星術学派…026,

・Uranus天王星…002,003,011,012,014,015,016,024,025,029,034,036,042,045,046,

V

・Venus金星…007,012,014,021,022,030,035,036,040,044,045,049,

・Vernal Equinox春分…015,

・Vertexヴァーテクス…002,009,010,013,027,030,033,

・Vestaヴェスタ…009,033,

・Via Combustaヴァイア・コンバスタ…011,

・Virgo乙女サイン(座)…001,012,017,031,036,038,044,049,

・Vulcanヴァルカン…044,

W

・Waxing and Waning満ち欠け…003,

・Water水(のエレメント)…015,045,

・Water Signs水のサイン…011,

・West Side西側…021,027,

・West Pointウエスト・ポイント…027,

・Western Astrology西洋占星術…002,006,007,014,019,028,044,

・Western Hemisphere西半球(側)…002,009,030,

・Winter Solstice冬至…015,045,

・World Standard Time Zones世界標準時地域…020,

X

Y

・Yodヨッド…021,

Z

・Zenith天頂…022,

・Zodiacゾディアック(獣帯)…017,031,041,044,













人名別検索機能(兼人名索引)


・表示フォーマットは以下の通り 英語表記名・日本語表記名…レヴュー件aiリンク表記=件r者,標準表記=件c激買ーでの言及のみ)

A

・Abu Masharアブ・マシャー…043,

・Adams,Evangellineエヴァンジェリン・アダムス…038,039,043,

・Addey,Johnジョン・アディー…007,016,033,

・Al-Biruniアル・ビルニ…022,036,043,

・Albumassarアルブマサー…037,

・Al-kindiアル・キンディ…037,

・Allan,William Frederick(Alan Leo)ウィリアム・フレデリック・アラン(アラン・レオ)…007,011,022,043,045,049,

・Aoki,Yoshihito青木良仁…033,

・Appleby,Derekデレク・アップルビー…024,

・Arroyo,Stephenステファン・アロヨ…,

・Avraham Ibn Ezraアヴラハム・イブン・エズラ…043,

B

・Bach,Eleanorエレノア・バッハ…033,

・Baigent,Michaelマイケル・ベイジェント…,

・Bailey,Alice Annアリス・アン・ベイリー…018,029,045,

・Bailey,George H.ジョージ・H・ベイリー…025,

・Barclay,Oliviaオリヴィア・バークレーQ.H.P.…004,008,029,036,

・Bills,Rexレックス・ビルズ…036,

・Bloch,Douglasダグラス・ブロック…033,

・Bobrick,Bensonベンソン・ボブリック…043,

・Bonatti,Guidoグイド・ボナティ…036,037,043,

・Brady,Bernadetteバーナデット・ブレディ…010,015,034,

・Burk,Kevinケヴィン・バーク…001,

・Bytheriver,Maryleeマリリー・ビセリヴァー…049,

C

・Campion,Nicholasニコラス・キャンピオン…024,030,047,

・Cardan,Jeromeジェローム・カルダン…015,

・Carter,Charles Earnest Owenチャールズ・アーネスト・オーウェン・カーター…016,021,025,043,045,

・Clement,Stephanie Jeanステファニー・ジーン・クレメントPh.D…018,049,

・Cornelius,Geoffreyジェフリー・コーネリアス…047,

・Cross,Robert Thomas(Raphael)ロバート・トマス・クロス(ラファエル)…015,036,043,048,049,

・Culpeper,Nicholasニコラス・カルペパー…022,036,

D

・Dariot,Claudeクラウド・ダリオット…036,

・Davis,Martinマーティン・デイヴィス…030,

・Davis,T.PatT・パット・デイヴィス…,

・Davison,Ronaldロナルド・ダヴィソン…014,016,

・Dee,Johnジョン・ディー…037,

・Deluce,Robertロバート・デルース…,

・Doane,Doris Chaseドリス・チェイス・ドーン…020,028,047,

・Dobyns,Zipporah Pottengerジッポラー・ポテンジャー・ドビンズ…002,009,027,030,033,036,038,

・Dorotheus of Sidonドロセウス…043,

E

・Ebertin,Baldur.Rバルダー・R・エバーティン…026,

・Ebertin,Reinholdラインハルト・エバーティン…008,013,018,024,026,034,038,

・Erlewine,Michealマイケル・アールウィン…030,

F

・Firebrace,Brigadierブリガディアー・ファイアブレイス…016,

・Firmicusファーミカス…022,037,

・Forrest,Stevenスティーヴン・フォレスト…012,

G

・Gadbury,Johnジョン・ガドバリー…036,

・Gauquelin,Michelミシェル・ゴーグラン…016,019,025,

・George,Demetraデメトラ・ジョージ…033,

・George,Llewellynルウェリン・ジョージ…049,

・Goldstein-Jacobson,Ivyアイヴィー・ゴールドステイン=ヤコブセン…045,

・Greene,Jeffジェフ・グリーン…

・Greene,Lizリズ・グリーン…005,012,021,023,

・Greene,Lornaローナ・グリーン…,

・Gunzburg,Darrelynダレリン・グンツバーグ…,

H

・Hampar,Joannジョアン・ハンパー…

・Hand,Robertロバート・ハンド…002,008,013,019,021,022,024,035,043,045,050,

・Harvey,Charlesチャールズ・ハーヴェイ…016,024,047,

・Harvey,Suziスージ・ハーヴェイ…016,

・Henson,Donnaドナ・ヘンソン…002,027,

・Hoffmann,Georgゲオルグ・ホフマン…034,

・Hone,Margaret Ethelwynマーガレット・エセルウィン・ホーン…

・Houlding,Deborahデボラー・ホールディング…022,

・Huber,Lillianリリアン・フーバー…036,

・Huber,Ungarアンガー・フーバー…036,

I

・Ikeda,Emiいけだ笑み…008,

・Ishidzuka,Ryuuichi石塚隆一…001,007,017,023,037,

J

・Jayne,Charlesチャールズ・ジェーン…002,050,

・Johndro,Lorne Edwardローン・エドワード・ジョンドロ…002,

・Jones,Mark Edmundマーク・エドモンド・ジョーンズ…008,017,032,

・Jung,Carl Gustavカール・グスタフ・ユング…007,012,017,018,

K

・Kagami,Ryuji鏡リュウジ…002,004,009,017,023,026,027,032,033,035,037,042,044,047,050,

・Kepler,Johanesヨハネス・ケプラー…004,043,

・Kobayashi,Hisashi小林永(るしえる)…038,

・Kokubu,Shusei國分秀星Q.H.P.…008,022,

・Kolev,Lumenルーメン・コレヴ…038,

・Kondoh,Terumi近藤テ留ミ(ウルアンナ鳳宮)…033,

・Kosone,Akio小曽根秋男…048,

・Kraft,Karl Ernstカール・エルンスト・クラフト…025,

L

・Lehman,John Leeジョン・リー・レーマン…033,036,

・Lewis,James R.ジェームズ・R・ルイス…002,004,009,017,025,026,027,032,033,035,037,044,049,050,

・Lewis,Jimジム・ルイス…030

・Lilly,Williamウィリアム・リリー…008,022,029,036,039,

M

・Macphail,Jamieジェイミー・マクファイル…024,

・Manilliusマニリウス…022,

・Marks,Tracyトレイシー・マークス…005,007,

・Masha'allahマシャアラー…037,043,

・Matsumura,Kiyoshi松村潔…001,002,017,030,034,035,042,

・Mayo,Jeffジェフ・メイヨ…048,

・McBroom,Donドン・マクブルーム…013,

・McCann,Mauriceモーリス・マッキャン…024,

・Merriman,Raymond A.レイモンド・A・メリマン…032,

・Michelsen,Neil.F.二ール・フランクリン・マイケルセン…035,

・Mike,Mayumiみけまゆみ…001,

・Moriya,Ririko森谷リリ子…037,

・Morrison,Al.H.アル・H・モリソン…033,

N

・Naibod,Valentinヴァレンティン・ナイボッド…038,

・Naoi,Akira直居あきら…017,

O

・Okamoto,Shoko岡本翔子…023,

・Old,Walter Gorn(Sepharial)ウォルター・ゴーン・オールド(セファリアル)…030,032,037,043,

P

・Parker,Derekデレク・パーカー…022,029,031,

・Parker,Juliaジュリア・パーカー…022,029,031,

・Patridge,Johnジョン・パトリッジ…036,

・Penfield,Marcマーク・ペンフィールド…018,028,047,049,

・Pottenger,Marcマーク・ポテンジャー…028,

・Pottenger,Marithaマリサ・ポテンジャー…027,030,

・Ptolemy,Claudiusクラウディウス・プトレミー…011,015,029,030,034,035,036,037,038,039,

R

・Ramsey,Williamウィリアム・ラムゼイ…015,036,

・Regiomontanusレジオモンタナス…043,

・Reinhart,Melanieメラニー・ラインハルト…044,046,

・Rigor,Joseph.E.ヨセフ・E・リガー…034,

・Robson,Vivian Erwoodヴィヴィアン・アーウッド・ロブソン…011,034,

・Rodden,Lois Mayロイス・メイ・ロデン…003,006,018,028,047,

・Roell,David R.デヴィッド・R・ロエル…025,045,

・Rudhyah,Daneディーン・ルディア…008,016,017,021,023,041,043,046,

・Rudhyah,Leyla Raelレイラ・ラエル・ルディア…041,

S

・Sasportas,Howardハワード・サスポータス…005,012,021,022,023,046,

・Saunders,Richardリチャード・サウンダース…036,

・Sedgwick,Phillipフィリップ・セドグウィック…035,

・Sellar,Wandaワンダ・セラー…029,044,

・Shea,Mary Fortierマリー・フォーティア・シェア…040,

・Smith,Robert Cross(Raphael)ロバート・クロス・スミス(ラファエル)…048,

・Surrivan,Erinエリン・サリヴァン…021,035,

・Suskin,Rodロッド・サスキン…014,046,

T

・Teal,Celesteセレスト・ティール…039,

・Tebbs,Carol A.キャロル・A・テブス…006,009,020,028,

・Thomas,John(Charubel)ジョン・トマス(チャルベル)…032,

・Tierney,Bilビル・ティアー二ー…012,

・Tompkins,Sueスー・トムプキンス…042,

・Townley,Johnジョン・タウンリー…003,013,014,043,

・Tyl,Noel Janノエル・ティル…001,005,007,014,021,023,037,046,

V

・Van-Hoesenヴァン・ホアゼン…022

・Vore,Nicholas deニコラス・デ・ヴォア…004,010,037,050,

W

・Witte,Alfredアルフレッド・ヴィッテ…026,

Y

・Yoshigaki,Munehisa芳垣宗久…033,036,

Z

・Zoller,Robertロバート・ゾラー…037,043,













出版社別検索機能


・American Federation of Astrologers,Inc(AFA)アメリカ占星術連合… 002, 020, 026, 028,

・Astro Computing Services Publications占星コンピューティング・サーヴィス出版… 027,

・Astrology Center of America,theアメリカ占星術センター… 004, 025, 045,

・Destiny Booksデスティニー・ブックス… 042,

・Dorling Kindersley Limitedドーリング・キンダースリー… 031,

・Eyebright Booksアイブライト・ブックス… 016,

・HarperCollins Publishers/Thorsonsハーパーコリンズ出版/トーソンズ… 023,

・IBIS Press/Nicolas Hays,Inc.IBISプレス/ニコラス・ヘイズ… 005,

・Inner Traditions Bear Companyインナー・トラディションズ・ベア・カンパニー… 037,

・Kessinger Publishingキシンジャー出版… 011, 015, 032,

・Llewellyn Publicationsルウェリン出版… 001, 003, 006, 007, 012, 014, 018, 035, 038, 039,

・Lucis Publishing Company… 044,

・Publication of Aurora Pressオーロラ・プレス出版… 041,

・Samuel Weiser,Inc.サミュエル・ウェイザー出版… 010, 021, 034,

・Simon & Schuster Paperbacks… 043,

・Starwalker Press… 046,

・T.I.A.PublicationsT.I.A.出版… 009,

・Twin Stars Unlimitedトゥイン・スターズ… 040,

・Vintage Books/Random House,Inc.ヴィンテージ・ブックス/ランダム・ハウス… 017,

・Wessex Astrologer Ltd.ウェセックス占星術家… 022, 024, 029, 030,

・Whitford Press/Schiffer Publishing.Ltd.ウィトフォード・プレス/シファー出版… 008, 013, 019, 033, 036,













プロフィール


'68年生まれ、会社員。
'04年、西洋占星術に興味を抱く。
'07年、松村潔先生の講座実録を収録したHP('11年時点では既に無いか)
及び著書をそれぞれ読み、以来西洋占星術の勉強に本腰を入れる。
'08年、占星術洋書読書に着手。"Christian Astrology Vol.1,2"や
"Complete Book of Rectification"等を読む。
'10年、占星術書(和洋)レヴュー書き始める。



アーカイヴ


松村潔先生に洋書3冊をレヴューさせて頂く機会を賜りました、YOUSTREAM録画('10年7月24日土曜日、於千駄ヶ谷の松村潔先生事務所)


リンク


松村潔先生のホームページ




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