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当サイトは西洋占星術洋書の紹介(レヴュー)を行っているホームページです


最終更新日:2012.02.18




アマゾンAmazonさんレヴュー欄に800字版レヴュー新規5件(洋書3件・和書2件)追加しました



はじめにお読みください


アマゾンAmazonさんレヴュー欄(洋書59件・和書56件、計115件レヴュー800字版)

2,500字版レヴュー タイトル一覧


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本サイト、レヴュー文章の無断転載・転用を固くお断り致します













本サイトについて


・レヴューは客観性を尊重、ジャーナリスティックにまとめる事を主眼としている。

・レヴュー文字数は洋書一冊につき、最大2,500字程度に設定した。

2,500字を超える著書−概ねそれらは、どなたかに翻訳してもらいたき位の良書 である−も数多あるが、長過ぎて、読んで頂けないのは却って宜しくないと考えたゆ えの設定である。

それに長過ぎると、抄訳のようになり、海彼の著者各位より、クレームを拝受する 可能性がないとは限らない(まぁ、そもそも相手にされる事もないであろうが)。 大概の洋書は、その冒頭に、「無許可の転載等は禁ずるが、短い引用を伴うレヴュー は結構」との条件を謳っている。

・本ホムペで掲げたレヴューとは別に、アマゾンAmazonさんのレヴュー欄に投稿させても頂いている。

こちらでは松村潔先生や鏡リュウジ先生をはじめとする、わが日本の先達の占星術 本レヴューも、誠に僭越ながらさせて頂いている。

Amazonさんで発表できる事にはモチベーションがある。なんといっても、大勢 の方にみて頂く可能性を孕んでいるのだから。今後も継続してゆく。

・メモ帳と「できる」シリーズだけで作っているので、ホムペデザインは至ってシン プル。ホムペ作りの勉強の結果、知識が増え、意欲がでてくれば、今後もうすこし気 の利いた、凝ったものにするかもしれないが、当分はこんな感じでゆく所存でいる。





<以下、'12.02.05追加文章>


いつも拙サイトをご愛顧下さり、感謝致します。

今回、現時点リリース済み43件分レヴューを、2ヶ月程度(=概算数値)かけ、 総て上記謳い文句通りの「2,500字程度」にきちんと直す事にしました。

理由はまず、占星術洋書読みを続けていると、知識量とそれら一つひとつの解釈、 あるいはそれらを組み立て直す事、それぞれに於いて変化がたえずあるのですけども、 それは結果的に、拙既発表レヴュー文章に、書きなおしや追加文章を施したくなって 来る事に帰結します。

なのでまずそのてはじめに、上述「2,500字〜」を謳いながらも、その数字を 大きく越えたものが幾つもあったのを承知しつつ、これ迄手をつけずにいたのを、 この機会に乗じ、正します。

この修正作業に掛かりきりになる為、予定しておりました、44件目以降のリリース は4月以降に延期とさせていただきます(これらにも同様の修正を要するため) m(__)m なお、amazonさん800字版レヴューは予定通り行うつもりです。


ちなみに今回修正済み内容は以下の通り。


005"Your Secret〜"…2,950字程度→2,450字程度(△500字程度)

007"Creative〜"…2,770字程度→2,490字程度(△280字程度)

009"Progression,〜"…2,530字程度→2,480字程度(△50字程度)

010"The Eagle and〜"…2,890字程度→2,490字程度(△400字程度)

011"Electional〜"…2,650字程度→2,460字程度(△190字程度)

012"Alive and Well w/〜"…3,500字程度→2,170字程度(△1,330字程度)


4月以降は折に触れ上記、改訂作業を少しずつですが本格的に行う所存でおります。 その際、上掲012のような、2,500字を下回り過ぎたものにたいする、加筆も 行います。


まず字数を減らすべき分は減らし、のち本格的に改訂を行う、という事です。これら を以て、結果的に皆さんに一層、愉しんで頂くと同時に、(私のなかで、ですが)、 海彼の著者各位、すなわち洋書一冊いっさつの著者にたいするリスペクトをも、(彼 らは頓着せずとも)改めて表する事ができれば、と考えております(以上です)。













2,500字版レヴュー タイトル一覧

001 Kevin Burk "The Complete Node Book:Understanding Your Life's Purpose"

002 Donna Henson "Vertex:The Third Angle"

003 John Townley "Lunar Returns"

004 Nicholas De Vore "Ensyclopedia Of Astrology"

005 Tracy Marks "Your Secret Self:Illuminating the Mysteries of the Twelfth House"

006 Carol A.Tebbs "The Complete Book of Chart Rectification"

007 Noel Tyl "Creative Astrologer"

008 Olivia Barclay "Horary Astrology Rediscovered"

009 Zipporah Pottenger Dobyns "Progression,Direction,and Rectification"

010 Barnadette Brady "The Eagle And The Lark"

011 Vivian E.Robson "Electional Astrology"

012 Bil Tierney "Alive and Well with Neptune"

013 Robert Hand "Planets in Composite"

014 Rod Suskin "Synastry Understanding the Astrology of Relationships"

015 Raphael "Raphael's Mundane Astrology"

016 John Addey "Harmonics in Astrology"

017 Dane Rudhyah "An Astrological Mandala"

018 Stephanie Jean Clement,PH.D. "Power of Midheaven"

019 Robert Hand "Horoscope Symbols"

020 Doris Chase Doane "Time Changes In The U.S.A"

021 Erin Sullivan "Retrograde Planets"

022 Deborah Houlding "The Houses-Temples Of The Sky"

023 Howard Sasportas "The Twelve Houses"

024 Jamie Macphail "Astrology and the Causes of War"

025 Charles Earnest Owen Carter "The Astrology Of Accidents"

026 Reinhold Ebertin "The Combination of Stellar Influences"

027 Maritha Pottenger "East Point and the Antivertex"

028 Lois May Rodden "Astro Data 4"

029 Wanda Sellar "Consulting Chart"

030 Martin Davis "Astrolocality Astrology"

031 Julia & Derek Parker "Parker's Astrology"

032 Sepharial "Financial Astrology"

033 John Lee Lehman "The Ultimate Asteroid Book"

034 Barnedette Brady"Brady's Book of Fixed Star"

035 Phillip Sedgwick "The Sun at the Center"

036 John Lee Lehman "The Book of Rulership"

037 Robert Zoller "Arabic Parts in Astrology"

038 Noel Tyl "Solar Arcs"

039 Celeste Teal "Eclipses"

040 Mary Fortier Shea,M.A."Planets in Solar Return"

041 Dane Rudhyar "Lunation Cycle"

042 Sue Tompkins "Aspects in Astrology"

043 Benson Bobrick "The Fated Sky:Astrology in History"

















001 Kevin Burk "The Complete Node Book"

月のノード軸、所謂ドラゴン・ヘッド(龍頭=ノース・ノード)とその180°対向に来る ドラゴン・テイル(龍尾=サウス・ノード)について詳細に書かれた本。

日本では残念ながらこのテーマのみを論じて仕上がった1册の本、出版物はないようだが、 欧米では決して珍しい物ではなく、逆に云えば、10天体や12ハウス同様、ホロスコープ を読むうえで充分考慮すべき、必須項目と捉えられているようだ。

サブ・タイトルに"UNDERSTANDING YOUR LIFE'S PURPOSE"とある通り、ネイタル・ チャートでのノード軸の配置と意味について熟知し、それを実人生と照らし合わせる 事に拠り、人生の目的を理解し、より人生をポジティヴなものにする事が著者の狙い である。

まず著者は冒頭で、ノード軸について書かれた、欧米に於ける多くの"CookBook"(料理本の様に、 最低限、無難な成果を提供出来る本。占星術の本ならば、「牡羊座に太陽がある 人は…」「1ハウスに月がある人は…」等、サイン・天体・ハウスの組み合わせを列挙した本を こう呼ぶ事が多い)がノード軸のサインの配置・ハウスの配置について別々には詳述しておらず、 更にひどいものに至っては、サインとハウスを同等に扱っている、つまりノース・ノード(龍頭)が 牡羊サインにある事と、第1ハウスにある事とを、同じ事として扱っているという。

これを受け著者は、Chapter 3〜8で、ノース・ノード(龍頭)/サウス・ノード (龍尾)の、サインに拠り異なる12通りの組み合わせ(牡羊/天秤、牡牛/蠍、双子 /射手、蟹/山羊、獅子/水瓶、乙女/魚、天秤/牡羊、蠍/牡牛、射手/双子、山羊 /蟹、水瓶/獅子、魚/乙女)×ハウスに拠り異なる12通りの組み合わせ(1室/7室、 2室/8室、3室/9室、4室/10室、5室/11室、6室/12室、7室/1室、8室/2室、9室 /3室、10室/4室、11室/5室、12室/6室)=計144通りの組み合わせについて詳述している。 まずこれに拠り著者は本書と前述「料理本」との根本的な、キャラクターの違いを立証して みせた、と言えるだろう。

サウス・ノード(龍尾)のあるサイン・ハウスを「生まれついて得た贈り物である が、同時に罠でもある」ポイント、ノース・ノード(龍頭)のあるサイン・ハウスを 「レッスンに拠り、伸ばす事の出来る」ポイントである、というのを著者は基本的考え方とし、 上記144通りの叙述を纏めている。

Chapter 9ではネイタル・チャートに於ける、ノード軸に対するアスペクト(0°、 90°、180°)と、トランシット上での影響について述べている。ノード軸に対する トランシット、と云えばすぐに思い浮かぶのが日蝕と月蝕であるが著者はこれらについても 自らの見解を述べている。そして附録として、ノード軸に関する、「よくある 質問」について意見を述べた処でこの本は終わる。

最後に著者について簡単に触れておこう。ケヴィン・バークKevin Burk氏(California)は、"…holds a Level IV NCGR certificatication in astrological counceling"、そして1993年以 来、サンディエゴで教鞭を振るっており、彼の別の著書である、 "Astrology:Understanding the Birth Chart"はケプラー大学でもテキストとして使 用されており、累計150万人(2003年時点)のアクセスを記録しているウェブサイト (www.astro-horoscopes.com)を有している、現在42〜43歳の人物である。


002 Donna Henson "Vertex:The Third Angle"
副題として、「3番目のアングル」とある通り、ヴァーテクスVertexを、ホロスコープに於ける、 アセンダント、MCに次いで重要なポイント(アングル)と看做し、それを例証する為 に一冊に纏められた本。

日本の占星術師で、このヴァーテクスの重要性を公に論じた 人物は松村潔氏がいるとはいえ、ヴァーテクスだけの為に148頁、と分量的にはさほどでな いにせよ、一冊のペーパー・バックに纏めたのは著者であるドナ・ヘンソンDonna Henson氏の快挙と言って よいだろう。やはり「西洋」占星術と云うだけあって、欧米の占星術研究はこうした 著作を産み出す土壌が充分あるという訳だ。

まず著者は冒頭でこの、ヴァーテクスの調査の為には、30人の占星術研究仲間(NCGR所属) の協力と、"Progression,Direction,and Rectification"(1970)等の著作がある先達 ジッポラー・ポテンジャー・ドビンズZipporah Pottenger Dobynsの教えが欠かせなかった事等に謝辞を述べている。

「ヴァーテクスとは何か?」と題した、Chap.2で著者はヴァーテクスの計算方法や、プログレス でのヴァーテクスの動き方等について論じた後、占星術的にヴァーテクスとは、「個人の選択に拠 るのでなく、個人が世に於いて演ずる役割に拠り、運命づけられた役回り」であると している。

これは先述のドビンズ氏が、ヴァーテクスは必ずホロスコープの西側に来る事に基 づき、7ハウス(対人)と10ハウス(社会に於けるポジション)に関わるポイントで ある、としているのに符合する。すなわち、ヴァーテクスは極めて対人的、対社会的な感受 点であり、これに対し必ずオポジションとなるアンチ・ヴァーテクスAnti-Vertexは必ず東側に来る事にな るので極めて非対人=個人的なものと云う事になる。

Chap.3はヴァーテクスが、12サイン各々に配置の場合の「あなたはこんな人」「その特徴 を活かせば」等の具体的叙述、所謂"Cook Book"的な文章。

Chap.4はヴァーテクスに対するアスペクト、しかも合のみでなく60°、90°、120°、 150°、180°も。これは貴重な文章であるが、上記30人の占星術仲間の実例を検証し た結果の文章なので、参考程度に考えるべきかもしれない(検証範囲が狭い為)。勿 論、私達読者各自のヴァーテクスを上記文章に照らし合わせ、符合しているか否か、チェッ クしてみる事も可能だ。

この本で最も驚愕すべきは、世界的歴史的事件のホロスコープに於けるヴァーテクスの配 置に着目した、Chap.6"The Vertex in Event Charts"であろう。「9.11」テロ、旧 日本軍に拠る、真珠湾攻撃、チェルノブイリ、…と云った惨事でのヴァーテクスはトランス サタニアン(冥王星、海王星、天王星)とのハード・アスペクト、しかもTスクエア 等の複合アスペクトを伴う事が多い、という事実をチャートを掲げる事で例証してお り、これを読めば事件を歴史的にしか知らない人々も事件に担わされた上記「役回り」 に戦慄を憶えずにはいられないのではあるまいか。

最後に著者ドナ・ヘンソンDonna Henson氏について、"a professional educator,first in music and English,and now in astrology"、面白い履歴の持ち主のようである。"She has certifications from ISAR,AFA and NCGR"、そして占星術のオンライン・カレッジ (www.astrocollege.org)でも活躍なされているという。


003 John Townley "Lunar Returns"

ルナー・リターン(以下、月回帰)に関する考察を1册に纏めた本。著者のジョン・タウンリーJohn Townley氏は2人以上の人物の相性を扱った、コンポジット・チャートComposite Chartの父、と云 われる人物で、コンポジット・チャートに関する著書が2册ある。この"Lunar〜"では 月回帰に関して244頁に渡り論じている。

Chap.1で著者は、"Meet the Moon"と題し、月の満ち欠けのリズムと、それらの私達生 き物への影響等について述べた後、人は皆個々のバイオリズム、波が3種類あり、そ の波に乗る事が肝要で、その為には1つ目の波である、29日半毎に起きる、"when the Moon's monthly cycle repeats the same angular relationships to the Sun it had at your birth"(13頁)則ち各自出生時の太陽と月が取った角度、所謂出生時の 月と同じ(28相のうちの)月相である時間帯が、"That's your most familiar stage of solunar tension,and it feels like home"(同頁)であるとしている。

これは現行の太陽暦よりも太陰暦を生きるのがより上手に波に乗るならば好ましい、と云う事 であろうか。世のAstrologer達は奇妙にも滅多にこれに配慮しないとしている。

更に毎日起きる、第2の波である、"when the diurnal swelling or receding tidal forces"(同頁)に乗る事−こちらはAstrologer達は奇妙にも全く配慮していない、 としている−が肝要であり、Astrologer達が通常考える月回帰、即ちネイタル月の位 置にトランシット月が来た瞬間からの時間は第3の波である、としている。

Chap.2では、米国のTV番組ホストとして著名な、Martha Stewartの、'99年社交界進 出の際の月回帰図のアスペクトや天体の入室配置をしつこく、そしてかの"9.11"テロ の検証として、ニューヨークの出生図と"9.11"テロ直前に起きた、ニューヨークの月 回帰図と、その月回帰図以降28日間の史実及びその折々のトランシット月の位置とを 関連付け、これまたかなり執拗に徹底検証している。

月回帰図をこれだけ執拗に、徹底的に読むのも如何なものかとも思うけども、例え ばトランシット月が回帰図の天王星に来た時、リンカーン・センター局長 が"abruptly"(不意に)辞任した、とか、或いはNYネイタル図の7ハウス(Des=牡羊9° 25')に来た時、ジョン・レノンのトリビュート・イヴェントが行われた(ジョンの 出生アセンダントはかの名高きロイス・ロデンLois Roddenのデータに拠れば牡羊19°)等をピックアップ しているのは、天体の位置と地上の出来事がちゃんと符合する場面があるのを、著者 は読者に気付くのを促しているかのようだ。NYの街や地名、文化に詳しい人、そして それら文化の象意を拾い、精考出来る人は上記レヴュア−指摘項目以外にも多くの発 見があるかもしれない。

斯様な訳なので、著者の手法に倣い、私達読者も実生活で起きた事を一つひとつ、 各々の月回帰図に符合させしつこく読んでみるのも一興なのかもしれない。

Chap.3〜12は月回帰図に於いて、太陽が1ハウスに入居した場合は…と云う具合 に"Cook Book"形式に論じてゆく体裁となっており、最後のほうでは回帰図とトラン シットや日蝕との関係、そして逆行天体に関しても論じている。

最後に巻末に、写真付で掲載された、ジョン・タウンリー氏のプロフィールについて、"He is a former president of the author of the Astrologers'Guild of America,was the editor of The Astrological Review"、そして"he is also an artist/producer of over a dozen record albums"。

どうりで洋楽の名曲のLyricsをあしらったフレーズを鏤める等、ポップな「波に乗った」文章だなと思ったらそんな訳だったのか。占 星術と洋楽が好きで、しかも英文を読むのが得意な人は彼の文章それ自体をも楽しめ ると云う、別の愉しみをも享受出来るかもしれない事も付け加えておこう。


004 Nicholas De Vore "Ensyclopedia Of Astrology"
原書は1947年の作品で、本書はその2005年発行リイシュ−版。Encyclopediaの語を 冠しているが、利用する私達読者からすれば、占星術に関する用語集として手許に置 きたい一冊である。

用語集といえば、私達日本人に馴染み易い処では、ジェームズ・R・ルイスの『占星 術百科』(鏡リュウジ監訳)…こちらも原題は"The Astrology Encyclopedia"と、同 じEncyclopediaの語を擁している…があるが、ニコラス・デ・ヴォアNicholas de Voreの本書はオリヴィア・バークレーOlivia Barclay"Horary Astrology Rediscovered"等、数々の占星術本、殊に名著に引用文献として取り上げ られている、いわば占星術書籍に於ける"CLASSICS"的存在なので、無視する事はでき ない一冊であり、なかでも占星術洋書を読む習慣を既に身につけている御仁にとって は、引用文献を追っかければ必ず引っ掛かる、マスト・アイテムであると言える。

用語集なので、著者の文章も英語とはいえ読者に対し平易さ、判り易さ、客観性を 心掛けているのはあきらかで、全く英語は読めないのなら兎も角、そうでない方々に は他の洋書に比べればとっつき易いものと思われる。

著者はダンテ、ケプラーからゲーテ、シェイクスピア迄の歴史的人物達の、占星術 に関わる発言、文章の断片を"Astrology in testimony whereof…"(どなたか、気の 利いた訳語をぜひ教えて頂きたい)として冒頭に掲げた上で、A〜Zの用語の詳述を行っ ている。

占星術に関する用語は勿論、その歴史については古代から近代迄、地理 的分布の記述はカルデアから欧州迄。亦占星術と密接な繋がりを持つ天文学・神話・ 暦・オカルト学の用語も網羅しているのはまさに壮観である。

これら占星術周辺、あるいは占星術の下層的情報は、占星術に取り組む私達が普段、 看過しがちな事であり、改めてこれら用語及びそれらの詳述に直面すると、私達の多 くは占星学の入り口に立ったばかりである事を思い知らされるのではないかと思われ る。

また当然だが、占星術の用語だけでも相当充実している。なにしろ古典から'47年迄の 手法を網羅しているので、私達が日常使用する、チャートそのもの乃至それらを見る 手法はこれらのなかではOne O'em,すなわち極めてローカルな手法でしかないとも見 る事が可能なのだ。

A to Zの辞書形式なので、調べ事用としては勿論だが、めくりながらの拾い読みに も向いている。亦全編通して読むのもけっして悪くない。'47年の著作なので心理占星 術等、近年出現したカテゴリーの情報、記述は勿論無い。がしかし、「冥王星の副支 配星が牡羊か蠍か、目下論争中」などの、当時ならではの記述に遭遇するの も"CLASSICS"ならではの一興であるといえよう。

亦文章だけでなくデータも豊富である事も付け加えておきたい。例えば"eclipse" (蝕)の項には1800〜2000年に起きた日蝕・月蝕の日付並びに蝕が起きたサインと度 数等について、19頁に渡り記載、しかも日付毎・度数毎の、2通りのデータが御丁寧 にもある。

最後に著者について、巻末記載紹介文を以下に示し、本レヴュ−の締めとする …"Nicholas de Vore,1892-1960,was President of the New York based Astrological Research Society."。


005 Tracy Marks "Your Secret Self:Illuminating the Mysteries of the Twelfth House"
'88年出版本に最終Chap.6を加筆した新装版である。新装版と云う事は、 かの地では既に人口に膾炙した一冊なのであろう。最終頁"About the Author"に拠れば旧版は数カ国語に翻訳もされているようだ。

自分のネイタル・チャートの12室が気になるけども、日本の占星術本を繙いたら 「投獄」「入院」等やたらマイナス・イメージの語句が羅列されていて、占星術への 興味自体が失せてしまった、と云う経験の持ち主から、心理占星術関連洋書は充分読 んだが12室だけを扱った本は未読である、と云う向き迄、12室をより知り、ポジ ティヴに活かしたい総ての方々にぜひ一読願いたき一冊である。但し後に触れるが、 Pt.3〜5のみ、占星術の知識のみでは充分な理解は難しい、と予め申しておく。

まず正直、本書を読んでいると、「12室だけでよく此処迄ネタがあるな」と思わ される事の連続であり、恰も著者はネイタル・チャートの12室に10天体総てを擁 しているかのようだ、と邪推してしまう、それ程の情報量である。がp.245に掲 載された、著者のホロスコープに拠れば、12室にあるのは火星(!)のみで射手の 0°(!)にあり、それは天秤3°太陽と牡羊9°月のオポジションをレクタングル にしている(!!)。

さて内容についてだが、Pt.1ではまず導入に続き"Your Twelfth House Profile"と称する、読者が自身の12室情報を書き込める頁があ る。此処にまず各自書き込む事に拠り、己が12室を再確認して貰おうというのだろ うか。そして早速上述の通り、以下の様な事を著者は語るのである。主立ったものだ けを延々書き連ねてみると、

・12室にある天体は逆行天体同様、そのエネルギーを外界よりも寧ろ内面に向け てゆく(p.14)

・サウス・ノードや月同様、12室はカルマを想起させる要素がある(p.14)

・12室カスプサイン=ASCサイン、12室カスプサイン=11室カスプサイン、 12室にインターセプト・サインがある場合は?(p.15)

・幼少期の親からの影響、ハワード・サスポータスHoward Sasportas との共著を引用の上で、出生前即ち母親のお腹にいる期間の影響(p.16)

・12室天体のアスペクト(p.19)

・秘められた弱さ(p.22)/強さ(p.31)

・12室太陽−"If I take center stage,I'll never let go of it"等、10天体それぞれが12室に在る場合の"state- ment"(p.34)

・78個の"Twelfth House Keywords"(p.39)

・そして恰も再考を促すかのごとく、冒頭の"Your Twelfth House Profile"がもう一回出て来る(p.40)

・12室のプログレス並びトランシット天体(p.43)

とまぁ、Pt.1は僅か40頁しかなく、しかも上述項目はレヴュア−による抄で あるに関わらず、通しで読めば充分読みごたえがある、と云うのを御推察頂けると思 うのだが如何であろう。とどめにPt.1の締めとして著者に拠る、"And Then the Chart Spoke"なるポエム迄ある(最終頁"About the Author"に拠れば、著者は詩人としても高名な方のようだ)。

Pt.2は12室に10天体が入室或いは12ハウス・カスプ・サインが牡羊の場 合、と云う、一見するとCook Book形式の文章(Pt.1でも著者はCook Book的叙述を既に何度か試みているのだが、Pt.2のそれは殆ど繰り返しがな い)なのだが、しかしここはCook Book形式にしては、各天体或いはサイン について4〜5頁ずつと、文章の量は多く、此処でレヴュア−が"Cook Book" と一言で済ませてしまうのは、著者に対しいささか失礼となるかもしれない。

更に12室に各天体がある場合のイメージ(ex.月の場合、"octopus in a tank","cosmic cradle"等)、12室に各天体を持つ有名人や それぞれの天体が12室に在るのを想起させる詩や小説、歌詞のフレーズの記載 (ex.12室木星"To thine own self be true"(William Shakespeare))もある。尚、12室カスプ天体が1〜12室にある場合 の記述もある。

上に少し触れた通り、心理占星術の重鎮であるサスポータスとの共著もある著者の、 心理占星術的視点というのも、この占術に馴染みなき読者には大いに新鮮に写るかも しれない。これをきっかけにリズ・グリーンLiz Greeneやノエル・ティル Noel Tyl等の心理占星術に興味を拡げてゆく、という事も充分可能だ(リズも ティルも邦訳本があり、特にティル氏はカデント・ハウスを重要視なさっている方な のでお薦めだ)。

Pt.3〜5は占星術よりも寧ろ、心理学そして"Dreamwork"(夢分析 か)に基づく文章であり、Bibliographyに占星術関連の書よりも多くリ スト・アップされた、心理学及び"Dreamwork"関連のそれらに基盤を置く 文章である。なのでこれらChap.の文章は心理学及び"Dreamwork"の 下知識がないと、上っ面のみかあるいは手前勝手な解釈・理解で終わってしまう可能 性がある。

参考文献迄手が回らぬ、或いは心理学迄学ぶ気はない、という御仁は最低限、本文 の熟読を重ねたうえで、書かれている概念そのものを理解する事から入るべきである。

新装版で加筆されたPt.6は"The Collective Shadow"と題 した、ドイツ建国及びヒットラーの出生チャートを用いドイツの、そしてアメリカの 建国チャートを用いアメリカの、それぞれの集合的無意識下に潜む"Shadow" について論じ、長じて地球が創造された瞬間のヘリオセントリック・チャートがもし 存在するなら、そしてそれをジオセントリックのそれに直した時の12ハウスはどの 様なものであろう、との実に興味深い文章から始まる考察を経て結論に至る章である。


006 Carol A.Tebbs "The Complete Book of Chart Rectification"
西洋占星術のテクニック、ツールの一つである、出生時間の修正、すなわちレクティ フィヶーションRectificationを扱った書。著者キャロル・A・テブスCarol A.Tebbs,M.A.,C.A.P.は1971年 以来Astrologyに取り組み、30年以上に亘り米Astrology界に多くの貢献をしている人 物である。

タイトルに"Complete"の一語を擁しているだけあって、内容はレクティフィケーションの為の、 多くのツールについて説明、及びエリザベス・テーラー等の出生時間検証に拠りその 駆使をもしている。

基本的には出生候補時間に於けるネイタル(以下、N)天体と、人生に於ける重要なイヴェント(幸福なそれよりも肉親の死や自身の大きな挫折等、 不幸なそれの方がレクティフィケーションには好ましい、と云う)時のプログレス(以下、P) 天体またはソーラー・アーク(以下SA)天体との、アスペクトを検証してゆくと云う 作業(上記イヴェントは多い程望ましいが最低"a dozen"は必要)であり、トランシッ トや日蝕等を利用するのは最後のチェック用程度なのだという。以下、著者 がCHAPTER 1〜7で扱っている手法の要点を箇条書きに掲げると、

(1)N天体とP天体の取る、重要な角度は0°、60°、90°、120°、180°の、所謂メ ジャー・アスペクトだけでなく150°、そしてハーモニック8の系譜である45°や135° も無視していない。そしてN天体とSA天体との取る重要な角度は0°、90°、180°と している。更にP天体同士のアスペクトにも注意を促している。尚オーブは総て1°で、 この1°に掛かるポイントを"Aspect Hooks"と呼んでいる。

(2)使用する天体、感受点は10天体とAsc、MC、そしてノード軸も含む。

(3)出生時の月の度数を判断するツールとして、"Dwad"と呼ばれるTable(24頁)を 用いる。これはレクティフィケーションを行ううえで"helpful"であるとしている。

(4)トランシットは逆行や留、すなわちStationaryにも留意する。

(5)Declination、つまり赤緯をチェックすると更に良い。

レヴュア−曰く、検証する時間の幅広さ、つまり出生時間候補の範囲が30分なのか、 或いは全く時間を指定できず、24時間なのか等に拠って異なるが、それでも上 記(1)(2)をスター・ゲイザ−等ソフトで検証するだけでも、見落とし等をしない為に かなりの時間と集中力を要すると思われる。

亦ソーラー・ファイアーSolar FireやジグソーJigsaw、ケプラーKepler等欧米の占星術ソフトが搭載する、レクティフィケーション対 応のツール及びそれを使用した際のTable(表)の数々についての記述もある…と言 うより寧ろ、これらツールを読者が所有し、馴染んでいる事を前提に本書は纏められ ている、と云っていいのだが。

これらツールは上記スター・ゲイザ−等を用いて行う 地道な作業に比べれば数段便利なものであろうが、海外の占星術ソフトなので私達日 本人の、馴染みの無き向きにはまずそのソフトに慣れる事からして時間を要するであ ろう。そもそも表の見方そのものが判らなかったりするのだから。

但し本書は、アスペクトする天体のナチュラル・ルーラ−やそれがどのハウスをシ グニファイするか、所謂ルーラ−シップに関する詳述を、章を設けて行う等はしてい ないので、これらの事は巻末のBibliographyを読んで下さい、と云う事だろうか。実 際イヴェントでトリガーとなる天体がそのハウスを支配するか等はレクティフィケーションを 行ううえで欠かせぬ要点である事は論を俟たない。

驚いたのはChapter 7で、Jimmy Swaggart氏の出生時間について、"Online College of Astrology"で生徒達がこぞってレクティフィケーションに取り組み、結果にバラツキが出た 云々の件であり、日本ではあり得ない光景で羨ましい限りだ。

アメリカは出生時間を正確に記録する様務める習慣があり、亦著名人の出生時間データの巨大倉庫である、 ロイス・ロデンLois Roddenの、Rodden's Databankもある位なので、私達日本人に比べ出生時間に対する考え方その ものが大きく異なる(申し遅れたが冒頭Introductionで"Rodden Rating System"なる、 出生時間の厳密さを判断する際の基準となる表がある)。

レヴュアーいわく、私達日本人は出生時間について頓着する習慣が希薄である。譬え母子手帳に 書かれた出生時間だからと云って、必ずしも正確とは限らない(看護婦が見た時計が 進んでいたり遅れていたり等)。ましてや記録がなく「夕方頃」等うろ憶えの記憶に いかほどの信頼性がある、と云うのであろうか(私達人間は基本的に「うっかり」し た生き物である)。いわんや有名人のバース・データを、2ちゃんねる(出処の不確 かさ)や所属事務所の発表(年齢等サバを読んでいる可能性)のデータをその儘鵜呑 みにする事に於いておや、と申さざるをえないのが実状なのだ。

斯様なデータを基に占星術師が占っても、目の前にいるクライエントとチャートと が符合しないケースがあるのは至極当然で、それゆえにレクティフィヶーションと云 うツールが西洋占星術にはあるのだ(それでも押し切って占断しきるのがプロ、と云 うのもあるかもしれぬが)。

Chapter 8はレクティフィケーションに関するまとめ、そして「よくある質問」、以上で本 編144頁は終わりだがその後更に52頁に亘るAppendixがある。


007 Noel Tyl "Creative Astrologer"
独特の手法でホロスコープ解釈を行うノエル・ティルNoel Tyl氏の、'00 年発行著書。冒頭のフレーズ、

"Planets/do not make things happen./People do./The symbols of the planets/guide us/to understanding that process."

は本書を通して流れる通奏低音のごときものである。

歴史家達が「世界戦争の世紀」と位置づける20世紀のチャート−場所はグリニッ ジに近き地、ロンドンに設定−の検証からはじまるChap.1は、その20世紀に 於ける占星術の歴史の概観−ユングらの登場に拠り占星術がどのような影響を受け、 発展してきたか、そしてアラン・レオAlan Leoやジョン・アディーJohn Addeyら功労者の名を挙げ綴っている−を経て、ティル氏自身が旧著"Syn thesis & Counseling in Astrology-The Profe ssional Manual"(1994)で提示した、現代占星術の技術について 言及している、すなわち、

(1)"Hemisphere Emphasis"…(ホロスコープの)半球の強 調(例:10天体が7〜12室、つまり南側に偏在している場合、社会に出てゆこう という欲求が強くなるが、その際、北側すなわち1〜6室=自己の基盤、を顧みる事 を疎かにしていないか?それは人間関係にどう影響するか、等)。

(2)"Aspects to Angles"…アングルへのアスペクト。

(3)"Saturn Retrograde Phenomenon"…土星の逆行 現象。父親問題。

(4)"Lunar Nodal Axis"…ノード軸。

(5)"Needs"…人々の必要とする処のもの、欲求。

(6)"Defense Mechanisms"…防衛のメカニスム。

これらを踏まえ、「創造的な占星術師」は、クライエントひとり一人に、人間的に 成長する為の、彼らひとり一人の為のシナリオをもたらし、心理学的成熟のうちに成 果をあげてゆく事が21世紀を生きるにあたり肝要なのだとしている。

尚、上記現代占星術の技術の他に、ミッド・ポイントやティル氏独自考案のアスペ クトであるクインデチレ即ち165°に対する理解は本書をスムースに読み進める為 の前提となっている。

この165°は本書で取り上げられたクライエントには事例が多い…と云うかレヴ ュアー曰く、意外と私達も気付かぬうちに持っていたりするアスペクトで、太陽水星 金星のいずれかが、他天体とのオポジションを有していれば、オポジションの対象天 体は上記3天体のいずれかとこのクインデチレになる可能性が高くなる。これは上記 3天体が15°(=180°-165°)程度の範囲で同居するケースが多い為であ る。

Chap.2〜4は著者の実際のカウンセリングを検証する、ケース・スタディ集 である。それぞれのカウンセリングには、そのカウンセリングならではの重要なテー マがそれぞれあり、それらテーマをも論じつつの検証となっている。いずれも私達読 者をして、シリアスな現場を想像させしむる、深刻なものばかりだが、Chap.4 及び5の"break"に至っては、クライエントとの会話一つひとつ迄叮嚀に再現 している。

レヴュア−いわく、深刻と云っても例えば、"Case Study:David" での、デヴィッドのネイタルチャートを検証して推察出来る、幼少期に両親から充分 な愛情を得られなかった可能性が、

「なぜその教師に怒りを憶えたのか?」(ティル)

「彼は父を思い出させるのです…彼は父そのものでした」(デヴィッド)(p.38)

と云った、問題の核心を抉る会話に拠り明るみに出る迄の、クライエントとの会話 の積み重ねは実に段階を踏んだ、永き過程を要する事であり、そもそも訪れて来たク ライエントがカウンセラーの前で何でも話してくれるとは限らないのであるから、そ の深刻さを明るみに出したのは、カウンセラーとしてのティルの巧みさによるもので ある、といえるのだ―ひょっとしたらティルとDavidは、何も心が通いあう事な く、関係が終わってしまったかもしれないのだから。そういう場の連続なのである。

心を通わせ、成果を出す為には、クライエントに対する視線("beams")や 語気の緩急(レヴュア−いわく、ティル氏は永くオペラ歌手でもあったので、その声 質はクライエントに訴えかけるものがあったかもしれない)、レスポンスを引き出す 為の、質問の仕方も重要であるとしている。

レヴュア−がおもうに、これはカウンセラーひとり一人が経験に拠り独自の方法を 模索せねばならぬ事であろう。云う程簡単な事ではないのはまちがいない。ティルの 著書を邦訳なさった、かの石塚隆一氏は、これはネイタル・チャートに水星火星冥王 星のTスクエアを持つティル氏だから出来た事かもしれぬ、としている。とまれ、上 述の通り、クライエントとのやりとりにおける、独特の臨場感を味わうのも本書を読 み進める醍醐味のひとつである。

Chap.5は、ハウスに関する叙述だが、それは12ハウスから1ハウス→11 ハウスの順に行われている。12ハウスから始まっているのは、著者がカデント・ ハウス則ち3、6、9、12ハウスをそれぞれIC、Des、MC、Ascの準備期 間と捉え、重要視しているからである。

尚ティル氏はホラリー・チャートに於いてしばしばお目に掛かる、ハウス廻しの観 点から各ハウスを捉える事にも長けているようで、これら事例に遭遇するのも本文の 高興さの一つだ(例:11ハウスはパートナー(7ハウス)の性遍歴を示す(7ハウ スから数えて5番目)等)。

Bibliographyは本書とおなじく、心理占星術の著作である、トレーシ ー・マークスTracy Marks"Your Secret Self"(レヴュー 済み)同様、心理学の本のほうが占星術関連書籍に比べやはり圧倒的に多い。がしか しながら心理学を特に勉強していないレヴュア−のような人物にも読み易いのは、カ ウンセリングの現場と云う具体的場面に於ける記述が多いからだろうか。


008 Olivia Barclay "Horary Astrology Rediscovered"
'90年の作品で、いまや当時のホラリー占星術Horary Astrology復興ム−ヴメントに於いて重要な役 割を演じた歴史的一冊といえる。この西洋占星術の技法の一つである、ホラリー は、わが日本でもいけだ笑み『ホラリー占星術』(説話社、'09年)の刊行 に拠り、にわかに注目度が上がっているが、勿論本著作は上記いけだ氏著書にも参考文 献リストに入っている。尚著者オリヴィア・バークレーOlivia Barclay氏から直接指導を受けた、わが日本人の先達 として"Warrior Of Astrology"國分秀星Q.H.P.氏がいる。

タイトルに"Rediscovered"の一語、そしてサブタイトルに、"A Study in Classical Astrology"の一文がある事から推察できるように、ホラリーと云う、永きに渡り伝授 が繰り返されながらも、20世紀に至り、ディーン・ルディアDane Rudhyarとマーク・エドモンド・ジョーンズMarc Edmund Jonesが、その キャリアの後半に於いてもたらした、"Humanic Astrology"の台頭に拠り、上記伝授 が途絶えたかにみえた手法の、現代に於ける必要性を再確認そして読者に対し再認識 を促す、というのが本書の目的である。

とは申せ、それはウィリアム・リリーWilliam Lilyらに拠る古えの英知をあるが儘届ける、と云うてい のもの、というよりもむしろ、それに真摯に向かおうとする現代の私達の為に、新規 の額縁に入れて提供したもの、と見た方が適格である。

ホラリー最盛期の17世紀等と異なり、20世紀以降占星術に必須である、トランス・サタニアン3天体の、現代ホラ リーに於ける扱い、と云うテーマに向き合う著者の姿(p.46、47)からしても、それ は明らかな事であろう。

それはまた、Part 4"History"、「現代の、ホラリー占星術 に貢献した人々」と題したChapterに於いて、エバーティンEbertin(ミッドポイント)等を列挙し ている事からもあきらかだ。単なるリリーらいにしえの著書の焼き直しなどでは決してない事は後続 の私達は予め承知すべきである。

常に占星術シーンの最先端に居る、ロバート・ハンドRobert Handに拠る序文がまずある。この文 章を一読するだけでも本書の値打ちは充分ある。

Part 1(p.27〜160)は"How to Do It"として、ホラリー・チャートを立てる瞬間の選択や天体(火星、木星、土星は蠍、 魚、水瓶のルーラー等)、ハウス(ハウス廻し等)、アスペクト(オーブの考え方、 アプライ及びセパレート等)、ディグニティ(p.98、106の、"Christian Astrology" からの有名な表等)、プラネタリ−・アワー、恒星、パート・オヴ・フォーチュン、 使用するハウス・システム(レギオモンタナス法)等に関する説明の章で、この章で 技術的な事はほぼ網羅されている。

レヴュア−曰く、失せ物捜し等、具体的事象を多く扱うホラリーでは、天体の象意 を表す事象、具体物の記述が多いのは当然なのだが、ホラリーの洋書を読み進めるうえ で、最も厄介なのが、それらが英単語としてあまた続出して来る事だ。

具体物だからそれらは殆ど名詞であり、英単語の名詞は動詞、形容詞、副詞等と異なり、意味が明 確でないと、読書が止まってしまう(先にゆけない)。

なかでも植物や人体の部位、病気の名称を−英単語の記憶力に自信のある面々は別として−辞書で調べつつ読み進 めるのはじつに手数の掛かる事ではある。

しかしながら、占星術生誕の地である西洋から遠く離れた日本で、Astrologyに一所、 懸命に取り組むならば、「はしょって」はならぬ、当然の作業なのは今更申す迄もな い事ながら敢えてここでくりかえす。そもそも便利さを追求する余り、私達人間は、 めんどうくさい、と云う個人的感情に基づき、時に大事な事迄容易に諦めたり、堅実 な作業を怠ったりし過ぎなのだ。

まぁそれはともかく、レクティフィケーションRectificationが数多の、オーブ1°のアスペクトを見つける 等の、イレクショナルElectionalが最適の配置を見い出す為のチャート廻し等の、それぞれ地道で集 中力と時間を要する作業を要する様に、ホラリーも上記基礎に基づく、相当の集中力 と時間とを要する作業を要求される。あたかもそれをも如実に読者に伝えるべく、 Part 2(p.161〜226)がある。

Part 2はホラリーのケース・スタディすなわち、バークレー氏のホラリー実践例の提示、 検証にあてられている。

この章での、氏の実践チャートとそれらの占断及び実際の結果とが照応しているのを読むのは圧巻であり、ホラリーを修得した者のみが 得られる喜びがあるだろうと、じつに僭越ながら氏を賞賛、称えたくなる位だ。ぜひみなさ んにも一読してほしい。これを読んだ時いけだ氏が上記『ホラリー…』の14頁で、慎 重に立てたホラリー・チャートが出生図にひけをとらぬ程、「宝物のように見える」 事がある、と書いていたのを思い出したのだが、例えば出生図に永くまじめに向き合 えばそれなりの、リーディングと実人生での出来事とが照応しているのを確認出来る のと一緒なのであろう。

勿論上述の通り、氏のレヴェルに達するには、そうとうの経験及びPart 1の技術修練の繰り返しを要するのは申す迄もあるまい。

Part 3(p.227〜251)はマンデンについて、Part 4は上述の通り占星術の歴史につ いてp.310迄記載がある。その他脚注、索引等があるが全349頁の大冊のうちホラリー について論じているのは226頁、約6割強であった。


009 Zipporah Pottenger Dobyns "Progression,Direction,and Rectification"
1st Editionが'75年の著書。内容は出生時間修正、いわゆるレクティ フィヶーションRectificationについてである。僅か101頁の、装丁 (レヴュア−所有版は緑色)もシンプルな愛すべき本、と云った処か。使用されてい るフォントもcourierで、まるでいにしえの、タイプライターに拠るレポート 小冊子のよう。

本編は75頁で以降はAppendix即ち付録である。101頁以降最後の3頁 には著者ジッポラー・ポテンジャー・ドビンズZipporah Pottenger Dobyns氏の写真付プロフィール、Workshops、Lecturesそし てBooksのリストが紹介されている。著者は自らレクティフィケーション歴は( 勿論当時)19年であるとしている。ドビンズ氏にかんする詳細は、私達の手近な処 ではジェームズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳、原書房)にくわしい。

本著作はキャロル・A・テブスCarol A.Tebbs"The Complete Book Of Chart Rectification"(レヴュ−済み)の参考文献 のひとつでもある。レクティフィケーションの概念等、基本的な事は上記テブス氏本 と大差がないのだが、最大の相違点は時代性に拠るもの、つまりパソコン占星術世代 の私達と異なり、手書きのホロスコープで作業、レクティファイしているという事で ある。エフェメリスを用いての計算、そして附録のfig.7の様な、手書きの表を 作成しながらの作業。

レヴュアーいわく、私達はもはや手書きでこうした作業を行う事は稀であろう。が しかし占星術に取り組むなら、少なくともこうした作業の原理程度は知っておくべき であろう。なかには原理云々どころか、作業を行う際に必要となる、室項表やエフェ メリスすらみたことがない、などと平気で宣う「アストロロジャー」がわが日本には いるようである(天文歴はホラリー占断の使い手にはいまでも必須アイテムであろう )が、彼(女)らは自らの発言に疑問を持つ事はないのだろうか。さしずめ気付きを 得られぬカウンセラーさながら、と云った処か。

まぁそれはともかく、以下、上記以外の、テブス氏本に記載のじゅうぶんでなかっ た、特記すべき点について述べる。

PHILOSOPHICAL PREMISES(p.1)。これは著者の基本的前 振り。「哲学」と云う事で木星に関する記述等がある。p.7には、裏表紙にも転載 された、「あなたの世界はあなたの理解の反映」なるタイトルを冠した文章もある。

BASIC TOOLSと題した章の、"12 Letter Alphabet"(p. 9)は、ドビンズ氏の旧著4作品で詳細に論じられた基本事項に関する言及である。 これらは本著では繰り返しになる為、最終附録にKeynoteとして羅列されてい る。

アスペクトは5タイプに分けられる、としている(p.9)が興味深いのはタイプ 4としてオポジションとインコンジャンクト(150°)を挙げているのだが、 150°のほうがオポよりもintegrateすなわち統合するのは容易でないと している。

上記テブス氏本でも少し触れていた、ドワッドdwadashamsa(dwad) に関しては、本著の方が情報量が多い(p.15)。著者はアセンダントのdwad signを"physical appearance"に関わる、としている。長じ て度数にはそれぞれ意味があり、それもレクティフィケーションに関わる技術のひと つとしている(レヴュア−いわく、本書に明言は無いが、度数の意味=サビアンか? )。

アングル(Asc、MC)は大きなイヴェントでほぼ常にアスペクトを形成してい ると述べた後に、ヴァーテクスVertexに対するアスペクトは"peer re lationship"すなわち仲間、人間関係の大きな変化を伴う、としている( p.19。レヴュア−曰く、ヴァーテクスがつねにホロスコープの西側に位置する事 を思い出して頂きたい)。

出生地を基につくるホロスコープと、移転した場合、現住所を基につくるホロスコ ープと、2通り考えるとより好ましい(p.20)。

プログレスProgressionにはおなじみセカンダリーsecondary の他にターティアリーtertiary,マイナーminorの2種があり、これら 2種は月の動きに関わる(p.27)。

ターティアリー・プログレスに関する詳述、計算法(p.31〜35)及びマイナ ー・プログレスに関する詳述、計算法(p.35〜37)。p.40からはエドワー ド・ケネディの出生時間検証をセカンダリー・プログレスで行いつつ、説明を行う形 になる。その出生時間検証は徹底的検証→仮説(出生時間AM3:57)提示→実際 (同AM3:58)提示、と云う流れでp.59迄続く。なんと著者に拠る、検証出 生時間と実際の出生時間との差は僅か一分である(!)。

著者の経験談、父親の死はプログレス月とネイタル土星がオポジションまたは150° になった時が多い、等(p.41〜)。以降、天体とアスペクト、そしてその際どう いう事が起き易いか、の記述はあちこちに散見出来る。

テブス氏本では少なかった、ナチュラル・ルーラ−についての記述(p.44)。

小惑星(ジュノー、ヴェスタ、パラス、セレス)とのアスペクトも拾っている。ヴ ェスタは"separations"に絡み易い(p.47)。小惑星については "normally supplemental"としている(p.52)が、著者は のちに"Expanding Astrology's Universe"('83) なる、小惑星にかんする著作迄も著す事になるのである。

p.62以降は上記ケネディ出生時間を、別の角度から検証すべく、ターティアリ ー、マイナー各プログレスそしてソーラー・アークSolar arcを駆使しており、 p.70からはケネディ氏の今後(当時)について述べ、75頁に渡る本編はおわる。 附録は手書きに拠る、ケネディ氏らのチャート、データ及び上記、ドビンズ氏の "Alphabet"の再録である。


010 Barnadette Brady "The Eagle And The Lark"
本著作はPrediction(未来予知)の様々な手法を紹介した本である。あ まりにも読みごたえがある本なので、途中、レヴュ−説明を箇条書きで済ませる部分 もあるので乞了承。現在では新装版もあるようだが、レヴュアーは内容未確認なので、 まったくの同内容かどうか定かでない。増補されている可能性は高いであろう。

冒頭から"To my father/who gave me the Eagle.../ and my mother/who gave me the Larkの言辞があり、はしが きである、"THE FABLE OF THE EAGLE AND THE LARK"で、著 者の云う"Eagle"(鷲)と"Lark"(雲雀)が何を表すかが判明する。

即ちそれは、唄う事に長けた雲雀が天上の神に歌を聴いてもらう為に、天高く舞う 事ができる鷲の力を借りる、と云う寓話に基づくものであり、「占星術師の直観はこ の寓話の、ちっぽけな雲雀のようであり、技術や方法論等、占星術師の技能は、力強 い鷲のようである」。

さて、上記未来予知に先立ち、著者は基本として抑えておくべきChap.1"THE ALPHABET"を用意する。ここでは、

1.未来予知での10天体及びノード軸、アングルやヴァーテクスVertexの 基本原理。

2.サターン・リターン等土星及びトランス・サタニアン同士のアスペクト。

3.アスペクトについての言及−ここでは45°や135°、所謂ハーモニック8 系統のアスペクトにも触れており、亦、150°のアスペクトは「とても圧迫感があ るが、時に"joyful"かもしれぬ」(p.29)としているのも興味深い。

4.ハウスの説明。このハウスの説明で出て来る、"Transit Grids" なる語の意味は、Chap.2での説明を俟つ事になる。

Chap.2"WORKING WITH TRANSITS"では、未来予知に於け る、トランシット(以下、T)の説明。Tの影響は「同時に奏でられるハープが同調 するかのよう」(p.46)であるとしたうえで、「あなたの友達があなたの許可な くあなたの車を借りた。結果、あなたは仕事場に遅れた」(p.48)なる具体例を 挙げ、「原因=行動=影響」なる理論を展開する。

 上記理論に倣えば、具体例は「友達=車がない=遅れた」であり、ハウス理論でゆ くと「11室(友達)=3室(移動手段)=6室(職場)」となる、としたうえで、 p.51から先にふれた、"Grid"を用いた理論に入ってゆく。

この"grid"即ち、T天体とアスペクトしているネイタル(以下、N)天体、 各々のNチャートでのハウス位置とそれらがどのハウスを支配しているかを記入する 表は、アスペクトする天体同士が各々いずれのハウスをシグニファイするかを簡潔に 参照出来るという点では有効である。未来予知のみならず、N読みでこうした読みを 苦手としている、或いは煩瑣であると感じている方々には便利なツールであるかもし れない。

著者はこの直後、上記grid表を作成(=鷲の要素)したのちの、ホロスコープ 読みは、占星術師各自の直観(=雲雀の要素)に拠るとして、読みの具体例を挙げて いる(p.54)。

そして「重要なのは多くのチャートがTの影響を受けるが、その影響の受け方はチ ャートの持ち主の対処の仕方次第である」(p.65)。この章は他にも逆行天体の 影響の仕方や、チャートがハウス・システムに拠り、ハウス・カスプのサインが異な る場合があり、一つのシステムに対する盲信への戒め、そしてTのオーブは0.12° 等、興味深い論が尽きないのだが、すべてに触れるわけにいかない。

Chap.3は"SECONDARY PROGRESSION"についての説明。

Chap.4"TIME MAPS"はT及びプログレス天体のアスペクトを時間 軸で捉え、"time map"なる表に当てはめつつ未来予知を行う方法を提示して いる。

著者は私達読者に、ナポレオン・ボナパルトらを「顧客として持った」つもりで取 り組む様促すのである。ここで著者は、19世紀以前生まれの彼らを占うのも、冥王 星等トランスサタニアンを含め対応している。

Chap.5は蝕及び、"Saros Cycles"すなわち、蝕のサイクルにつ いて論じている。

本書は他Chap.も読みごたえが充分な書であるが、最大のハイライトはこの章 及び巻末の付録の、著者に拠る、38種類の日蝕を論じた部分であるとレヴュア−は 考える。

この"Saros Cycles"は、一般的には、「月のサイクルである、 6,585.32日間−223の新月、あるいは18年11.333日。この期間に 月と太陽はほぼ同じ位置に回帰するので、回帰後の日蝕は回帰前と同じポイントを 辿る」(ニコラス・デ・ヴォアNicholas de Vore"Encyclopedia of Astrology"p.345)というものだが、著者はp.219〜228 の10頁に亘り、このサイクルの原理について、図をまじえつつ詳述を試みる。

これに拠り著者は、「私の発想、経験及びリサーチに拠る見方なので、違う意見な ら飛ばして結構」(p.308)と読者に断りつつ、回帰毎の日蝕には性格がある、 とし、それぞれについて論じるのである。具体例として著者は、1452年、1543 年、1687年、そして1905年の、「"Saros Series"14のサウス ・ノード」は、占星術、天文学そして世界を変えた出版技術に関わるとしている。

レヴュアーいわく、読者各自は自身にとって重要であったと考える日蝕が上記38 タイプ(=19種×サウス・ノードあるいはノース・ノードの2つ)のいずれにあた るか、p.307〜336間で探し、検証してみるとおもしろいかもしれない…なか にはおもしろい処か、仰天する向きもあるのでないかとレヴュアーは推測する。

それにしても、本書や"Fixed Stars"等、ブラディBrady氏の著書が Amazon.co.jpの、Astrologyカテゴリーでしばしば上位にランク されているのがなんとなく判る気がしてきた。しかもこれが氏の処女作とはじつに恐 れ入る。


011 Vivian E.Robson "Electional Astrology"
1st Editionは'37年か。著者ヴィヴィアン・アーウッド・ロブソン Vivian Erwood Robsonはかの碩学アラン・レオAlan Leoとの 共著もある人物だが、本書に著者に関する紹介文が何もない。Astro Data bankに拠れば、占星術師であるのみならず、数学者でもあったようだ。Ama zon.co.jpで検索すると、恒星や人間関係を扱った著作もあるのがわかる。 1890-1942。

占星術のカテゴリーの一つである、イレクショナルElectional即ち、「 時機を選定する占星術」を論じた本。

私達一人ひとりの実人生が出生時間ならびに場所に基づく、ネイタル・チャートの 表す象意に基づき、進んでゆくのを逆手に取った技法、すなわち先にクライエントに とって好ましいチャート(=クライエントにとって好都合な、物事をできるかぎり望 み通りに進めてゆく配置)を作成する為の、時機と場所を選定する、というのがイレ クショナル占星術である。

申す迄もなき事であるが、ここで「クライエントにとって好ましい」のは何がかと いうと、クライエントが興す、仕事(開店等)や結婚、旅行等様々なイヴェントが円 滑に進む事であり、詰まる処、占星術においては私達人間の出生のみならず、あらゆ る事象にホロスコープが作成可能である、という事である。

尚本書はチャート等の図や表は一切ない。

本書を一読してみて、一ついえるのは、本著がAmazon、Astrology ランキングでしばしば上位にあるのは、簡潔に英知のみを伝えている処が多くの占星 術研究者や占星術師に受け入れられている故なのだろう、という事だ。以下、レヴュ アーが要点と捉える部分を、字数の許す限りピックアップしてゆく。

p.13〜20"INTRODUCTION" イレクショナル占星術にはラディカ ル・イレクションRadical Election,マンデン・イレクションMun dane Election,エフェメラル(ホラリー)・イレクションEpheme ral(Horary)Electionsの3種があるという。ここでいう"Ra dical"とはホラリーで云う処の、読み進めるべき、判断して差し支えのない、 の意と思われる。

p.21〜31"GENERAL PRINCIPLES" 最も重要なシグニフィヶ ータ−は月。次いでAsc・MCのシグニフィヶーター即ち"lords"が重要。 アンギュラー・ハウス(1,4,7,10ハウス)のサインや其処にある天体が、悪 いアスペクトや、アフリクトする天体の影響下にないか、注意すべき。

結果が出るのが早いか遅いかはサイン次第である。例えば早く出したいのであれば カーディナル・サインを選ぶべき。

最も重要な支配星は、それぞれのイレクション・チャートに関わるサインに配置す べきであり、Ascに対しても同様の配慮を要する。例えば旅行の為のチャートであ れば、支配星は水のサインに配置する、等。

逆行はしばしばトラブル、困難や遅れの原因になる。

太陽あるいは月をAscに配置する事を避けるのは、あらゆる場合において必要で ある。但しそれらが獅子か牡羊にあり、良いアスペクトを持つ場合は別である(レヴ ュアーいわく、このように、多くの配置にこのような条件付が伴う。これら条件を、 立てたチャートひとつひとつ検証してゆくのは、かなりの集中力を要するものと思わ れる。さらに云えば、いにしえの先達は皆、天文歴を用いての、手書きのチャートで 行っていた事をも思い出す必要がある)。

ホラリー占星術同様、イレクショナルではノース・ノード、フォーチュナ即ちパー ト・オヴ・フォーチュンを大いに用いる。イレクションに於ける、1〜12ハウスに かんする叙述。

p.32〜40"THE MOON IN ELECTIONAL ASTROLOGY" 月が光を増してゆく途上にある(=新月→満月の途上)かまたはその逆か。

新月から12時間の間は"Combust Hours"であり、時機選定にはよろ しくない時間帯である。

プトレミーPtolemyは恒星との関わりにも留意を促しているという。

月の配置に最もふさわしくないのは、"Via Combusta"即ち天秤15° 〜蠍15°で、これは殊に商売、旅行、結婚、そして女性に関わる事においてである。

古代の占星術師が、月が弱められると考えた配置、10種類に言及。

月がどのハウスに配置されるかが、イレクショナルでは最後に考慮すべき事であり、 能う限り、イレクションに関わる事象を支配するハウスか、Ascを除くアングルに 配置されるべきである。

月がマレフィックにアプライしている場合、そのマレフィックをAscの支配星に するのがベストである。

p.41〜55"THE LUNAR MANSIONS AND ASPECTS" この 章では28の月相及び月と他天体とのアスペクトについて、箇条書きで述べている。

アスペクトの項は、1930年頃に発見されたばかりの冥王星は考慮外となってい るが、1770年代に発見された天王星及び、1840年代に発見された海王星は含 まれている。

p.56〜64 "PLANETARY HOURS" ホラリーでもおなじみの、プラ ネタリー・アワーについて述べた章。立てたイレクション・チャートがそれぞれ、ど の天体のアワーとなるか、それに拠り各チャートはどのような性質を帯びるかについ て箇条書きしている。

P.65以降はイレクションの目的別に、それぞれ章を設け説明しているが、それ らのなかには、プレゼントを受け取る等、現代の私達が普段、何気なくしている事に かんするイレクションもある。亦、"When becomin'a freemason" 等、いにしえの欧米人はともかく、現代日本人である私達には必要でなさそうな情報 もたくさんある。メディカル・イレクションについては、膨大な知識を要する分野な ので、充分な詳述の為には不十分であり、著者の手に余る事である、としたうえで論 じている(p.106)。巻末にはGLOSSARYならびにINDEXがある。


012 Bil Tierney "Alive and Well with Neptune"
タイトルの通り、海王星について書かれた、'99年刊行本。著者は天王星につい ての本、"Alive and Well with Uranus"もこれに先立ち著して いるのだが、本書はその続編であり、現在ではなんと更なる続編、"Alive and Well with Pluto"迄ある。

海王星のうおサインへの回帰が果たされた昨今下での、本書の精読は有益なものに なるであろう事を前提に以下、レヴューを試みる。まず、著者の本書に於ける文体に ついて。

海王星について書かれているだけの事もあってか、ポエジーに溢れている文体であ るといえる、そして同時に、時に冗長になっている文体である、ともいえる。結果、 見なれぬ英単語が、恰も海王星のごとく増長、頻出する機会を助長している、といえ る。

例えば、「海王星と天王星が、ともに水瓶サインに同居しつつ、21世紀を迎える にあたり」と云った内容の文章を、
,br> "As we enter the twenty-first century-with imaginative Neptune now passing through offbeat Aquarius and shaking hands for a spell with wild trickster Uranus in this same oddball sign"(p.8)。

あるいは、トランジット海王星に対峙する、難儀さに関するくだりでは、

"However,that's often easier said than done, especially with a tricky planet like Neptune who'd rather slip in through the back door, unnoticed,than meet us face-to-face on the front porch"(p.26)。

英単語のヴァリエーションが増長するのは、私達日本人−英語を得意とする方々は ともかく−にとって、本書を読みすすめるうえで、厄介な点のひとつである。

 海王星だから、この文体なのだろうか?天王星の本では、天王星らしく、もっとシ ャープな文体なのだろうか? むろん、この疑問は上記、天王星本を購読すれば解決す る事なのだが。

ともあれ、著者は'70年代から活躍なされているAstrologerであり、 また本書の参考文献もリズ・グリーンLiz Greeneやスティーヴン・フォレス トSteven Forrest、ハワード・サスポータスHoward Saspor tas等の、しっかりしたものばかりな処からも、書かれている内容にまちがいはな いと言える。

 それに本編に入ると、遅くとも、ハウスのトランシット(p.57〜)を読むあた りでは、慣れて来、内容に充分集中できるものと思われる。

さて、具体的な内容について以下述べてゆく。重要と思われる箇所はレヴュアーの 一存で訳出しているが、原文の文体が上記の通り、レヴュアーの英語力では追随しき れぬものなので、あまり良い日本語になっているとは云い難い、と予めお断りしてお く。

INTRODUCTION(p.1〜9)は序章。"TWO FACED PLANETS :MARCURY AND VENUS"の項は文字通り、水星は双子サインと乙女サイ ン、金星は牡牛サインと天秤サイン、それぞれ2つのサインのルーラーである事を述 べ、これら天体が海王星のトランシットの影響を受ける際、ルーラー毎に影響は異な るから、本書ではルーラー毎にその影響を記述する、と著者は表明している。

Pt.1(p.13〜82、Chap.1〜4)のなかのChap.1"SETTING THE STAGE"は、"GOOD TRANSIT,BAD TRANSIT?"等 の項を含む、のちの本論に至る前のセット・アップである。"WHY WORRY"の 項では、頑なであればある程、海王星のトランシットの影響に拠り、私達は病んでゆ く(p.20)とある。

Chap.2"SWIMMING WITH NEPTUNE"(こういった表現多い) では、文字通り、海王星のトランシットを「泳ぎこなす」事を述べている。

海王星が12のベールを装った、人を惹き付ける踊りを始めるやいなや、私達のヴ ィジョンは曇り出し、私達に見慣れぬ、内面でのリアリティに直面させ、神秘の、私 達をして平静を失わせしむる空気が優勢になる(p.25)。

"STRANGERS IN THE NIGHT"では、土星外惑星−特に海王星−は 背の高い、闇の魅惑的な見知らぬ、惹き付ける人。あたかも満月の晩にクルーズ船で 出会うのを、私達が夢見てしまうようなタイプである(p.28)。

私達の最も重要な海王星トランシットのあいだに、私達は涙するかもしれぬ、がし かしそれは喜びの涙にもなりうる、云々(p.32)。

Chap.3、4は来たるPt.2(p.83〜282、Chap.5〜17)の 前置きである。

Pt.2のChap.6から17迄は順に1室/火星(=1番目のサイン、牡羊の ルーラー)→12室/海王星(=12番目のサイン、うおのルーラー)を海王星がト ランシット天体として、運行する場合の記述、つまりChap.3、4のさらなる掘 り下げである。

レヴュアーいわく、7室以降すなわち、集合的な事象を扱うハウスで、海王星はよ り力を発揮する、と筆者はこれらのなかで考えているようだ。

巻末には参考文献リストがある。


013 Robert Hand "Planets in Composite"
現代占星術界の中心的存在である、ロバート・ハンドRobert Handの、処 女作にして、のちに名著"Planets in Transit"等を生んだ、 "Planets"シリーズの一作目である。

"Horoscope Symbols"等、他の著作もそうだが、氏の文章はとに かく読みやすく、内容もまた判りやすい。これは、洋書を読む習慣のすくない、日本 人の私達にとって、とても重要な事である。

本文に入るまえに、「コンポジット・チャート(以下、C.C.)の父」と云われ る、ジョン・タウンリーJohn Townleyによる、まえがきがある。

氏は本書('75年刊)に先立つ'73年に、"Composite Chart" を、そして'00年に同名著書の増補版を、それぞれリリースしている人物である。 まえがきを任される人物としては、このうえない人選であろう。

序論、冒頭から著者は、C.C.の技術が「最も信頼出来、しかも記述するに足る、 新たな技術である」と述べ、ユニット・ベクトルunit vector、そしてベ クトルの合計である、リザルタントresultant(物理学用語で「合力」の意 )なる言葉を、たとえとして用い、「C.C.の天体配置は、2人以上の人物のホロ スコープでの、天体配置の合力である」とし、本書の目的を、

1.C.C.の作成技術にかんする説明。

2.C.C.になれ親しんでもらう。これは、

(1)その読み方の説明。

(2)ケース・スタディ。ここではプログレス、トランシット、ヴァーテクス、そし てソーラー・リターンについても論じる。読み方はネイタル・チャートのそれとは異 なる。

(3)天体が各ハウスに在籍する場合、そして他天体とアスペクトする場合の考え方。

の3つの方法によって行う、としている。

Chap.1"Casting the Chart"(p.9〜28)の内容は上記1. にあたる。

著者は、C.C.は複数のホロスコープにおける、天体や感受点のミッドポイント をみいだす事で作成される、と、まず結論から入っている。

ミッド・ポイントにかんしては、くわしくはかのエバーティンEbertinや、 ドン・マクブルームDon McBroomの著書を参照願うとして、ネイタル・チャ ートの場合であれば、文字通り、天体間のまんなかのポイント、度数を算出すること をさしていた。

C.C.の場合、複数の人物をあつかうチャートなので、太陽なら複数人物の太陽 の、度数の中間地点を算出すること、すなわちネイタルの場合と異なり、同じ天体の 中間地点を算出する事になる。

C.C.でのミッド・ポイント算出の注意点として、複数人物の同天体位置が 150°以上離れている場合である、とし、その理由ものべている。

そしてハウス・カスプの計算方法の説明、詳述がある。ここでの注意点は、アセン ダントとヴァーテクスにかぎり、算出されるアセンダント以外に、コンポジット・ア センダントComposite Ascendant、そして算出されるヴァーテクス 以外に、ディライヴド・ヴァーテクスDerived Vertexなるものがある、 としている−すなわちアセンダントとヴァーテクスはC.C.では、2つある事にな る。

以下、3人以上のコンポジットを算出する際の問題点、そしてC.C.が複数人物をあ つかうとはいえ、多くとも10人が限界である、等の記述をもってChap.1 はおわる。

Chap.2"Reading the Chart"(p.29〜38)の内容は上 記2-(1)にあたる。

ここでも著者は結論から入っている。つまり、C.C.は(ネイタルのように)個 人ではなく、複数人物の関係をよむ、という事が、ネイタルを読む事とのちがいであ る、というのだ。

以下、このChap.の要点として、

a.トランスサタニアンは、アングルとの合の場合のみ重要。

b.マイナー・アスペクトの考え方は、まだまだ研究が必要で、たとえば、クイン タイル(72°)はセクシャルな関係では重要と考えるが、いまだ記述に足る程では ないから、読者諸兄の研究、そして新発見も著者はまちたい、としている(レヴュア ーいわく、氏の文章にはこういった、謙虚さ、真摯さがうかがえる表現が、あちこち に散見される)。

c.チャートを読む手順(1〜9)。 まず、コンポジット化されるまえの、複数の ネイタル・チャートを理解する事、そしてどういった関係であるかを知る。コンポジ ットの場合、ひとつのハウスに4天体以上を含む事が多く、そのハウスは重要になる、 等。

Chap.3"Case Studies"(p.39〜68)の内容は上記2- (2)にあたる。

ケース・スタディは、Chap.2で示された手順にならい行う、と著者はあらか じめ述べている。

5つのケース・スタディが掲げられている−なかでも4つめはニコラスロシア皇帝 とアレクサンドリアロシア皇后、5つめはおなじみフロイトFreudとユング Jung、という、著名人のそれ−が、それぞれに固有のテーマがあり、独自の読む 価値がある…それどころか、この本で一番おもしろいChap.である、とレヴュア ーは考える。

なかでも興味ぶかいのは、ケース・スタディ3の末尾で、C.C.を関係性のネイ タル・チャートと見立て、そのチャートのプログレス・チャートと比較しているくだ りである。

ここで著者はなんと、この手法が有効である事を逆利用、すなわちC.C.でレク ティファイRectifyを行う事が、容易でないと前置きしながらも、可能なケー スも時にはあり、このケース・スタディ3はまさにそのひとつの具体例である、とし ているのである(p.57)。

Chap.4〜15(p.69〜362)の内容は上記2-(3)にあたる。

Chap.4はC.C.における、ハウスの説明、そしてChap.5〜15はC. C.における、10天体およびノード軸がそれぞれ12ハウスに入室した場合と、そ して他天体ならびにアセンダントとアスペクトした場合の傾向についてのべている。

すなわちクック・ブックCook Book体裁でまとめられている、といえるが、 文章の総分量は約300ページと、そうとうなものになる。


014 Rod Suskin "Synastry Understanding the Astrology of the Relationship"
'08年刊行の著書なので、わりと最近の作品である。シナストリーSynast ryとは人間関係を扱った占星術の技法であるが、本書はその為の、実に多岐にわた るツール…ネイタル・チャートとそれら複数を扱った二重円やコンポジット・チャー トの読み方、そしてそれらの進行チャートから関係性のさまざまな時機を読み取る、 等…及び実例、ケース・スタディを提示しているばかりでなく、私達が人間関係、対 人関係でなぜ、同じ過ちを犯してしまうのか、等、人間関係それ自体の考察をも大い に扱っている。

本文は178ページで、参考文献やワークシート、チャート等を収めた附録が70 ページある。ワークシートは本文と参照しながらチェックしていくと判りやすく、シ ナストリーを実践で行ううえでのよきツールとなりうる、といえる。さらに、各Ch ap.始めに、その章の要点を箇条書きで綴っているのも、かさねがさね懇切叮嚀と いわざるをえない。

西洋占星術の洋書には、一冊まるごと、日本語の翻訳が望まれる、良書がまだまだ たくさんあるけれども、本書もそんな一冊である。著者のロッド・サスキンRod Suskinはなんと南アフリカ在住の、'89年以来のAstrologerで、 国営放送の占星術番組(!)のホストも勤めており、亦大手新聞に記事を投稿してい る(!!)という。

本書はまず、かの心理占星術の巨匠、ノエル・ティルNoel Tylに拠るはしが きから始まる。

そして冒頭、

「あなたの価値や信念、そして考えを公にし、(それらを見聞きした)周囲の人を して、あなたがどんな人かを逆照射し、彼らがあなたをどう思うかを写し出す、魔法 の鏡を想像してください」

「この鏡の為の青写真を持っている、と想像してください」

とあり、これを受け、シナストリーとは人間関係の占星術であり、この本はあらゆ る人間関係の上記「青写真」を創造し、分析する為の方法を示す、としており、それ はあらゆる関係にあてがう事が可能であるが、本書では特にロマンチックなそれを扱 う、としている。

シナストリーは人々が互いに何を持ち寄り、そして互いにどこで衝突するかを示す。 2つのチャートを一緒にした時何が起きるかを理解すれば、クライエントに何が反映 し、彼らが求めるものがもたらされる、としている。そしてp.2には本書の方法の 大要を、箇条書き5項目にまとめている。

Chap.1(p.5〜16)では、占星術以前の、人間関係そのものにかんする 考察に重点が置かれている。

Compatibility(適合性、相性が良い事)という事はどういうことな のか、またそれに対し過去の経験に基づいている幼少期の感情経験がどう影響するの か、はたまた、私達はなぜ人に対し第一印象を持ったり、作ったりし、そしてなぜそ れら第一印象がしばしば、相手の実像とは異なったものと判明するのか。

姿形、容姿はアセンダントに拠る。そして人々は他人にどう見られたいか選び、自 らコントロールしている。

各サイン毎のアセンダントの特徴、キーワード、そして第1ハウスに各天体が入室 した場合、容姿に及ぼす影響、そして第一印象とは別に、言葉、喋り方に拠る印象と いう点で重要な水星のサインと、そしてそれが太陽のサインと異なる場合にかんする 叙述。

Chap.2〜4(p.17〜60)は相性を読む以前の、ネイタル・チャートを しっかり読む事に焦点を当てている。

いかにチャート全体が人間関係の方向性や欲求を示すか。ホロスコープの半球の強 調、エッセンシャル・ディグニティ、アクシデンタル・ディグニティ。

なかでもアクシデンタル・ディグニティに着眼する事は、天体がアンギュラー、サ クシーデント、カデントのいずれのハウスにあるか、考察する習慣が身につくという。

相性をエレメントだけでまず比較検討する−相性の良いエレメント、なんとかなる エレメント、難しいエレメント。月と水星、感情が表現されやすい傾向にあるか否か、 価値観のシステム、すなわち金星のエレメント、等。

個の価値を表す2室、愛、セックス、そして快楽の5室、愛を受け入れる能力の11 室、そして8室をも含めた、いわゆるサクシーデント・ハウスについての叙述は、 本書のはしがきを担ったのがかのノエル・ティル氏であった事の妥当性を明らかにす るとレヴュア−は考える。

相性を扱う占星術なので、1室-7室の対人軸にスポットを当てる以前に、人と向 き合う以前の、ホロスコープの持ち主の自己価値、そして愛をどう扱うかという事に 着眼すべき、という意味とレヴュアーは考える。

Chap.5、6(p.61〜110)はいよいよシナストリー、2重円に入ってゆ く。

さっそくであるが、ブレットとアランの具体例は判り易い。p.72から始まる、 シナストリーにおける天体のアスペクトの記述はクックブック形式であるが、全組み 合わせを網羅している訳ではない。また、7年サイクルすなわち、土星=29年(≒ 7年×4)、天王星=84年(≒7年×12)、海王星=165年(≒7年×24) やChap.6のトランス・サタニアンのアスペクトについての叙述もある。

Chap.7 (p.111〜124)はコンポジット・チャートの父といわれる 占星術家ジョン・タウンリーJohn Townleyの説と、本書とおなじ、シナス トリーにかんする著作のあるロナルド・ダヴィソンRonald Davisonの説 にかんする検証。

そしてChap.8(p.125〜160)は「いつ関係が始まったか、定義が難 しい」としたうえで、プログレスやトランシットを用いての、「この関係は続くか? 」「関係の危機はいつ頃か?」等を判断する方法についてのべ、ケース・スタディと して、凄惨な結末で関係を終えた、O.J.シンプソンとニコル・ブラウン・シンプ ソンの関係を検証するのである。

Chap.9(p.161〜178)では実践の場で、クライエントに直面する際 の、占断する際の注意点が論じられる。

2人のうちのいずれにも、感情的に加担してはならない、とか、あるいは、クライ エントが自身に不利になる事実を隠していないか、慎重に見定める、等。


015 Raphael "Raphael's Mundane Astrology"
占星術の古典的作品を大いに扱っている、黄色と白の表紙でおなじみの、Kess inger Publishingからの出版物で、国家や政治的な事柄を占う占星術、 すなわちマンデン占星術について書かれた本。僅か80頁の、英知のみをシンプルに 伝えた本といった処である。

著者のロバート・トマス・クロスRobert Thomas Cross(ラファエル Raphaelは筆名)は米Wikipediaに拠れば、1850年生まれの英国 の占星術師で、かの"Raphael's Ephemeris"で名高き人物である。 1932年没。

まず序言で著者は、占星術を学ぶ者達に、永きに渡り放ったらかしにされてきたマ ンデン占星術が、本書に拠り彼らの注意を惹く事を願う、結局、国民や国、都市の ほうが個人より重要なのだから(レヴュアーいわく、水瓶サイン的視点)、と述べる。

さらに著者は、このマンデン占星術に関する著書は17世紀のラムゼイRamsey に拠る、"Astrology Restored"以来であるとし、各都市が場所を 異にする事に拠る影響をわきまえれば、どんな場所の運命も予見出来るとしている。

Chap.1はマンデン占星術の概要にかんする記述の章である。各国における、 太陽が牡羊サインにイングレスする瞬間(=春分入り)の図が、国それぞれの未来 予知の基礎となる、そして牡羊と同じカーディナル・サインである蟹(=夏至)、天 秤(=秋分)、そして山羊(=冬至)にイングレスする瞬間の図も有効であるとして いる。

また、日蝕・月蝕そして20年に一度起こる、木星と土星の合すなわちグレート・ コンジャンクションも国の未来予知には重要であるとしている。なお、ここでは、 '30年頃発見された冥王星の使用は勿論言及されていない。

Chap.2は天体、サイン、アスペクトの説明。

興味深いのは、緯度を扱ったパラレルをアスペクトに含んでいる事、そしてこのパ ラレルをコンジャンクション、オポジションに次いで影響の大きなアスペクトとみな している事(スクエアやトライン、セキスタイルはパラレルの次点扱い)であり、そ の許容オーブについての説明も周到に行っている事である。

Chap.3はマンデン占星術での、12のハウスが何を象徴するかにかんする叙 述。これら象徴の記述はもちろん、20世紀初頭の社会概念に基づくものである。

Chap.4はマンデンに於いて、天体が何をシグニファイするかにかんする叙述。

Chap.5はホラリー等でお馴染みの、エッセンシャル及びアクシデンタル・デ ィグニティについての叙述。

Chap.6はマンデン図の読み方にかんする叙述。カーディナル・サイン、フィ クスド・サイン、ならびにミュータブル・サインがそれぞれライジング・サインにな った場合の影響の持続期間や日蝕・月蝕の影響を大きく受ける国にかんする記述。

Chap.7は外国のマンデン図の作成にかんする叙述。著者在住の英国での、グ リニッジを基点とした図ならびに、ニューヨーク等の他国の街の図の作成方法につい てのべている。

Chap.8〜19は各ハウスに天体が配置となった場合にかんする叙述。7ハウ スの章では、戦争が起きる場合、相手国がその国からみて、どの方角にあるのかを判 断する方法についてのべ、マンデンで最も重要なハウスである10ハウスの章では、 政府の浮沈を日蝕に絡め触れている。

Chap.20は19章迄の話を踏まえ、マンデン図の読み方にかんする、さらな る考察を行っている。まず春分図とその直後の新月図が重要であり、春分図はAsc の上昇サインが重要である、としている(これは6章でも触れていたのと同じ)。

Chap.21はマンデン図の具体例として1910年の春分図が掲げられている。

図は古典でおなじみの、四角の図。一見するとメジャー・アスペクトをなしていな い月(獅子10°41')と火星(双子4°26')とが、赤緯をほぼ同じとしてい る(22°10〜18')事から、「両者がパラレルのアスペクトにある為、"Ma rtial tendency"がある」とし、リーディングを進めている。

Chap.22は蝕にかんする叙述。マンデン占星術においては、太陽がカーディ ナル・サインにイングレスする瞬間の図(春分図、夏至図、秋分図、冬至図)以外に も、この日蝕・月蝕図も重要である事にフォーカスした章である。ここでも6章で触 れた事をおさらいしつつ、更なる考察を進めるのである。

活動宮、不動宮、そして柔軟宮、それぞれにおける蝕の影響の持続、等。またサイ ンを火・土・風・水に分けての影響にかんする叙述もあり、カルダンCardanや プトレミーPtolemyら、古代の叡智達の言葉も引用されている。

Chap.23、24は日蝕、月蝕が各サインのデカネイツ、すなわち10°ずつ の区間(0°〜9°59'、10°〜19°59'、20°〜29°59')で起き た際の、地上で起きる事象を具体的に述べている。

レヴュアーいわく、蝕における具体的事象の記述、といえば、ブラディBarne dette Brady著"The Eagle and the Lark"(レヴュー済) を思い出すが、ブラディ氏の著述とここでの、ラファエル氏の著述とを比較、検討し てみるのも一興かもしれない。むろん、ブラディ氏の著述はマンデン占星術に限った ものでない点は事前にわきまえる必要があるけれども。

Chap.25は天体のコンジャンクションにかんする叙述。グレート・コンジャ ンクションはもとより、18世紀以降発見された天王星、海王星が他天体と絡んだケ ースについても述べている。

Chap.26は地震の予測について。著者は地震予知の方法を9項目に分け詳述 ののち、1822年8月13日シリアでの地震他3つの地震の検証を行っている。

Chap.27は彗星について。いにしえにおいては、この彗星が人々に「天の啓 示」と看做されていたのは周知の通りである。ここでは具体例として日露戦争も取り 上げられている。

最後の章である、Chap.28は各サインが支配する国や街を挙げている。著者 はここで日本は(天秤でなく)牡羊としている。


016 John Addey "Harmonics in Astrology"
オリジナルは'75年だが本書は'09年刊4刷版(新装版)。サブ・タイトルは 「いにしえの科学を新たに理解するにあたっての入門テキスト」。御存知の通りハー モニック占星術の嚆矢・先駆的一冊で、著者は本書上梓の為に20年の研究、歳月を 費やしている。

新版への導入として、チャールズ・ハ−ヴェイCharles Harveyに拠る 文章が冒頭にあるがこれは'96年刊2刷版でのそれと同じのようだ。彼の著書とい えば、英国でのベスト・セラーである、スージー・ハ−ヴェイSuzi Harvey との共著『月と太陽でわかる性格事典』(鏡リュウジ訳、ソニーマガジンズ)が有名 だがこれ以外にもマンデーンやメディカル・アストロロジー、心理占星術に関する著 書も有する方である。

ハ−ヴェイ氏はここで本書が数の象徴の重要性を強調しており、それがサイン、ハ ウスからアスペクトそして度数領域迄の理解の為に有用である事を述べている。

Pt.1"THE GENERAL THEORY"このパートに含まれる1〜10章 はハーモニックにかんする原理を中心に扱っている。まず1.は本書の目的を述べた 章である。

2.「波を紹介する」3.「波について、もっと」の2つの章はハーモニックで必 携の波の話である。音楽用語としての倍音、そして波には長さ、振幅の広さ、そして 位相があるとし、その説明を行っている。

4.「実演」冒頭では著者の、占星術研究に対する真摯な姿勢が伺える文章からか のミシェル・ゴークランMichel Gauquelinの有名な研究を例として論 を展開している。

そのガウケリンの研究とは、3647人の物理学者・科学者達のネイタル・チャー トに於ける土星の位置をデータ計上したもので、なるほど、Asc・MC直前の度数 域が抜きん出ているという傾向は見られるにせよ、一見するとランダムなものである。

これにたいし著者は土星の分布状況にはハーモニック4(360°の円のなかで 90°ごと)の傾向がみられるとし、その例証に掛かるのである。

5.「ハーモニックの象徴性向けの概念的枠組み」ここで著者は前章で試みたハー モニック4との比較対象として、同じガウケリンに拠る、2088人のスポーツ優勝 選手のネイタル火星のデータにハーモニック3を見い出し、結果4と3の数字の象意 を導き出しており、続く6.「昼間の円でのハーモニクス」では同様にハーモニック 12に取り組むのである。

7.8.の2章は「黄道の円でのハーモニクス」、そしてそれらに続く9.「アス ペクト円におけるハーモニクス」は著者自身、読者に理解を得るのが本書中、最も難 しいであろうと考える章で、レヴュアーも一読後それはその通りかもしれないと考え た章であり、10.「概括」はハーモニックの基本理論に満ちている事が充分判明し た、Pt.1まとめの章である。

Pt.2"PRACTICAL APPLICATIONS"はいよいよ本格的にハ ーモニック・チャートに取り組む部分である。本書に於いて、最も読みごたえのある Pt.であるとレヴュアーは考える。

11.「ナヴァムシャNavamsaチャート」は9番目のハーモニックを用いて のハーモニック・チャートとその重要性の導入について述べた章である。まず著者は ヒンドゥー占星術家が占断の場に於いて少なくともネイタル・チャートとナヴァムシ ャ(9番目の次元)・チャートの2つかまたはそれ以上の複数チャートを作成する事 を挙げ、ナヴァムシャの説明を行っている。

それは各サインを3°20'(=30°÷9)ずつに分割し、牡羊0°〜3°20' 間をナヴァムシャ(≒ハーモニック9)の牡羊領域、同じく3°20'〜6°40' 間を同牡牛領域、という具合に割り当ててゆくもので、結果算出された度数を纏めた ものである。

9のみならず数字にはそれぞれ象徴があり、例えば9ならば結婚相手である、とし ている。長じて数字の象徴はゾディアックの象徴とも関わりがあるとし、亦ピタゴラ スや古代の哲人が最初の9つの数値に重要性をみいだした事にも触れている。

12.「5番目のハーモニック・チャート」は前章で360°の円を「分割してい た」のを、「倍数を掛ける」方法(両者は結局同じ結果を導き出す)に替え、それを 具体的に明示する章である。また数字を分割し、分割された数字一つひとつの象意を 追う事で数字の象意を検証する試みもしている。

例えば5を2+3と捉えた場合、まず2と3が何を象徴するかを鑑み、それに拠り それらの和である5の象意を考えてゆく、等。

p.105では、

 ・アストロロジカル・アソシエーションAstrological Associa tionの初代代表ブリガディヤー・ファイアブレイスBrigadier Fire brace、

 ・彼の後を襲った著者アディ、

 ・そして本書はしがきを担った、同三代目のC・ハ−ヴェイ、

 ・ロンドン・アストロロジカル・ロッジ代表ロナルド・ダヴィソンRonald Davison、

・その前任者チャールズ・カーターCharles Carter、

・さらにアメリカ最大の占星術家であるディーン・ルディアDane Rudhyar、

以上6名の占星術界大物のネイタル太陽、月、土星、天王星(著者は土星、天王星 の2天体を、占星術師のネイタル・チャートのなかで重要視している−むろん、この 意見に対する反論、ならびに他天体の影響にも寛容な条件書きも行ってはいる)、 AscそしてMC計4天体、2つのアングルポイント、計6つのポイントそれぞれの 度数のハーモニック5の度数を導きだしそれら36(=6人×6ポイント)のうち不 明なものを除く30の度数の分布傾向を検証している。

Pt.2の残り(13〜16章)も高興だが字数的にこれ以上、充分にレヴューす る余裕がない。Pt.3"PROBLEMS"(17〜22章)は占星術に於ける展 望、問題点を論じているが、なかでもおもしろいのは20.「占星術、ハーモニック そして遺伝学」の章で、著者はみずからの親族を具体例とし複数世代に亘りチャート に類似性がある事を喝破するのである。


017 Dane Rudhyar "An Astrological Mandala"
もはやサビアン・シンボルSabian Symbol解釈の古典、といえる一冊。 わが日本では松村潔氏がサビアン占星術の伝導・流布に於いておおいなる影響力を発 揮したのは周知の通りであるけども、かの氏もそもそもはこのディーン・ルディア Dane Rudhyar氏の著作を熟読している訳である。

松村氏のサビアンに馴染んだ方々も、サビアン占星術のルーツを辿る意味でも、本 書はじつに興味深いと明言しておく。またルディア氏から直接指導を受けた先達、直 居あきら氏の著作を読み、本書と比較してみるのもよいだろう。

'73年の著書で、タイトルにMandalaの語がある通り、サビアン・シンボ ルを人間の、精神成長過程を示した曼荼羅と捉える事が可能なのは周知の通りである。 これをルディア氏がいかに綴ったか、という点が本書の主旨になる。

導入は著者が'30年ロサンジェルスで、マーク・エドモンド・ジョーンズMarc Edmund Jones氏に逢った時の話から始まる。御存知の通り、ジョーンズ氏 はこれに先立つ'25年、女性詩人エリス・フィーラーElsie Wheelerの チャネリングに基づき、360のサビアン・シンボルを生み出しており、その普及の 為の講座ならびにそのテキストをこの時点で持っていた。

そのテキストと、当時既にユング心理学や西洋・東洋哲学にも通暁していたルディ ア氏との出逢いが、20世紀占星術の歴史に大きな影響をもたらした、最初の一歩で あったのは申す迄もない。本書導入の文章としては、申し分なきエピソードである。 また巻末Appendixに掲載されている、ジョーンズ氏との往復書簡も、このエ ピソードを踏まえ通読すると一層高興である。

それにしても、ジョーンズ、フィーラー両氏のシンボル創造から本著出版迄、およ そ半世紀の月日が流れているのは、サビアン解釈それじたいが決して容易なものでな かった事を私達後世の人間に推測せしめるであろう。事実、かの松村氏でさえ、最初 のサビアン関連大著『神秘のサビアン占星術』('91年)冒頭で、その解釈に手間 取った事を詳らかに述べているほどである。

Pt.1は(人)生のサイクルを、閉じたシリーズと看做し、それを考察する章で ある。ここで著者は度数を5°ずつに括る等の、意識の進化を捉える方法を明確にし ており、本書のメインである次章を充分解釈する為にこの章の理解は必至である。

Pt.2はシンボル×360の解説である。著者はまず12サインを、ホロスコー プの円とみなした場合の、前半球(牡羊〜乙女)と後半球(天秤〜魚)との2つに分 け、それぞれを、

・1st Hemicycle:The Process of Individuali zation

・2nd Hemicycle:The Process of Collectivi zation

としている。さらにそれらをそれぞれ2等分(Act1&2、3&4)し90°毎、 そしてそれらを更に6等分(SCENE 1〜6、7〜12、…19〜24)し15° 毎の括りで説明している。

各度数解説の表示形式は以下の通り。

PHASE n(n=牡羊1°を1としての通し番号。例:牡牛1°=牡羊30+1 =31。むろん、1〜360迄)

/サイン並びに度数(例:牡牛1°ならTaurus 1°)

/シンボル文

/KEYNOTE:要旨を2行で説明

/シンボル説明:シンボル毎に差はあるが最低で10行前後、多いものでは50行 にも及ぶ。

/5°毎の括りからみた注釈を5行程度。なかにはキーワードを附されているもの もある。

原語に拠るシンボル文は、例えば松村潔氏『決定版サビアン占星術』を読み馴れた 方であれば、わが日本の占星術研究における先達である、石塚隆一氏に拠る邦訳(但 しこちらはジョーンズ氏のシンボル文の邦訳だが)と比較してみるのも楽しい作業だ。

レヴュアーいわく、松村氏は上記『増補版 神秘の〜』で、サビアンシンボルを「実 際のリーディングにつなぐことが困難だった」(p.9)としているのであるが、ル ディアのシンボル説明文を読むとそれが伺えるような気がする。

というのは、ルディアの説明は上記5°ずつの括り等、意識の進化を捉える方法と その規則性を明確にしてはいるものの、まだまだ「実際のリーディングにつなぐ」為 の具体性は豊富とはいえず、未だ哲学的アプローチの域に留まっている要素が強いか らだ。

たとえば松村氏の『決定版サビアン占星術』での説明に比べれば、松村氏がここ迄 具体的な肉付けを伴った、「実際のリーディング」に繋げる処迄昇華させたものだ、 と感心せざるをえない位である。

レヴュアーは松村氏の『決定版サビアン占星術』が近い将来、英訳され欧米へ逆輸 入される事を望む者であるが、といって−だからといって、占星術にかぎらず、いか なるジャンルにおいても、後続の研究者達がその成果を上げてゆく事が目指されるの は至極当たり前なのであり、むしろその源流であるルディア氏の築き上げた礎があれ ばこそ、との思いを大いに馳せる位なのであるがいかがなものであろう。

また欧米のサビアン研究の進捗状況、アプローチのヴァリエーションを知る為にも、 本書ルディア以後の欧米でのサビアン関連書物に目を通す事も必須である、と考える に至るのはこれまた当然であろう。

とはいえ欧米はサビアンを謳った出版物のみならず、アーティクルやサークル内の 研究論文等、内輪でしか通読できない物が多いであろうから、これらをコンプリート するのはどだい無理な話なのであるが。

さしあたり、すくなくともamazon.co.jpで購読可能な、サビアンを謳 った洋書は一通り読んでみたくなった。それらをいずれはレヴューとして掲げたいと 考える。

巻末にある、ルディア氏のプロフィールは、氏が占星術以外にも、哲学・文学そし て音楽等にも通じていた、才能豊かな人物であった事を、21世紀の私達にも伝えて いる。

より著者ルディア氏を知りたい、という向きには、手頃に入手可能な処では、ジェー ムズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳、原書房)が氏について、4ペー ジ、7,000字に亘る情報をもたらしてくれる事をつけ加えておく。


018 Stephanie Jean Clement,PH.D. "Power of Midheaven"
'01年ルウェリンLlewellyn社発行。タイトルの通りミッド・へヴン、 すなわちMCについて論じた書。MCをタイトルに掲げた洋書じたい、意外にも少な いので、MC理解を促したい向きにはお薦めである。尚サブ・タイトルには"Self Realization"のフレーズがある。

冒頭、著者は謝辞として、MC研究を経て本著上梓に至る迄のいきさつを簡潔に述 べており、エバーティンEbertinの"Combination of Stell ar Influences"における、MCにかんする記述を特に注意して読んだ事 等を述べている。

序章「ミッド・へヴンとはなにか」は、著者が教わった教師がMCの叙述をとばし た等の、MCが占星術の場で重要視されていない、と著者が感じた場面のエピソード からはじまる。

以下誕生日・時間が一緒でも誕生場所が異なれば、AscとMCの取る角度は変わ ってくる事や、占星術におけるミッド・へヴン、ミッドへヴンと太陽の違い、そして ミッドへヴンとエゴにかんする叙述へと続いている。

ミッドへヴンとエゴの文章以降は、著者は自らのトランス・パーソナル心理学や仏 教心理学にかんする知識を絡め、考察をすすめており、フロイトとユングを引き合い に出し、"Individuation"(個性形成?)等のキー・ワードらしき語 を経て、占星術におけるAscや10天体、そしてMCの原理的意義を述べている。

1.「双子のチャートにおけるミッドへヴン」は著者みずからの調査に拠る、Asc とMCの度数が僅かにしか異ならない2人の人物、双子のチャートが彼らの人生に表 象として具現化したさまが述べられている。

この章で著者は、殆ど変わらないネイタル・チャートを持つ双子が、いずれか一人 だけ事故に逢ったり死亡に至る事を占星術の視点から検証するのである。なおここで 著者はチャート作成はコッホ・ハウス・システムで行っており、p.3脚注2.でプ ラシーダス・ハウス・システムではこの検証結果には至らない、と予め断っている。

まずChart 3&4の実例は、1分先に生まれ、Ascの度数がたった12'早 い方のみが生後5週間後"Meningitis"(随膜炎か)を患った事を、冥王 星のトランジット等を利用して検証している。

ここで著者は双子2人のキャラクターの相違を説明するのに、MCの度数をレクテ ィフィヶーション等でおなじみのドワッドdwad(サインを2.5°ずつ区切る事 に拠りキャラクターを割り出す方法)を利用している。

2.「エゴ意識とミッド・へヴン」冒頭では、エゴ意識を理解する為にはまず意識 そのものにかんする調査をはじめる必要性を述べている。

p.19"resistance"の語にかんする考察は、Webster's Dictionary記載定義を尊重しつつ、著者自身に拠る定義「過去それ迄の状 態から以後なりうる状態への重要な移行」が謳われている。

 これは3〜14章各サインのMC検証においても毎度、記述される項目になってい る。以下"displacement of…"(p.20)、"Habitual patterns"を変えてゆく事(p.21〜24)そして本章末尾「占星術の役 割」(p.24)では、以下に続く3〜14章での検証内容を項目毎に挙げている、 すなわち、

・サインごとのMCにかんする基本的叙述、MCの基本的表象

・抵抗がそれぞれのMCにとっていかに明示されるか

・それぞれのMCにとっての正気と神経症、そして悪癖を克服するのに占星術を利用 する方法

・精神的気付きと各MCがいかにそれを発展させるか

・繰り返すよりむしろ応じる度量を錬磨する方法

・いかにそれぞれのMCが個人の創造可能性についての気付きを増してゆくか

・いかに個人が直接自由意志を表現する事に影響を及ぼすか

尚MCが各サインに配置される場合と太陽、月、Asc等が同様な場合との差も明 確にする、としている(例…太陽牡羊"I am"であるのにたいしミッドへヴン牡羊 "I know who I am")。そして最後に著者は読者に自らの誤りや限界を見い 出したら知らせてくれとの柔軟な姿勢を表している。

3〜14.(p.25〜190)は本書のメインとなる章で、各サインごと10〜 15頁ずつとなっている。各サインとも、上述7つの項目が主論点ではあるが、それ 以外の小段落は以下の通り。

(1)各サインMCのAscと取る角度(北半球、南半球に拠る差についても言及 )。長じて天体配置に拠り個人差はあるのは前提であるが、MC〜Asc角度が小さ い場合(例えばMC天秤)、そのチャートの持ち主は個人志向となる(Asc〜IC 角度が大きくなる為)、等。

(2)"Sanity and Neurous"(上記正気と神経症)はサイン毎 3タイプすなわち、前のサインがMCカスプの場合、純粋にそのサインの場合、そし てそのサインがMCカスプで次サインを伴う場合である。

(3)Summary。

(4)著名人実例のチャート検証。ここで用いられるチャートは御存知L.ロデン Lois RoddenのAstro Databankとマーク・ペンフィールドMarc Penfieldに拠るリストの2種があり、両者データが明らかに異なる場合は、 著者はいずれをも尊重しつつ一方を選択する方法をとっている。

例えばジョン・レノンの場合、ロデン=MC山羊、ペンフィールド=MC蟹と真逆 であり、著者は両チャートを見開きで掲げつつ、ここではペンフィールド説を採用し ている、等。

(5)その他各サインMCの有名人リスト。

尚かのアリス・ベイリーAlice Bailey"Esoteric Astrolo gy"に基づく叙述、判断方法も取り入れている。

15.「MCにたいするネイタル・アスペクトとトランジット」は読んだ通りの内 容である(p.191〜202)。以下まとめ、参考文献一覧、インデックスとなっ ている。


019 Robert Hand"Horoscope Symbols"
かのロバート・ハンドRobert Hand氏の'81年(おなじみWhitford Press発行)作品 で、内容はタイトルの通り、ホロスコープにおけるさまざまなシンボルを扱っている。

天体、サイン、ハウス、アスペクトの基本的な説明は、いずれも懇切叮嚀、かつ平 易な表現を、氏は心掛けている。日本人の私達にとってありがたい、わかりやすい、 読みやすい英語である。

それでいて、上記項目にかんする、"Core Meaning"を謳った章での、洞察の深さ、 鋭い分析に裏付けられた文章は、思わず唸るほどの質を誇っている。

それ以外にもハーモニック、ミッドポイントやディグニティ等、現代占星術で欠か せぬテクニックにかんする説明も秀逸で、どのページから読み進めても損はない、と レヴュアーは考える。

マスト・アイテムなのは勿論であり、充実しきったその内容を、まるごと字数内で レヴューするのは、手に余る事である。字数の許す限り、以下に述べてゆくが、まず なにより購読の上、手にとっていただきたいとレヴュアーは考える。

Prefaceでの最後の言葉、「この本は多年に亘る研究の結果であり、現時点での私の 見解を反映したものだが、私の見解は新たな研究材料と経験に拠り新ためられる」は、 つねに西洋占星術という分野で、何度も新天地を切り開いて来た、氏ならでは説得力 を持つ言葉である。

4.The Planets:Core Meanings:天体の「核心となる意味」についてのべたこの章の 文章は、むろん、各天体にかんする解釈を深めてくれるのみならず、たとえば己のネ イタル・チャートにおける、ひそかに扱いやすい、慣れていると思っている天体であ るとか、ファイナル・ディスポジター天体であるとか、等にかんする記述に至っては、 あまりもの鮮やかな解説、核心を突いた表現に、あるいはひょっとしたら読者諸兄は 心酔してしまうかもしれない、とレヴュアーはあらかじめ申し述べておこう。

レヴュアーの場合はこの天体にかんする、"Core Meaning"の章に特に感銘を受けた のであるが、読者一人ひとり、各位によっては、他の"Core Meaning"の章、すなわち、 7章のアスペクトのそれであったり、11章のサイン、14章のハウスのそれであったり するかもしれない(なかでもハウスにかかわる「核心の」文章は、 Internal/Relational/Externalと、3つの観点から述べる周到さである)。

これら文章の多くは、けして真新しいものというのではなく、むしろ西洋占生術の 基礎を学んだ私達がふだん、無意識に感じてはいたかもしれぬが、言葉として顕現す るのに触れる事は稀であった、といったていのものばかりであり、ゆえに読んで大い に頷けるものなのであろう、とレヴュアーは考えるのであるがいかがなものであろう (なかには、p.47で著者が予め断っているように、天体の年齢域に達してない場合、 理解に迄至らないものもあるかもしれない)。

しかもこれら"Core Meanings"について著者は、御叮嚀にも、p329〜345 に"Summarized"と称した、これら要点を纏めたリストを用意してくれて迄いるのであ る。すべからく、本書最大の読み処はこれら、"Core Meaning"の文章である、とレヴュ アーは明言するが、それ以外にも高興な箇所はまだまだある。以下順を追ってみてゆ こう。

7.The Aspects:Core Meanings:この章のおわりのほうで、著者はハーモニックにつ いて述べている(p.137)。背表紙の著者紹介文にもある通り、ロブ・ハンド氏とい えばハーモニクス、とも云われているのでこの文章は必読である。

8.Midpoints:Introduction:「基礎的なツールとしてのミッドポイント」という小段 落で著者は、あいにく、ミッドポイントを占星術の「応用技術」として扱っているの が現在の風潮であり、それは占星術を教える教師達の多くがミッドポイントになじん でいないからにちがいないが、自身の経験上、これは大変有効なツールなので、基礎 の段階で広く伝授されるべき、と主張するのである。手始めに著者は、360°ダイヤ ル、ならびに90°ダイヤルなる、ミッドポイントを手軽に利用する為のツールを用い るのである。

9.Brief Meaning of Planetary Pairs:文字通りの内容であり、各天体、Asc及びMC どうしの組み合わせについて述べた章であるが、キーワードを組み合わせただけでな く、自身のリサーチにより得た要素も含むと予め断っている。

15.The Houses:Two Alternative Views:ここで著者はまず、ホラリー占星術等では おなじみの、「ハウス廻し」に基づく解釈についての有用性ならびにその逆について 述べている。

これはたとえば、第4ハウスはネイタル・チャートの持ち主にとって、 自身を表すAscからみれば4番目のハウスなので、帰属する場所を表すが、それが同時 にチャートの持ち主の兄弟(Ascから3番目のハウス)の所有物(そこからさらに、2 番目のハウス)をも表す、とも読むことが可能である、といった類いの話である。

そして同章後半は、"Clockwise Houses"なる、ホロスコープを時計廻りで巡る、著 者独特の解釈にかんする説明にささげられている。この章を読めばミシェル・ゴークランMichel Gauquelin が提唱した、カデント・ハウスとアンギュラー・ハウスとの比較についての研究結果 (p.246に詳述がある)も一層、しっくりくるものとなるかもしれないし、なにより その眼から鱗的な内容に、私達の多くはひとまず驚愕するしかないかもしれない。

巻末のReading Listで著者は、参考文献を挙げるのみならず、それらのポイントに ついてみじかめの記述を施している。尚、ここに列挙された著作群以外にも著者は、 本文中随所に、おそらく著書迄はもたぬが、論文等学説を持つ占星術家の名及び、彼 らの仕事について触れているのも貴重である。

さいごに本書で唯一、残念(?)というか、謎な事として、目次には明記されている、 "AFTERWORDS"の章、すなわち、編集者によるあとがき等が記載されているであろう、 P.365〜379(?)の約15頁が実際には収録されてない、落丁している点を記しておく。 これはあるいは、レヴュアー所有版だけの事なのかもしれないけれども、そんな訳で これらの内容についてのみ、一文字もレヴューを書けない、と申し上げておく。


020 Doris Chase Doane "Time Changes In The U.S.A"
本書は1966年著作の、1985年(表紙には1990とあるので、こちらが正かも)改訂版である。 Amazon.co.jpの画像では、表紙は茶色っぽいが、レヴュアー所有の実物は赤である、と明言する。

著者のドリス・チェイス・ドーンDoris Chase Doane氏はアメリカ占星術連合(AFA) 代表を永く務められたアストロロジャーであり、本書以外にも数多くの著書−むろん それらの多くは占星術関連−がある。本書の内容はアメリカ51の州が各自、標準時間 をどう扱ってきたかの歴史についてであり、主にデータ集であるが、占星術の視点か らみても重要な一冊である。

というのは、現代レクティフィヶーション本の決定版、といえる、キャロル・テブ スCarol A.Tebbs"The Complete Book of Chart Rectification"p.1に、「"Time Changes in the U.S.A."は、手計算でチャートを作成する占星術師にとって、重要な 本である」とある事からも勿論、米サイト"MEMORIAL FOR ASTROLOGERS"の彼女の紹介 文冒頭に「ドーン氏は占星術の正確さの基礎を為した」とある事からも明らかである。

まずそのデータを使いこなす為に、冒頭p.7〜19は必読である。

目次の下に「この本の使い方」の文章がある。

1."The Calender"では、(石器時代の)穴居人が自然のサイクルに最初に気付いた 時から、科学者が宇宙の探究に乗り出す今日迄、人が宇宙の時空に適応するべく、い かなる努力をしてきたかが語られている。それは観察と推測に基づく歴史であり、原 始的な人々が月相や四季がある事をみいだす事から始まるのである。

数世紀に及ぶ、自然のサイクルの観察の結果、人は時空の動きが、当初思った程、 単純でないのに気付きはじめる。人々は過去、現在、未来の3つに時をわける事がで きるのを知ってはいたが、さらにこまかく分けていこうと努めた結果、彼らはカレン ダーの発明にいたる。

初期の人々は放浪性、移住性であり、土地を利用・耕し作物を得ては去る事をくり かえしていた。彼らは木に刻み目を入れる事で時を数えていた。がやがて言語、文字、 文化、そして知識の進歩とともに、手法は進化し、占星術師が数学を用い、天文を計 算するカレンダーを作成した−がしかし彼らは今日のカレンダー作製者と同じ悩みを 持つに至る。

当時はいわゆる、月の動きに基づく、太陰暦を用いていたが、新月から次の新月迄、 29.5日掛かる為、当時の1年=29.5×12=354日で、太陽の公転に要する365日よりも、 11日少ないのである。…

以下2."STANDARD TIME"、3."WORLD STANDARD TIME ZONES"と文章は続く のであるが、このp.7〜18を読めば、カレンダーや時間がどのように決められてきたか、 丸暗記の形でなく、歴史の必然的流れとして理解できる。レヴュアー一個人の意見 であるが、この歴史を述べた文章はじつにおもしろい。

また、私達日本人にとって比較的、平易に読める、読み易い文章でもあるのだ。 Atlantic Standard TimeからBering Standard Time迄の、アメリカを8分割する標準時間 も、道理として、無理なくすっと頭に入るであろう。

標準時間設定の歴史の例を幾つかあげると、ミネソタ州は保守派の反対等に遭い、 標準時間の導入が1915年と、他州より30年遅れた。アラバマ州ではフェニックス・シティ のみ、州内で唯一、Central Standard Time導入が約5年半遅れ、しかも1941年には この町のみ、Eastern Standard Time(75°W)対応に切り替えるのである(この街の地図 上での位置を鑑みれば、これは道理でもある)。

インディアナ州等、州地図を掲げての、年毎データを掲げた州などは圧巻である。これを 基にチャート作成をなされた先達は、注意深さを一層要したであろう事が想像できよう。

また、太陽の恩恵を多く賜る事を目的に始まった、サマー・タイムというものもあ り、これは州ごとどころか、郡ごとに採用期間等が異なったり、なかには記録が残っ ていない州もあったりするという。

こうしてみると、上記テブス氏の言葉は至極尤もであると納得せざるをえないであろ う。これら標準時間のイレギュラー等を考慮に入れずにチャートを作成すると、チャー ト・リーディングやカウンセリングそのものが間違ったものとなってしまうのだから。

とはいえ、現在ではたとえば、わが日本の暦を西暦に変換するウェブサイト等があ り、占星術家は大いに利用している。アメリカのソフトも複雑な暦の変遷に対応する ものがあるであろう、という観点から、なかには、チャートを手書きで行う御仁はと もかく、パソコン占星術世代の人々にはもはや、この本は無用の長物では、との意見 もあろう。

レヴュアーいわく、手書き世代でない私達にとっては読み物としての面白さ、そして 歴史や(標準時間設定等の)原理を知る愉しみを有する処が本書の価値。また本書 収録の米国・州に在住の向きはそれら愉しみを抜きにしても、持っていてよい一冊、 といえるであろう。

p.170〜は米国占領下、統治の地域のデータ集で、グアムや琉球等を含んでいる。

p.185〜は補遺集だが、ただの付属的なものとは云いかねるものがあるものであり、 出生・死亡の証明等を扱った「生命の統計記録」なる文章(定義付け等も周到に行って いる)をも含むのは、そのデータ整備の徹底ぶりに私達、日本人の読者は舌を巻くしか ないであろう。

最後に本書は、大きさがB3判と大きめなので、電車内、殊に通勤(満員)電車で読 むのは適してないかもしれぬ−むろん、本書をそういう状況で読むのは、レヴュアー 位かもしれぬ事を踏まえて書いているのであるけども。


021 Erin Surrivan "Retrograde Planets"
'00年刊行の書で、なんと逆行天体だけの為に400頁を費やしているのだから驚きの 一冊だ(価格は裏表紙に24ドル95セントとある)。巻末に著者エリン・サリヴァ ンErin Sullivan氏のプロフィールならびに写真がある。カナダ生まれで'88年から10 年間、ロンドンで占星術の研鑽を積まれた方である。

冒頭謝辞で著者はかの心理占星術の重鎮、ハワード・サスポータスHoward Sasportasをはじめとする多くの人物に感謝の意を述べた後、「引用する値打のある 引用句」と銘打つ、古代占星術の叡智プトレミーPtolemyからロバート・ハン ドRobert Hand 、リズ・グリーンLiz Greene、そしてノエル・ティルNoel Tylら現代 占星術の賢者達迄に拠る、15の逆行天体について述べたフレーズを掲げる小段落を設 けるのである。

続く導入部分で著者は、最初の占星術体験(ルディアD.RudhyarとカーターC.E.O.Carter)や 古典文書中に、天体の「留」にかんする叙述をみいだした時の話等を挙げた後、逆行 とは太陽系のシステム全体でのできごとであり、本書はその原理を順序立てて説明を 行うので、お気に入りの天体の逆行にかんする箇所の拾い読み、と云った形でなく最 初から最後迄、順序通り通読する事を私達読者に促しているのであるが、なるほど、 著者のこの言葉は以下PART 1「逆行:どのようにそれは働くか」を通読するとじつに 納得がゆくものである事が判る。

上記PART 1は1〜3章から成る。まず1.「逆行の仕組み」で著者は、地球からみて内 惑星である水星・金星と外惑星である火星〜冥王星、それぞれの逆行のメカニズムを 太陽中心の図をまじえ行う。

外惑星の逆行は太陽とオポジション、すなわち地球が太陽と外惑星天体のあいだに 入る場合、そして内惑星のそれは太陽とコンジャンクション、すなわち内惑星が太陽 と地球のあいだに入る場合に起きるとし、双方の共通点はそれら天体が地球に近づい ている事であるとし、更なる説明に入ってゆく。

図をまじえての説明は内惑星の場合であれば、

@惑星(水星・金星)が地球からみて太陽の向こう側にあるコンジャンクション。

A最も太陽の東側に位置する。

B留−逆行。

C地球と太陽の間に入るコンジャンクション。

D留−順行。

E最も太陽の西側に位置する。

上記@〜Eを図をみつつ、私達が頭のなかで惑星の動きをイメージすればよいとい う事になる。尚B、Dにみられる、逆行現象につきものの「留」にかんする説明も本 書は多く含んでいる。

また外惑星の説明は上記、内惑星の説明以上の周到さであり、順次太陽とどんな角 度を取り、逆行になるか、そして一年のうち逆行期間が何%・何日占めるか等、各天 体ごとに説明しているのである。

2.「太陽とネイタル逆行天体」冒頭、著者は太陽は逆行を決める要素であり、本書 は天体の動きとそれらの太陽との関係を論じているのだ、としている。

この章は上記、著者の云う「本書を最初のページから順序通り読む」うえでの、逆 行の仕組みを知る最大の要点、ポイントに満ちみちているといってよく、字数制限な きレヴューを試みるなら、ほぼ全文を抄訳しなくてはならないであろう。

太陽中心のヘリオセントリック的観点からは逆行という現象は存在しない、それは あくまでジオセントリック的観点から生じるものであり、地球中心観点から生じるエ ゴの発達であるとし、この発想に基づき"geo"centricを"ego"centricとアナグラムで 言い換える事も可能だとしている。

レヴュアーいわく、ネイタル・チャートにおける逆行天体の扱いには誰しも手を焼 き、それゆえに個人の内面の成長に貢献するともいえよう。プログレス逆行天体が順 行に転じる際、そのネイタル・チャートの持ち主が気付きを得、それに拠りその後の 人生が発展の形を取る事もあるだろう。ゆえにここで著者の云う、逆行がエゴの発達 に関わるというのは至極尤もなのである。

小段落「無所属の存在としての逆行」の、順行天体が社会等、外部に向き合おうと するのにたいし、逆行天体は内向きになる、云々の件りは逆行天体のしばしば言及さ れる性質であるが、著者はこれをけして否定的でなく前向きに捉える事が可能である としている。

3.「天体のセカンダリー・プログレッション」は読んだ儘の内容であるが前・前々 章での仕組みの説明が功を奏しているせいもあって、引き続き私達読者をして惹き付 ける内容になっている。セカンダリー・プログレスと一言で云っても、逆行には留→ 逆行、留→順行の2種があり、それぞれについてページを費やしている。

プログレス天体にかんしては月、水星、金星、太陽の4天体のみならず、火星以遠天 体のそれを詳らかに追い、その模様を記述しているのは珍しい。ソーラー・アークな らともかく、プログレスの火星以遠天体を未来予知に利用する向きは少数派であろう からだ。レヴュアーなどは改めて、占星術ソフトでみずからの火星以遠天体のプログ レスを確認した程である。

PART 2(4、5章)は内惑星、水星と金星の逆行を、そしてPART 3の7〜9、11〜13章 は外惑星、火星〜冥王星のネイタル逆行を詳しく論じている。各章の進行は概ね各天 体に関わる神話概観→逆行のサイクル→ケース・スタディ、となっているが水星、金 星にかんしては各章冒頭にそれらの軌道を表す図があり、火星〜冥王星は各章最後に ネイタル天体逆行を持つ著名人リストが掲げられている。

PART 3の6.「外惑星のサイクル(逆行シンドローム含む)」は上記part 1での外惑 星逆行の更なる詳述・まとめである。太陽と外惑星とがヨッドやグランド・トライン 等、複合アスペクトを為す際、外惑星は逆行になる(火星除く)とし、それらアスペ クトにかんする説明を、天体が逆行している点にも留意しつつ、説明している。

この観点からアスペクトを説明するさまをみると、著者は恰も古典占星術に通じた 人物の様に、アスペクトを動的に捉えつつネイタル・チャートの持ち主の人物像に深 く探りを入れるという、独特の手法を有する人物であるかのようである。

逆にいえば例えば太陽・火星以遠天体オポジションならその天体が必ず逆行になる 事を踏まえアスペクト解釈を行う、というのはアスペクト解釈の一歩踏み込んだ形で あるといえるだろうし、太陽△火星以遠天体のパターンはその天体がほぼ留の状態に なるので、天体のスピードは落ちており、古典解釈的にはトラインとはいえ好アスペ クト、と一概に判断できないのかもしれない。

しかもアスペクト・パターンを各天体と太陽・地球との位置関係から判別出来る様 から鑑みるに、ひょっとしたら著者はヘリオセントリック・チャートを一目見ただけ でそれをジオセントリックに直した場合、いずれの天体が逆行しているか、判断して しまう事が可能であるかのようである。

PART 3(10〜15章)はトランスサタニアンにかんする考察の章で、逆行を抜きにし ても読みごたえのある章である。

PART 4(16〜24章)は外惑星のトランシット逆行を扱っており、最後の24章は14ペー ジと長文に亘るケース・スタディである。

本書で唯一、訝しい点は掲載チャートが著者説明のものと異なるのでは、と思われるものが 多い点だ(Asc-Desラインを水平に表示しないハウス・システムがあるのだろうか)。それを 除けば逆行だけで400ページ、読みごたえ充分と申し上げておく。


022 Deborah Houlding "Temples Of The Sky"
1st Editionは'98年で、本書は'06年発行Revised & Expanded Editionである。タイ トルを直訳すると「天空の神殿」だが、templeはラテン語で「聖別された場所」の意 (研究社 新英和中辞典)。ハウス解釈について書かれた本で、全編168頁のうち、本 文は124頁迄。

本書はウィリアム・リリーWilliam Lillyらの17世紀占星術に通じた、かの國分秀 星Q.H.P.氏がみずからのホムペ上でレヴュー・推奨なさっている、数少ない現代占星 術洋書でもある(ちなみにいう。氏は17世紀の、いわゆる古典占星術に通じているの みならず、20世紀以降の現代占星術洋書をも相当数読んでおられる。これは私達、占 星術を学ぶ者達が大いに範とすべき処である)。

正直な処、上記國分氏に拠るレヴューを読んで頂ければ、拙文など必要はない位な のであるが、氏の文章と極力重複しない様、以下に綴ってみた。

ロバート・ハンドRobert Handの秀逸かついつもの通り、日本人の私達にもとても読 みやすい文章が序文としてまずある。氏はここでハウスについては自著"Horoscope Symbols"でとことん書いた事や、ハウス研究の為にいにしえの占星術関連本の翻訳物 やそれらを遡り原書も調べた事等を述べている(御存知の通り、ハンド氏はラテン語 等にも精通している)。

著者に拠る序説はかのマニリウスManiliusの詩編"Astronomica"からの引用文が掲げ られる。このマニリウスの著書からの引用は以下、1〜6章冒頭にも、各章内容に関与 した引用句が掲げられている。

まず著者は2ハウスは富や財力、5ハウスは妊娠等、占星術を学ぶ者がいまとなって は当然のように考えている事それ自体に「なぜそうなのか」と問いかける。そして現 代占星術に携わる者達の、それに対する答えが往々にして不明瞭なものである事を指 摘するのである。

長じてジュリアとデレクのパーカー夫妻Julia&Derek Parkerに拠る"The New Complete Astrologer"のようなポピュラーな占星術"Cook-Book"での、ハウスをサインにたいす る類推から解釈する傾向(17世紀占星術家ニコラス・カルペパーNicholas Culpeper が17世紀の時点で既にこれを危惧しているさまをも引用している)、ならびにハワー ド・サスポータスHoward Sasportas"Twelve Houses"のような心理占星術的解釈に基 づきハウス解釈をしていく傾向、それぞれにたいし疑問を投げかける。

そして本書の目的はいにしえの占星術著作を遡る事に拠りハウス解釈の起源、なら びにそれが歴史的にいかに変遷してきたかを検証する事にあるとしている。

本章に入るまえに「天球の分割に先立ってのガイド」なる小段落を設けている。こ れと巻末Appendix A「本書で使用された伝統的、そして技術的用語小辞典」はデータ としても重宝する。

1章「ハウスの紹介:歴史概観」歴史叙述の章である。紀元前1600年のバビロニアの 時代からキリストの時代迄を概観している。7頁のまとめでは本書で重要な役割を果 たすマニリウスが、ハウスの意味は当時新たに発明された技術でなく、それ迄に継承 されたエジプト等の技術を利用している、充分な証拠を提示している点に触れている。

2章「アングル:エジプトの太陽哲学の意義」ハウス分割の際、まず駆使される4分 割の拠点、すなわちAsc、IC、Des、MC、いわゆるアングルにかんする考察の章である。

ここから6章の6ハウス/12ハウスを扱う章迄、すべてのハウスに亘り著者は

@マニリウス(A.D.10年)

Aその他古典(出典はヴァン・ホアゼンVan-Hoesen"Greek Horoscopes")

 BファーミカスFirmicus"Matheseos"(4世紀)

Cアル・ビルニAl-Biruni"The Book of Instruction in the Elements of the Art of Astrology" (11世紀)

Dリリー

E現代

と、6種類の著者・時代に基づくハウス解釈を提示するのである。

3章「アスペクトとゲイト 2ハウス/8ハウス」は東(Asc)から登る太陽が照らさな い、すなわちアスペクトをとらない2つのハウスについて論じている。

4章「天体の"Joys" 5ハウス/11ハウス」ここでは金星が10ハウスでジョイとなる、 との説を唱えるマニリウスが、以後の時代においてほぼ「定説」となる、金星がジョ イとなるとされる5ハウスの記述を短く切り上げている事や土星が4ハウスでジョイに なるのはリリーの土星/4ハウス解釈からも妥当性がある等、またセクトについての叙 述もある。

5章「王と女王 3ハウス/9ハウス」いにしえのアストロロジャー達が10ハウス(≒ 天頂)を太陽の、4ハウスを月の、それぞれテンプルとせず、9ハウスと3ハウスを選 んだのはなぜか。また月は日常、敏捷さ、繰り返しを表し3ハウスに親和性がある、 カデント・ハウスは外敵の地、快適と安全から離れた地、等。

6章「カデンシーとデクライン 6ハウス/12ハウス」はサクシーデント→カーディナ ル→カデント(力の衰退、失速)の流れを表す図(p.52)やp.53表が読み所。動物や ペットの詳しい話もある。

7章「ハウス・ルーラーシップの実用」は各ハウスのルーラー、象意の具体的な記述 である。ホラリーやマンデン、メディカルでのルーラー記述も網羅している。

8章「ハウスにかんする問題」はキャンパナス、レジオモンタナス、プラシ−ダスそ してコッホ等のハウス・システムを論じている章である。この章と上記國分氏が御ホ ムペで掲げておられる「ハウスシステム考」とを併せて読む事をレヴュアーは強くお 薦めする。

9章「プトレミーPtolemyの『力強い場所』とハウスの影響の延長」現代の占星術を 学ぶ私達でも必読の書であるプトレミー"Tetrabiblos"に於けるハウス解釈の検証の 章である。

Appendix B「プラネタリー・アワー」はなぜ月火水木金土日(著者は正しくは日月 火水木金土である、としている)の並びなのかの文章。古典占星術を学ぶ御仁には知 れきった事かもしれないが、著者の説明を改めて読む値打は充分あるとレヴュアーは 考える。

Appendix C「アル・ビルニに拠る、出生時間をみいだす為のアドヴァイス」これは 貴重な文章であるが、レヴュアーのような人間はリリーの"Christian Astrology Vol.3"を読み始めた時にも感じた、「読んだし、文章の意味も判ったけど訳が判らな い」読後感がある。

まあようするにこれは古典占星術について勉強不足なだけなのであるが、20世紀以 降の本ばかり読んでいる限り、なかなか拭いきれない、独特のアウェー感がベースに あるとレヴュアーは考える。

巻末の参考文献リストは約60册に及び、レヴュアーはここで初めて見い出した、読 んでみたいなと思った書籍が幾つもある。

ハウスにかんする用語のインデックス、そしてルーラーシップのインデックスは細 かい、行き届いた索引といえる。尚裏表紙には本書を評する文章が幾つか掲載されて いる。


023 Howard Sasportas "The Twelve Houses"
'85年刊行、ハウスにかんする、心理占星術的解釈の著書。著者ハワード・サスポー タスHoward Sasportasはかの地英国での、リズ・グリーンLiz Greeneと並ぶ、心理占 星術の巨匠の一人である。リズ氏の邦訳本は、鏡リュウジ氏に拠るものが幾つかある けども、ハワード氏のそれがいまだひとつもないのは寧ろ不思議な位、とレヴュアー は考える。

冒頭、著者に拠る謝辞の後、上記リズ氏の序言−裏表紙にも印刷された、「本書は 占星術を真剣に学ぶ者達に、必須のテキストとなる事に疑いの余地はない」の言葉を 含む−がまずある。

導入でまず著者は聖アウグスティヌスの「私のなかに、私という自己以上に私自身 な存在がある」や、アリストテレスが使用していた語彙"entelechy"、そして「私達 の存在は与えられただけのものでなく、要求されたものでもある」等、私達読者に恰 も熟考を促す言辞の数々を述べた後、占星術のバース・チャートは私達一人ひとりな らではのリアリティ等を描写しており、その配置は私達が何者であるかを明らかにす る、自然かつ適切な方法を露わにする、としている。

PART 1:「人生の眺望」1.「基本的前提」はディーン・ルディアDean Rudhyarの言葉 の引用を掲げた後、本書の目的は各ハウスに於ける、サインと天体のありかたを認識 する事が、いかに私達の真の独自性(identity)をもたらし、自己発見 (self-discovery)に至る通り道に光明を投じ、そして私達の人生計画を展開してゆ くかを考察する事である、としている。

そして殆どの占星術関連本がハウスにかんしては伝統的で「表面的な」("outer") 意味を書き並べるに留まり、その緻密な、あるいは礎として潜む原則を無視している と述べ、その核となる意味(core meaning)を把握しないと、真の本質は失われると している(直後さっそく著者が例として挙げている、11ハウス土星解釈の文章は判り やすい)。

ハウスの説明を"cookbook"体裁で行う事に拠る、説明の限界がある事を読者にあら かじめ謝罪(apologize)しつつ、著者自身の揺るぎなき信念として、チャート全体 を読む事に拠ってこそ、ハウス解釈は本来行われるべきであり、たとえば出生時間も 場所もまったく同じ二人の人物それぞれのハウス解釈も、同じチャートであるからと いって同じになるとは限らない、それは意識、気付きのレヴェルに拠り異なるだろう から、としている(レヴュアーいわく、ホロスコープは螺旋状である事を思い出して 頂きたい)。

2.「空間、時間、そして境界」は占星術を利用する先達がいかにしてハウスという システムを為したかの説明(より詳しい説明は、様々なハウス・システムを論じた、 Appendix 2でなされる)、そして経験の場としてのハウス、経過としてのハウス、な る重要な小段落もある。

PART 2:「旅の地図を作る」は3〜14迄、それぞれ1〜12ハウスの上記"core meaning" の説明に充てられている。上述、著者みずから断っている通り、クック・ブック体裁 であり、私達読者はお気に入り、あるいは気になるハウスを拾い読む事も可能である が、同時に著者が上記「経過としてのハウス」でも述べているように、1ハウス (≒Asc)で「出生は肉体を引き受ける事」、2ハウスで「出生半年後に肉体を持つこ とを認識する」といったぐあいに、私達の出生からの意識の発達に基づき説明はなさ れているので、1ハウスから順次、続き物として読んだほうが、著者による「コアな」 解釈とその意図が充分理解出来るものとレヴュアーは考える(p.40、意識の発達1ハ ウス・Ascの説明に於いては、Ascは太陽への通り道、太陽は「なぜ私達はここにいる か」、Ascは「いかにここに至ったか」なるフレーズもある)。

15.「ハウスをグループ分けする」は12のハウスを4つに分けた場合(自己発達→自 己表現→自己拡大→自己超越)と3つに分けた場合(ここにいる私、個人の→ここに いる私がそこにいるあなたに会う、社会の→ここにいる私達、万人の)、長じてハウ ス同士のアスペクトにかんする、深い考察の章で、ハウスを関係性として捉える為に も意義のある内容となっている。

PART 3:「人生の可能性への案内」(16〜30.)17.はAscが各サインに配置された場 合の、18〜29.はそれぞれ10天体・12サイン及びノード軸、キロンが各ハウスにある 場合の、それぞれcook-book体裁ながらコアな考察の章であり、15.「一般的なガイド ライン:ハウスを通じての天体とサイン」はそれらの為の序言の役割を果たした章、 30.は上述考察をベースにしてのケース・スタディ。235頁と、分量的にも本書の約60% を占める、圧巻のPARTとなっている。

上記コアな文章は著者の考察のすばらしさもさる事ながら、具体例として挙げられ た、歴史上の人物・著名人のホロスコープの配置や、これはPART 3のみならず、本書 全体に亘る性質であるが、神話・文学はたまた心理学等の、ピンポイントでの引用文 迄もが私達読者に一層のハウス理解を助長するのに功を奏している点にも言及してお く。

自分や廻りの人達のホロスコープを思い浮かべつつ読むと尚高興ではあるが、繰り 返し述べる通り、著者はcook-book体裁の文章そのものを只鵜呑みにするのみならず、 ハウスをプロセスとして考え、亦チャート全体を読む事に拠りハウス理解は行われる べきである事を、私達読者は最後の頁を閉じる迄忘れるべきではない−尤もp.367、 締め括りの言葉からは、著者が読者に対し、寛容な方である事が判るので、「忘れる べきでない」というのは、いささか本書読後のレヴュアー一存の思いが込められてい るだけなのかもしれない。

APPENDIX 1.は12のハウス、鍵となる概念を5頁に亘り要約としてまとめている。末 尾には参考文献リストやインデックスもある。

さいごにわが日本にもたとえば、著者サスポータス氏にかの地英国で師事なされた、 岡本翔子氏や、サスポータス作品の熟読を重ね、深い洞察へと至った、心理占星術研 究家の石塚隆一氏(氏はつい最近、かのノエル・ティルNoel Tylの邦訳書を監訳・ リリースなされたばかりである)のような、日本人の私達にサスポータス作品、ならびに 心理占星術の一層の理解を助長してくださる、先達がいる事 をつけ加えておく。


024 Jamie Macphail "Astrology and the Causes of War"
'06年、英国The Wessex Astrologer Ltdからのリリース。著者ジェミ−・マクファ イルJamie Macphailは25年の永きに亘り、本場英国で占星術を研鑽なされてきた方で あり、冒頭献呈の辞等からも窺えるように、かの大先達チャールズ・ハ−ヴェ イCharles Harvey等から教えを受けた方のようだ。

タイトルからも推察可能な通り、本書の内容は朝鮮戦争('47)からイラン・イラク 戦争('80)、フォークランド紛争('81)、クウェート侵攻('90)、そして'03年の イラク戦争迄、9つの国際戦争と3つの市民戦争、計12の戦争を占星術的に検証を行う、 という一風変わったもの。

検証の具体的な方法としては、戦争に関わった国(国連やアメリカ等、介入した機 関、国も含む)とそれら国の当時の指導者のネイタル・チャート、戦争時点でのプロ グレス・チャート、ソーラー・リターン、ルナ・リターン、またそれら国の首都や戦 争に関与した都市の、戦争開始前等、戦争に関わると考えられる日蝕・月蝕図、春分 図等、長じて国同士、指導者同士のコンポジット・チャート−上記総計チャート数 は400を超え、本書に収録しきれない分は導入部で紹介されている、ウェブサイトで 閲覧出来る様になっているという−を、45°、135°等ハーモニック8系統のアスペク ト(ノード軸、そしてキロンもこれらアスペクトの影響を受ける事を前提としている) やミッド・ポイントも考慮に入れ行う、というものである。

導入部で著者は、個人の未来予知や相性判断にしばしば用いられる、ソーラー・リ ターンやコンポジット・チャートが国の運勢を先読みする、マンデン占星術において、 利用されないのは不思議であるとし、一個人の人生をネイタル・チャートを用い未来 予知する事と、マンデン占星術を用い、国家の未来予知を行う事との比較を、冒頭で 挙げたハ−ヴェイや同じく献呈を贈られているニック・キャンピオンNick Campionら の共著である、"Mundane Astrology"中のフレーズを引用しつつ述べる。

そして本書は占星術的影響が一つひとつの戦争にあるとし、それらを理解する事に 拠って、より建設的な解決を模索する事も可能である事を努めるものであるとし、一 個人が周囲の人々の助言や選択肢に耳を貸し、注意を払うのと同様の用意が、国やそ の指導者にもあれば、としている。

「マンデン占星術に用いられる占星術の原則」なる小段落では、検証に利用される 天体・ハウス・アスペクト、そしてミッド・ポイント等上掲テクニックにかんする概 要が述べられる。

ミッド・ポイントにかんしては、かのロバート・ハンドRobert Handも、"Horoscope Symbols"('81)に於いて、この手法が未だ、占星術を学ぶ者にとって、「応用知識」 程度でしかないのがふしぎである、と述べていたので、ハンド氏の著書から25年を経 た本著'06年の時点では、英国占星術界では常套手段となっているのであろう。なか でも著者はAcsとMCのそれ(Asc/MC)と太陽・月のそれ(太陽/月)のふたつを重用視 し、項目として掲げ、エバーティンEbertinら先達の解釈を礎に説明を行っている。

がしかしながら、ミッド・ポイントはともかく、カイロンに対するアスペクトを、 合のみならず拾いまくっている(150°等迄も)のは、私達日本の占星術を学ぶ者達 にとって一見、驚愕に写るであろう。これは著者の−例えば戦争なので癒しを象意と するこの天体を重用視し−一存なのか、それとも英国占星術では当然の事なのか。

これはむろん、欧米のここ数年での、占星術雑誌等を一通りみれば、その傾向を鑑 みる事は可能であろうけども(レヴュアーは未見)、とはいえ、著者に拠る手前勝手 な解釈が400ページの大著の根底のひとつになるとは考えにくい。

上述の通り、本書に収録しきれないチャートが随分あるばかりか、チャート自体が アスペクトの実線表示をしない(欧米では比較的当たり前の事である)せいもあって、 著者はアスペクトの表示をたとえば月-90-火星-90-土星-45-天王星-90-冥王星-120- カイロン-180-ノース・ノード-150-Asc(p.18)はたまたミッド・ポイントを含む場 合は水星-90-カイロン=Asc/MC(p.10)等、御丁寧に文章として記述している。

これら複合アスペクトそのものは許より、それらについての著者に拠る解釈を読む のは興味深くもあるが、私達読者は上記サイトにアクセスしないのであれば、頭のな かでこれらアスペクトをイメージしなければならないのだ(これも欧米では「常識」 なのであろうか)。

各章はじまり部分は、各戦争にかんする史実を著者みずから、私達読者とともに再 確認するためであろう、詳述する事にじゅうぶんな頁を割いているが、これは各章末、 参考文献の豊富さからも充分に窺える事である(というか、こうした事に充分な興味 を抱かない限り、400ページに亘る大部を著す事じたい無理であるが)。

占星術的に検証する文章は上述チャートの検証、そして結論として各章末尾にまと めの文章を設けている。字数の関係上、各戦争一つひとつについて触れる訳にゆかな いが、たとえばイラン・イラク戦争ではホメイニとフセインのコンポジット・チャー トから判断して両者は「互いに協力し合える」要素がある、としていたり、クウェー ト侵攻に関係するチャートはすべて「同じ物語を語っている」、そして'71年インド・ パキスタン戦争ではなんと「日蝕の影響は太陽と月が重なっていた時間数分の年数に 影響が及ぶ(デレク・アップルビーDerek Appleby、モ−リス・マッキャンMaurice McCann共著"Eclipses"より)」との説を受け、戦争開始から2年も前の分も含む、計7 つもの日蝕チャートを検証する周到さを発揮する等、興味深い記述があまたある事を のべ、本レヴューを締めとする。


025 Charles Earnest Owen Carter "The Astrology Of Accidents"
オリジナルは'32年刊、本書はASTROLOGY CENTER OF AMERICAからの'10年リイシュー 版。著者チャールズ・ア−ネスト・オーウェン・カーターCharles Ernest Owen Carter(1887〜1968)は英国の占星術師にして、占星術関連書籍を幾つも残しておら れる先達である。ロンドン占星学教授団(FAS)等、幾つもの占星術団体の代表も務 められたようだ("List of Astrologers-Wikipedia"参照)。

タイトルが示す通り、事故(溺死、発砲事故、列車事故等)を占星術的に検証する、 という一風変わった内容の一冊。分量は126頁とさほど多くない。表紙の写真は上記 出版元を運営なされている、デヴィッド・ロエルDavid R.Roellに拠るものである。

導入で著者は多くのデータを供給してくれた、カール・エルンスト・クラフトKarl Ernst Kraftとジョージ・H・ベイリーGeorge H.Baileyに謝意を述べ、本書の第1部は 統計であり、その結果は3つの表(詳述下記)にまとめられた、としている。

統計といえば上記クラフト氏は「広範囲に及ぶ統計的業績を残し」た占星術師であ り、その仕事はかの「ゴークランGauquerin夫妻に引き継がれた」という(ジェーム ス・R・ルイス『占星術百科』より)。

これを受け著者は、統計という方法は利点と同時に欠点もあるとし、それは客観性 をもたらす(導入直前に著者は周到に、データの正確さについて言及してもいる)が 同時に事実を説明しえない点にあるとのべ、持論を展開する。

統計は空間的には広範囲、かつ時間的には長いスパンでデータが収集される必要が あり、決して一地方、一時期のみのものであってはならないのであるが、占星術は特 にこれら場所、時間に拠り、その検証結果が特色を被る、とし、具体例として著者み ずから、統計調査で見いだした、魚0°に火星がある場合、事故に繋がりやすいとの 仮説にかんする話を持ち出すのである。そして読者に本書を読み進めるうえで、常に これら特記事項を念頭に置く様促し、導入部を締めとするのである(最末尾に'61年 時点、再版での著者の言葉も僅か8行であるが、掲載がある)。

PART 1「一般の事故」1.「予備的な考察」で著者はまず太陽土星オポジションのア スペクトを有する一個人が、実人生に於いてそれがどういう形で現象として現れるか を予見するのは容易でない、との例え話を導入に用い、持論を展開、そして「古代か ら現在迄受け継がれて来た、アフォリスムやルールは無価値なものとして、一旦脇に 置く」として、「この仕事は事故"diathesis"−かりにそう呼んでよいのなら−を占 星術的に指示、確かめる試みである」としている。

ひるがえって著者は、「事故」とはなにか、定義しなくてはとし、「加害者側に意 図のない形で肉体に与えられる災難」であるとし、ナイフ、火、熱湯、トラムあるい は他の乗り物、ガス等の器具に拠る危害、等、5つの定義を箇条書きする。

TABLE 1(p.20)は168の事故(事故の種類内訳記載はp.21にある)に遭った個人の ネイタル・チャートに於ける、Asc及び土星迄の7天体(=10天体-トランス・サタニア ン3天体)、計8つが12サインのいずれに配置されていたかを示す(データ数字総 計=168×8=1,344)、サイン配置にかんする統計。最も遠い天体である、土星迄含め、 12サインの数字が一見、均等なので、データの時間幅は29年以上と、広いもののよう だ(レヴュアーいわく、天王星・海王星はさすがに一サインに留まる年数が長い為か、 ここでは省かれており、亦冥王星の場合は本書オリジナル時点で未だ発見されて数年 にしかならない)。

TABLE 2(p.28)は上記168事故の、冥王星を除く9天体のハウス位置のデータ(数字 総計=168×9=1,512)、つまりハウス配置の統計。

TABLE 3(p.32〜34)はアスペクトの統計で、180°を5°ずつに区切り、太陽−火星 等17種類の天体コンビネーションが取るアスペクトのデータ(この表のみ事件数 が120で、120×17=2,040となっている)。この表のみ、折れ線グラフ化されたものも 別掲されている。

上記3つの統計の検証の文章はp.38迄あるが、結果著者の打ち出した結論はレヴュアー の一存で申せば、なかなか意外なものとなっている、といえよう…こう書くと、読者 諸兄はなぜ其処を具体的にレヴュー、明示しないのか、と不満に思われるかもしれな い。がしかしこれは本書裏表紙レヴュー文が"The results are surprising"としてい るのに倣った迄である。

PART 2「事故の個々の種類の例」は上記3つの表を用い、15種類の事故が統計結果に 適っているか、亦それとは別に、チャートを掲げてのケース・スタディを通じ、事故 毎の占星術的傾向を述べている。ケース・スタディ毎に掲げられた、小段落は以下の 通り。

心理的な考察(Psychological Consideration)…チャートの特徴を大まかに述べる。 状況的な考察(Circumstantial Consideration)…チャートの更なる検証。 表との比較…PART 1での統計に符合する要素を検証。 ディレクション…ネイタル・チャートと事故時のディレクション・チャートとのア スペクトを検証。主に1°を使用するが他にも4/7°、1/4°、1/8°を使用するとして いる(p.53ではduodenary(5/2°)を用いている)。

巻末p.124には本書、リイシュー版ならではの、「この仕事から抜粋された、局地的 影響のリスト」なるものが掲載されており、これはたとえば、「蟹−山羊の最初の度 数−溺死」等といったぐあいに、サインとその度数およびそれに関連のある事故とが 纏められたものである。引き続き索引、ならびにAstrology Center of〜書肆リスト、 そして上でも少し触れた通り、裏表紙レヴュー(著者モノクロ写真付)を以て本書は おわる。


026 Reinhold Ebertin "The Combination of Stellar Influences"
ドイツ人占星術家ラインホルト・エバーティンReinhold Ebertin(1901〜1988)に 拠る、第二次世界大戦真只中、1940年上梓の一冊で、本著は'72年英訳本の'04年リイ シュー版(但し冒頭Introductionは'72年、末尾Supplementは'69年の文章)。御存知 の通り、ミッド・ポイント、ハーフサムの嚆矢・解説本である。

独語タイトルは"Kombination der Gestimeinflusse"で、本著の英訳はAlfred G.RoosedaleとLinda Kratzschに拠る。訳者にかんする、特記すべき情報等は本レヴュー 作成時点では、レヴュアーは得ていない。

独語に堪能な御仁はオリジナル版を、英語のほうがよい、という方々は本書を、そ れぞれ手に取られるとよいだろう。

導入部でまず著者は、そもそもいにしえの人々は狩猟等で生き延びてゆく為に、宇 宙のリズムや季節の移り変わりに、自らを合わせてゆく事をしてきた事から占星術の 叡智に至った、等人類と占星術との関わりの歴史について語る。

「集合的運命」と題した小段落では、著者はみずからの業績('62年)である、過 去350年間に於ける天王星と冥王星の集まり(constellation)についての研究を基に した持論を述べ、引き続き、小段落"Planets and Chemical Compounds"(レヴュアー いわく、気の利いた日本語に訳せないので、書かれた儘を記載する)「医学にたいす る助力」「宇宙の星座と遺伝」と続く。

そしてp.8「コスモバイオロジー(宇宙生物学)とはなにか」、p.9(〜導入部の最 後直前、p.37迄)「コスモバイオロジーを通じて、己を知る」の、本書主題に関わる 小段落に至る。 この、導入部のメインとなる小段落冒頭で、著者はまず「本書に提示された、一定 の天体の集まりにかんする解釈は、個人にかかわる運命の性質(character)・可能 性の性質(disposition)・能力・様相への洞察を与える事を意図している」と謳う。 p.12には、本書では、天体やその組み合わせの解説中で、ポジティヴな性質を(+) 、ネガティヴなそれを(−)と表現する、それは近年の占星術に於いて、使われなく なりつつある、「好ましい」「好ましくない」といった表現を避ける為である、との 記載がある。長じて著者はスクエアやオポジションを「好ましくない」そしてセキス タイルやトラインを「好ましい」と捕える風潮が、もはや使えないのは経験が証明し ている、としている。

p.22ではかの、ハンブルグ学校創設者であるアルフレート・ヴィッテAlfred Witte の唱えた説についても言及、ヴィッテの唱えた、ミッド・ポイント(ハーフサム)の 表示方法が、

太陽+月−火星=木星

であった処を、著者は

太陽/月=火星/木星

とする、等ミッド・ポイントの基本的な話から「ハーフサムのポイントはトランシッ ト天体やディレクション天体の影響が、引き金となる」(p.25)等の説明。オーブに かんする説明(p.28)やハンブルグ学派の仮想惑星の話(p.29)がこれに続く。45°、 135°等、ウラニアン学派が重要視するアスペクトの話も勿論ある。

p.30〜36では、一つのチャートに同時に存在する、複数のミッド・ポイントを組み 合わせる事に拠り、チャートの持ち主がどのような性質を有するかを、数行で要約す る方法について述べている。

ここでの著者の、数行にまとめ上げる手法は圧巻であるが、これはミッド・ポイン トに習熟しないと、容易に出来る事ではないであろう、とレヴュアーは考える。

そもそも一つひとつの天体の象意ですら、数えきれぬ程のものがある訳であり、そ れらの組み合わせが同じ、数えきれないだけのものであるのは至極当然なのであるか ら、天体・感受点の組み合わせに拠り、本書記載の原則以外に、自ら原則を考え出す のも、よほど習熟しなくては容易でないであろう。

むろん、同じ道理で、通常のホロスコープ読みと同様、ホロスコープの回転、すな わち意識の次元、レヴェルの違いに拠り、ミッド・ポイントそれ自体の解釈にも低次、 高次のものがある事は論を俟たない事も想起すべきであろう。

導入部末尾(p.37)「本書の目的」では、本書はコスモバイオロジー分野の一局面 に関わる、等の記述及び、息子で同じ占星術師である、バルダー・R・エバーティンBaldur R.Ebertinらに謝辞を 述べている。

上記説明以後の本書は、ミッド・ポイントをはじめとする、本書メインの叙述であ るが、説明方法は現代で云う処の、"Cook-Book"体裁となっている。

まずp.41〜44は、

1.12サインにかんする記述                        …12

p.45〜77は、

2.月〜冥王星の10天体、ドラゴン・ヘッド、アセンダント(Asc)、ミッド・へヴン (MC)、計13の感受点にかんする記述                   …13

3.上記13の感受点が各サインにある場合の、計156(=13×12)の記述    …156

そしてp.78〜308は、

4/上記13の感受点の、それぞれ2つずつの組み合わせのミッド・ポイントである、78 (=13×12/2)の記述                           …78

5.上記ミッド・ポイントが各感受点とアスペクトする場合にかんする、858(=78 ×(13-2))の記述                            …858

つまりp.41〜308は上記1.〜5.計=12+13+156+78+858=1,117の詳述であり、これ らにたいし著者は、通し番号を振ってもいる。

各天体にかんする記述は、原則/心理的照応/生物学的照応/社会的照応の4項目。

冥王星にかんする記述は、本書刊行が冥王星発見から10年しか経ていない、'40年で ある事を鑑みれば、記述内容に着目しつつ、読み進めるのも一興であるとレヴュアー は考える(但し'72年迄のあいだに、加筆された可能性も勿論あるが)。

ミッド・ポイントにかんする詳述は、上記各天体にかんする記述にもあった4項目に、 Probable Manifestation、すなわちまず確実な徴候なる項を加えた、計5項目である。

また、上記解釈とは別に、折あるごとに著者が書き加えている、脚注の文章は私達 読者に、気の利いたスパイスをもたらしてくれるであろう−それどころか、寧ろ、言 及したい、重要なそれが多い位であるが、ここでは触れる訳にいかない。

一応、レヴュアーが気付いた、注目すべき脚注のある頁数は以下の通り。

p.44,74,77,81,87,88,92,100,102,105,123,125,160,190,202,204,206,208,212 〜214,222,246,249,262,265

p.44はホロスコープにおけるハウス分割という、占星術での伝統的なやり方を著者 は採らない旨の注意書きである。

p.309〜330は補遺・附録で、この部分のみIlse Hodgesとチャールズ・ハ−ヴェ イCharles Harveyに拠る翻訳である。

さいごにジェームズ・R・ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳)に拠れば、エバー ティン氏が遺した著書は60册に及び、それらのうち殆どが、他国語に翻訳されていな いという。これはむろん、ルイス氏の著書、'94年時点での話ではあるが、レヴュアー 自身、ウェブで調べた処、21世紀初頭の現時点でも、状況は大してかわりばえなき模 様なのである。

氏の作品の一冊でも多く、日本語でなくとも、せめて英訳はなされて貰いたきもの である事を付記し、本レヴューを締めとする。


027 Maritha Pottenger "East Point and the Antivertex"
'84年、"ALL ABOUT ASTROLOGY"シリーズ、4としてリリースされた、本・書籍とい うより、小冊子・ブックレット様の一冊で、僅か35p.しかない。定価は4.95$。

上記シリーズはレヴュアーがウェブ上で確認出来た限りでは、19迄は確実にある ようだ。皆本書同様の、頁数の少ないブックレットで、価格も同じ。詳しく はwww.astrocom.comを参照されん事を。

著者のマリサ・ポテンジャーMaritha Pottengerは'52年生まれ。同じ占星術家のジッ ポラー・ポテンジャー・ドビンズZipporah Pottenger Dobyns氏を母親に持つ。両氏 にかんする叙述は、日本人の私達に手頃な処ではジェームズ・R・ルイス『占星術百 科』(鏡リュウジ監訳)に詳しい。

内容はかのドナ・ヘンソンDonna HensonがAsc、MCに次いで「第3のアングル」と看 做したヴァーテクスVertex(以下Vt。ヘンソン氏の著書"Vertex,The Third Angle"は レヴュー済み)とオポジションをなす、アンチ・ヴァーテクスAnti-Vertex(以下、 Av)及びイースト・ポイントEast Point(以下EP。これとオポジションをなすのはウ エスト・ポイントWest Point、以下WP)を論じたもの。

ヘンソン氏の著書が'02年刊なので、このポテンジャー氏の著書のほうがヘンソン氏 の参考資料となっている可能性がある、と考える御仁もおられるだろうが、しかし意 外にもヘンソン氏著書の索引にポテンジャー氏の本書はリストアップされていない。

では両著書に何の関わりもないのか、といえばそうでもなくはない、とレヴュアー は考える。というのはヘンソン氏は上述一冊冒頭で、奇しくも上記ポテンジャー氏の 母親であるジップ・ドビンズ氏に対し最大の謝辞を述べているからだ。

ポテンジャー、ジップ両氏は互いの関係を礎に"Healing Mother-Daughter Relationships with Astrology"という、母子関係 を占星術的に説いた共著を世に送り(両者の親子としての親密ぶりは、ポテンジャー 氏がジップ氏の旧姓である、Pottengerをみずからの姓としている点からも伺える)、 亦両氏共、産み出した占星術著書のヴァリエーションは豊富である。ゆえに、(ヘン ソン氏の著書に繋がった)ジップ氏の説いたVtとポテンジャー氏の説いたAvならび にEPは、説いた内容に於いても関連性が大いにある筈で、上記両著書の精読は必ずや これら感受点の理解を更に助長するであろう。

前置きが長くなってしまったのは、賢明なる読者諸兄なら推察可能な通り、38頁し かない本のレヴューという事で、字数に余裕があるせいなのかもしれない、どうやら 逸脱が過ぎたようだ。おそまきながら、本書の内容について以下述べてゆく。

冒頭著者は、タイトルの二つの感受点説明にあたり、天文学的背景について述べる。

これは、赤道・子午線等、4つの「偉大な円」(p.2に「緯度平行の図解」、p.3に占 星術を学ぶ私達にはおなじみの、地球を中心に天球を表した図−黄道やら天頂・天底 やらを描いた−がある)に関わるものであり、EPとAvはAsc等、占星術に於いてデリ ケートな感受点・アングル同様、上記「偉大な円」の交点であるとし、論を展開する。

「ホロスコープのアングル」では、黄道と上述4つの「偉大な円」との交点がAsc・ Des等アングルになる事を図(p.4に「東の視野(Av、EPは勿論、牡羊0°ポイントだ のAsc、MCだのの記載がある)」「西の視野(同じく上述感受点の対堰点であるVt等 の記載あり)」を描いた「ホロスコープにおけるアングルの図解」がある。)入りで 説明する。このなかで著者はEPを"Equatorial Ascendant"とも呼ぶ、としている。

レヴュアーいわく、私達占星術を学ぶ一人ひとりのなかには、上述三つの図を頭に 描く事を意外と難儀としている方もおられるのでは、と考えるのであるがいかがなも のであろう。逆にこれらにかんして了解済みなのはむろん、熟考迄重ねた方々は、本 書を読まずとも、各感受点にかんする原理や意味について、みずから理解に到達可能 な位な方といえるかもしれない。

続いて著者は、バース・チャートに於ける、両感受点位置の計算方法について述べ る(本書刊行'84年時点では、ホロスコープ作成は手書きで行われていた事を思い出 して頂きたい)−AvよりもEPの計算方法のほうが、やや複雑なようだ。

結果、EPそしてAvがチャートに於いてどのあたりに位置する事になるかを述べた後 (EPはMCに対し、5°以内のオーブでスクエアになる、としている)、「解釈」の項 では、両感受点の意味について述べている。このなかで著者は、天体との合のアスペ クトがある場合はよりこれら感受点の重要度は増す、とし、その具体例としてカーター 大統領のネイタル・チャートを引き合いに出している。

レヴュアーいわく、本書に於いて唯一遺憾なのは、この両感受点にかんする説明の なかで、著者が「Asc程重要でないかもしれないが、個人にとって"Additional key" になる感受点」としながらも、EP・Av両者の違いについては具体的に明言していない 点である。

レヴュアー同様、これら2つの感受点の独自性を知る為にこのブックレットを手に取 る諸兄も多いだろうから、敢えてこの点は明言しておく(4.95$のブックレットであ る点がこの遺憾さを幾らか緩和してくれるかもしれないけれども)。

引き続き、両感受点が各ハウス(p.9〜12)、各サイン(p.12〜20)に配置となった 際の、ホロスコープの持ち主が帯びる性質、そしてアスペクト(p.20〜35)にかんす る、クック・ブックCook Book体裁の文章がある。これら部分が本書のメインであり、 著者はなかでもアスペクトが最も重要としている。

ハウスの項中に設けられた、両感受点と180°対向に必ず来る、WPとVt(すべからく 両者は4〜9ハウスに来る)について述べた小段落のタイトルを"West Side Story"と しているのは、本著上梓の'80年代半ばという時代性を反映しているようでおもしろ い。

著者が最後の最後迄、繰り返していた要旨・フレーズを訳し、本レヴューを締めと する−個人にとって最も重要な問題は、チャート−それはアスペクトを含む−に於い て、幾つかの現れ方を以て、何度も繰り返される。

−私達自身が持つ、豊富なオプション、ヴァラエティ、私達自身の生来持つ、多く の異なった側面を認識・利用する事に気付けば気付く程、私達の人生は満たされて ("fulfilling lives")ゆくだろう。


028 Lois May Rodden "Astro Data 4"
占星術データの分類で大きな業績を残したロイス・メイ・ロデンLois May Rodden(1928〜2003) に拠る'90年著作。占星術は正確な出生日時・場所、つまり出生データを基にホロス コープが作成され、行われるものであるが、本書はその出生データ集である。

本書は"Astro Data"シリーズ4作目であり、サブ・タイトル"The Culture Collection"が示す通り、芸術家、音楽家、デザイナーそして建築士、作家、詩人、 ダンサーそして歌手、計400人分の出生図・データ及び350人分の出生データを収録し ている。

ちなみに、シリーズ他著書のサブ・タイトルは以下の通り。

1…Profiles of Women
2…American Book of Charts
3…The Occult Collection
5…The Crime Collection

上記400人分の出生図・データには以下に示す、データの正確さの程度を示すランク 付けが附されている。

"AA"…内政あるいは家族に拠る、肉筆の記録があるデータ。
"A"…人あるいは仲間(associate)からのデータ。
"B"…伝記や自叙伝からのデータ。

また、上記350人分のデータ集は、上述3つのランク以外に、

"C"(Caution)…有効な情報源をもたないデータ。
"DD"(Dirty Data)…2つかあるいはそれ以上の、実証されていない出生日時・場所 (レヴュアーいわく、家族や親戚に拠る、複数の異なった証言等)を持つデータ。

を有するものもある。これらランク付けは"Rodden's Rating System"と呼ばれ、彼の 地−西洋占星術の本場である欧米−では既に人口に膾舎している。

ロデン氏は占星術師達が正確でないデータ、情報源が曖昧なデータを使用する事に 常に警鐘を鳴らした事でも知られるが、導入部に於いて、シリーズ1〜3、つまり自 著に正確でないデータを含んでいた事、そしてそれらは「ありがたい事に (Thankfully)」志しを同じくする、占星術師達の指摘に拠り改められ、可能な限り 修正がなされたという。

こうしたデータの取り扱いの難しさについて氏は述べる−「跨聴き」「誰々が云っ ていた」(レヴュアーいわく、私達人間は時に、伝言ゲームひとつさえ、周到になし えない、うっかりした存在である)加えてかのドーン氏Doris Chase Doaneが"Time Changes in the U.S.A."(レヴュー済み)で述べていたような、太陰暦/太陽暦、あ るいはLAT/LMT(標準時間)の扱い等もある(日本のように、標準時間が一つだけ、 という国はまだまし、という訳である)。

こうした著者の言を鑑みれば、欧米では既に権威である、氏に拠るデータ集ですら も、すべてを盲信して掛かるべきでない、とも言える。本書同様の、ジャーナリステ ィックな著作の作者として、他にも例えばマーク・ペンフィールドMarc Penfieldが いるが、マーク氏とロデン氏とで、同一人物のチャート、データが全く異なったりも するのだ。

故に本書収録データを利用の際、占星術師達はロデンのデータに拠る、との出典を 明らかにするのは当然であるばかりか、欧米の占星術師の多くは、自らそれらデータ を改めてレクティファイすらしているかもしれない(キャロル・テブスC.P.A. 氏Carol Tebbs C.P.A.のオンライン・スクールの話を思い出す。詳しくは"Complete Book of Chart Rectification"拙レヴューを御覧いただきたい)。

レヴュアーいわく、誰も実際に、著名人らの出生に立ち会ったひとはいないのは勿 論、かりにいたとしても、その際「正確な」時計を持参したかも証明できないのだか ら、それは至極当然である。それでも、ロデン氏の仕事、ならびに彼女の業績に倣い、 出生時間・場所の情報を丁重に扱う、欧米の占星術風土はすばらしい、としかいいよ うがない(極東の某国の一部の占星術師のように、2ちゃんに書いていた、とか、口 が裂けても、彼らは云わないであろう)。

導入部末尾は著者の言葉、"The unsang heroes of our field are those collectors who work not for profit or glory,but for the love of knowledge"、 そしてデータ収集の協力者各位への謝辞の言葉で締められている。

直後の頁には、データの正確さを期する為に、

1.伝記の書誌・参考文献リスト。
2.データ情報源の書誌・参考文献リスト。
3.ユリウス暦をグレゴリオ暦に換算する為の表。
3.LAT(Local Apparent Time)をLMT(Local Mean Time)に換算する為の表(マー ク・ポテンジャーMarc Pottengerに拠る)。
4.米国51州名称略称表。

が附されている。

収録データの年代別・国別ヴァリエーションは上記、様々な職種があるせいもあり、 豊富である。最も古いデータはダンテ(1265年)やシラノ・ド・ベルデュラック (1619年)か。最も若い人で'80年代後半生まれ、つまり本書出版直前、数年前のも のもある(著名人の子供)。

日本人は一人も収録されていないが、横浜生まれのPhyllis Whitneyなる作家のチャー トがある。

ミュージシャンでは、ドアーズのメンバーのチャートは総て収録されているが、ビー トルズはジョージ・ハリスンだけである。これはジョン・レノンやポール・マッカー トニーといった、より著名な人々の分はシリーズの別巻(1〜3のいずれか。サブ・ タイトルから推して2とレヴュアーは考える)に収録されたか、あるいは当時はまだ 掲載に値するデータが存在しなかったかであろう。

他にレヴュアーの知る処の著名人ではダリ(芸術家)、マイルス・ディヴィス、チャ ック・ベリー(音楽家)、アルマーニ(デザイナー)、ガウディ(建築家)、アンド レ・ブルトン、ウディ・アレン、レイ・ブラッドべリ(作家)、ジャン・コクトー (詩人)、ナット・キング・コール、フランク・シナトラ(歌手)、カーク・ダグラ ス(俳優)。

それにしても、ネイタル太陽・月・Asc、この3つの組み合わせだけですら、自身の それと同じサイン・度数の組み合わせの人物は、なかなかいないものである。これは 総てのチャート及びデータを一通り、目を通したレヴュアーのひとり言である。

尚、ロデン氏のデータ集は今日では、"AstroDatabank"としてウェブ上でも閲覧が可 能であるが、なかには本書収録データと異なる、恐らく本書出版後、改めて修正を施 されたデータ、ホロスコープもある事を述べておく。


029 Wanda Sellar "Consulting Chart"
'01年Wessex Astrologer社刊本。ワンダ・セラーWanda Sellar氏の名は、大型書店 の占い本コーナーで見かける、赤い背表紙の『メディカル・アストロロジー』(安珠 訳、フレグランスジャーナル社)でご存じの方が多いかもしれない。

氏は'10年10月、そして'11年6月と、比較的短いスパンで来日講演等もなさっている アストロロジャーであるが、上記『メディカル〜』(原著は'08年刊)に先立つ事7年、 本著を既に上梓なさっている。

レヴュアーいわく、上記『メディカル〜』が秀逸の一冊だったので、本書は期待し て購読した。尚わが日本でもこのコンサルテーション・チャート(以下、C.C)とい う占断方法を取り入れておられる、アストロロジャーは増えているようだ。

導入部「2つの心の出逢い」で著者は、「クライエントをコンサルテーション・ルー ム(相談室)に迎え入れる事は、クライエントの望み、夢、そして念願である」とし、 C・Cとはなにか、説明を行うのである。

「占星術師とクライエントとが会った瞬間のホロスコープは、その瞬間を反映する のみならず、過去・未来を掌中におさめている」との、C・Cにかんする件りから私達 はすぐに、クライアントが占星術師に問いかけを行った瞬間の図から、質問内容を占 断する手法である、ホラリー占星術を思い出す事が出来るであろう。

ホラリー占星術は、クライエントが占星術師に問いかけを行う迄のできごとから結 果迄をすべて、占星術師が慎重に立てたチャートが語っているもの、と看做したうえ での占断法である。

C・Cとホラリー占星術との類似性等については、本書を読み進めて頂ければ、了解 頂ける事、とレヴュアーは考えるが、上述の通り、「結果迄を総て」チャートが表示 している、と捉えるのは、古典占星術では常識である、アスペクトを動的に捉える事 である点一つを取ってもそれは明瞭であろう(相違点としては、C・Cではトランス・ サタニアン3天体が用いられる事等が挙げられる)。

亦著者は、クライエントが自らの出生時間が不詳である場合は、C・Cがその代用に なりうるとし、むろん、出生時間が明確であれば、C・Cチャートとともに、それらの 双方が、クライエント自身の人生に一層深い洞察をもたらすであろう、としている。

さらに触れておかなければならないのは、著者がここでC・Cとエソテリック占星術 (秘教占星術)とのかかわりについて述べている事だ。エソテリック的観点からの記 述というのは、内容後述に於いても見出せるのであるが、巻末参考文献リストにはか のアリス・ベイリーAlice Baileyの膨大な仕事である、"Esoteric Astrology"が掲げ られている点にも留意しておきたい。

尚著者は、チャート作成はプラシーダス・システム−ホラリーでお馴染みの、レギ オモンタナスでなく−を採用している。

  Chap.1「上昇サイン」でまず著者は、C・Cに於けるAscの意義、そしてそれはネイタ ル・チャートにおけるそれとどう異なるのかを述べた後、12サイン一つひとつがAsc となった場合の概要をクック・ブック形式で挙げ、長じてAscルーラー天体の重要性 を箇条書きで詳述するのである。

ルーラー天体の説明課程では、かのウィリアム・リリーWilliam Lilly"Christian Astrology"等でもおなじみの、プトレミーPtolemyの天体エッセンシャル・ディグニ ティ表を掲げ(p.12)、イグザルテーション等それら天体のディグニティがC・Cでは それぞれ何を表すかを「注意点」としてリスト・アップしている。

Chap.2「予知:何が起きるか」では、C・Cは、未来予知のよきツールにもなりうる 事が述べられているが、ぺジェグリンやプロジビジョン等、古典占星術用語の解説集、 ならびに「早い、あるいは遅い度数がAscに来た時」や「月の動き」等をを掲げても いる。序でに本書冒頭献呈の辞には、かのオリヴィア・バークレイOlivia Barclayの 名も含まれている事ものべておく。

Chap.3〜5はそれぞれ、個人天体(月〜火星)、社会天体(木星・土星)、そして 「すべてが変わる」外惑星(天王星〜冥王星)について。まとめられたフォーマット は以下の通り。

1.エギザルテーション等ディグニテイや支配するハウス、天体のクオリティからキー ・ワード迄。

2."The Psyche"と題した、天文学、神話、占星術ならびにエソテリック観点からの 記述。

3.各サイン在住での性質。

尚Chap.6はノード軸とカイロンについて、天文学、神話そして占星術の記述を収録 している。

Chap.7、ハウスについての詳述は、物理的(主に体)、心理的、そして精神的次元 の3つの観点からの考察、ならびに10天体在住時の記述。

p.151からはケース・スタディ集(仕事、健康、人間関係等。C・Cとネイタル・チャー トを併用しているものや、古典占星術でおなじみの、ハウス廻しを駆使したそれもあ る)。ケース・スタディ集といえば、『メディカル・アストロロジー』でのそれのあ ざやかさを、私達日本人は邦訳で目の当たりに出来た事を思い出すが、ここでのそれ も同様、私達読者をして、惹き付けてやまないものである事をここで断言しておく。

序でに申せば、このケース・スタディ集を読んだ後、いまいちどサインやハウスの 項に立ち戻り、精読するのがベストなのかもしれない。

巻末の占星術学校ならびに機関をリスト・アップしたデータは、総て'01年時点、英 国(ロンドン)のものばかりとはいえ、なかなか重宝するデータと捉える向きもおら れるかもしれない。尚ジュリアとデレクのパーカー夫妻Julia&Derek Parker"Parker's Astrology"巻末には、英国以外の欧州諸国や米国のデータも記載さ れている。


030 Martin Davis "Astrolocality Astrology"
'99年、Wessex Astrologer社発行。全編231頁のうち、本編は160頁(CHAP.1〜5)で、 内容はアストロ★カート★グラフィーAstro*Carto*Graphy(以下、A*C*G)、ローカ ル・スペース・チャートLocal Space Chart(以下LS)そしてそれら2つの、重要な付 加要素としてゲオデティックスGeodeticsという、'70年代以降あらたに出現した占星 術ツールである、ロケーション占星術及び、それらを複合させた、著者マーティン・ デイヴィスMartin Davis一流の技術である、"biparans""destiny point"についてで ある。

上記3つの技術については、それぞれ祖となる人物に拠る著書が、別に存在するので、 私達占星術を学ぶ者は、それらを別個参照する必要はあるであろうが、本書はそれ ら3つの技術を普く論じている点もさる事ながら、著者が「幅広く、多くの異なる国々 を旅行し、移り住んだ」(冒頭著者紹介文より)方である事がおもしろさの、かなめ になっているといえる。

むろん、著者ディヴィス氏は、ジム・ルイスJim Lewisら先達の理論を踏まえており、 また鑑定等に拠る経験値もあるのであろうが、本書で大いに著者自身が語っている、 実人生で移り住み、渡った世界各地での経験が、恰もロケーショナル占星術(著者は 本書タイトルである、アストロローカリティ占星術、と呼んでいる)の有用性そのも のを立証しているさまは一読の価値があるとレヴュアーは考える。

また上記ロケーショナル占星術のツールを搭載した、欧米のPC占星術ソフト (Win*Maps、Solar Maps等)の図を、本書は多く転載、ならびに紹介しているのも一 興であるが、それらを購入・インストールした際、使いこなせる様になるか否かは、 利用する私達一人ひとり次第であるといえよう−それはレクティファイのツール等同様、 それらが私達日本人には、未だなじみのものではないからに他ならない。尚、通常の ホロスコープは総て、コッホ・ハウス・システムを採用している。

冒頭、導入部として、かの英占星術連合総裁(当時)ニコラス・キャンピオ ンNicholas Campionに拠る「占星術における、時間と場所」なる文章がある。

直後、序言で著者は、自らのネイタルA*C*Gで、MC月合ライン上にあたるブラジル・ サンパウロで当地の人々より「大いに歓迎を受けた」経験を述べつつ、みずからのア ストロローカリティ占星術研究の経緯について綴っている。

CHAP.1。まず著者は、A*C*GやLSのような分野にぴったりくる名称として、本書のタ イトルである、上記Astrolocality Astrologyの語を掲げ、通常の占星術以上に、時 間よりも場所に重きを置く方法である事を述べる。それは「天体のエネルギーや影響 が、私達の住む場所に直接関わる」ものであるという。

小段落「異なる眺望」では具体的な説明に入る。

ここで著者は、みずからのネイタル・データを用い、通常のホロスコープが(地球 上から)「空を見上げる」ていのものであるのにたいし、A*C*Gはあたかも、宇宙か ら「地球を見下ろす」図になる事を、見開き頁(p.4,5)で私達読者に示すのである −余談になるが、ここで世界中を廻った著者の、ネイタル・チャートにおける、射手 サイン・木星及び9ハウス、ならびに9ハウスルーラーの状態を見るのは高興である。

A*C*Gでは上記場所もさる事ながら、天体がアンギュラー(Asc、Des、MC、IC)に配 置、リロケートrelocateされる事が重要となり、またそれに伴い、すべての天体のハ ウス位置ならびにルーラ−シップも変わって来る事にも、著者はかのジップ・ドビン ズZipporah Dobyns、マリサ・ポテンジャーMaritha Pottenger親子の説を踏まえ述べ ている。

上述の通り、この章で著者はみずからの経験を踏まえ、A*C*Gの説明を行っているの であるが、最もレヴュアーが面白く思った−というかむしろ、正直笑ってしまった− のは、著者の奥様が、Des合金星ラインにある、パリ出身の方であり、「実際に旅行 しなくても、A*C*Gは有効である」としている事だ。

「A*C*Gの応用編」はオーブやパラン、そしてサイクロ★カート★グラフィ Cyclo*Carto*Graphyについての章である。ここではA*C*Gのさらなる研究を志す読者 向けに、参考文献もリストアップされている。

CHAP.2はL.Sについて。L.Sはかのヘリオセントリック占星術研究でもおなじみの、 マイケル・アールウィンMicheal Erlewineが発展させたものである。

A*C*Gが場所に重きを置く方法であったのにたいし、L.Sは方角に重きを置く方法で ある事が論点となるが、水平線システムとしてのL.Sにおける、Azimuth/Altitudeの、 ふたつの概念は肝要であり、その説明も入念にここでなされている。

L.Sチャートはネイタル・チャートにくらべ、天体の位置、特にAsc-Desライン上に 来るそれが、大きく移動するケースが儘あるが、ここで著者がホロスコープの東半球 −西半球、180°対向に必ず位置する事になる感受点である、アンチ・ヴァーテク スAnti Vertex-ヴァーテクスVertexに、参考資料を交え触れているのはおもしろい。

CHAP.3はL.Sを敷衍させた手法である、ローカル・スペース・マップスについてであ る。ここでレヴュアーが面白く思ったのは、脚注のなかで著者が、サビアン・シンボ ルに触れている事である。

わが日本ではかの松村潔氏の影響に拠り、サビアンの手法は大いに利用されている が、かの地での占星術洋書中では−むろん、これはレヴュアーの狭き見聞の範囲内の 事ではあるにしても−サビアンに触れる機会は稀であるからだ。

CHAP.4は「占星術の風水」ともいわれる、家庭やオフィスで用いられるL.Sについて。 この章でおもしろいのは、アメリカの出生時間検証、レクティファイ用にL.Sを利用 している部分(p.119〜128)。

CHAP.5はゲオデティック・マップについて。この手法はかのプトレミーPtolemy、そ してセファリアルSepharial(ウォルター・ゴーン・オールドWalter Gorn Old)の、 2人の先達に多くを負っているようだ。p.159には著者に拠るあとがきがある。

Appendix(1〜7)は、上記アールウィン氏ら他著者に拠る文章をも含んでおり、実 際の頁数以上にぶあつい内容のものといえるであろう。p.229"THE DIMENSION OF ASTROLOGY"なる、著者に拠る、追加記事・文章ならびに図、そして裏表紙の、数名に 拠る本書レヴュー文章ならびに著者近影を以て本書はおわる。


031 Julia&Derek Parker"Parker's Astrology"
'91年刊本だが、現在では21世紀に入ってからのリイシュー版もあるので、今から購 入なされる御仁は、そちらの方がよいかもしれない。副題として「あなたの人生で、 あらゆる局面で占星術を利用するにあたっての、最も完全で正確なガイド」とある。

ウィキペディアWikipedia"List of Astrologer"に拠れば、著者ジュリア&デレク・ パーカーJulia&Derek Parker夫妻は、14ヶ国語に翻訳されたミリオン・セラー"The Compleat Astrologer"('71年)等を生み出した、近年における、最初のポピュラー な占星術本著者である。特に夫、デレク氏はBBC等放送業界にも携わった、多才な人 物のようだ。

国際判(A4変形判)215.9o×279.4oで416頁と、分量じたい充分なもの。中味はフ ルカラーのイラスト・写真に占められた、見ているだけで楽しい頁−恰も図鑑の趣き さえある−があるかと思えば、小さめの文字でぎっしり占められる(38文字程度×60 行)、3つのブロックで構成された、読んでもなかなか捲り進める事の容易でない頁 (p.130〜349)もある。

冒頭著者は、本書を手にとった方のなかには、まず自身の太陽サインの頁を開くだ ろうが、本書を読めばそれは占星術の一面のみであると判るであろう、としている。

レヴュアーいわく、こうした読者はむろん、いわゆる「12星座の星うらない」を、 占星術とほぼ同一視している向きであるが、著者がまずこういった読者層を想定して いる、という事じたいが、本書の読者層が、占星術にかんする知識の殆ど無き人々か らはじまる、相当、幅広い事を窺わせる、といえる。こうでないと、ミリオン・セラー 本著者にはならないだろう。

内容は上述、著者の序文−これは「本書は20年にわたる、研究の成果である」や 「太陽サイン・アストロロジーからの踏み石」等の言葉に続く−等から推察可能なよ うに、基本的にはビギナー向けであり、サイン、天体、ハウス(イコール・ハウス・ システムを使用している)、アスペクトの、占星術の基本に多くの頁が割かれている が、プログレス(AscやMCのプログレスをも比較的、重要視している)やトランシッ ト、シナストリーやケース・スタディをも含んでいる処は、単にビギナー向けのみで ない、なかなか重厚なものを感じさせる。「付加的な技術」として、ハーモニクス、 ミッド・ポイントやホラリーを紹介する、小段落までも設けている(p.73〜78)。

1.「占星術の技術」(p.12〜78)は占星術のバック・グラウンドである、ゾディアッ クや太陽系等天球の説明から、ホロスコープの作成方法迄。

ここで頻繁に出て来る、手書きでホロスコープを作成する際に用いられる、円の図 形や分度器、万年筆、コンパスや定規、はたまたシャープ社の計算機等の文房具が、 机上に無造作に置かれた写真は、なかなかいい味を醸し出している。

パソコン占星術の普及していない、'90年代の占星術学習者達に、ホロスコープを自 分でつくってみよう、という気持ちを促す一助になったかもしれない。

2「太陽サインを理解する」(p.79〜127)は上述、イラストや写真満載頁の、代表 的な部分といえる。章タイトルの通り、主旨は12サインそれぞれにネイタル太陽が配 された場合の象徴、キャラクターの説明なのであるが、説明文とは別に著者は、各サ インの象徴に彩られた、キャラクター人物像を一頁ずつ、用意するのである。その人 物像とは以下のように描かれている。

1.装束の色調は、各サインの象徴色(例…牡羊なら赤、山羊ならダーク・グレー) を基本とする。

2.冠したかぶり物には、各サインを象徴する宝石がアクセサリーとして嵌められて おり、蟹や獅子に至っては、巨大蟹・獅子の首を頭頂に配している。

3.服装あるいは手に持つアイテム・杖等には、各サインならではの植物やエレメン ト、アイテム(例…天秤ならむろん、天秤)が用意されている。

4.人物の乗るステージ、ボックスには各サインのルーラーである天体記号(例…牡 牛なら♀)のアクセサリー。

5.人物の隣には、各サインを象徴とする動物や植物(例…蠍なら虫。ここでは蝶が 描かれている。射手は占星術の射手、すなわち上半身人、下半身馬の生き物で、手に は矢を持っている)。

6.人物の背景には、各サインを象徴とする、とされる都市の風景、街並(例…乙女 ならパリ、魚はなんと北アフリカの砂漠)。

7.双子のみ、人物は二人、上記ステージ、ボックスに乗っている。

これらイラストは、イメージから入るのに向いている読者諸兄にはよいだろう。尚、 12サインイラスト人物の共通点は、皆イケメン(?)の西洋人として描かれている事。

これ以外にもこの章は「伝統的な関連物」と名打ち、象徴アイテム−生き物だのハー ブ・花・植物・果実・野菜だの、都市に関わる名物(例…水瓶はロシア人形)だの− の写真を一頁ずつ設けており、また文章中心の頁中央に、各サインのセル・ソルト、 石、金属等鉱物の写真を印刷したコラムを擁している。

巻末尾にこれら写真、イラストを扱った人物やコーディネーターに、謝辞が著者よ り贈れれているが、占星術本でこれだけの人件費等を掛けている点だけを鑑みても、 ベスト・セラーを生み出した実績をもつ、著者ならではのものであろう。

巻末(p.350〜)附録はエフェメリスや標準時間のリスト、用語集、参考文献そして 索引等。手書きホロスコープ作成用用紙もついている。ミッド・ポイントをも含む、 "Astrological Sources of Characteristics"なる表迄ある。

ここで特記すべきは、"Astrological Journals"なる、占星術の学習をする際、利用 出来る占星術媒体・団体のリスト(13ヶ国分)を設けている事だ。

残念ながら、日本の分は無い(レヴュアー曰く、'91年当時の日本には無かったか) が、例えばアメリカなら"Dell Horoscope Magazine"やNCGR Journal等の住所、問い 合わせ先が御丁寧に記載されているのは、レヴュアーの狭い見聞、占星術洋書読書の なかでも初めてお目にかかる、ありがたきリストである。尚、夫妻に拠る著書の邦訳本が'90年代刊本と して存在するようであるが、サイン毎の切り売り、12冊本となっており、日本の読者向け編集が施された もののようだ。


032 Sepharial"Financial Astrology"
占星術のみならず、多くのジャンルの「クラシック的著作」を扱う、Kessinger社 (以下、K社)からの、'06年刊行出版物。オリジナルは"Science of Foreknowledge" (1918?)なる大部であり、本書はそこからの抜粋を纏めたものである。それゆえ、 タイトルに、"Pamphlet"を謳っている。

Amazonで検索すると、本書同様、"Pamphlet"を冠した、K社出版物は数多く存在する 事が判る。上記大部等から抜粋したものを、切り売りする方法を、K社は多く採用し ているようだ。

ゆえに本書、パンフレットの完全版、すなわち上記大部を求める御仁は、別途入手 なさる必要がある−というか、K社自身、御丁寧にも、本書冒頭で「私達のホムペに アクセスの上、この本(="Science of〜")をもっと読んでください」と記している のであるが。

ちなみに本書、パンフレットは上記大部のなかの、152〜158p.、僅か7頁を収録した ものである。

著者セファリアルSepharialは筆名であり、本名はウォルター・ゴーン・オール ドWalter Gorn Old(1864〜1929)。

ウィキペディアWikipedia"List of Astrologer"、そしてわが日本語で読める、手頃 な処では、占星術を学ぶ私達にとって、マスト・アイテムである、ジェームズ・R・ ルイス『占星術百科』(鏡リュウジ監訳、原書房)に拠れば、占星術のみならず、カ バラ、医学、心理学を学び、サンスクリット語等、複数の東洋語にも通暁してもいた ようだ。

著者が活躍した、20世紀初頭前後に隆盛を極めた、かのブラヴァツキー氏の神智学 協会に入会、そして女史から"The Astral Tramp"と呼ばれていたという。

占星術関連著書では、かのサビアン・シンボルで著名なマーク・エドモンド・ジョー ンズに影響を与えた、といわれる"Degrees of the Zodiac Symbolized"(Charubel版 との併載)等があり、また感受点リリスに最初に着目した方でもあるという。

さて内容であるが、まず大前提として、本書を実際のマーケティングに活用する為 に手に取ろうとなさる方がおられるとしたら、本書よりも例えば、"MMA"で著名な、 レイモンド・メリマンRaymond A.Merrimanの近著等をお薦めする次第である。

これはマーケティングが「不易流行」の言葉の、「流行」の要素、つまり時代性、 アップ・デートである事を擁する、とレヴュアーは考える故である。むろん、本著も同 じ、ファイナンシャル占星術を謳ってはいるものの、K社のような出版社からの著書 である事からもあきらかなように、クラシックとして愉しむ、あるいは研究材料とす るていの著書である、とレヴュアーは考えるからである。

といって−だからといって、本書が実用性と無縁の著書、とレヴュアーは申してい る訳ではない。なにごとも、後世の研究家が先達の実績を踏まえ、それを凌駕するべ く、新たな情報等を加えてゆく事は世の常である(衰退しているジャンルも無い訳で ないが)。

何より、原理原則は書かれているものの、具体的な方法はこの7頁の著書では網羅出 来る訳がなく、ましてや21世紀の私達の、実用への速効性は望むべくもないであろう。

ちなみに上記メリマンなら、"Basic Principles of Geocosmic Studies for Financial Market Timing"('95年)は最もシンプルな、原理を述べた一冊であり、 さらにステップ・アップを試みる向きには、ちゃんとそれ用の参考文献の記載も書か れているので、レヴュアーはこちらを薦める次第である。

それとこれも亦、同様に申す迄もなき事なのであるが、小前提として、本文は上記 大部のなかのひとつの章、あるいは小段落にすぎない、という事を前提に掛かる必要 がある。著者は上記大部という、より大きな括りのなかで、別箇所で結論、纏めの言 葉を述べている可能性がある事を留意すべきである。

著者は何年も前、とある人物に「占星術を実用的に使えるものにしてくれ、そうす れば、世界はあなた方についてゆくだろう」といわれたエピソードを述べ、数年間に わたり、世の商業及び金融のおもしろさに関わる占星術を学び、今やマーケットに於 ける、"bull"(=値を上げる、強気の買い手)ならびに"bear"(⇔bull)等が天体の 影響を受ける事を語る用意がある、としている。

直後、いかにそれを行うか、それは私達のファイナンシャル占星術の手法として顕 われる、周期の法についての知識による、とし、持論を展開するのである。

後半(155p.)では、Joseph Leiterなる人物が、小麦の買い占めで失敗したのはな ぜか?と自ら問いを投げかけ、これにかんする私見を約一頁(本書、パンフレット の1/7)に亘り、綴るのである。

作用と反作用とは等しく、また同時に正反対のものであり、自然界のどんなもので も均衡を取ろうとする、そして人生と経営とはそれらを掻き乱そうとする、とし、尋 常でない事を扱う者は、平常を学ばなければならない、としている(長じて、私達の 知識の秘密がある!としている)。

また価格の上昇は平価にたいする、過度の下落に先立つ事にすぎない、とし、船の 舵取り(左舷・右舷)を例に説明を試みる。そして著者は述べるのである、占星術は この情報をもたらすのだ、と。

結論として著者は「周期は、星の衝撃(astral impulse)の反映であり続けるであ ろう」との言葉を掲げた直後、そこに成功への偉大な鍵がある!と述べ、あらゆる株 式・製品の価格変動、買い及び売り時を述べる事が可能である、としている。

そして恰も、上述の通り、著者に質問を投げかけて来た人物に対する回答であるが ごとく、絶対的に可能とはいわないが、これが実用的な占星術である、と綴るのであ る。

最後に著者は、ファイナンシャル占星術をさらに深く学ぼう、という読者には自 著"Law of Values"を薦める等をし、「あまりにも多くの夢想家のさなか」"it is well for one astrologer to be practical"(最低限の訳すら出来ないので、原語で 掲げる)との言葉でこの章、すなわち本書、パンフレットを締めている。


033 John Lee Lehman"The Ultimate Asteroid Book"
'88年ジョン・リー・レーマンJohn Lee Lehman Ph.Dに拠る、小惑星にかんする著書。

'70年代にエレノア・バッハEleanor Bachやジッポラー・ポテンジャー・ドビン ズZipporah Pottenger Dobynsらが相次ぎ、4大小惑星(セレス、パラス、ジュノー、 ヴェスタ)等の天文歴や解説書をリリースした事を受け、'80年代は小惑星にかんす る著書が多く産み出された時代となったようだ。

私達日本人になじみのある処では、『あなたのための占星術』(近藤テ留ミ訳)の 著者デメトラ・ジョージDemetra Georgeとダグラス・ブロックDouglas Blochのコン ビも、'86年に小惑星関連の一冊を上梓している。

また、レヴュアーが大変御世話になっている、ジェームズ・R・ルイス『占星術百科』 (鏡リュウジ監訳)は、原著が'94年刊という事で、上記小惑星流行の影響を大いに 受けているせいであろう、「小惑星」の項での説明文じたいが、参考文献を大いに利 用したものであるばかりでなく、150以上の小惑星にかんする詳述を有している程で ある。

そしてわが本朝では、かの芳垣宗久氏が、アモールAmor等5つの小惑星を扱った著書 がある事は御存知の通りである。

さて本書についてであるが、本文は236頁で、p.237からはAppendixとして2,958個の 小惑星の、'88年時点ノード位置の列記、p.278以降はサッフォーSappho等7個の小惑 星のエフェメリス(1920〜1999)に充てられている。

導入部で著者は、'79年にアル・H・モリソンAl H.Morrisonに、いまだ誰も手を付け ていない、小惑星の天文歴を書く事を勧められた事、やりはじめの頃は殆ど冗談とし てやっていた事等を記し、みずからの本格的な小惑星研究に至る経緯の概略、及び関 係者への謝辞を述べる。

1.「小惑星を紹介する」は小惑星の基本的情報−大きさや軌道、周期、1801年のセ レス発見以降の研究歴史等−から、小惑星の重要性を説く事迄にあてられている(こ のなかのp.10〜12の文章は、上記『占星術百科』「小惑星」項目中の一節(p.207) に引用の上、説明を行う上でのソースとなっている)。

Part 1「動機づけ」は17個の小惑星にかんする詳述であり、その詳述はそれらを以 下4つのグループに分けたうえで行われる。

2.心(精神)の小惑星…Phyche、パラス等4個。

3.力の遊び(?)の小惑星…ヒダルゴHidalgo等3個。

4.概念…パックスPax等6個。

5.逃避…バッカスBacchus等4個。

まず小惑星一つひとつの名に因む、神話、心理学等の記述は豊富であり(鈴木俊隆 の禅にかんする書も、参考文献にある)、その他にも例えばシャーマンにかんする記 述では、エスキモーからカルロス・カスタネダ迄、説明補足用材料のヴァラエティに 富んでいる様が伺える(むろん、これは欧米の占星術著書では珍しい事ではないが)。

著名人のチャートを例としての検証は、小惑星にたいする天体−のみならずヴァー テクスやイースト・ポイント等も使っているが−のアスペクトをメジャーなもののみ ならず、クインカンクス等マイナーなそれも取り入れて行っており、また興味深い事 に、天体の度数はジオセントリックのそれとヘリオセントリックのと、双方を取り上 げ、御丁寧に2重円表示迄行っている。

これについて著者は、T.Pat Davisの説−ヘリオセントリック天体位置はジオセント リックのそれより、"publicly"なものを表現する−をひきあいに出し述べているが、 実践の場でこれら両度数を使用なさっている御仁がいらしたら、ぜひ意見をお伺いし たき程である。

これらの他にも、ジップ・ドビンズ氏が提唱した仮説である、小惑星をルーラーシッ プに用いる事や、小惑星をTスクエア等複合アスペクトに用いる事にかんする著者の 見解・叙述等、興味深い部分が多くある。

上記4.では、第一次・二次大戦の、真珠湾攻撃等主要イヴェントにおける、小惑星 を含むトランジット配置図の検証も行っている。

Part 2「神話」は32個の小惑星詳述を、7つのグループに分けたうえで行っている。

この章でおもしろいのは、著者が小惑星ウラニアUraniaの天文歴を発行した'81年、 当時既に占星術界の大御所的存在となっていた、ジョン・アディJohn Addeyから便り を貰ったというエピソードを披露している事だ。

長じて著者は、アディ氏がこの小惑星を、"better candidate for indicator of astrology"と看做していた事、そして氏のネイタル・チャートに於けるこの小惑星が、 影響力のあるポジショニングを為していた事、等をも私達読者に伝えてくれているの である。

Part 3「性、情熱、そして親密」は、5個の小惑星に関する詳述。

レヴュアーいわく、ここで取り上げられるサッフォー・エロスEros・アモールの3つ が巻末天文歴小惑星に取り上げられたのは、相性−特に性にまつわる−に興味を持ち、 本書を手に取る読者が多かろうとの、著者の判断であろうか。

事実、上記3つの小惑星にかんする叙述は、チャクラやフロイトのリビドー論、そし て各天体・一部の小惑星等とのアスペクトを取った場合の記述等、他の小惑星にくら べ、頁数も大いに割いている。

これら小惑星と、アスペクト(特に合)を持つネイタル天体を有する読者は、この 章は楽しめるのではないか。

Part 4「マンデン、テーマとヴァリエーション」は経営占星術、小惑星のノード軸 について、そしてまとめ(Happy'roiding!!)を含む章である。

さいごにレヴュアー一個人の意見であるが、Astro Computing Service等、小惑星に 対応している占星術ソフトを用い、各自出生時の小惑星位置を知ったうえで本著を手 に取る事をお薦めする。

それは著者が冒頭で掲げている、「小惑星の名が占星術的な意味を有する」事を、 身を以て知るには、上記方法が一番、手っ取り早いであろうからに他ならない。

たとえば著者はp.119で、"Sweet Sir Galahad"なるヒット曲を持つ歌手、ジョーン・ バエズJoan Baezが、小惑星ガラハッドGalahadを、Asc近くに有する具体例を記して いるが、小惑星は今や数万もある位なので、読者各自、知って驚愕する配置が幾つか あっても、ふしぎでないのだ、と考える故である。


034 Bernadette Brady"Brady's Book of Fixed Star"
かのブラディBernadette Bradyの'98年作品。処女作"The Eagle and the Lark"(レ ヴュー済)同様、2,500字以内でまとめるのは容易でない、重厚な内容の一冊である。

PART 1「はじめに」(p.1〜44)は占星術における、恒星と星座(星群)の重要性を 理解する為に、著者は人類の黎明期にさかのぼり、人々の生活において、それらがど のような役割を演じてきたかをふりかえる事にあてられている。小段落(以下、それ らのタイトルを便宜上・・で括る)は8つ設けられている。

・導入部・は、私達人類が「偉大なる、不滅の、決して沈まぬポイントである、私 達の世界を釣り下げている一条の光」である北極星、恒星とどの様に関わってきたか について述べられている。

北極星が上述のごとく、偉大なものと看做されて来た時代のキー・ワードは概ね、 以下のようなものである−黄金時代、完全の時代、宇宙と神聖なるものすべてが完全、 完全な調和。

そして古代社会の人々はみずからの社会を、天空の写し絵然に構築せんと試みた事、 さらに宇宙の中心である北極星から総ての力が導き出されると考えた事が挙げられる。

ひきつづき上記世界が、歳差運動の影響で崩れるさまを、神話における「神の死」 等具体例を用いつつ述べられている。

この「大いなる危機」に拠り、人々の関心は北極星から、その周囲を巡る恒星、星 座(星群)へ移るのである(=黄金時代の終焉とそしてあらたな歴史のはじまり)。 p.9には著者が本書冒頭で掲げた、「最初のバラ窓(rose window)」にかんする著述 もある。

・恒星が占星術に於いて衰微するさまの背景・は、占星術師として以前に、天文学 者でもあったプトレミーPtolemyの、1,022の恒星をデータ化した著書『アルマゲスト』 "Almagest"及びその後の、数少ない彼のフォロワーの仕事ぶりがのべられる。

このなかで著者は、"pivot points"である、ホロスコープにおいて重要なアングル であるAsc、Des、MC、ICにかかわる、黄道から離れた星を利用する、いわゆるパラン にフォーカス、詳述を行うのである。

・プトレミーの、占星術における恒星の歴史にたいする貢献・は名高き『テトラビ ブロス』"Tetrabiblos"中Chp 9で述べられている、恒星と惑星の組み合わせを述べた 段落である。ここでも著者は占星術において、恒星の役割が衰退しているのが現状で ある点に触れている。

・パラン:その基礎・は、文字通りの内容であるが、PART 1中、この小段落は最も 頁が費やされている。

パランがどのようなものであるかの説明は、Figure 3〜9の、7つの図が有効であり、 百聞は一見にしかずであろうとレヴュアーは考えるが、例えば天体が上昇する時点で、 恒星(黄道帯から離れている)も上昇する場合、「それらは、地平線上という線を通 じ、関わっている」のでパランの関係にあるという。

そして「最も重要なのは、東西の黄道帯のみならず、地平線360°一杯が使用される」 等の記述は、私達にとってイメージしやすい文章かもしれない。そしてパランの場合、 なにより重要なのは出生場所が判っている事である、としている。またp.20には後 のPART 2以降で頻出する「パラン・マップ」なる表が掲げられ、その見方が前後の頁 で簡潔に述べられている。

・天体とオーブ・は肉眼で見えない、トランス・サタニアン天体である天王星・海 王星・冥王星及びノード軸(「太陽が昇るよ!」とは云うが、「ノードが昇るよ!」 とは誰もいわない)を恒星、パランでどう扱うか、等を述べたものである。

・使用する恒星を決める・・4つのアングルと恒星・を経て、・恒星のネイタル天体 への影響・では、トランス・サタニアンを除く7天体が恒星とパランの関係にある場 合の性質を、著名人の具体例をあげ説明している。

レヴュアーいわく、後のPART 5でも、著者は改めて述べている(「私が見たなかで、 最も"darkest"な惑星×恒星の組み合わせが多い人物」)が、ヒトラーの具体例は多 い。

また、ジュール・ヴェルヌの月と恒星Altairの組み合わせを、彼の著書『月世界旅 行』に掛けた文章は面白い。

p.43は恒星を占星術占断に取り入れる際の要点が、箇条書きで列挙されている。

PART 2「星座(星群)」(p.45〜220)と同3「黄道帯、生の輪」(p.221〜316)は、 恒星及びそれらがネイタル・チャートに於ける天体とパランの関係になった場合にか んする記述の章となっている。

星座(星群)の説明は古代文明での神話等の記述及び、それぞれの星座が有する恒 星のリスト・アップ。著名な星座は図をも設けられている(27図ある)。

上記パランに関わる恒星の説明には、それぞれ上述のパラン・マップなる表を、一 頁ずつ掲げている。これはそれぞれの恒星が、地球上の私達からみて、いつ、いずれ の緯度の地点で、どのサインの何度で上昇し、沈むかを示したものであり、X軸=緯度、 Y軸=黄道帯の度数、のグラフ及び上昇・下降の日時を示す表とを横並びに並列させた ものである(このパラン・マップは恒星60個分ある)。

説明文の内容・項目は以下の通り。

1.光度等基本情報から、上記マップの見方の具体例(もしあなたが富士市生まれな ら…、等)の提示。

2.プトレミーPtolemy、ヴィヴィアン・ロブソンVivian E.Robson、ラインホルト・ エバーティンReinhold EbertinとGeorg Hoffmann、そしてJoseph E.Rigor等、恒星に かんする著書を有する先達の見解の記述。

3.概念。具体例として、パラン天体をネイタル・チャートに有する著名人と、それ がどのような形で彼らに顕われているかを記述。

4.ネイタル・チャートでのパラン天体。

5.生誕でのヘリアカル・ライジング(ヘリアカル・ライジングの説明はPART 4にあ る)恒星としての、それぞれの恒星。

PART 4「星の相(??原文は"Star Phases")」(p.317〜342)は前章迄をより理解す る為の、更に掘り下げた内容で、上述へリアカルをはじめ、Acronichal Settingだの パラン・マップ中にある"ALH""CP"等の語彙にかんする、多くの図を用いての説明に 充てられている。この章の理解は重要であるとレヴュアーは考える。

PART 5「恒星とネイタル・チャート」は上でも少し触れた、ヒトラー等著名人なら びに著者のクライエントの恒星・パラン、ケース・スタディ集となっている。

p.367〜460は「附録」である。字数の都合上、詳述できないが、その内容は軽視能 わざるものである事のみ記しておく。

さいごにわが日本では、かの松村潔氏が、本書を参考文献に、恒星・パランを論じ ている著書『トランシット占星術』を有している事をのべ、レヴューの締めとする。


035 Philip Sedgwick "The Sun at the Center"
'90年ルウェリン社発行。太陽中心の占星術、すなわちヘリオセントリック占星術 (以下へリオ)についての本。

わが日本でのヘリオ研究書といえば、私達はその嚆矢を担われた、かの松村潔氏の それを思い出す(amazon800字版レヴュー済)が、そのリリースが'11年9月である 事を思い併せれば、まだまだ周知には時間を要する占術といえよう。

しかしじつはそれは、わが本朝のみならず、かの欧米に於いても同様のようで、占 星術師の数の多さの割には、この占術の研究者がしめる率は多くないようである(占 星術師の数それじたいは、わが日本より多い為、著書は多くはないとはいえ、ない訳 ではない)。

鏡リュウジ氏監訳『占星術百科』(ジェイムズ・R・ルイス著)のヘリオにかんする 文章が、このへんの事情をあきらかにしているので、興味のある方はぜひ、参照いた だきたい。

著者フィリップ・セドウィックPhilip Sedgwickは'69年に占星術の研究に取り組み 出し、'80年にプロフェッショナルとなった方であり、「銀河系占星術」の先駆者で あるという。

Chap.1 「新たなるモデル」でまず著者は、プトレミーPtolemyからニュートン迄の、 嘗て「占星術師と天文学者が同一であった時代」に既に、じつはヘリオ(≒地動説) は存在していたとし、その歴史をふりかえる。

がしかし、昨今の地球中心の、ジオセントリック占星術(以下ジオ)の大いなる敷 衍を鑑みると、ジオからヘリオへ、意識を変えてゆく事の難しさはあるとしながらも、 持論を展開、そして宣うのである、「ヘリオ占星術の為の時代の、機は熟した」と。

p.5では、ハウス分割や天体の逆行、そして個人天体の極みである、月の存在等はジ オならではのものであり、これらはヘリオでは用をなさなくなるが、これを「エゴを あきらめる」事とし説明している。このへんの件りは、かの逆行天体解釈の鬼才、エ リン・サリヴァンErin Sullivan氏の「"geo"centricを"ego"centricと、アナグラム で言い換える事も可能」とのフレーズを想起させるものがあり、おもしろい。

「太陽系ではその物理において、太陽が99.8%を占める」とするp.6の文章あたりか ら、ヘリオの説明に魂(soul)や意識(consciousness)の語が多くなるので、レヴュ アーはこれらをヘリオ占星術のキー・ワードのふたつと捉え、以降読み進めた。

ジオにあってヘリオにない要素の一部を上述したが、p.8ではその逆である、ジオに なく、ヘリオにある要素と、両方を具体的に羅列している。ヘリオならではの要素 は10箇条あり、ヘリオに留意した事のなき方々にも、理屈からすぐに判る要素として は、水星と金星の位置関係がある。

ジオではけしてありえなかった、水星と金星のオポジション等の配置は、ヘリオで は往々にして起こりうるのであり、著者はこれが「伝統的手法に新たな洞察を提供す る」としている。

他には本書で繰り返し述べられる、天体と太陽との距離が最も遠くなる点(アフェ リオンAphelion(Q)、以下Q)及びその逆(ペリヘリオンperihelion(q)、以下q)等が 挙げられている。

Chap.2「太陽スクリーン」は、ジオでは一天体、しかも12サインのうちの一つの色 を帯びていた太陽が、ヘリオではチャートの中央に来る事の意義を述べた章で、ほぼ 全文が抄訳される値打がある位、とレヴュアーは考える。

章末尾で著者は、太陽がチャートの中央に来る事が、太陽の廻りを巡る天体にたい する新たな見方、ひいては生気を吹き込まれた個(self)の核に源を発する、新たな 視点をももたらす、としている。尚ヘリオ纏めのChap.は16になる。

Chap.3「天体の説得力」は、ヘリオでは太陽を抜きには考えられぬ、アスペクトの 説明から、上でも少し触れた、ヘリオで重要な要素である、各天体ノード軸、およ びQとq、それぞれの位置(サイン及び度数)及び内容詳述等が行われる。ここで著者 は天体同士がコンジャンクションとなる、"occultation"−月が太陽を隠す、日蝕を 思い出して頂きたい−の重要性をも説いている。

Qとqに天体が位置する事に拠る効果は、ジオにおける、逆行・留に似ているとし、 長じて著者は両点のミッド・ポイントについても論じている。

引き続き、ヘリオに於ける、各天体(〜火星)についての著述が行われる。天体の 解釈−それはジオでのそれをいまいちど、再検討する趣きがある−もさる事ながら、 天体の動きの緩急や、上記ノード軸等感受点との関わり等、ヘリオならではの要素も 盛り込まれている。

なかでも地球にかんする記述はヘリオならでは、であり、その全容を此処に述べる 事は出来ないのであるが、以下レヴュアーのピック・アップした、主な語彙のみ羅列 する。

1.地球は磁気圏に覆われており、それは太陽風からみずからを守ってもいるが、と 同時に、太陽からのエネルギーに応える事にもなってもいる(太陽に対するリアクショ ン/solarity)。

2.地球の資産から、総てのレヴェルに於いて、成長していく事を描かなくてはなら ぬとし、例として物理的なものから精神的なものへ、を挙げている(成長の為の経験) 。

3.思索は事であり、それらは翼を持つ。

4.徴候として現れる力の2/3は魂(soul)、これは地球の2/3は海である事とのアナ ロジーであり、亦水はクリエイティヴである、と指摘する。

5.地球各サインの「レッスンと受け継いだ物」をクック・ブック形式で掲げている。 尚地球のサインは、ジオでの太陽のそれの対向となる。

Chap.4「天体の絶え間なきさま」は木星以遠天体について。冥王星はその巨大な衛 生であるカロンとともに語られている。

Chap.6「考慮すべきアスペクト」は各天体動きの速さやオーブ、カーディナル・ポ イント(春分点等)。

ノード軸及び上記Q/qの項では、ある天体が他天体のノード軸/Q/qに位置する際の 影響とその具体例について詳述。

Chap.7「一般的な4分儀」はヘリオに於いて、12サインを4分割した場合、例えば牡 羊〜双子の90°に天体が多いタイプの人は…といった記述。

Chap.8ではヘリオ・チャートとジオ・チャートとを二重円で読む事(「林檎と蜜柑 とを混ぜ、サラダをつくるようだ」)について。

Chap.9〜13は、これ迄の説明を受けてのケース・スタディ集。なかでも9章の、月面 着陸にかんするそれはじつに面白くレヴュアーは読ませて貰ったのであるが、もはや ここで詳述する余裕はない。

巻末附録中で特記すべきは、ロバート・ハンドRobert Handによる、ニ−ル・フラン クリン・マイケルセンNeil F.Michelsen"The American Heliocentric Ephemeris,1901-2000"導入文の転載である。秀逸な、一読の価値のある文章であるが、 これについては上記マイケルセン氏著書レヴューで詳述する予定。


036 John Lee Lehman "The Book of Rulership"
'92年刊。サブタイトルに「古典占星術からのキー・ワード」とある。

導入部で著者は、本書と同じ趣向の書籍である、レックス・ビルズRex Bills"The Rulership Book"並びにUngar&Lillian Huber"The Horary Reference Book"の2册と本 書とは、「幾つかの深い、哲学的な」相違点があるとまず述べる。

そして本書p.27〜236の210頁(×@41語/頁=約8,610語)に亘り、アルファベット順 にリストアップされる、ルーラーシップ(以下ルーラー)のソースとして厳選された、 8人の著者を含む、歴代の占星術師達が提示される。すなわち、

1.プトレミーPtolemy

2.アル・ビルニAl-Biruni

3.クラウド・ダリオットClaude Dariot(16世紀)※このダリオットのみ、上記ソー ス陣営中にはリスト・アップされない

4.ウィリアム・リリーWilliam Lilly

5.ニコラス・カルペパーNicholas Culpeper

6.ジョン・ガドバリーJohn Gadbury(17世紀。リリーの生徒)

7.リチャード・サウンダースRichard Saunders(17世紀。リリーに医学占星術師と して認められていた)

8.ウィリアム・ラムゼイWilliam Ramesey(17世紀。"Astrologia Restaurata(Astrology Restored)")

9.ジョン・パトリッジJohn Patridge(17世紀)

第二の相違点として、著者が前著"Essential Dignity"で提示した通り、本書は個々 の天体がそれぞれ、いずれのサインに於いてディグニティを最大に発揮するかについ て留意しているとし、13世紀の先達であるグイド・ボナティGuido Bonattiのアフォ リスム等を挙げ、持論を展開、長じて20世紀の私達が必ず考慮せねばならぬ、トラン ス・サタニアン3天体のルーラーにも触れている。

20世紀占星術のなかには、かのジップ・ドビンズZipporar P.Dobynsが「12文字シス テム」として公式化したような、サイン・天体・ハウスの区分けが恰も無いかのごと く、解釈する傾向(例…Asc双子と1ハウスに水星がある事を同一視、等)があり、そ れが多くの学徒達のルーラー解釈曲解を招いたとし、その曲解ぶりを例証する為に、 「オクターヴ違い」と云われる水星−天王星、金星−海王星、火星−冥王星のそれぞ れが、ルーラー解釈に於いては必ずしも成立しない事を、上記ビルズに拠るデータを 引き合いに出し詳述している。

引き続き、ルーラーは時代に拠り変わるとし、オリヴィア・バークレイOlivia Barclayがパート・オヴ・エアプレーン(飛行機のパーツ)を、いにしえのパート・ オヴ・シップ(船のパート)とパラレルなものと解釈している事を例に述べた後、本 書上梓に携わった関係者、協力者に謝辞を述べている。

「植物学上の幕間再訪:植物−天体ルーラー」と銘打った小段落は、4つの表と附録 付で、医療占星術でおなじみのテーマについて。

ルーラーにはサインのそれ(5つのエッセンシャル・ディグニティ即ちイグザルテー ション、トリプリシティ、ターム、フェイスそしてミューチュアル・レセプション) とナチュラル・ルーラーとがあるが、

1.トランス・サタニアン3天体は上記、5つのルーラーを有さない。

2.上でも触れた、サイン・天体・ハウスの解釈について、水星が1ハウスでジョイに なる事等を引き合いに出し、持論を展開。

3.不幸にも、17世紀以前の占星術師達は、ルーラー割り当てにかんする説明や議論 を、後世の私達に残していない。

等を述べたのち、植物のルーラーについて語り出すのであるが、ここでの主旨は上 述古典占星術師(2〜6、8の6人)間で、植物のルーラー定義に相違がどれだけあるか、 という点を掲げる事のようだ。

植物に限らず、ルーラー定義違いは山程ある…例えば国等でも、日本は概ね獅子や 天秤であるが、7代ラファエルRaphaelは牡羊としている…が、本書後述のルーラー 羅列リストには例えば、Eastだけで3つ、Hair等、体の部位に至っては、その性質の 違い(例:Hair,Black)迄含めると1頁全部を占めたりする。

25p.はルーラーシップ羅列・表示形式の説明で、以下の通りである−序でに、p.27 からは上記の通り、約210頁に亘るリストが続くが、p.236以降には上記8,000以上の ルーラーシップの天体毎(p,237〜306)、サイン毎(p.307〜330)、ハウス毎 (p.331〜344)にソート分けされたリストが用意されている。

単語、あるいは語句/ルーラーを表す天体、サイン、ハウス等/出典著者名略称と その頁数(但しカルペパー著書のみ、頁数表示なし)

例…Musical ♀ LI074

尚、語の意味自体不明なものには*印を附している(例…Stargard[e])

以下、一通り目を通した、レヴュアーが気付いた、興味深い処等を、箇条書きで述 べるので参考になればさいわいである。

1.サイン・天体・ハウスがミックスになっているものはおもしろい(例…Scandals 1ハウスのサウス・ノード GA046)。ひょっとしたら、読者各位自身のネイタル・チャー トに符合する組み合わせも散見可能かもしれない。

2.Faceは形容詞付きが35、リストアップされている(例…Face Lean 土星)。これ は、Asc解釈の参考になるかもしれない。

3.Placesで始まる語は約3頁(例…Places Daily 乙女)、同一語では最多か。

4.自身の名前に関わる語のルーラーを探す。かの芳垣宗久氏は、名前あるいは名前 を為す文字が、Ascサインの象徴と符合する事例を述べているが、海あるいは洋の字 を有する人のAscがかにであったりする(Sea 月)のを見出せるかもしれない。

5.ホラリー占断に関わる、と思われる項(例…Thief is familiar 水星)。

巻末附録として、17世紀の医療用語を、現代に於ける同等語に直したリストがある が、なにげにこれは重宝するデータとおもわれる。


037 Robert Zoller "Arabic Parts in Astrology"
'80年刊、副題として「未来予知への、失われた鍵」とある。

導入部分で著者はまず、アラビック・パーツ(以下パーツ)がネイタル、マンデン、 ホラリーあるいはイレクショナル、いずれに於いても、占星術師に意味深い洞察をも たらすとし、本書の目的は17世紀に一度は失われたこの手法を、ふたたび取り戻し、 再建する事であるとした上で、本書全体PART1〜3の内容紹介を行っている。

PART 1「背景」1.「いかにパーツは失われたか」は、パーツの歴史について。まず プトレミーPtolemy"Tetrabiblos"における、最も古い記録(彼はエジプト及びカルダ ンをソースとしている、としている)から4世紀のファーミカスFirmicus、6世紀のマ シャアラーMasha'allah、9世紀アルブマサーAlbumassarの流れ・伝播について。

ここで著者はパーツ教義の原則は「数字の、秘儀としての本質(esoteric nature of number)」にある、としているが、これについてはPT1.中2.で詳述される。

引き続き、アラブとペルシャで続いた、占星術学校(8世紀の、スペインやインドと の関わり、及びそれに拠る哲学や科学の学びが、形而上学・天文学の実用としての、 占星術にも影響)について→11世紀はアラビア占星術の集大成→アル・キンディ Al-Kindiは上出アルブマサーに影響を与えた、等。

97のパーツを含む書の敷衍に拠り、パーツをたやすく見出せるようになるが、同時 に多くの占星術師達はパーツについて、それに頼り過ぎとなり、これについては上記 アル・ビルニも苦言を呈していたという。

12世紀、パーツは欧州へ伝播。ローマ帝国衰退後、占星術に関心を示した学徒達は、 「失われた時間」を取り戻すべく、アルブマサーらの著書をラテン語に訳す事に尽力 したという(〜13世紀)。

そんなさなか、ラテン語に拠る、パーツを詳述した最も重要な著書である、グイド・ ボナティGuido Bonatti"Liber Astronomiae"(1277)は登場、これはのちのジョン・ ディーJohn Dee(1527〜1608)等に影響を与えたというが、「不幸にも、パーツはア ラブ世界でのように、重用される事はなかった」とし、その背景にルネッサンスの隆 興→占星術そのものの衰退があったとしている。

レヴュアーいわく、ここでおもしろいのは、一因として、「口伝が最も重要であり、 文書は二次的要素であるにかかわらず、その口伝そのものの力が失われた」事が挙げ られている点で、占星術にかぎらず、真の道は万人に対して説かれるものでなく、ま た著書には明言されぬ「秘教」がある、という事なのであろう。

またこの小段落の纏めのなかで著者は、私達は古典占星術を学ぶ為には、ラテン語 等英語以外の言語を学ぶ必要がある、と読者に進言している。

2.「パーツの形而上学的基礎」は、欧州の哲学者が連綿と語って来た、モナド−そ れは総ての数字が自らの本質とし、占星術にとっても、最初の原則でもあるという− について。

レヴュアーいわく、73p.に至る迄のこの章は、20世紀を生きながら、いにしえの秘 儀研究に取り組む著者の、緻密かつ秀逸な文章である、といえるが、タイトルが示す 通り、「形而上学」である為もあり、要所を拾った処で、レヴューという形では真意 をすこしでも伝える事ですら、いささか致しかねる、と予め告白しておくとともに、 ぜひみなさんにも一読願いたき箇所である、と断言しておく。

それは詰まる処、本書の理解に於いて、具体的にパーツが語られる以前のこの章は 重要、とレヴュアーは考えるのであり、理解そのものを深める為には必要な章である、 と考える故である。

Fig.1で著者は、モナドをSelf-Microcosm-Macrocosmの三つを頂点とする三角形と看 做す事が出来るとし、アグリッパからピコ・デルラ・ミランドラ迄、バガヴァッド・ ギータからヤコブ・ベーメ迄、ヘブライ語解釈から図をまじえての各数字(1〜9)の 説明迄を駆使、持論を展開するのである。

「数字の原型について」と題された小段落(p.29〜)での、一つひとつの数字の説 明は、点→線→線とそれを二分する中間点→三角形→円とその中心→…といったぐあ いに、数学及びそれにかんする図を交えてのものとなっている。

3と4の説明はp.33の、四重円−中央の円を光源とみなし、外側にゆく(=光源から離 れる)につれ、徐々に暗くなってゆく、云々の説明を以てなされるが、長じて著者は 「9と3・4との関係」にかんする小段落迄設けるのである(こうした、数字同士の関 わりの説明は随所にある)。

尚著者は折に触れ、どの数字について考察を行う際にも、モナドが原則である事を 忘れてはならぬ、と注意を促している(p.38、59)。

占星術にかんする叙述は、Fig.18ならびにそれが示す、太陽→土星→…月、及び太 陽→月→…土星、2つのパスにかんする説明、イグザルテーションにかんする説明等。

イグザルテーションの説明を数に絡めて行う部分は、例えば太陽がイグザルテーショ ンとなる牡羊サインは、太陽のルーラーである獅子から数えて9番目、等。亦アスペ クトを数で考察してもいる。

PART 2「パーツの教義」3.「パーツの使い方」は上でも少し触れた、グイド・ボナ ティが掲げた、パーツの3原則から入り、パーツを鑑みる以前に、チャート全体をま ずしっかり読む事が重要、等。

4.「ボナティの、パーツにかんする論文」は、上でも少し触れた、ボナティのラテ ン語テキスト"Liber astronomiae"(1277)の、著者みずからに拠る英訳にあてられ ている。訳文はもとより、原文を掲げての訳文ニュアンス説明や、原文にたいする補 足説明等に充てた、脚注説明文も周到である、といえる。

PART 3「実例」(6〜11)は著者ケース・スタディ集であり、またこのなかで著者は、 PART 2で自ら訳出した、主だったパーツ(パート・オヴ・フォーチュン、パート・オ ヴ・ハイレグ等)の、みずからに拠る見解・説明を行ってもいる。尚、上記ケース・ スタディは古典占星術ではお目に掛れぬ、トランス・サタニアン3天体もリーディン グに含めているのは高興である。

7.「ネイタルを比べる」は相性判断で、一方のパーツが他方のネイタル天体からア スペクトを受けている場合等の説明を含む。10.は著者が「びっくり仰天した」とい う、市場価格のパーツの説明で、具体例としてパート・オヴ・バーレイ(大麦)の検 証を行っている。


038 Noel Tyl "Solar Arcs"
わが日本でも、"Noel Tyl's Guide to Astrological Consultation"('07年)の邦訳版 である、『心理占星術 コンサルテーションの世界』(石塚隆一監訳、イースト・プレス、 '11年)刊行を契機に、ノエル・ティルNoel Tyl氏の独特なメソッドの重要性は増して ゆくだろうとレヴュアーは考えるが、本著は上述近著に先立つ事6年、'01年ルウェリン Llewellyn社刊の一冊で、氏のメソッドに欠かせぬ、未来予知の一手法である、 ソーラー・アークSolar Arc(以下、SA)をフォーカスしたもの。

1.「円を時機にあわせる」。SAじたいはティル氏一流の手法でなく、多くの占星術師 が利用する処であるのは周知の通り。このSAと、同じ未来予知の手法としておなじみの、 プトレミーPtolemyからナイボッドNaibod(16世紀)、セファリアルSepharial迄が論じた、 プライマリー・ディレクションPrimary Direction(以下、PD)やセカンダリー・プログレス Secondary Progress(以下、SP)等があるが、本章はそれらをその歴史的、数学的 そして占星術的に比較検証する章。

 いずれの手法が最も有効なのか、読者各位−殊に実践の場で経験なさっている、 プロの占星家の方々−意見はあろうが、ティル氏はSAを「私達の人生のペース・ メーカー」である太陽のスピードに拠っている点等から鑑み推奨、長じてSA使いの 先達である、エバーティンEbertinとのエピソードを披露しているのは高興の極みと レヴュアーは考える。まずこの章の理解は本書を読み進めるうえで重要である のは論を俟たないであろう。

尚ティル氏は章末尾で、20世紀の秀れたPD研究者の名をリスト・アップしている が、ここで挙げられていない人物で、占星術誌"FREE CONSIDERATION"(残念 ながら'11年現在廃刊か)上等で活躍なされた、ブルガリアの鬼才ルーメン・コレヴ Rumen KolevのPDも一興である点を明記しておく(ティル氏もこの"FREE〜"誌に 記事を幾つか投稿しており、それらはウェブ本として、無料で読む事が可能になって いる)。

2.「目を訓練する」ここでおもしろいのは、ティル氏自らが自身のプロフィールを、 みずからのメソッドを利して、コンサルテーション(ティル氏がクライエント)形式で 紹介している−氏らしい、自らをドラマティックに演出なされる、サーヴィス精神の発露 の一種といってよいだろう−処である。

ここでの氏自らのプロフィールの概略から推して、今日の成功にも、けして容易に至った 訳ではないようである事がわかる。

3.「間接のアーク」はミッド・ポイントについて。巻末には10天体、ノース・ノード、 Asc、MC計13感受点のミッド・ポイントを、クック・ブック形式でリスト・アップしているが これは上述エバーティン氏のエピソードを知ったうえで通読すると、拝読できる私達 も感慨はひとしお、といえよう。タイトルの"Indirect Arcs"は、ミッド・ポイントにたいする SAの意。

4.「未来予知の為の、実際のマネジメント」は時機選定の為のオーブや、ルーラー シップを詳述。上述邦訳本中でも著者が、クライエントに具体的に年月を明言しつつ コンサルテーションを行っている(そしてそれらの多くが的中している)のに驚きを 以て読んだ向きはレヴュアーのみではなかろうが、その為のキーとなる章の一つ であろう。

上述邦訳本中でティル氏が本書を占星術の歴史上、「コンサルテーションそのものを 収録した」数少ない占星術本の一冊に挙げているのは御存知の通り。5.「コンサル テーションのタイミング」はまさにそれらを収録した章で、本書中、最も頁を割いた (p.141〜270)章でもある。

6.はSAの時機選定の、より細かい処を決定する為のメソッドである、ターティアリー・ プログレスTertiary Progressionsについて。レヴュアーがこの技法の詳述を読んだ のはかのジップ・ドビンズZipporar.P.Dobynsの未来予知の書(レヴュー済)以来 である。

7.は未来予知の為には、まずホロスコープの持ち主自身の出生時間が正確で なければ意味がない、という事でレクティフィケーションRectificationについての 章。著者はこのレクティフィケーションのオファーもクライエントより賜った際、 引き受けなさるそうであるが、そのコンサルテーションの実録をもここに収録している。

巻末附録は上述ミッド・ポイントのリストに加え、火星〜冥王星の月毎トランシット 早見表(1940〜2040)がある。この表に自らのネイタル天体に各トランシット天体が アスペクトする年月にチェックすれば、それらが多く重なる「重要な時期」が早わかり できるようになっている(チェック・ボックス等はないが)。

最後に本書に限らず、ティル氏著書全般に云える事について。占星術家るしえる (小林永)氏は、占星術専門誌『GALACTIC CORE』創刊号のなかで、本書の 「歌うような文体」の魅力を指摘しているが、なるほどたしかにそれはティル氏一流の、 元オペラ歌手にして、ネイタル月獅子・太陽山羊サインならではのものであろう。

加えてレヴュアーが最後に指摘しておきたいのは、牡羊ポイント="Numero Uno" だの、大先達エヴァンジェリン・アダムスEvangelline Adamsの名を明記しつつ拝借 なさっている、「火星乙女」の性質をうまく言い当てた表現だの、サイン・天体・ ハウス・アスペクトにかんする、氏一流の「お決まりのフレーズ」の数々を面白がる 余裕を以て読み進める事が出来れば、ティル・メソッドの咀嚼・習得も一層スムーズ になされるにちがいない。


039 Celeste Teal "Eclipses"
初版は'06年と比較的最近の著書、本書は'09年2刷版である。全編、蝕(日蝕と月蝕) についてだけ書かれた本で、276頁のうち本編は141頁、残りは附録・索引である。著 者セレスト・ティールCeleste Tealは「初めて、占星術本を繙いた時は、信じていな かった」(p.4)ものの、約30年に亘る占星術学徒時代を経、プロとして活躍なされ ている方である。

本編が141頁と、分量的にさほどでないにかかわらず、その充実した内容ぶりに拠り、 字数以内での完全レヴューは至難の一冊である、と予め申した上、購読をお薦めして おく。

全体の構成は3つのPARTSに分かれる。すなわち、

1.「蝕の隠された力とメッセージ」…蝕にかんする説明で、CHAP.1〜5。

2.「蝕と世界のイヴェント:過去、現在そして未来」…アメリカに関わる重要な蝕、 マンデン的記述。CHAP.6〜11。

3.「あなたの個人的な宇宙の電報」…個人にとっての蝕。CHAP.12〜16。

導入部、著者は人々がいかに蝕に対峙してきたかについてまず語る。皆既日食はむ ろんの事、満月が暗い赤みを帯びる、珍しい月蝕はなかでも古代の人々を驚愕させた、 等の記述がある。

国、個人の如何を問わず、誕生の瞬間が示すネイタル・チャートという地図は、そ のチャートの持ち主が、国の歴史ならびに人生において遭遇する"crossroad"を示す とした上で、著者は日蝕と月蝕との相違について言及している。

蝕を扱った、占星術の歴史にかんする記述は、エジプト、プトレミーPtolemyから、 A.D.640年のイスラム占星術、アレクサンドリアの占星術図書館・学校に至り、長じ てプトレミーが触れた、蝕の持続時間に話は及んでいる。

この導入部で興味深いのは、著者が蝕の研究の過程で、'01年9月8〜13日がアメリカ の、なかでも市場価格等に大きな変動があろう、と予見していた処、かの9.11事件が 起きた、という件り。

著者は上記PART.2で、アメリカにとって重要な、'20年迄の蝕について触れるのであ るが、この蝕研究から9.11事件に至った経緯がその執筆にあたる、推進力となってい るかのようにレヴュアーには思われる。

PART.1。CHAP.1 でまずおもしろいのは、蝕とは「ノード軸からの宇宙エネルギーが 太陽・月を通じ、地球上の私達に及んで来る事」であるが、このエネルギーが国や個 人のネイタル天体とアスペクトしたら衝撃は計り知れぬものであり、国及び人生に変 容がもたらされる、としている件りである。

長じて著者はノース・ノードの蝕及びサウス・ノードの蝕、それぞれの性質・相違 について触れている。

CHAP.2「蝕の支配者」は蝕はそれぞれ独得であると予め断りつつ、それが各エレメ ントで起きた場合の傾向についての記述である。

このなかで著者はアメリカにとって重要であった、そして今後重要であろう蝕を具 体例とし、説明の引き合いに提示している。

CHAP.3「蝕の秘密の生」は月蝕の影響持続時間が、通説である6ヶ月等の長さでなく、 日蝕のそれに匹敵するものである事を述べた件りは特筆に値するであろう。

月蝕の重要性については、本書中其処彼処で散見出来、私達読者はこれ迄気付かず にいた、各々の実人生に於いて重要であった月蝕の存在を発見出来るかもしれない。

引き続いての、蝕が起きたサイン、度数をトランシット天体−特に古くからマレフィッ クと云われる火星と土星−が通過するタイミングに関し、論じる件りは、上述9.11事 件が直前の日蝕発生度数である蟹0°と対向である、山羊0°を火星が通過直後に起き たのを喝破なされた著者ならではの、本書最大の読み処のひとつである、といえる。

CHAP.5「蝕の力を評価する」は、巻末APPENDIXに表示のある、蝕の強力さを示す評 価数値算出基準を列挙している。

例えば土星の絡むそれは1点加算、Aries Point即ち春分点等活動宮初期度数に絡む それは3点加算、等。

PART.2は上述の通り、アメリカにかんする、マンデン的記述に満ちている。まず数 あるアメリカのネイタル・チャート候補のうち、いずれを選択するか、の話から始ま る。

ここでは最も多くの占星術家から信憑性を得ている、Asc双子チャートに於ける、 9.11時点でのプログレス及びトランシット・チャートが表示する象意にかんする詳述 が高興であり、長じて著者はワールド・トレーディング・センターのネイタル・チャー トと上記Asc双子チャートとの繋がりについても触れている。

CHAP.7「稀な予見とJFK」はウィリアム・リリーW.Lillyやエヴァンゲリン・アダム スEvangeline Adamsが行った重要な予知や、1962年の水瓶サイン、2060年の牡牛サイ ンでの天体大集合下での蝕について触れた後、ケネディ元大統領の暗殺について、蝕 の観点からの解釈を試みている。

CHAP.10「2007〜2015年からの、驚きとよじれ」、そしてCHAP.11「2020年の強力な 蝕」は、「未来へ跳躍するにも限度がある」としたうえで、'07〜'15年そして'20年 の蝕について論じている。特に'20年のそれは、'01年6月のそれに続く(レヴュアー 曰く、蝕のサイクル即ちSarosは19年)、蟹0°でのそれであるとした上で、同じ度数 で起きた、1889年の蝕とそれに拠る影響にも触れている。

PART.3。個人にとっての蝕を論じた章なので、此処を通読する為に本書を手になさ る方は多かろう。ノース・ノードが牡羊/サウス・ノードが天秤の蝕、等Cook-Book 的記述や、ノース/サウス・ノード×日蝕/月蝕、4つの蝕の性質の相違、いずれの ハウス・アングルでの蝕か、等様々な記述を愉しむ事ができよう。

上述の通り、本書半分程度を占める、充実のAPPENDIXは'00〜'12年迄の蝕のデータ (各天体がトランシットで通過する日付けを含む)、チャートの掲載とそれら蝕が重 要になるであろう国のリストアップも行っている。

レヴュアーいわく、このなかで著者は'09年夏、沖縄等日本近辺で起きた皆既日蝕が 重要である国のリストに、日本を含んでいない処からすると、著者は蝕が起こる場所 にかんする考察はここでは鑑みていないようだ。

他には国(主にアメリカに関わりのある国)、アメリカの都市そして機関等のネイ タル・チャート、なかでも上述世界貿易センター、ホワイト・ハウス、NASAそしてNY 市場のそれを収録しているのは貴重である、といえよう。


040 Mary Fortier Shea,M.A. "Planets in Solar Return"
'92年刊行本の'98年改訂版で、その後'04年、'07年にも版を重ねている、ソーラー・ リターン(以下SR)だけを、303頁に亘り論じた一冊。サブタイトルには「変容と成 長の、一年のサイクル」とある。

占星術を仕事にしていなくても、自身の出生日時・場所が判っていて、占星術勉強・ 研鑽を重ねておられる方であれば、それに基づく、ネイタル(以下、N)・チャート とSRチャートは作成、リーディング出来る訳であり、本書はその為の方法・情報を −Chap.1の導入(p.1〜29)だけでも−数多く網羅、極論だがこのChap.1ならびに後 出Cook-Book箇所を拾い読みするだけでも、充分購読する価値はあるかもしれない。

そのCook-Book箇所も、フォーマットの割には内容は読ませてくれる、秀逸なもので あり、人生を良くしようと真摯に取り組む向きには拾い読みのみならず、ぜひ通読を お薦めするしだいであり、詰まる処、どなたか近い将来、邦訳・出版して頂きたい程 の一冊、かの地で版を重ねているのは無理もない、とレヴュアーは考えた次第である。

Chap.1は上述の通り、導入部分。まずSRとはなにか、から始まり、本書ではそれら はトロピカル十二宮を基盤としていると謳う(サイデリアル十二宮ならびに歳差運動 を基盤にした情報にかんしては、自らのウェブ・サイトへのアクセスを薦めている)。

そしてNチャートを読めれば、それに伴う一枚のSRチャートを読める筈であり、亦そ れをしっかり読む事が大事としている。そして他にはどんなチャートも必要ないとし ながらも、SRチャートを内側、Nチャートを外側に配置した二重円チャートの作成な らびに精読も有益である、としている(この二重円チャートについては、Chap.12で 詳述される)。

引き続き著者は、生誕場所から離れた処に住んでいる読者に、現住所を許に作成す るリロケート・チャートを薦めているが、長じて短期移動先で作成するリロケート・ チャートを、具体例を挙げ論じた件りはおもしろい。まさかと思うかもしれないが、 著者には「毎年10ハウスにSRの太陽が来る様、旅をする」クライエントがいる事がの ち(p.72)に判るのだ。

以下、

1.MC等感受点ならびに10天体がSRチャートに於いて、年毎にどう動くか(火星を除 く殆どの感受点・天体には規則性があるようだ)。

2.新旧すなわち、前の年そして翌年のSRチャートの有効期間。なかでも「とても直 感的な人々」にはSR日より3ヶ月前から、その象徴を感じうる、としている。

このなかで著者はSRならびに、実人生に於ける経験は累積の経過であり、創造的に 一年を費やせば、翌年はその成果がある等としているが、レヴュアーいわく、その年 のSRチャートが、翌年のSRのそれにどう繋がるかを考えるのも実に高興であり、例え ばSR太陽が毎年約3ハウス分時計廻りに動く事は、著者の上記主張と全く無関係では ないであろう。

それは例えば、SR太陽がAsc近くにあった場合、翌年はMC付近であるが、これは私達 一人ひとりの、占星術的見地からみた人生の目標地点が、AscからMCに至る事と捉える 事のアナロジーであると考えれば、著者の前年→翌年のプロセスは納得のゆくもので あるものと思われる。

3.Nチャートで風のエレメントが強い人が、SRチャートで水のエレメントが強くなっ た場合。

等、読ませてくれる叙述は続くが、「解釈への導入」なる小段落に辿り着いた時点で、 まだP.6迄しか進んでいなかったりする。

ここでは、SRチャートは未来予知の為の、最も容易なツールであり、Nチャートの様 に扱うとよい、という件りから、小惑星やサビアン等、他ツールを用いるのも良いが、 一つひとつの細かい象意やアスペクト等に捉われる事よりも全体を読む事が肝要、と の持論が展開される。

そしてSRチャートは新たな一年の誕生チャートであり、それは物質的な事よりも寧 ろ、心理的な変容・成長を予見しているとし、長じてプログレスやソーラー・リター ン、トランシット等、他テクニックを用いても、それらはSRチャートに於ける象徴・ テーマが繰り返し表示されるだけである、としている。

Chap.1残り、p.8〜29の内容をざっと羅列すると、

天体のハウス位置(月の配置は19年周期、等)/逆行天体(水星・金星・火星)/ インターセプト・ハウス/半球の強調(南側すなわち、7〜12ハウスに天体が集まっ た場合、等)/円の1/4が強調された場合(1〜3ハウスに天体が集まった場合、等) /カーディナル、フィクスト、ケデントそれぞれのハウスに天体が偏在した場合/各 エレメントに天体が偏在した場合/上昇サイン/アスペクト

とまぁ、冒頭で触れたように、Chap.1だけで著者がどれだけ、SRにかんする草々に 周到に述べているか、判って頂けるとレヴュアーは考える。

そして繰り返し述べるが、SRチャートは占星術を生業にしていない方でも、読める ホロスコープであり、まだ読むには至らないという向きには本書はうってつけである とレヴュアーは改めて申すのであるがいかがなものであろう。

Chap.2〜11はSRに於ける10天体にかんする考察の章。各章の構成は微妙に異なるが、 例えば太陽の章は以下の通り。

1.導入

2.動きのパターン

3.太陽がアンギュラー・ハウスにある場合

4.太陽がサクシーデント・ハウスにある場合

5.太陽がケイデント・ハウスにある場合

6.他天体とのアスペクト

7.各ハウスに滞在する場合(チャートを掲げてのケース・スタディ含む)

Chap.12は上述、二重円考察。ここで著者が述べている要点として、

1.SRチャートを外側に置いた二重円の場合、SRチャート単独に於ける、ハウスの意 味が失われる。

2.Nチャートを外側に置いた二重円からは、SRチャートの配置を通じて、Nチャート の象徴が射出されるのが判る。

の2点のみを掲げておく。

同13はタイミングを扱ったケース・スタディで、著者がここでSRチャートを基に、 プログレスそしてトランシット天体を用いてのレクティファイも可能である、として いるのは興味ぶかい。

同14は締めの言葉、そして裏表紙には本書レヴュー文ならびに著者マリー・フォー ティア・シェアMary Fortier Shea,M.A.のプロフィールと近影がある。


041 Dane Ludhyar "Lunation Cycle"
かのディーン・ルディアDane Rudhyahに拠る、'67年作品(〜p.138)で、当初 は"The Moon,The Cycles and Fortunes of Life"のタイトルでの刊行であった。

p.139〜196には氏の奥方である、レイラ・ラ−ル・ルディアLeyla Rael Rudhyah"The Lunation Process In Astrological Guidance"('84)を収録している。

レヴュアーいわく、40年に亘る研究の果てに世に問われたサビアン・シンボルに思 いを馳せると、著者がこの"cycle"に着眼したのは至極当然なのかもしれない。

サビアンが360°のゾディアック、一周のサイクルであったのにたいし、本著は太陽 と月とのコンビネーションに基づくサイクルについてである。

そのサビアンを論じたかの"Astrolgical Mandala"(レヴュー済み)もそうであるが、 著者に拠る文章のキー・ワード、頻出語彙は概ね以下のようなフレーズとして共通の ようである。

"evolution","inner","growth","individual","spirit"

これらを組み合わせた語彙として、例えば、

"possibilities for growth in individual"

20世紀初頭に掛け、神秘学や心理学等と共に改めて、私達人間の個の形成、意識の 進化等における、新たな可能性を提示してくれるツールとして、占星術が見直されつ つあったのは周知の通りである。

そのム−ヴメントの先頭に立っておられた一人である著者に拠る、上掲繰り言のよ うなフレーズ連呼は、その時代性・時代的雰囲気と相俟って、血気溢れんばかりの、 若き後続の占星術家達の無意識下に浸透したのは想像に難くない。

むろん、ルディア氏の著書を読んで頂ければ明確な事なのであるが、上記フレーズ の礎となる、理論も明確なのである(氏は占星術以前に哲学や心理学に通暁した人物 である事を思い出して頂きたい)。

この充分な理論に基づく上掲フレーズが恰も、TV等の広告・宣伝文句の様に繰り返 し述べられ、読む者の意識下に浸透してゆく様を想像するのは難い事でない。後の心 理占星術という大きなカテゴリー形成に、上記「ルディア節」は大いに影響している であろう、とレヴュアーは考える所以である。

実際頻出する「ルディア節」は、著者の主張としてあまりにも明確であるせいであ ろう、読んでいる間は引き込まれるようにおもしろく、いっその事、このフレーズだ けを強調したレヴューをでっち上げ、済ませたい位、という気持ちにさせられる程で ある−勿論、後半半分の文章は21世紀極東の一個人の独り言である。

冒頭、出版責任者に拠る、著者ルディアのプロフィールには、欧州生まれの氏が 「新たな世界」である米国に移り住んだ事等が記されている('09年の文章)。

序言は、上述'67年出版時点でのタイトルよりも、増補後は現状タイトルの方がしっ くり来る、等の叙述がある。

1.「占星術、時間とサイクル」。まず著者は、占星術はライフ・サイクルを学ぶ為 の技術であり、その為には時間とはなにかを学ぶ必要がある、とし持論を展開するの であるが、それは以下、時間を2つのタイプに大別したものが主旨のようである。

(1)一般的な(generic)時間-客観的(object)時間-集合的-天文学

(2)個人的な(individual)時間-主観的(subjective)持続期間- (duration)-個 人的-占星術

占星術とは天文学的データを基に行うものであり、客観的な時間とサイクルを扱う が、単に天空のサイクルを学ぶ為だけのものでないとし、それは個人の成長の可能性 に関わったサイクルの意味を解釈する技術なのだから、とし、その真の目的とする処 について述べるのである。

出生図を客観的時間の一瞬と看做す事とそして、唯一無二の、可能性を孕んだ一個 人を表した図である事を述べる件りは、またまた上記「ルディア節」に基づく、怒濤 のごとき主張である。

p.11には本書論旨である、月のサイクルにかんする序論的フレーズ/定義、そして まとめ(p.13)→"identity"等キー・ワードへと続く。

2.「関係のダイナミックなパターンとしての月のサイクル」ここで著者は、月の学 習はノード軸やパーツ(パート・オヴ・フォーチュン)のそれに繋がるとし、月は天 空に於ける場所(獣帯での位置)のみならず、その形状(相)も変えてゆく等、本題 へと移ってゆく。

月=女性、太陽=男性と看做した上、月相は太陽との関わりに拠るものであるとし、 太陽がその大きさに於いて、月よりほんの少し大きめである事が重要、月のサイクル で見落としがちなのは、地球の存在である、等の記述がある。p.24はまとめである。

p.26〜36「月のサイクル・パターンについて」は、アスペクトと相(phase)との相 違についてから、新月→三日月→上弦月→…にかんする考察迄。太陽と月との関係は 角度から判ずるのは勿論、月の形状に拠っても判断出来るとし、持論を展開。月の形 状が直線を有するのは、上弦と下弦の2つのケースであるが、それは見え掛かり上「2 つに割れる事」である事から、「危機の象徴」である、等。新月から上弦の間での意 識に拠り、満月での状況は変わって来る、等、私達の意識に関わる文章も盛り沢山と いった処である。

3.「個人に於ける、8つの月のタイプ」は新月→満月→次の新月のプロセスを、月と 太陽とがおりなす角度の変化・違いに基づき、8つのパターンに分け、詳述した章 (〜p.56)であり、章末尾で著者はそれらパターン一つひとつに名前を付けてもいる。

4.「パート・オヴ・フォーチュン(以下P.O.F)」は上述の通り、月を学ぶなら必須 と著者が考える、パーツについて。各ハウス、各サインにパーツがある場合の叙述も 含まれる。

5.はパート・オヴ・スピリット(以下P.O.S)について。P.O.FがAsc-2-3-…である のにたいし、P.O.SはAsc-12-11-…等。尚P.O.S.の記号(下向き矢印みたいな)も描か れている。

6.「月のサイクルに関わる天体」、7.「月のサイクルのプログレス」を経、結びと して、同時代の人々への提言がある。ここで著者は、2059年が水瓶時代の始まりか、 等と述べ、心理学がめざす処は占星術のそれと一にする、等、例に拠っての潤沢な迄 の「ルディア節」で締め括っている。


042 Sue Tompkins "Aspects in Astrology"
'89年初版著書で、本書は'02年3刷版。サブタイトルは「ホロスコープに於ける天体 どうしの関わりを理解するためのガイド」。

欧米の占星術著書、つまり占星術洋書には占星術のそれはむろんの事、ホロスコー プの一要素、一局面に過ぎぬものの為に一冊まるごと、数百頁を費やしているものが 数多存在するのは御存知の通り。

ハウス("Temples of the Sky","Twelve Houses"等)、天体の逆行("Retrograde Planets"等)、はたまた上記の更に一要素に過ぎぬ、インターセプトや水星の逆行の ような、一枚のホロスコープに必ずしも表出するとは限らぬ、マイナー要素を扱った もの迄あるのだから、日本人の私達にはまさに驚愕の一言だ。

わが日本でこれらを論ずる為だけの日本語に拠る著書が店頭、及びAmazonのような オンライン・ショップに並ぶ事は想像がつきにくいのは申す迄もない。出版社にとっ てリスキーであるばかりか、書こうという占星術師もいないであろう。

がしかしながら、本邦に於けるアスペクト解釈それじたいは、本書のような占星術 洋書で述べられる要旨と同等のものが、徐々にではあるが浸透、そしてようやく本 書'89年著書の論旨に時代が追い付きつつある、とレヴュアーは考える。

それは松村潔氏、鏡リュウジ氏をはじめとする先達の、アスペクトの為だけの著書 でないにせよ、占星術の基本を扱った著書で述べておられる事が敷衍したからに他な らない。もはや「冥王星とのスクエアは大凶のアスペクト」等、いにしえの、恰も 「怪しい占い師」が暗室でクライエントを脅す為に云っている様な解釈をする者は、 時代遅れ以外の何者でもなくなったのは申す迄もあるまい。

占星術は私達の人生をより良くする為のツールである。クライエント(=お客様)を 怯えさせたり、前向きになれぬ儘帰す等をして、お金を取る資格が果たしてあるとい えるであろうか。

本書導入部で著者も触れているが、アスペクトの解釈はホロスコープの読み手の度 量次第というのもあるのであり、ひょっとしたら上述例のような占星術師は、自身が 冥王星のハード・アスペクトに拠る体験を述べているだけ(≒狭い経験値に基づく観 点)なのかもしれないのだ(そんな手合いには「お前がひとりで冥王星に怯えてろ!!」 と言ってやればよい)。

導入部で著者は、'70年代に占星術の勉強を始め、クライエントを取るに至ってから、 占星術の数多くの要素のなかで、アスペクトが最も重要と考えたが、当時はこのアス ペクトにかんする、時代に適った("contemporary")著作がなかった、としている。

ステファン・アロヨStephen Arroyoら、アスペクトを詳述した著書を既に有する、 並みいる先達の仕事に敬意を述べつつ、本書はアスペクトにかんし、著者自身がより 知りたく思い、また自身の生徒達も同様であった為著された、としている。

Part 1「アスペクト解釈の原則」

1.「天体」はまず、天体一つひとつの定義を行い、それに拠り、それぞれの天体が 他天体にアスペクトした際、アスペクトを受けた(≒天体に関わった)天体が帯びる 性質を鑑みる事を論じている。

それはたとえば、太陽="self-centered"と定義した場合、他天体からのアスペクト に拠り、太陽が"self-centered"、則ち定義通りであり続ける事がたやすいか、それ とも難しいか、等。

まず各天体の定義、象徴が羅列される。占星術は象徴の連続であるのは申す迄もな き事ながら、私達は咄嗟に「太陽の象徴を10個、云ってみてください」と云われた場 合、なかなか10個出て来にくいものである(すぐに出て来る方は、常に占星術にかん する事を考え、イメージを怠らない方なのであろう)。

定義ののち、各天体にかんする、本書の主旨である「アスペクトを論じて行く」に あたっての叙述がある(@3〜4頁/天体)。これら叙述での、著者の表現にはおもし ろいものがある。

たとえば太陽の項では、「難しい」天体からのハード・アスペクトは「陽光の日に 暗色のサングラスを掛けるようなもの」といった具合。レヴュアー曰く、太陽の恩恵 である、陽光を受けられぬ様子を譬えとしている、とでもいおうか。火星の項では、 おなじみの「ベネフィック」「マレフィック」にかんする言及もある。

2.「円を分割、そしてアスペクトを計算する」はまず、オクスフォード英辞典 の"aspect"の項の解釈から掲げられる。そしてホロスコープとは流れる時の一瞬を切 り取ったものであり、実際には天体は動いているので、アスペクトはできたり消えた りであるとし、持論を展開している。

3.「アスペクトの意味」はコンジャンクション(円を一分割)からクインカンクス、 セミ・セキスタイル(円を12分割)迄、著者ならではのアスペクト解釈についてであ り、のちの膨大なクック・ブック体裁文章の礎となる部分であり、至極重要な部分で あるとレヴュアーは考える。

4.「アスペクトを実際に解釈する」は、上記1.での、天体の定義、象徴の羅列を踏 まえ、アスペクト解釈を行う部分であり、冒頭の土星−天王星(各20の象徴)をミッ クスさせる例は判り易く、このやり方で後述クック・ブック部分に於いて著者はアス ペクト解釈具体例を羅列してもいる。

それとここで特記すべきは、著者はクック・ブック部分でアスペクト一つひとつの 分けを行わぬ理由を述べている。ゆえに後述2章は基本、天体同士のコンビネーショ ンであるが、著者は天体同士のミックスに於けるヴァリエーションを充分論じている ので、読者はそれら記述から具体的なアスペクトの場合を想定出来るものとレヴュアー は考える(その為に上記2.があったといえる)。

Part 2「天体のクック・ブック」及び同3「アングル」は本書メインである、10天体 同士(但しトランス・サタニアン同士のそれは除く)ならびにアングルに天体が来た 時のアスペクト(上述通りコンビネーション)、それぞれを詳述した章である。

導入部で著者みずから断っている通り、アスペクトはホロスコープ一つひとつの全 体のなかで、それぞれが唯一独自のものなので、Cook-Book体裁の著述には限界があ る、としているとはいえ、天体のカップリング一つひとつにつき、2〜7頁を費やす、 充実の記述ぶりは、あくまで体裁のみである事をレヴュアーは強調する次第である。


043 Benson Bobrick "The Fated Sky:Astrology in History"
占星術の歴史を詳述した大著で、'06年ペーパーバック版(初出は'05年)。著者ベ ンソン・ボブリックBenson Bobrickはジャーナリストの方であろうか、占星術にかん する著作はこの一冊のみ。タイトルの"The Fated Sky"は、シェイクスピア"All's Well That Ends Well"中台詞のフレーズからであろうか。

表紙を捲ってすぐの頁に、本書にたいする、各方面−ニューヨーク・タイムズ紙の ブック・レヴューから、かのジョン・タウンリーJohn Townleyに拠る批評迄−からの お褒めの言葉・賛辞集がある。

そして献辞では、現代占星術家達の錚々たる名及び機関がリスト・アップされてい る(いちいち挙げたら、字数の消耗が著しいので略す)。

また巻末でリスト・アップされている、参考文献量の膨大さは、著者がジャーナリ ストであれば至極当然な事なのかもしれない−ジャーナリストや小説家は、一冊の本 を纏めるにあたり、トラック数台積載分の本を読む、との俗説もある−が、これは占星術 研究に邁進する向きにはさしずめ、占星術ライブラリーの趣きすらあり、占星術洋書 を読む習慣がおありの御仁にとっては、このリストを一望する為だけでも本書を手に 取る価値は充分あるとレヴュアーは考える。

本文は310頁で、p.311〜369は上述、参考文献リストや脚注、占星術用語集、索引等。 ほぼまんなかにあたる180〜181頁には上質紙、白黒印刷写真集が附録的存在として8 葉(16頁)あり、それら写真のなかには英国博物館の好意に拠るもの等もある。

Partは3つ、Chap.は13に分かれている(目次はない)。占星術にかんする歴史−バ ビロニア(B.C.4000年)からギリシャ(A.D.1C)迄、A.D.1C(ドロセウスDorotheus 等)からA.D.9(アブ・マシャーAbu Mashar等)迄、アル−ビルニーAl-Biruniからグ イド・ボナティGuido Bonatti迄−はむろんの事、占星術周辺の草々−コロンブスか らケプラー迄、ルネッサンスからイラク戦争迄−についての叙述も豊富であり、西洋 において占星術がいかにその文化における、通奏低音的存在であったかを私達は窺え るのである。

たとえばPart 1冒頭では、さっそく上記コロンブスが、9世紀アラブ占星術の技法や、 レジオモンタナスRegiomontanusの天体表等なしには、かのアメリカ大陸発見の航海 をなし得なかったであろう事が語られる。

そして現代アメリカでは、「30〜40%の人々が占星術を信じている」事を世論調査 が明らかにし、Amazon.comには3,155件の占星術書籍がオンライン販売されており、 そして"Full Time Astrologer"が15,000人存在している事等が述べられる。

p.12では本著の目的が16行に亘り述べられる。すなわち、「占星術に賛同したり、 しなかったりする事でなく、占星術が歴史及び考え(idea)の歴史でいかに衝撃であっ たか」が主眼であり、「ともあれ、占星術は力を有していた」としている。

上述イラク戦争(ロバート・ゾラーRobert Zollerに拠る、9.11テロ予知・警告文章 もある)をはじめ、占星術が政治に関わるさまについても、随所で記される。かの暴 君ネロやヒトラーのネイタル・チャートにかんする詳述、占星術家に拠る解読の文章 も豊富だ。

西洋占星術の歴史に於ける、アラブ占星術−それは欧州「暗黒時代」に重なる−と その繁栄にかんする件りは、Chap.4(p.61〜76)が丸ごと費やされている。

レヴュアーいわく、占星術を学ぶ多くの方々には蛇足的な事、そして世界史に習熟 なさっている方々には予測可能な事、であるかもしれぬが、ここでいう「アラブ」に は、かのスペイン迄が含まれ、またローマ帝国衰退後、占星術が欧州に凱旋するにあ たり、その「イスラム教国」スペインの理解が重要(p.85)である事を私達はわきま える必要がある。

p.86には破滅したローマや乱雑な中世風の街であったロンドン、パリ等をよそに、 繁栄を極めたコルトバの街にかんする件りがあり、欧州ルネッサンスでの占星術復興 のキー・マンの一人である、アヴラハム・イブン・エズラAvraham Ibn Ezraはスペイ ン在住のユダヤ人であった点を明記しておく。

上述参考文献の膨大さからも推察可能な通り、占星術文献からの引用文が豊富な点、 そして著者が只それらを引用しているのみならず、本著著述にあたり、占星術にかん し、習熟なされた上でそれを抽出なさっている点も申し述べておく。

p.69にはかのリセプションReception−ミューチュアル・リセプションではない−に かんするそれが、3/4頁分費やされているが、かのマシャアラーMasha'allah"On Reception"の英訳版(by ロバート・ハンドRobert Hand)等で、現代の私達もこの技 術を習熟可能であるとはいえ、かようなジャーナリスティックな著作でこれ程、専門 的に過ぎる(と思われる)部分に触れる事が出来るのは、著者がいかに占星術にたい し真摯に取り組まれたかに拠る。

Part 2は占星術=科学と看做された、17世紀迄、そして占星術=「推測的な科学(a conjectural science)」の時代を経ての、19世紀からの再興はPart 3で語られる。

欧州からアメリカに持ち込まれた占星術のム−ヴメント、一連の「天使や妖精名」 をペン・ネームとした先達−ラファエルRaphaelやセファリアルSepharial(=ウォル ター・ゴーン・オールドWalter Gorn Oldの肖像写真は上記、附録頁に含まれる)− の活躍、そしてアラン・レオAlan Leoからエヴァンジェリン・アダムスEvangeline Adams("Astrology must be right")迄、チャールズ・カーターCharles E.O.Carter からディーン・ルディアDean Rudhyar迄がそれぞれ、占星術に尽力するさまは、現代 占星術洋書を読む習慣をお持ちの方は、感慨深く読み進める事ができるだろう。

むろん、古代からの占星術に通じた方には全編を通じて楽しんで頂ける一冊であろ うし、そしてなにより、かの地の占星術の歴史にこれ迄関心を有さずにいた方々に通読 頂く事をレヴュアーは心から願う次第である(きっとこれ迄以上に占星術なしには いられなくなる筈だ)。













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A

・Accidental Dignityアクシデンタル・ディグニティ…014,015,

・Aflictアフリクト…011,

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・Altairアルタイア…034,

・Altitude高度…030,

・Amorアモール…033,

・Anglesアングル…002,007,009,010,011,013,016,022,027,034,039,042,

・Angularアンギュラー…003,014,030,

・Angular Housesアンギュラー・ハウス…011,019,040,

・Anno Domini西暦…020,

・Anti-Vertexアンチ・ヴァーテクス…002,027,030,

・Aphelionアフェリオン(遠日点,Q)…035,

・Arabアラブ…037,

・Arabian Astrologyアラビア占星術…037,043,

・Arabic Partsアラビック・パーツ…037,

・Arc孤…038,

・Aries牡羊サイン(座)…001,003,004,005,011,012,015,016,017,018,027,031,035,036,037,039,

・Aries Point牡羊0°…027,038,039,

・Applyアプライ(接近)…008,011,

・Aqualian Age水瓶時代…041,

・Aqualius水瓶サイン(座)…001,008,012,015,031,039,

・Asc/MCアセンダント/MC…024,034,

・Ascendant(Asc)アセンダント…002,003,005,006,007,009,011,013,014,015,016,018,019,022,023,024,025,026,027,028,029,030,031,033,036,038,039,040,041,

・Aspectsアスペクト…001,002,003,005,006,007,008,009,010,011,013,015,016,018,019,021,023,024,025,026,027,029,031,033,035,037,038,039,040,041,042,

・Aspect Hooksアスペクト・フックス…006,

・Aspect Patternsアスペクト・パターン…021,

・Asteroids小惑星…009,033,040,

・Asteroids'Node小惑星のノード…033,

・Astro*Carto*Graphyアストロ★カート★グラフィー…030,

・Astrolocality Astrologyアストロローカリティ占星術…030,

・Astrologer占星術師(家)…002,003,005,006,007,009,010,011,012,014,015,016,019,020,022,024,025,026,027,028,029,031,032,034,035,037,038,039,041,042,043,

・Astrological Books占星術本(書籍)…004,005,025,027,038,039,043,

・Astrological Data占星術データ…020,028,

・Astrological Journals占星術ジャーナル…031,

・Astrological Magazine占星術雑誌…024,038,

・Astrological Party占星術団体…025,031,

・Astrological Programs占星術番組…014,

・Astrological School占星術学校…029,037,039,

・Astrological Terms占星術用語…004,043,

・Astrology占星術…001,002,004,005,006,007,008,009,010,011,014,015,016,017,018,019,020,021,022,023,024,025,026,027,028,029,030,031,032,033,034,035,036,037,038,039,040,041,042,043,

・Astrology Based On Dataデータに基づく占星術…025,

・Astrology for Beginners初心者向け占星術…031,

・Astronomy天文学…004,010,027,029,034,037,041,

・Atlantic Standard Timeアトランティック標準時…020,

・Autumn Equinox秋分…015,

・Azimuth方位(角)…030,

B

・Babyloniaバビロニア…022,043,

・Bacchusバックス…033,

・Beneficベネフィック…042,

・Bering Standard Timeベーリング標準時…020,

・Biparansバイパランズ…030,

・Birth出生…003,005,006,023,028,039,

・Birth Chart出生図…001,003,023,027,028,040,041,

・Birth Dataバース・データ…006,028,

・Birth Place出生地(誕生場所)…009,011,018,023,028,034,040,

・Birth Time出生時間(誕生日・時間)…006,009,011,018,022,023,028,029,030,038,040,

・Budist Psychology仏教心理学…018,

・Business Astrology経営占星術…033,

C

・Cadent Houseカデント・ハウス…005,007,014,019,022,040,

・Cancer蟹サイン(座)…001,015,018,025,031,036,039,

・Calendar暦(カレンダー)…003,004,020,

・Campanas House Systemキャンパナス・ハウス・システム…022,

・Capricorn山羊サイン(座)…001,015,018,025,031,038,039,

・Cardanカルダン…037,

・Cardeaカルデア…004,

・Cardinal Housesカーディナル・ハウス…022,040,

・Cardinal Pointsカーディナル・ポイント…035,

・Cardinal Signsカーディナル・サイン(活動宮)…011,015,039,

・Case Studyケース・スタディ…007,008,

・Celestial Sphere天球…022,027,031,

・Central Standard Timeセントラル標準時…020,

・Ceresセレス…009,033,

・Charonカロン…035,

・Chartsチャート…002,005,006,007,009,010,011,013,014,016,018,019,020,023,024,025,026,027,028,029,033,035,037,039,040,

・Chironキロン(カイロン)…023,024,029,

・Classical Astrology古典占星術…008,021,022,029,036,

・Christian Era,the西暦…020,

・Clockwise Houses時計廻りからみたハウス…019,

・Combust Hoursコンバスト・アワーズ…011,

・Comets彗星…015,

・Composite Ascendantコンポジット・アセンダント…013,

・Composite Aspects複合アスペクト…002,021,024,033,

・Composite Chartコンポジット・チャート…003,013,014,024,

・Conjunctionコンジャンクション(0°,合)…001,002,006,013,015,021,024,027,030,033,035,042,

・Cook Bookクック・ブック…001,002,003,013,014,022,023,026,027,029,035,038,039,040,042,

・Constellation星座…026,034,

・Consultation Chartコンサルテーション・チャート…029,

・Cosmobiology宇宙生物学…026,

・Councelorカウンセラー…005,009,

・Councelingカウンセリング…001,005,007,020,029,

・Crescent Moon三日月…041,

・Cuspカスプ…005,010,013,018,

・Cycleサイクル(周期)…003,010,017,020,021,032,033,035,040,041,

・Cyclo*Carto*Graphyサイクロ・カート・グラフィ…030,

D

・Decatatesデカネイツ(デーカン)…015,

・Declination赤緯…006,012,

・Degree(角)度…003,004,006,009,013,016,017,018,021,025,028,029,033,034,035,039,041,

・Derived Housesハウス廻し…007,008,019,029,

・Derived Vertexディライヴド・ヴァーテクス…013,

・Descendant(Des)ディセンダント…003,007,022,027,030,034,

・Destiny Pointデスティニー・ポイント…030,

・Dignityディグニティ(品位)…008,019,029,036,

・Direct順行…021,

・Directionディレクション…002,009,025,026,

・Diurnal Swelling…003,

・Dragon's Headドラゴン・ヘッド(龍頭)…001,026,

・Dragon's Tailドラゴン・テイル(龍尾)…001,

・Double Wheels二重円…014,033,035,040,

・Dwadashamsaドワッド…006,009,018,

E

・Earth地(のエレメント)…015,040,041,

・Earth地球…005,021,027,034,035,039,

・Earthquake地震…010,015,

・East Pointイースト・ポイント…027,033,

・East Side東側…021,

・Eastern Hemisphere東半球(側)…002,030,

・Eastern Standard Timeイースタン標準時…020,

・Eclipse蝕…001,003,004,006,010,015,024,035,039,

・Ecliptic黄道…016,027,034,

・Egyptエジプト…022,037,039,

・Eighth House8ハウス(室)…001,014,022,

・Electional Astrologyイレクショナル占星術…008,011,037,

・Elementエレメント…014,031,039,040,

・Eleventh House,the11ハウス(室)…001,005,007,010,014,022,023,

・Ensyclopedia Of Astrology占星術事典…004,

・Ephemeral Erectionエフェメラル・イレクション…011,

・Ephemerisエフェメリス(天文歴)…009,011,015,031,033,035,

・Equal House Systemイコール・ハウス・システム…031,

・Equator赤道…027,

・Equatorial Ascendant…027,

・Erosエロス…033,

・Esoteric Astrologyエソテリック占星術…018,029,

・Essencial Dignityエッセンシャル・ディグニティ…014,015,029,036,

・Exactイグザクト…

・Exaltationイグザルテーション…029,036,037,

F

・Faceフェイス…036,

・Fifth House,the5ハウス(室)…001,014,022,

・Financial Astrologyファイナンシャル占星術…032,

・First House,the1ハウス(室)…001,003,005,007,011,012,014,023,036,040,

・Fire火(のエレメント)…015,

・First Quarter Moon,the上弦の月…041,

・Fixed Housesフィクスド・ハウス…040,

・Fixed Signsフィクスド・サイン…015,

・Fixed Stars恒星…008,010,011,034,

・Fortunaフォーチュナ…011,

・Fortune運勢…024,

・Fourth House,the4ハウス(室)…001,011,019,022,027,

・Full Moon満月…011,012,039,041,

・Full Time Astrologer(専業の)占星術師…043,

G

・Galactic Astrology銀河系占星術…035,

・Galahadガラハッド…033,

・Gemini双子サイン(座)…001,012,015,031,035,036,039,

・Geocentricジオセントリック…021,033,035,

・Geocentric Chartジオセントリック・チャート…005,021,

・Geodeticsゲオデティックス…030,

・Grand Trineグランド・トライン…021,

・Great Conjunctionグレート・コンジャンクション…015,

・Greekギリシャ…022,042,

・Gregorian Calendarグレゴリオ暦…028,

H

・Halfsumハーフサム…026,

・Hamburg Schoolハンブルグ占星術…026,

・Hard Aspectハード・アスペクト…002,042,

・Harmonic Chartハーモニック・チャート…016,

・Harmonic 8ハーモニック8…006,010,024,

・Harmonic 5ハーモニック5…016,

・Harmonic 4ハーモニック4…016,

・Harmonic 9ハーモニック9…016,

・Harmonic 3ハーモニック3…016,

・Harmonic 12ハーモニック12…016,

・Harmonics Astrologyハーモニクス占星術…016,019,031,

・Heliacal Risingヘリアカル・ライジング…034,

・Heliocentricヘリオセントリック…021,030,033,

・Heliocentric Astrologyヘリオセントリック占星術…030,035,

・Heliocentric Chartヘリオセントリック・チャート…005,021,

・Heliocentric Ephemerisヘリオセントリック天文歴…035,

・Heliocentric Theory,the地動説…035,

・Hemisphere半球…007,014,017,018,040,

・Hidalgoヒダルゴ…033,

・Hindu Astrologyヒンドゥー占星術…016,

・History of Astrology占星術の歴史…043,

・Horary Astrologyホラリー占星術…004,008,011,012,015,019,022,029,031,036,037,

・Horary Chartホラリー・チャート…007,008,

・Horary Electionホラリー・イレクション…011,

・Horoscopeホロスコープ…001,002,005,007,009,010,011,013,014,017,019,022,023,026,027,028,029,030,031,034,038,040,042,

・Horison地平線…034,

・Housesハウス…001,003,006,007,008,010,011,012,013,015,016,019,022,023,024,025,027,029,030,031,035,036,038,039,040,042,

・House Divisionハウス分割…022,026,035,041,

・House Systemハウス・システム…008,010,016,018,022,023,

・Hypothetical Planets仮想惑星(天体)…026,

I

・Imum Coeli(IC)イマム・コエリ(IC)…007,018,022,030,034,

・Inconjunctインコンジャンクト(150°)…002,006,009,010,013,024,042,

・Indirect Arcs間接のアーク…038,

・Ingressイングレス…015,

・Inner Planets内惑星…021,

・Interceptインターセプト(挟在)…005,040,041,

・Islam Astrologyイスラム占星術…039,

J

・Joyジョイ…022,036,

・Julian Calendarユリウス暦…028,

・Junoジュノー…009,033,

・Jupiter木星…005,008,015,026,029,030,035,

K

・Karmaカルマ…005,

・Koch House Systemコッホ・ハウス・システム…018,022,030,

L

・Last Quarter Moon,the下弦の月…041,

・Latinラテン…022,037,

・Latitude緯度…015,027,034,

・Leo獅子サイン(座)…001,011,015,031,036,037,038,

・Libra天秤サイン(座)…001,005,011,012,015,017,018,031,036,039,

・Libran Sun天秤サイン(座)太陽…005,

・Lilithリリス…032,

・Local Apparent Time(LAT)地方真時…028,

・Local Mean Time(LMT)ローカル・ミーン・タイム(太陽時)…028,

・Local Spaceローカル・スペース・チャート…030,

・Local Space Mapsローカル・スペース・マップ…030,

・Locational Astrologyロケーション占星術…030,

・Lordsチャート・ルーラー…011,

・Luminous Intensity光度…034,

・Lunar Calendar太陰暦…020,028,

・Lunar Eclipse月蝕…001,003,015,024,039,

・Lunar Mansionルナー・マンション…011,

・Lunar Phase月相…003,004,011,020,041,

・Lunar Returnsルナー・リターン…003,024,

・Lunation Cycle月のサイクル…041,

M

・Maleficマレフィック…011,039,042,

・Mars火星…005,007,008,012,015,016,021,024,025,026,029,035,036,038,039,040,042,

・Measure Aspectメジャー・アスペクト…006,015,033,

・Medical Astrology医療占星術…016,022,029,036,

・Medical Electionメディカル・イレクション…011,

・Medium Coeli(MC)エムシー(MC)…002,006,007,009,011,016,018,022,026,027,030,031,034,038,040,

・Mercury水星…007,012,014,021,024,035,036,040,041,

・Meridian子午線…027,

・Midheavenミッドヘヴン…018,

・Midpointミッド・ポイント…007,008,013,019,024,026,031,035,038,

・Minor Aspectsマイナー・アスペクト…013,033,

・Minor Progressマイナー・プログレス…009,

・Modern Astrology現代占星術…007,019,021,022,

・Monthly Cycleひと月のサイクル…003,

・Moon月…001,003,005,006,009,010,011,014,015,016,018,020,021,022,024,026,028,029,030,034,035,036,037,038,040,041,

・Mundane Astrologyマンデン占星術…008,015,016,022,024,033,037,039,

・Mundane Electionマンデン・イレクション…011,

・Mutable Signsミュータブル・サイン…015,

・Mutual Receptionミューチュアル・リセプション…036,043,

・Mythology神話…004,021,023,029,033,034,

N

・Natalネイタル…003,006,007,010,016,021,028,030,031,037,039,040,

・Natal Chartネイタル・チャート…001,005,007,008,010,011,013,014,016,018,019,021,024,025,027,029,033,034,036,039,040,043,

・Natural Rulerナチュラル・ルーラー…006,009,036,

・Navamsa Chartナヴァムシャ・チャート…016,

・Nelson's Harmonicsネルソンのハーモニクス…

・Neptune海王星…002,011,012,014,015,025,034,035,036,

・New Moon新月…010,011,015,020,041,

・Ninety Degree Dial90°ダイヤル…019,

・Ninety-Seven Parts97のパーツ…037,

・Ninth House,the9ハウス(室)…001,007,022,027,030,

・Nodal Axisノード軸…001,006,007,010,013,023,024,029,034,035,038,041,

・Nodesノード…001,005,006,007,010,011,013,023,024,029,034,035,038,041,

・Noel Tyl Methodノエル・ティル・メソッド…007,038,

・North Nodeノース・ノード…001,010,011,024,038,039,

・Northern Hemisphere北半球(側)…007,017,018,

・"Numero Uno"…038,

O

・Occultsオカルト…004,

・Occultationオカルテーション(天体を隠す事)…035,

・Oppositionオポジション(180°)…001,002,005,006,007,009,015,021,024,025,026,027,030,035,

・Orbit軌道…021,033,

・Orbsオーブ…006,008,015,026,027,030,034,035,038,

・Outer Planets外惑星…021,

P

・Pallasパラス…009,010,033,

・Parallelパラレル…015,

・Paranパラン…030,034,

・Paran Mapパラン・マップ…034,

・Part of Airplaneパート・オヴ・エアプレーン(飛行機のパーツ)…036,

・Part of Barleyパート・オヴ・バーレイ(大麦のパーツ)…037,

・Part of Fortuneパート・オヴ・フォーチュン…008,011,037,041,

・Part of Hylegパート・オヴ・ハイレグ…037,

・Part of Shipsパート・オヴ・シップス(船のパーツ)…036,

・Part of Spiritパート・オヴ・スピリット…041,

・Paxパックス…033,

・Peregrineペジェグリン…029,

・Perihelionペリヘリオン(近日点,q)…035,

・Persiaペルシャ…037,

・Personal Computer Astrologyパソコン占星術…009,020,031,

・Phase相…003,034,041,

・Pisces魚サイン(座)…001,008,012,017,025,031,

・Placidus House Systemプラシーダス・ハウス・システム…018,022,029,

・Planetary Combination天体コンビネーション…025,

・Planetary Hoursプラネタリー・アワー…008,011,022,

・Planets天体…001,003,005,006,007,008,009,010,011,012,013,014,015,016,018,019,021,022,023,024,025,026,027,029,030,031,032,033,034,035,036,038,039,040,041,042,

・Pluto(冥王星)…002,004,005,007,010,011,012,015,018,021,024,025,026,029,034,035,036,038,042,

・Polar Star,the北極星…034,

・Prediction未来予知…010,015,024,029,037,038,039,040,

・Precession of the Equinox歳差運動…034,040,

・Primary Directionプライマリー・ディレクション(1度1年法)…037,

・Progressionプログレス(進行)…002,005,006,009,010,013,014,021,024,031,039,040,041,

・Prohibitionプロジビジョン…029,

・Psycheプシュケー…033,

・Psychological Astrology心理占星術…004,005,007,014,016,021,022,023,041,

・Psychology心理学…005,007,016,033,041,

・Psychpthelapist…心理セラピスト…005,

Q

・Q遠日点…035,

・q近日点…035,

・Q/q遠日点/近日点(ミッド・ポイント)…035,

・Quick Glance Transit Tablesトランシット早見表…038,

・Quincunxクインカンクス(150°)…002,006,009,013,024,033,042,

・Quindecileクインデチレ(165°)…007,010,

・Quintileクインタイル(72°)…013,

R

・Radical Electionラディカル・イレクション…011,

・Receding Tidal Forces…003,

・Receptionリセプション…043,

・Rectangleレクタングル…005,

・Rectificationレクティフィケーション…002,006,008,009,013,018,020,028,030,038,040,

・Regiomontanus Systemレギオモンタナス法…008,022,029,

・Relocated Chartリロケート・チャート…009,030,040,

・Retrograde逆行…003,005,006,007,010,011,021,035,040,042,

・Return Chartリターン・チャート(回帰図)…003,

・Returnsリターン(回帰)…003,010,

・Revolution(of the Earth around the Sun)公転…020,

・Rising上昇…034,

・Rising Signsライジング(上昇)・サイン…015,029,040,

・Rodden's Rating Systemロイス・ロデンの出生データランキング・システム…028,

・Rulerルーラー(支配星)…004,008,009,011,012,022,029,030,031,036,037,

・Rulershipルーラーシップ…006,022,030,033,036,038,

S

・Sabian Astrologyサビアン占星術…017,040,

・Sabian Symbolサビアン・シンボル…009,017,030,032,041,

・Sagitarius射手サイン(座)…001,005,030,031,

・Sapphoサッフォー…033,

・Saros Cyclesサロス周期…010,039,

・Satellite衛星…035,

・Saturn土星…007,008,009,010,012,014,015,016,022,023,024,025,029,036,037,039,042,

・Saturn Returnサターン・リターン(土星回帰)…010,

・Scorpio蠍サイン(座)…001,004,011,031,

・Second House,the2ハウス(室)…008,01,014,022,023,

・Secondary Progressセカンダリー・プログレス(1日1年法)…009,010,021,038,

・Sectセクト…022,

・Semi-Sextileセミ・セキスタイル(30°)…042,

・Semi-Squareセミ・スクエア(45°)…006,010,024,026,

・Separateセパレート(分離)…008,

・Sesqui-Squareセスキー・スクエア(135°)…006,010,024,026,

・Sesquiquadrateセスキーコードレイト(135°)…006,010,024,026,

・Seventh House,the7ハウス(室)…001,002,003,007,011,014,015,040,

・Sexitileセキスタイル(60°)…002,006,015,026,

・Sidereal Zodiacサイデリアル十二宮…040,

・Signサイン…001,002,004,005,009,010,011,012,014,015,016,017,018,019,022,023,025,026,027,028,029,030,031,034,035,036,038,039,041,

・Significatorシグニフィケーター…011,

・Sixth House,the6ハウス(室)…001,007,010,022,

・Software for Astrology占星術ソフト…006,020,030,033,

・Solar Arcsソーラー・アーク…006,009,021,038,

・Solar Calendar太陽暦…020,028,

・Solar Eclipse日蝕…001,003,004,006,010,015,024,035,039,

・Solar Returnsソーラー・リターン(太陽回帰)…013,024,040,

・Solar Return Chartソーラー・リターン・チャート…040,

・Solar System太陽系…021,031,035,

・South Nodeサウス・ノード…001,005,010,036,039,

・Southern Hemisphere南半球(側)…007,017,018,040,

・Spring Equinox春分…015,024,035,039,

・Squareスクエア(90°)…001,002,006,007,015,016,017,024,026,027,035,042,

・Standard Time標準時…020,031,

・Star星…032,034,

・Stationary留…006,021,028,035,

・Statistics統計…025,

・Succident Housesサクシーデント・ハウス…014,022,040,

・Summer Solstice夏至…015,

・Summer Timeサマー・タイム…020,

・Sun太陽…001,003,007,010,011,013,014,015,016,018,020,021,022,023,024,025,026,028,031,034,035,037,038,040,041,042,

・Sun/Moon太陽/月…024,026,

・Sun Sign Astrology太陽サイン占星術(12星座の星うらない)…031,

・Sub-Ruler副支配星…004,005,

・Symbols in Astrology占星術に於ける象徴(象意)…003,007,008,011,013,016,019,022,024,026,031,039,040,042,

・Synastryシナストリー…014,031,

T

・Table of Houses室項表…009,

・Taurus牡牛サイン(座)…001,012,016,017,031,039,

・Tenth House,the10ハウス(室)…001,002,011,015,022,040,

・Termターム…036,

・Tertiary Progressターティアリー・プログレス…009,038,

・Third House,the3ハウス(室)…001,007,010,022,040,

・Three-Hundred and Sixty Degree Dial360°ダイヤル…019,

・Total Eclipse皆既日蝕…039,

・Transitsトランジット…001,003,006,010,012,013,014,018,021,026,031,033,034,038,039,040,

・Trans-Personal Psychologyトランス・パーソナル心理学…018,

・Trans-Satanianトランスサタニアン(土星外惑星)…002,008,010,013,014,021,025,029,034,036,037,042,

・Trineトライン(120°)…002,006,015,024,026,

・Triplicityトリプリシティ…036,

・Tropical Zodiacトロピカル十二宮…040,

・T-SquareTスクエア…002,007,033,

・Twelfth House12(番目の)ハウス…001,005,007,011,012,022,023,040,

・Twelve Letter Alphabet(Zip-Code)12のアルファベット(ジップ・コード)…009,

・Twelve Letter System12のアルファベット・システム(ジップ・コード)…036,

・Twelve Houses12ハウス…013,015,022,023,

・Twelve Signs12サイン…002,017,035,

U

・Universe宇宙…020,026,034,039,

・Uraniaウラニア…033,

・Uranian Astrologersウラニアン占星術学派…026,

・Uranus天王星…002,003,011,012,014,015,016,024,025,026,029,034,036,042,

V

・Venus金星…007,012,014,021,022,030,035,036,040,

・Vernal Equinox春分…015,

・Vertexヴァーテクス…002,009,010,013,027,030,033,

・Vestaヴェスタ…009,033,

・Via Combustaヴァイア・コンバスタ…011,

・Virgo乙女サイン(座)…001,012,017,031,036,038,

W

・Waxing and Waning満ち欠け…003,

・Water水(のエレメント)…015,

・Water Signs水のサイン…011,

・West Side西側…021,027,

・West Pointウエスト・ポイント…027,

・Western Astrology西洋占星術…002,006,007,014,019,028,

・Western Hemisphere西半球(側)…002,009,030,

・Winter Solstice冬至…015,

・World Standard Time Zones世界標準時地域…020,

X

Y

・Yodヨッド…021,

Z

・Zenith天頂…022,

・Zodiacゾディアック(獣帯)…017,031,041,













人名別検索機能(兼人名索引)


・表示フォーマットは以下の通り 英語表記名・日本語表記名…レヴュー件aiリンク表記=件r者,標準表記=件c激買ーでの言及のみ)

A

・Abu Masharアブ・マシャー…043,

・Adams,Evangellineエヴァンジェリン・アダムス…038,039,043,

・Addey,Johnジョン・アディー…007,016,033,

・Al-Biruniアル・ビルニ…022,036,043,

・Albumassarアルブマサー…037,

・Al-kindiアル・キンディ…037,

・Allan,William Frederick(Alan Leo)ウィリアム・フレデリック・アラン(アラン・レオ)…007,011,022,043,

・Appleby,Derekデレク・アップルビー…024,

・Arroyo,Stephenステファン・アロヨ…042,

・Avraham Ibn Ezraアヴラハム・イブン・エズラ…043,

B

・Bach,Eleanorエレノア・バッハ…033,

・Barclay,Oliviaオリヴィア・バークレー…004,008,029,036,

・Bailey,Alice Annアリス・アン・ベイリー…018,029,

・Bailey,George H.ジョージ・H・ベイリー…025,

・Bills,Rexレックス・ビルズ…036,

・Bloch,Douglasダグラス・ブロック…033,

・Bobrick,Bensonベンソン・ボブリック…043,

・Bonatti,Guidoグイド・ボナティ…036,037,043,

・Brady,Bernadetteバーナデット・ブレディ…010,015,034,

・Burk,Kevinケヴィン・バーク…001,

C

・Campion,Nicholasニコラス・キャンピオン…024,030,

・Cardan,Jeromeジェローム・カルダン…015,

・Carter,Charles Earnest Owenチャールズ・アーネスト・オーウェン・カーター…016,021,025,043,

・Clement,Stephanie Jeanステファニー・ジーン・クレメントPh.D…018,

・Cross,Robert Thomas(Raphael)ロバート・トマス・クロス(ラファエル)…015,036,043,

・Culpeper,Nicholasニコラス・カルペパー…022,036,

D

・Dariot,Claudeクラウド・ダリオット…036,

・Davis,Martinマーティン・デイヴィス…030,

・Davis,T.PatT・パット・デイヴィス…033,

・Davison,Ronaldロナルド・ダヴィソン…014,016,

・Dee,Johnジョン・ディー…037,

・Doane,Doris Chaseドリス・チェイス・ドーン…020,028,

・Dobyns,Zipporah Pottengerジッポラー・ポテンジャー・ドビンズ…002,009,027,030,033,036,038,

・Dorotheus of Sidonドロセウス…043,

E

・Ebertin,Baldur.Rバルダー・R・エバーティン…026,

・Ebertin,Reinholdラインハルト・エバーティン…008,013,018,024,026,034,038,

・Erlewine,Michealマイケル・アールウィン…030,

F

・Firebrace,Brigadierブリガディアー・ファイアブレイス…016,

・Firmicusファーミカス…022,037,

・Forrest,Stevenスティーヴン・フォレスト…012,

G

・Gadbury,Johnジョン・ガドバリー…036,

・Gauquelin,Michelミシェル・ゴーグラン…016,019,025,

・George,Demetraデメトラ・ジョージ…033,

・George,Llewellynルウェリン・ジョージ…

・Greene,Jeffジェフ・グリーン…

・Greene,Lizリズ・グリーン…005,012,021,023,

H

・Hampar,Joannジョアン・ハンパー…

・Hand,Robertロバート・ハンド…008,013,019,021,022,024,035,043,

・Harvey,Charlesチャールズ・ハーヴェイ…016,024,026,

・Harvey,Suziスージ・ハーヴェイ…016,

・Henson,Donnaドナ・ヘンソン…002,027,

・Hoffmann,Georgゲオルグ・ホフマン…034,

・Hone,Margaret Ethelwynマーガレット・エセルウィン・ホーン…

・Houlding,Deborahデボラー・ホールディング…022,

・Huber,Lillianリリアン・フーバー…036,

・Huber,Ungarアンガー・フーバー…036,

I

・Ikeda,Emiいけだ笑み…008,

・Ishidzuka,Ryuuichi石塚隆一…007,017,023,037,

J

・Jones,Mark Edmundマーク・エドモンド・ジョーンズ…008,017,032,

・Jung,Carl Gustavカール・グスタフ・ユング…007,012,017,018,

K

・Kagami,Ryuji鏡リュウジ…004,009,017,023,026,027,032,033,035,042,

・Kepler,Johanesヨハネス・ケプラー…004,043,

・Kobayashi,Hisashi小林永(るしえる)…038,

・Kokubu,Shusei國分秀星Q.H.P.…008,022,

・Kolev,Lumenルーメン・コレヴ…038,

・Kondoh,Terumi近藤テ留ミ(ウルアンナ鳳宮)…033,

・Kraft,Karl Ernstカール・エルンスト・クラフト…025,

L

・Lehman,John Leeジョン・リー・レーマン…033,036,

・Lewis,James R.ジェームズ・R・ルイス…004,009,017,025,026,027,032,033,035,

・Lewis,Jimジム・ルイス…030

・Lilly,Williamウィリアム・リリー…008,022,029,036,039,

M

・Macphail,Jamieジェイミー・マクファイル…024,

・Manilliusマニリウス…022,

・Marks,Tracyトレイシー・マークス…005,007,

・Masha'allahマシャアラー…037,043,

・Matsumura,Kiyoshi松村潔…002,017,030,034,035,042,

・Mayo,Jeffジェフ・メイヨ…

・McBroom,Donドン・マクブルーム…013,

・McCann,Mauriceモーリス・マッキャン…024,

・Merriman,Raymond A.レイモンド・A・メリマン…032,

・Michelsen,Neil.F.二ール・フランクリン・マイケルセン…035,

・Morrison,Al.H.アル・H・モリソン…033,

N

・Naibod,Valentinヴァレンティン・ナイボッド…038,

・Naoi,Akira直居あきら…017,

O

・Okamoto,Shoko岡本翔子…023,

・Old,Walter Gorn(Sepharial)ウォルター・ゴーン・オールド(セファリアル)…030,032,037,043,

P

・Parker,Derekデレク・パーカー…022,029,031,

・Parker,Juliaジュリア・パーカー…022,029,031,

・Patridge,Johnジョン・パトリッジ…036,

・Penfield,Marcマーク・ペンフィールド…018,028,

・Pottenger,Marcマーク・ポテンジャー…028,

・Pottenger,Marithaマリサ・ポテンジャー…027,030,

・Ptolemy,Claudiusクラウディウス・プトレミー…011,015,022,029,030,034,035,036,037,038,039,

R

・Ramsey,Williamウィリアム・ラムゼイ…015,036,

・Regiomontanusレジオモンタナス…043,

・Reinhart,Melanieメラニー・ラインハルト…

・Rigor,Joseph.E.ヨセフ・E・リガー…034,

・Robson,Vivian Erwoodヴィヴィアン・アーウッド・ロブソン…011,034,

・Rodden,Lois Mayロイス・メイ・ロデン…003,006,018,028,

・Roell,David R.デヴィッド・R・ロエル…025,

・Rudhyah,Daneディーン・ルディア…008,016,017,021,023,041,043,

・Rudhyah,Leyla Raelレイラ・ラエル・ルディア…041,

S

・Sasportas,Howardハワード・サスポータス…005,012,021,022,023,

・Saunders,Richardリチャード・サウンダース…036,

・Sedgwick,Phillipフィリップ・セドグウィック…035,

・Sellar,Wandaワンダ・セラー…029,

・Shea,Mary Fortierマリー・フォーティア・シェア…040,

・Surrivan,Erinエリン・サリヴァン…021,035,

・Suskin,Rodロッド・サスキン…014,

T

・Teal,Celesteセレスト・ティール…039,

・Tebbs,Carol A.キャロル・A・テブス…006,009,020,028,

・Thomas,John(Charubel)ジョン・トマス(チャルベル)…032,

・Tierney,Bilビル・ティアー二ー…012,

・Tompkins,Sueスー・トムプキンス…042,

・Townley,Johnジョン・タウンリー…003,013,014,043,

・Tyl,Noel Janノエル・ティル…005,007,014,021,023,037,

V

・Van-Hoesenヴァン・ホアゼン…022

・Vore,Nicholas deニコラス・デ・ヴォア…004,010

W

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・Yoshigaki,Munehisa芳垣宗久…033,036,

Z

・Zoller,Robertロバート・ゾラー…037,043,













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・American Federation of Astrologers,Inc(AFA)アメリカ占星術連合… 002, 020, 026, 028,

・Astro Computing Services Publications占星コンピューティング・サーヴィス出版… 027,

・Astrology Center of America,theアメリカ占星術センター… 004, 025,

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プロフィール


'68年生まれ、会社員。
'04年、西洋占星術に興味を抱く。
'07年、松村潔先生の講座実録を収録したHP('11年時点では既に無いか)
及び著書をそれぞれ読み、以来西洋占星術の勉強に本腰を入れる。
'08年、占星術洋書読書に着手。"Christian Astrology Vol.1,2"や
"Complete Book of Rectification"等を読む。
'10年、占星術書(和洋)レヴュー書き始める。



アーカイヴ


松村潔先生に洋書3冊をレヴューさせて頂く機会を賜りました、YOUSTREAM録画('10年7月24日土曜日、於千駄ヶ谷の松村潔先生事務所)


リンク


松村潔先生のホームページ




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